国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
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LLM向けのMarkdownやJSONでのコンテンツ提供は効果があるのか?

グーグル検索SEO情報②

LLM向けのMarkdownやJSONでのコンテンツ提供は効果があるのか?
意味はなさそう、通常のHTMLで十分 (John Mueller on Bluesky) 海外情報

「LLM向けにMarkdownやJSONといったフォーマットでのページをHTMLとは別に作り、LLMのボットにはそれらのURLを提供する」という話をよく耳にするようになりました。

この手法についてグーグルの見解は?

こんな質問に対して、グーグルのジョン・ミューラー氏は次のように回答した。

そのような取り組みについて特に知らない。「LLMは最初から、通常のウェブページを読み取り・解析して学習してきたので、HTMLを扱うことに問題がない」というのが、私の見解だ。

ユーザーが見ないページをLLMのクローラーが見たいと思うだろうか?

LLM用のコンテンツとユーザー向けのHTMLが同等かどうかを確認するのであれば、なぜHTMLを使わないのだろうか?

とはいえ、「ユーザーにとってより良いページ」と「AIシステムにとってより良いページ」がそれぞれ存在し得るのは、想像できる。しかし、それがファイル形式によるものだとは思わないし、すべてに一般化できるものでもない。

(レンダリングが大変なJavaScriptフレームワークでの表示は、多くのシステムにとって依然として対応が難しいのだろうとは思う)

「LLM向けに、コンピュータ向けの特殊なフォーマットを使ってコンテンツを記述しても、効果は期待できない」と考えるのが妥当なようだ。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

最先端「Gemini 3」がグーグルAIモードで利用可能に
まずは米国から (Google Japan Blog) 国内情報

グーグルは、最新かつ最も高度なAIモデルである「Gemini 3」をGoogle検索に導入したことを発表した。

Gemini 3は最先端の推論能力とマルチモーダル理解を備えており、複雑な質問のニュアンスや意図を深く把握できる。また、新たな「生成UI」機能により、クエリに合わせてリアルタイムでコードを記述し、インタラクティブなツールやシミュレーションを含む最適なビジュアルレイアウトを動的に生成できる。

検索のGemini 3はまず米国のAI ProおよびUltraユーザー向けにAI Modeを通じて提供された。その後、英語を使用する120以上の国と地域に拡大した。今後はAI Overviewにも適用する予定だ。

AI Mode
AI Modeが利用するモデルでGemini 3(下)を選択できる。デフォルトの「Auto」を選択すると、クエリに応じて高速なGeminiと、時間はかかるが高性能のGemini 3を自動で切り替える。
★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

低品質AIコンテンツを人間が作り直せば、グーグルはきちんと評価してくれるか?
AIか人間かは問題ではない (John Mueller on Reddit) 海外情報

実験目的で「新規ドメイン名を取得しAI生成コンテンツ(英語)だけをそのサイトに公開する」というテストをした人がいる。本人も低品質だと認めている。当然のことながら、グーグルには、クロールされるもののインデックスはされなかった。だが、ドメイン名自体は気に入っており、実験ではなくきちんとしたサイトとして再利用したがっている。

その人は、「過去に低品質AIコンテンツを掲載していたサイト」のドメイン名を別の用途で使うことに関する疑問を、Reddit(レディット)のSEO掲示板に書き込み、アドバイスを求めた。

  • 以前に低品質のAIコンテンツが掲載されていたとしても、高品質でオリジナル(非AI)のコンテンツに作り直せば、このドメイン名は回復し、完全にインデックスされる可能性はありますか?

  • メインコンテンツの言語を英語からポルトガル語に切り替えることで、インデックスや信頼性に追加の問題が生じますか? それとも、コンテンツが良質で一貫していれば グーグルは問題なく処理しますか?

  • このドメイン名を維持してすべてをきれいに作り直すべきでしょうか? それとも、このドメイン名に潜在的な履歴が残っていることを避けるため、新しいドメイン名から始めるべきでしょうか?

ジョン・ミューラー氏がこの投稿を見つけ、次のようなコメントを書き込んだ。

AIかどうかではなく、そのサイトがウェブにどんな価値を加えているかで考えるべきだ。

AIが生成したコンテンツを人間が書き直しても、その価値は変わらないし、それで「本物」になるわけでもない。もしサイトのコンテンツをすべて変更したいなら、実質的に「コンテンツが何もない状態からやり直す」つもりで取り組むべきだ。現状をもとに「どのページから修正していこうか」と考えるのではなく、「サイトで何をしたいのか」を考えるところからスタートするべきだ。

悪い状態から始めるのは、新しいドメイン名から始めるよりも難しい(場合によってはずっと長い時間がかかる可能性がある)。もちろん、それでも価値がある場合もあるとは思うが。

回答は主にコンテンツ面だけで、ドメイン名の扱いや言語の変更について回答していないのは、少しだけ残念だ。

低品質のAIコンテンツを公開していたのが長期間に渡っていたのであれば、そのドメイン名のサイト全体に低評価が付けられてしまっている可能性がある。この場合、単に人間の手でコンテンツを修正して高品質に作り直したとしても、正当に評価されるまでに余計な時間がかかるかもしれない。

いっそのこと新規ドメイン名でやり直した方が早いこともありうる(この点において、気に入ったドメイン名で実験すべきでなかった)。

とはいえ、Reddit上の他の回答者は、おおむね「時間がかかるかもしれないが、そのドメイン名でちゃんとしたコンテンツを作れば回復可能」「英語からポルトガル語への変更も問題ナシ」と答えている。もちろん、「過去のコンテンツをすべて削除し、ユーザーに価値を提供するコンテンツをしっかり作っていく」ことが前提だが。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

ただ乗りは許さない! 大手パブリッシャーが実践する厳格なAIボット選別戦略
スコアカードで金銭的価値を算出 (Digiday) 海外情報

米国の大手パブリッシャーであるThe Atlantic(ジ・アトランティック)は、「参照トラフィック」や「購読申し込み」といった価値を提供しないAIボットをブロックするため、独自の「スコアカード」による評価システムを導入した。明確な閾値はないものの、1,000人の購読者(約8万ドルの収益に相当)をもたらすボットであればアクセスを許可するという。

OpenAIとはライセンス契約を結んでいるためブロックしていないが、将来のライセンス交渉や訴訟に向けた影響力を維持するため、他のクローラーは基本的にブロックしている。ほとんどのAIプラットフォームは意図的に「ほぼトラフィックを送らない」仕様になっており、ゼロ価値のクリックしか生み出していないからだ。

一方で、グーグルに関しては大きな課題が残っている。Googlebot(検索用)とGoogle-Extended(AIトレーニング用)は技術的には別物だが、AI Overviewはコアの検索クローラーと紐付いているため、グーグルのAIクローラーをブロックすると、検索トラフィックに悪影響を及ぼすリスクがあるのだ。

AI企業のただ乗りを防ぐために、AIボットによるクロールの金銭的価値を算出してアクセスの可否を判断するというのは興味深い試みだ。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

GBPの投稿に2つの新機能: スケジュールと複数投稿
どちらも便利そう (Lisa Landsman on LinkedIn) 海外情報

Googleビジネスプロフィールの投稿に2つの新機能が追加された:

  • スケジュール ―― 指定した日時に投稿を公開するように予約できる
  • 複数投稿 ―― 同一の投稿を複数のビジネスに一括公開できる

事前に投稿を作成しておけるスケジュールは、すべてのビジネスにとって役立つ。複数投稿は、支店や分店を持つビジネスには便利だ。

投稿スケジュール
指定した日時で投稿を予約できる
★★★★☆
  • すべてのGBP管理者 必見!

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