CMS(コンテンツ管理システム)「Movable Type 5」の製品ライフサイクル終了日(EOL)が9月30日に迫っていることを受け、シックス・アパートは改めて、Movable Type 6へのアップグレードを呼びかけた。
「Movable Type 5」の最終版「Movable Type 5.2.x」は、2012年9月26日に正式リリースされ、2013年9月30日に製品販売を終了した。その後もセキュリティ対応などのサポートはされていたが、2015年9月30日で製品ライフサイクル終了日を迎えるため、10月以降、Movable Type 5全製品が開発終了となり、脆弱性対応を含めアップデートが提供されなくなる。
現状のまま利用することも可能だが、古いCMSを継続利用したために、残っていた脆弱性をつかれて、サイバー攻撃を受けるというケースが近年多発している。シックス・アパートでは、Movable Type 6へのアップグレードを強く推奨している。
Movable Type 6のライセンスを持っていない場合は、ライセンスの新規購入が必要。すでにMovable Type 6のライセンスを持っている場合やMovable Type Advancedを利用している場合は、最新版がダウンロード可能だ。
個人無償版については、個人無償版ダウンロードフォームから再度申し込むことで、改めてダウンロードすることが可能だ。
なお、Movable Typeクラウド版へ移行する場合は、シックス・アパートにて無料でデータ移行と最新版へのアップグレードを行う「無料引っ越しサービス」も提供中。
「Movable Type」では、製品のライフサイクルについて、以下のスケジュールを定めている。
GA(General Availability):正式版リリース日
この日以降は、
- バグフィックスリリース(0.0x)とセキュリティリリースが行われる
- シックス・アパートのテクニカルサポートが受けられる
EOS(End of Sales):製品販売終了日
この日以降は、
- 新たなメジャーリリース(x.0)やフィーチャーリリース(0.x)が、GAになったタイミング
- EOS後は、そのバージョンの製品購入ができなくなる
- バグフィックスリリース(0.0x)とセキュリティリリースが行われる
- シックス・アパートのテクニカルサポートが受けられる
EOM(End of Maintenance):メンテナンス終了日
EOSの12か月後。この日以降は、
- 基本的なメンテナンスが終了し、新版のリリースは行われない
- クリティカルなバグ発生時にのみ、例外的に対処
- シックス・アパートのテクニカルサポートも受けられない
EOL(End of Life):製品ライフサイクル終了日
EOSの12か月後。この日以降は、
- メンテナンス、バグフィックス、機能追加、セキュリティパッチなど、全対策が終了する
- シックス・アパートのテクニカルサポートも受けられない
参考リンク
ニュースリリースページ(シックス・アパート)
http://www.sixapart.jp/movabletype/news/2015/07/17-1030.html
Movable Typeのプロダクト・ライフサイクルポリシーについて
Movable Typeクラウド版 無料引っ越しサービス
http://www.sixapart.jp/movabletype/cloud/migration-service.html
Movable Type(シックス・アパート)
Web担先生と初心者君のやさしいニュース解説
と言っても、バージョンアップで動かなくなることとかあるんですよねー。
バージョンアップできなくても、少なくともセキュリティ対応版にしておくのは、非常に大切なことだ。
なるほど。このニュースは、それが提供されなくなるから大変だということですね。
そう。
でも、こうやって常に情報を追いかけなきゃいけないのは大変ですよね……。
そういう場合は、構築やリニューアルの際に「セキュリティ・メインテナンス予算」を確保しておいて、制作会社に構築後もセキュリティ情報のチェックと、新バージョン公開時の対応を頼んでおくのがいいね。
うひゃー。
とにかく、Webサイトは「作る」のも大変だけど、作ったあともこうした維持が必要になるので、ちゃんと予算を確保しておいて、対応する体制を作っておくのは、今や必須なんだよ。
ですねー。
※「はじめてWEB」のオリジナル版は掲載を終了しました
WordPressもMovable Typeも、とにかく狙われやすいCMSだから、セキュリティ対策は重要だよ。開発元の出している情報をウォッチして、常に最新版にしておくべきだ。