ClickTaleの入力フォーム分析を利用してフォームのコンバージョンをチェックした事例
ClickTaleの入力フォーム分析を利用してフォームのコンバージョンをチェックした事例
ClickTaleには、入力フォーム分析機能(Form Analytics)もあります。特に、
フォームの各項目を入力するのにどれくらい時間がかかっているのか
フォームのどの段階で入力をあきらめて離脱しているのか
を視覚的につかみやすいレポートが特色です。
ECナビで入力フォーム分析機能を利用した事例を紹介しましょう。図12に示したのは、入力フォーム分析機能の「コンバージョンレポート(Conversion Report)」という、とてもシンプルなレポート画面です。
このケースでは、「コンバージョンレートが34%しかないぞ、入力フォームに問題があるんだ! フォームを改善するように!」という指示がでていました。
そこで、ClickTaleでフォームを計測してみました。
すると、実際には「フォームに入力開始した 140訪問」のうち、「フォームを送信した 136件」「フォームの送信を完了(エラーなし) 136件」と、ほとんどの入力者が問題なく申し込みを完了しており、入力フォームそのものは問題がなかったことがわかりました。
むしろ、「フォームのあるページを閲覧した 396訪問」のうち「フォームに入力開始した 140訪問」とあるように、この入力フォームに入力する意思のない人をたくさん誘導してしまっていることが問題だったのです。
このことから、サイト導線やプロモーションを見直すべきだとの結論になりました。
まとめ
コンバージョンのボトルネックは、ユーザー行動にさまざまな形で顕れています。それをつかむ1つの方法として、ページ内のスクロールやマウス、フォーム入力を分析することは有効です。特に明確なインタラクション・シナリオに基づいて作られたWebサイトの場合に、ClickTaleのようなツールは威力を発揮するでしょう。
この手のツールは、「直感的でわかりやすい」といわれることもあります。しかしながら、「そもそものデザイン意図」「仮説をもって臨む姿勢」がなければ、レポートを開いては途方に暮れることになるでしょう。この点において、他のツールと何らかわることはありません。
「仮説の導出」「精度向上」に課題を感じておられる場合、これらのツールを試用してみる価値はあると思います。
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この記事の筆者
株式会社VOYAGE GROUP UIO戦略室
UIOは「User Interface Optimization」の略。UIO戦略室とは「日本で一番数値で語れるエンジニアやデザイナーがいる組織を創る」をミッションとして設置された社内横断のプロジェクト。
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春元 和正
1983年、兵庫県生まれ。2006年からプログラマとして数多くのWEBサイトを作成。その後UIO/SEO/SMO/WebAnalyticsといったwebサイト最適化を担当。2010年3月にUIO戦略室を立ち上げ、現株式会社VOYAGE GROUP UIO戦略室 室長。
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榎本 徹
1976年、奈良県生まれ。現ECナビ事業本部 サービスオプティマイズ担当。UIO/SEOを通したwebサイト最適化を担当。UXデザインとWebAnalyticsの統合による、開発スピードと精度向上に取り組んでいる。