もしも、「NTTドコモ」を解析するなら(中)[第35回]
誰もが知っている有名サイトをエキスパートレビューしながら、「もし、アクセス解析するなら」どのポイントに着目するかを第三者的な視点から解説。アクセス解析を用いてサイトの改善を行うための仮説構築力を身につけて、自社サイト、クライアントサイトをアクセス解析する際に役立ててほしい。
木曜9時は「かってに解析!」ということで、毎週木曜日連載の「有名サイト、かってに解析!」では、有名サイトを取り上げ、アクセス解析で実際に解析データを見る前に、あらかじめサイトの問題点やチェックポイントにあたりをつける方法を解説していく。
今回は、前回に続いて「NTTドコモ」のWebサイトを取り上げる(以下、本稿において、カギかっこ付きで「NTTドコモ」と書くときは、会社名ではなくサイト名を指す。他のサイト、企業も同様)。
筆者は、携帯電話業界や無線通信業界の会社やサイトが直面している課題や戦略・戦術を十分に理解しているわけでもない。あくまでもどのような点に着目したらよいのかを重視して読んでいってほしい。
「NTTドコモ」の閲覧シチュエーション
前回同様、今回の閲覧シチュエーションは以下のとおりだ。
誰が | 既存のフィーチャーフォンを個人契約で利用している人(フィーチャーフォンとは、スマートフォンでない従来型の携帯電話機を指す。「ガラパゴスケータイ」「ガラケー」などと呼ばれることもある) |
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何の目的で | スマートフォンに機種変更するための事前調査 |
事前調査の中身だが、具体的には、
- iモードの携帯メールは、継続して利用したい
- 通話については、自分からはほとんど掛けない。おもに掛かってきた電話を取るだけの利用を想定
- インターネットもそれほど利用しないが、必要に応じてどこでも利用できるようにしておきたい
という条件で、
- 自分に適した機種を探す
- 自分に適した料金体系を探す
という2つのタスクをサイトで行う。
「NTTドコモ」をエキスパートレビュー!
前回のまとめ
今回のレビューに入る前に、前回何をおこなったかを、おさらいを兼ねて、簡単に説明しておこう。前回は、トップページの「自分に合った機種を探す」から、「製品を検索する」ページへと移動し、機種検索から求める条件の機種やサービスを絞り込むことができるか、試してみた。
しかしながら、この機種検索のルートからは「携帯メールは持続したい、電話はほとんど使わない、ネット利用が主体」といった条件にあてはまる機種を見つけることはできなかった。そこで、今回はいったんトップページに戻り、別のルートを探すところから始める。
スマートフォンを検討しているユーザー向けのページへ
トップページに戻ると、メインビジュアル下の「おススメコンテンツ」の左から2番目に「スマートフォンをご検討中のお客様へ。」というリンクがあるので、そこをクリックしてみた(前回の図1)。すると「スマートフォンをご検討中のお客様へ」というページが表示される(図7)。
ファーストビューが画像で占有されていて、しかも相当に縦長のページだが、ひととおりコンテンツを見ていこう。
文字のサイズ変更の機能が右上にあるのは好感が持てる。スマートフォンに特徴的な機能紹介があり、その下に、「スマートフォン料金プランイメージ」(図7の赤枠で囲んだ部分)とある。さらにその下に「使い方別 プランの組み合わせイメージはコチラ」と続くが、こちらはあとで見ることにしてスキップし、そのまま下にスクロールして読み込んでいく。
続いて「今までのケータイとの互換性」(図7の青枠で囲んだ部分)という説明がある。細かいところまで読み進めていくにはちょっと辛い感じもあるが、乗り換えを真剣に検討しているユーザーからすると、しっかり読みこんでいこうという気にはなる。「iモードのメアドがそのまま使える『spモード』」の説明部分では、ファミリー割引にも対応している。これは、ちょうど調べたいポイントだった。
まだまだ下までコンテンツがあるが、一番下まで見る人は少ないかもしれない。ただ、一番下には「お探しの情報は、このページで見つかりましたか?」というアンケートフォームがあるのは感心した(図8の赤枠で囲んだ部分)。
「スマートフォンをご検討中のお客様へ」ページの中頃にある「使い方別プランの組み合わせイメージはコチラ」(図7の赤枠で囲んだ部分の直下)をクリックして、その先へ進む。
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