マーケティング機能を強化し
企業のネットビジネス戦略を支援
CMSの役割としてまず思い浮かぶのは、ウェブサイトの構築、運営管理の効率化といったイメージではないだろか。これらの要素はCMSの重要な役割の1つであるが、「INTERCMS」は運営管理といった機能とともに、ウェブサイトのマーケティング活動を支援する目的で開発された製品だ。ブログの持つトラックバック機能やRSS配信機能などを取り込み、「Webコンテンツ管理機能」「Webマーケティング機能」「社内外サイト一元管理機能」などを有している。
もちろん、営業機能に加え管理機能も充実している。社内向け・社外向けのコンテンツを同一画面で作成できるほか、最大9段階の承認ワークフローとメール通知機能などを備えており、作業・管理負担を軽減できる。
集客・売り上げアップにつなげる
ウェブマーケティング機能
INTERCMSには、ウェブサイトでの売り上げをアップさせるためのさまざまな機能が盛り込まれている。サイトの集客に欠かせないSEOは、SEOカテゴリ機能やトラックバックによる相互リンク機能により、Web担当者が専門知識を持っていなくても、CMSが自動化して行ってくれる。
トラックバック機能は、通常のブログのような使い方もできるが、サイト内リンクとして各種コンテンツや関連商品情報を相互リンクさせることで、サイト内における関連商品の販売プロモーションに活用することもできる。
また、INTERCMSには顧客のニーズに合わせておすすめ商品や関連商品、組み合わせ商品などを、まるで営業担当者がそこに居るかのように勧めてくれる「コンシェルジュ機能」を備えている。これは、ユーザーが閲覧するコンテンツのアクセス数に応じて、コンテンツの順序や位置を自動的に入れ替えるというもので、人気商品など、ユーザーにとって有益な情報をより見やすい位置に表示して目に触れる機会を増やし、目的のコンテンツへスムーズに誘導できる。
数々の導入事例で
ウェブマーケティング効果を実証
INTERCMSは2006年5月に発売された製品であるが、日立情報システムズでは、2006年2月に自社イントラネットの商品サイトに、4月には社外向け公式サイトにINTERCMSを導入してリニューアルしている。この導入により、トップページの離脱率が半減し集客も増加したが、最も顕著な効果は、問い合わせや資料請求の大幅な増加であったという。導入からほぼ1年が経過した現在、その間の問い合わせや資料請求は導入前と比較して約1.5倍となり、その中から受注に直結した案件も多いという。
同社では、この経験をもとに、2006年5月には大手IT企業の大塚商会に導入している。大塚商会では、INTERCMSの導入範囲が多岐にわたるため、事業部単位で導入が進められたが、2007年2月上旬には商品サイト関連の導入が完了し、導入前と比較して問い合わせや資料請求が大きく増加しているという。
ウェブサイトは優秀な営業員であり、Web 2.0の新たなインターネット時代を迎え、「営業スタイル変革の急先鋒」としてINTERCMSはその販路を拡大していくという。
商用CMS製品 製品データ
対象規模[?]:中規模~大規模
価格[?]:330万円~/20ユーザー
ライセンス形態[?]:ユーザー数に応じたライセンス提供
オプション機能/価格帯[?]:社内・社外サイト一括管理機能(1入力2出力)100万円~
典型導入パターン[?]:基本システムのみ
典型導入価格例[?]:700万円~(テンプレート作成、環境設定など含む)
ASP版の有無[?]:×
システム環境[?]:Windows Server 2000/2003、RHEL ES/AS 3.0 / Macromedia ColdFusion MX、Microsoft IIS 5.0/6.0、Apache2.X、Microsoft SQL Server 2000、PowerGres 2.X
商用CMS製品 対応機能データ
ワークフロー管理 | |||
---|---|---|---|
公開承認[?] | ○ | 作業役割/権限分担[?] | ○ |
指定時間公開[?] | ○ | 時限発行[?] | ○ |
世代管理/ロールバック[?] | ○ | ||
ステージ管理/ロールフォワード[?] | ○ | ||
ワークフロー通知[?] | ○ | ||
管理・運用者向けの機能 | |||
サイト階層構造管理[?] | ○ | リンク切れチェック[?] | ○ |
アクセス解析機能[?] | △ | XMLデータ出力[?] | △ |
既存コンテンツの取り込み[?] | ○ | Officeファイルのインポート[?] | × |
WYSIWYGエディタ搭載[?] | ○ | ||
別システムでのユーザー認証(LDAPなど)[?] | △ | ||
ウェブサイトで実現する機能 | |||
静的ファイル出力[?] | ○ | 動的ページ出力[?] | ○ |
サイト内検索[?] | △ | ケータイ対応[?] | △ |
RSS出力[?] | ○ | ブログ[?] | △ |
ユーザーアンケート[?] | △ | 利用ユーザー登録[?] | △ |
新着情報/サイトマップ/ナビゲーション自動作成[?] | ○ | ||
アクセシビリティガイドライン対応[?] | ○ |
※注意:この記事の内容は『Web担当者現場のノウハウvol.05』掲載当時のものになります
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