ネットショップ担当者フォーラム

Shopifyで構築したECサイトが“売れる”ためのテクニックとは? ポイントは集客」「リピーター育成」「商品の質」 | 「ECタイムズ」ダイジェスト

2 years 11ヶ月 ago
Shopifyを使ってECサイトを運営している事業者は数多いものの、自社ECの売り上げが思うように伸びず悩んでいる担当者も少なくないのでは。有効な改善策をまとめて紹介する

Shopifyを使ってECサイトを運営しているけれども、なかなか売り上げが上がらず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。本記事では、そのような悩みを持つ方向けに、Shopifyで売り上げを上げる改善策を4つ紹介します。

以下で紹介する売り上げが上がらない原因を一つ一つ検証し、ご自身のECサイトの改善に役立ててください。

ECタイムズ Shopify 集客 売り上げ SEO アプリ

Shopifyで商品が売れない4つの原因

まず最初に行うべきは、Shopifyで商品が売れない原因を明確にすることです。たとえば、購入率が悪いのに集客のことばかりを気にしてばかりいれば、永遠に成果が上がらないのは明白でしょう。ここでは、Shopifyで売り上げが上がらない代表的な原因を4つ紹介します。それぞれの項目を読み、ECサイトのどの部分に原因があるのかを明らかにしましょう。

原因① 集客ができていない

Shopifyで売り上げが上がらない原因の一つ目は、集客ができていないことです。そもそもお客さまが商品の存在を知らなければ、購入することはまずありません。そのため、まずはお客さまに商品を知ってもらうことが最重要となります。

特に、ShopifyでECサイトを立ち上げて間もない場合、お客さまの認知度が低いので、安定的に売り上げを見込むことは難しいでしょう。なぜなら、立ち上げたばかりのECサイトは、どの検索キーワードにも引っかからず、お客さまのアクセスを集めることが難しいからです。売り上げの数字ももちろん大事ですが、自身のECサイトにお客さまのアクセスがどれほどあるのかを把握しておきましょう。

お客さまのアクセス数と売り上げは、商品に問題がなければ正比例します。どの程度のアクセスがあれば、売上がいくらになるのか積算できるようになるので、集客に関する数字を押さえておくことは非常に重要です。

アクセス数の確認方法

Shopifyで作ったECサイトのアクセス数を確認するには、どうすればよいのでしょうか。Shopifyでは、デフォルトで集客を分析する機能がついているので、それを使って分析するとよいでしょう。具体的には、ストア分析機能と呼ばれるものです。

まずはストア分析機能を使って、作ったECサイトに毎日何人の人が訪れているのかを確認しましょう。他にも、グーグルアナリティクス(GA4)を使ってサイトの訪問数を確認することも可能です。

原因② サイトの接客力が弱い

Shopifyで作ったECサイトの売り上げが上がらない原因の二つ目は、「サイトの接客力が弱い」点です。サイトの接客力が弱いことの具体例をあげると、以下のようになります。

  • サイトの導線が複雑でお客さまが途中で離脱する
  • 商品の説明が少なく、ベネフィットがわかりにくい
  • 商品の写真が少なく、商品を使うイメージが湧きにくい
  • レビューがなく、信頼性に欠ける
  • 購入画面が複数回遷移したりと複雑で離脱する

このような特徴があるECサイトは、接客力が弱いといえるでしょう。

購入率の確認方法

サイトの接客率が悪いという課題は、購入率に直結する項目です。ECサイトでの売り上げは以下のような数式でも表されます。

売り上げ=購入件数÷アクセス数×100

つまり、訪問数がどれだけ多くとも、サイトで肝心の商品が説明できていなかったり、購入までの導線が複雑だと、サイトを離脱されてしまい、購入率が下がってしまうのです。結果として、売り上げが上がらないという事態に陥ってしまいます。

ECサイトの売り上げを構成する要素
ECサイトの売り上げを構成する要素

原因③ リピート対策ができていない

リピート対策ができていない」ということも、Shopifyで作ったECサイトの売り上げが上がらない原因の一つです。売り上げを安定的に確保するには、新規の売り上げも重要ですが、それ以上に既存顧客のリピート率が重要です。

既存のお客さまのリピート率が高いことで、売り上げが安定し、さらに利益も生まれるので広告や新商品開発の予算を確保することができるようになります。‍

リピーターの確認方法

Shopifyでお客さまがリピーターになってくれているかどうかを確認するには、「ストア分析」を使うとよいでしょう。ストア分析のダッシュボードを見れば、簡単にリピーターを確認することができるので、ECサイトの運営にぜひ役立ててください。

商品の質の見直しも必須

商品の質が悪い」ということも、売り上げが上がらない原因の一つとして考えられます。特に、ECサイトで集客もできており、なおかつ導線もわかりやすく設計できているのにも関わらず、売り上げが上がらない場合は、商品の質が悪い可能性が高いといえるでしょう。競合他社と比較して、価格や品質面の改善点を洗い出しましょう

商品が売れないときに実践したい4つの施策

では、Shopifyで商品が売れない場合、何を実践すればよいのでしょうか。ここでは、Shopifyで売り上げを上げるために実践するべきことを4つ紹介します。

具体的な実践内容は、以下の4点です。

  • ECサイトへの集客を行う
  • ECサイトを見直す
  • リピーター獲得のための施策を行う
  • 商品の質を見直す

それぞれ詳しく解説します。

ECサイトの集客を改善する3つの打ち手

Shopifyで作成したECサイトへの集客を改善しましょう。ECサイトへの集客を増やすには、広告利用やSNSの活用、SEO対策を行うなどの施策で改善可能です。

①広告を利用する

Web広告を使えば、ECサイトの露出が増やせるので、新規顧客の集客数を上げることができます。たとえば、リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告、アフィリエイト広告などがあげられます。

Web広告の市場は伸び続けており、Web広告を使った集客は一般的な集客方法となっています。一方で、どの広告を使うかどうかは、ターゲットにより異なるため、商品の特性にマッチするものを選ぶようにしましょう。

②SNSと連携させる

InstagramやX(旧Twitter)、Facebookのアカウントを作成し、自身で運用することも集客を改善する施策の一つです。ここでは、アパレルショップでSNSを運用するケースを紹介します。

アパレルのネットショップをSNSで宣伝する場合、代表的な媒体はInstagramです。販売している洋服のコーディネートを日々投稿したり、動画撮影をして服の着こなしや着心地を紹介したりして、ファン作りにつなげます。ハッシュタグなどを付ければ、ユーザーが検索しやすくなるので、投稿の際は、必ずハッシュタグを付けるようにしましょう。‍

また、自社でSNSを運用する以外に、インフルエンサーの力を借りる方法もあります。インフルエンサーに商品を紹介してもらえれば、インフルエンサーのファンが商品を購入する確率が高まり、大きな広告塔になってもらえる可能性があります。

インフルエンサーに交渉するには、DMでの直接交渉、インフルエンサーのマッチングプラットフォームを利用する、インフルエンサーの所属事務所に交渉するなどの方法があるので、予算に合わせて依頼しましょう。

アパレルEC事業者によるSNS運用の一例
アパレルEC事業者によるSNS運用の一例

③SEO対策を行い検索順位を上げる

SEO対策を行い、Googleなどの検索エンジンで検索順位を上げることも重要です。具体的には、自社のブログサイトを立ち上げ、そこで記事を更新し、特定のキーワードで検索された際、Googleの検索順位で1~3位の表示を狙います。自社の商品名をタイトルや見出し、本文に入れて記事を執筆することで、商品名で検索するお客さまのサイト訪問を増やせるので高い広告効果が見込めるメリットがあります。

ECサイトを見直す3つのポイント

Shopifyで作成したECサイトの設計を見直すことも重要です。SNSや広告、SEO対策が十分にできていたとしても、ECサイト自体の使い勝手が悪ければ、購入ページで離脱されてしまい、売り上げが上がらなくなってしまうからです。ECサイトの改善方法を以下で解説しますので、該当する課題があれば、改善することをおすすめします。

①商品購入までの導線を見直す

はじめに、商品購入までの導線を見直しましょう。たとえば、洋服のネットショップの場合、商品のカテゴリーだけではなく、価格やカラー、サイズ、用途別、ブランド別など細かく分類してお客さまが欲しい商品を見つけやすくする改善方法があります。

また、ECサイト内にフリーテキストの検索欄を設け、お客さまがさまざまなキーワードで検索し、商品を見つけやすくする方法もおすすめです。こだわりがある商品や、宣伝したい商品があれば、動画撮影をしてより目立たせることもできます。

②商品ページ自体を見直す

商品ページを見直し、より商品の魅力が伝わりやすく、内容もわかりやすくなるように改善しましょう。たとえば、洋服やジュエリーであれば商品だけの写真を掲載するのではなく、実際のコーディネートや着ている状態の写真を掲載することでより、着用のイメージが湧きやすくなるメリットがあります。

商品を着用している画像の掲載例(画像出典:imac)
商品を着用している画像の掲載例(画像出典:imac

上記の写真のように、スカーフの写真と実際に着用している写真を掲載することで、より商品の魅力が伝わりやすくなります。

③購入ページを見直す

次に対策するべきなのは、購入ページです。購入ページの遷移数が多かったり、入力項目が多かったりすると、それだけでお客さまは煩わしさを感じ、離脱してしまいます。氏名や配送先の住所など、入力項目は必要最低限にして手続きを簡単に済ませられるように工夫しましょう

また、住所は、郵便番号が入力されれば、自動で住所を入力するように改善することも可能です。また、入力エラーがあれば、赤色のハイライトで修正項目と修正内容が一目でわかるようにすることも、離脱を防ぐ重要なテクニックですので覚えておきましょう。

④ユーザーに合った決済手段を用意する

クレジットカードやコンビニ決済、電子マネー、銀行振り込みなど、決済手段はさまざまな種類があるので、お客さまの要望に応じて柔軟に対応できるよう、代表的な決済手段は複数そろえておくようにしましょう。

たとえば、決済手段が銀行振り込みのみの場合、クレジットカードを使っているお客さまは不便に感じます。商品が魅力的でも、決済手段が不足していると離脱されてしまうので気を付けましょう。

⑤FAQページやチャットボットを導入する

FAQページやチャットボットの導入を検討するのもよいでしょう。お客さまから頻繁に受ける質問をFAQページに掲載すれば、お客さまの大半の疑問を解決できる上に、不要な問い合わせを避ける効果もあります。また、チャットボットも同様の効果があるため、積極的に活用すべきです。

⑥カゴ落ち防止機能を利用する

カゴ落ちとは、ECサイトでショッピングカートに商品を入れたものの、購入せずにお客さまが離脱してしまうことを意味します。お客さまがカゴ落ちしてしまった場合、フォローメールを送信するカゴ落ち防止機能を活用することで、離脱を防ぐことも可能なので検討しましょう。

⑦良質な口コミやレビューを掲載する

良質な口コミやレビューは、お客さまの購買意欲を高めることに直結します。実際のお客さまの声やレビューが掲載されていれば、同じ悩みを抱えるお客さまが購入する確率が上がるので、ぜひ既存のお客さまにコメントをいただき、掲載許可をもらってECサイトに掲載しましょう。

⑧Shopifyのセキュリティ性能をアピールする

小規模なECサイトの場合、サイトそのもののセキュリティが信頼されていない場合もあります。氏名やクレジットカードの情報を入力するので、情報流出の危険性を疑問視されるとどれだけ商品が良くても購入してもらえません。Shopifyでは、クレジットカードを扱うために必要なセキュリティの標準規格「PCI DSSレベル1」を取得しているので、その点をアピールし、安全であることを理解してもらいましょう。

⑨ショップの情報を掲載する

ECサイトを運営していても、ショップの情報が不足しているとお客さまから信頼されません。ネットショップは、販売元の顔が見えない分、どこの誰が作って販売しているのかが分からないと、お客さまは不審に感じてしまうからです。運営元の会社概要、ECサイトを立ち上げるに至った背景や経営理念を掲載し、お客さまから信頼されるようにしましょう

リピーター獲得のために押さえておきたい施策5点

続いて、リピーターを獲得する施策を紹介します。具体的には、以下5点の施策です。

  • メルマガ配信を行う
  • ポイント付与やクーポン配布を行う
  • 商品の同梱物に工夫をする
  • LINE公式アカウントを活用する
  • アナログ対策を怠らない

それぞれ詳しく解説します。

①メルマガ配信を行う

ネットショップなどで新商品を発売するときなどにおすすめなのがメルマガ配信です。定期的にメルマガ配信を行うことで、お客さまに自社のECサイトを覚えてもらいやすくなります。タイトルやメール本文の長さ、アイキャッチ画像などに気を付け、魅力的なコンテンツを配信しましょう。

②ポイント付与やクーポン配布を行う

ポイント付与やクーポン配布を行うと、お客さまが次の買い物をする際の購買意欲を引き上げることができるので、リピーターの確保におすすめです。また、単純にポイント付与を行うのではなく、失効するタイミングでリマインドを流し、リピート購入を促進しましょう。

③商品の同梱物に工夫をする

商品を梱包する際、感謝カードや商品チラシ、LINE公式アカウント登録などの同梱物を用意するのも良いでしょう。特に、感謝カードには、商品開発のストーリーや他のお客さまの声も記載しておくことで、より商品の印象を良くすることができます。

④LINE公式アカウントの活用

LINE公式アカウントを活用してリピート率を高めることも可能です。メールよりも開封率が高く、お客さまに効果的に商品の発送に関する情報や、新商品の宣伝が効率よく伝わります。メールなどの長文よりも、画像やリンク付きで短文のメッセージが好まれる傾向にあるので、LINEを活用するとよりリピート率が高まるでしょう。

⑤アナログ対策を怠らない

30代以上のお客さまがターゲットの場合には、アナログ対策も重要です。DMやカタログなどの紙媒体を用意しておくことで、紙媒体で情報収集をするタイプのお客さまの目に触れる機会(タッチポイント)が増え、リピート率が上がります。

商品の質をアップする3つの方法

最後は、商品の質を見直す改善方法について紹介します。機能、安全性、価格、デザインの4点が高水準で満たされていなければ、お客さまに購入してもらえない可能性が高いので注意しましょう。

具体的な改善方法は、以下の3点です。

  • 需要のある商品を販売する
  • ユーザーの属性にあった商品を販売する
  • 商品の価値を正しく伝える

それぞれ詳しく解説します。

①需要のある商品を販売する

需要の少ない商品を販売していると、お客さまに購入してもらえません。一時期は売れていたとしても、時代や環境の変化に応じてお客さまのニーズも変わります。わかりやすい例をあげれば、新型コロナウイルスのマスク需要です。コロナ禍が落ち着けば、マスクの需要も薄れていくので、その後の時代に合ったニーズを常に探り続け、需要のある商品を販売しましょう。‍

②ユーザーの属性に合った商品を販売する

ユーザーの属性に合った商品を販売することも重要です。たとえば、ダイエットをしたい20代の女性に、ホームジム用のトレーニング器具を販売するなどがあります。お客さまが健康的に美しく痩せられるダイエット食品を探しているようであれば、トレーニング器具は的外れな商品になってしまうでしょう。ユーザーが何を求めているかを知り、ニーズを満たす商品を販売しましょう。

③商品の価値を正しく伝える

商品の価値を正しく伝えるようにしましょう。商品の何が最も優れているのか、他社との差別化ポイントは何かをわかりやすく説明し、お客さまに商品の価値が正しく伝わるようにしましょう。

商品の質をアップするための3つの方法
商品の質をアップするための3つの方法

shopifyの売上アップに役立つアプリ

Shopifyのアプリストアには、2023年4月時点で約10,000件以上のアプリが存在し、無料で利用できるものも豊富に存在します。今回は、そのなかから特に売上アップに役立つと評価されているアプリをご紹介します。今回ご紹介するのは「集客」「購入率アップ」「リピーター獲得」に関連しています。

集客に役立つアプリ

ビジネスにおける集客は重要な要素であり、特にECサイトでは訪問者数が売上に直結します。そのため、集客を効率的に行うためのアプリは必須と言えるでしょう。ここでは、Shopifyで利用できる集客に役立つアプリを3つご紹介します。

1. Googleチャネル

Googleチャネルは、Shopify内の商品データとGoogle Merchant Centerを同期し、Googleショッピング広告に掲載できるアプリです。また、2023年3月からはGoogleチャネルアプリを利用してShopifyストアにGoogleアナリティクス(GA4)を設定できるようになりました。料金は無料で、Googleの広告力をフルに活用したい方におすすめです。

2. Shopifyメール

Shopifyメールは、Shopifyから簡単にメール配信ができるアプリです。毎月10,000通まで無料で利用でき、レビュー評価も3.8と高評価です。メールマーケティングは、顧客とのコミュニケーションを深め、リピーターを増やすための有効な手段です。

3. Privy

Privyは、eコマースのためのオールインワンプラットフォームです。料金プランは無料のFREE PLANから、月額$70のCONVERSION ONLYまであり、自社のニーズに合わせて選べます。特に、メールやSMSの連絡先を広げ、自動化されたメールマーケティングや収益を生むテキストメッセージを送信し、Webサイトのコンバージョン率を向上させることができます。

購入率アップに役立つアプリ

購入率を向上させるためのアプリを3つ紹介します。

1.チャネルトーク

チャネルトークは、接客チャットと顧客管理ツール(CRM)を一体化したアプリです。お客さま1人ひとりの情報が保存され、名前や連絡先だけではなく、どの商品を見ているのか、会員登録はされているのかなどの情報を見ることができます。この詳細な顧客情報があることで、お客さまに合わせた接客を実現し、売上アップにつなげることができます。

2.Bold Upsell

Bold Upsellは、購入した商品と関連性の高い商品をおすすめすることで、購入率を向上させることができます。特に、決済時や商品をカートに追加したときにアップセルを行うと効果的です。

‍3.Loyalty, Rewards and Referrals

Loyalty, Rewards and Referralsは、ポイント機能を導入することで、顧客離れを防ぎ、顧客生涯価値(=LTV)を高めることが可能です。ポイント機能はリピーター獲得や顧客単価向上のメリットがあります。

リピーター獲得に役立つアプリ

リピーター獲得は、一度購入した顧客を再度購入に誘導することで、長期的な売上アップにつながります。リピーター獲得に役立つアプリを3つご紹介します。

1.CRM PLUS on LINE

「CRM PLUS on LINE」は、顧客や購買データに基づいて効果的なLINEメッセージを配信できるアプリです。LINE公式アカウントを活用し、設定画面で簡単なチェックを入れるだけで、閲覧商品のリマインド、カートリマインド、チェックアウトリマインド、再入荷通知などのメッセージを自動的にLINE上で配信することが可能です。

‍2.Appstle℠ Subscriptions

Appstle℠ Subscriptionsは、商品の定期購入を直感的なユーザーインターフェースで設定・管理できるアプリです。ユーザーは1クリックでログインして、定期購入の商品の配達週や個数などを設定できます。ショップオーナーは、AppstleのポータルサイトとShopifyの管理画面の両方から定期購入を設定し、ダッシュボードで状況を簡単に把握できます。

3.Recharge Subscriptions

Recharge Subscriptionsは、柔軟に調整できる定期購入の仕組みで解約を防ぐアプリです。カスタマイズ性に優れており、ユーザーはSMS経由で定期購入の設定を管理できます。関連商品を組み合わせて割引するクロスセル対策もあり、購買率アップに効果的です。

◇◇◇

今回は集客の改善方法やリピート率向上の施策をご紹介しました。Shopifyにはさまざまな便利アプリがありますので、上記施策と併せて効果的に活用していきましょう。

ECタイムズ

ヨドバシカメラ、「Makuake」発の人気商品の売り場を拡大

2 years 11ヶ月 ago

ヨドバシカメラはマクアケと協業を加速、クラウドファンディングサービス「Makuake」発の人気商品を販売する売り場を拡大する。

ヨドバシカメラは5月、「Makuake」発の人気商品をECサイト「ヨドバシ・ドット・コム」での商品販売に加え、「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」「ヨドバシカメラ マルチメディア梅田」の実店舗に特設エリア「Makuake SHOP」を開設した。

既存店舗での評価が好評だったことから、売り場を拡大する。既存2店舗の売り場面積を広げるほか、旗艦店の「ヨドバシカメラ 新宿西口本店」、吉祥寺、仙台、横浜、京都、名古屋、博多の各店で順次、「Makuake SHOP」をオープンする。

「Makuake」から生まれたユニークなアイデア溢れる人気商品を定期的に追加しながらの展示販売が可能となり、一層幅広い商品と多くの生活者が出会う機会を創出できると考えている。(ヨドバシカメラ)

「Makuake」を展開するマクアケは、オンラインに加え、販路拡大を狙いオフラインでの販路拡大を模索。オフラインでは、そごう横浜店や蔦屋書店熊本三年坂店など全国約10店舗で商品を展示・販売するスペース「Makuake SHOP」を設けている。

これまでヨドバシカメラで扱っていなかった商品を販売する「Makuake SHOP」は、「Makuake」発のユニークな家電やガジェットアイテムを実際に手に取って体験でき、開発の背景などのストーリーにも触れられることができるため、「来店者から人気の特設コーナーとなっている」(ヨドバシカメラ)。商品ラインナップのさらなる拡充、より広い地域での開設を希望する声が寄せられていたという。

瀧川 正実

ビーディーエスがバイク&パーツ検索サイト「BDSバイクセンサー」に「ZETA SEARCH」を導入

2 years 11ヶ月 ago

ビーディーエスは、バイク&パーツ検索サイト「BDSバイクセンサー」にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入した。

商品特性を反映した絞り込み検索を可能に

ビーディーエスが運営する「BDSバイクセンサー」では、「探しているオートバイがなかなか見付からない」「新車を注文しても納車まで数か月待ち」「サイトを見ても在庫車と注文車が混在している」といったユーザーの悩みに応えるため、即購入可能なバイク情報を一般ユーザー向けに掲載している。

ビーディーエス BDSバイクセンサー ZETA ZETA SEARCH サイト内検索
バイク&パーツ検索サイト「BDSバイクセンサー」(画像はサイトからキャプチャ)

「車種」「走行距離」「年式」など複数項目を組み合わせた絞り込み検索によって、ユーザーニーズに合う商品一覧ページを表示できるようになった。これにより、目的の商品に辿り着きやすくなり検索のUX向上につながるため、販売機会の創出、サイトからの離脱防止が期待できるという。

ビーディーエス BDSバイクセンサー ZETA ZETA SEARCH 商品特性を反映した絞り込み検索
商品特性を反映した絞り込み検索が可能になった

また、サジェスト機能を実装。検索窓にテキストの一部を入力すると、予測されるキーワード候補を自動的に表示する。これにより文字入力の手間を減らせるほか、調べたいワードがうろ覚えでも検索することができるため、ユーザーのアクション数を削減でき、サイトからの離脱防止にもつながるという。

ビーディーエス BDSバイクセンサー ZETA ZETA SEARCH サジェスト機能の実装 サイトからの離脱防止
サジェスト機能を実装し、サイトからの離脱防止につなげる

「ZETA SEARCH」とは

ECサイト内の検索における「絞り込み」「並び替え」の設定の自由度・柔軟性を追求したEC商品検索・サイト内検索エンジン。

キーワード入力時のサジェスト機能や、もしかして検索、ドリルダウン式の絞り込み、事前に検索結果の該当数を表示するファセットカウントなど、多数の検索機能を有している。

JRE MALL ZETA SEARCH サイト内検索 EC商品検索
「ZETA SEARCH」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥

法人向けのBtoB-EC市場規模は420兆2354億円。最新トピック+業種別の市場規模、EC化率は?【2022年の電子商取引調査】

2 years 11ヶ月 ago

経済産業省の調べによると、2022年におけるBtoB-EC(企業間電子商取引)の市場規模は420兆2354億円で前年比12.8%増。EC化率は37.5%で同1.9ポイント増だった。

BtoB-EC市場規模の推移
BtoB-EC市場規模の推移

BtoB-EC市場の業種別内訳を見ると、市場規模が最も大きいのは「卸売」で112兆8794億円。「輸送用機械」が58兆8775億円、「電気・情報関連機器」が45兆282億円で続いた。

「その他」を除いた前年比の伸び率では、「運輸」が前年比20.3%増。「繊維・日用品・化学」が同18.8%増、「電気・情報関連機器」が同15.1%増で続いている。

EC化率で見ると、最も大きいのは「輸送用機械」の76.7%。「食品」が70.7%、「電気・情報関連機器」が66.3%だった。

BtoB-EC市場規模の業種別内訳
BtoB-EC市場規模の業種別内訳

食品

市場規模は前年比9.4%増の29兆6443億円。消費者の外出機会が増え、外食やホテル需要が増加し、業務用食品市場規模等が拡大した。「食品」の商取引市場規模が増加したと見られる。EC化の動きも加速し、EC化率は前年比3.5ポイント増加の70.7%となった。

産業関連機器・精密機器

市場規模は同14.6%増の20兆7734億円、EC化率は42.0%。EC化率は前年から1.3ポイント拡大した。

情報通信

市場規模は同9.4%増の18兆2616億、EC化率は22.3%。全体の市場規模が増加したことに加え、ECによる取引が拡大したとしている。

鉄・非鉄金属業

市場規模は同13.5%増の28兆6620億円、EC化率は44.1%。2022年の法人企業統計データによると、鉄・非鉄金属業全体の総売上高は2020年に50兆408億円、2021年に59兆1045億円、2022年は64兆9856億円と推移、全体の市場規模拡大がEC市場の拡大につながった。

卸売

市場規模は同12.2%増の112兆8794億円、EC化率は34.9%。大手GMS、大手スーパーマーケットを中心に、流通BMSのEDI標準化が進んだことがEC化率の増加要因としている。

国内BtoB-ECのトピックスは「IP網化に伴うINSネットの廃止」「インボイス対応」

IP網化に伴うINSネットの廃止

2024年1月にISDN回線「INSネット(デジタル通信モード)」サービスの終了が予定されており、BtoB-ECで同サービスをインフラとしているEDIの仕組みは更新を迫られている。

ビジネスシーンにおいては、EDI(電子データ交換)においても通信回線としてISDNが広く利用されてきた。BtoB分野ではEDIを用いた商品や部品の受発注で活用されているため、多くの企業に影響が及ぶ可能性がある。EDIをカバーする方法として、インターネットEDIへの移行のほか、BtoB-ECへの切り替えに注目が集まっている。

インボイス対応

2023年10月1日からインボイス制度が導入される。制度の導入で、請求書の発行・受領フローが複雑化し、現場の業務量が増えるだけでなく、場合によっては支払う税金が増えてしまう可能性がある。

インボイス制度の正式名称は「適格請求書等保存方式」。事業者が納める消費税に適用される仕入税額控除に関わる制度のこと。

売り手側・買い手側の双方に関わるのが保存要件で、請求書を発行する側も受け取る側も、請求書を7年間保存しなければならない。税計算もこれまでと形式が変わり、納品単位か請求単位かを選ぶ必要がある。請求書を提出する側は、適格請求事業者として税務署へ事前登録をしなければならない。

瀧川 正実

物販堅調、サービス復調、デジタル低調。2022年の電子商取引調査【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

2 years 11ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2023年8月28日~9月3日のニュース

2022年の電子商取引調査と令和4年度 宅配便・メール便取扱実績が発表されました。BtoC-EC市場規模は22.7兆円で、前年比9.91%増。物販系は伸びを示し、一部デジタル系は減少。令和4年度の宅配便は1.1%増、メール便は5.9%減となっています。

ますます成長を続けるBtoC-EC市場

BtoC-EC市場規模は22.7兆円。物販系は約14兆円でEC化率は9.1%【2022年の電子商取引調査まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/11322

経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2022年のBtoC-EC市場規模は22兆7449億円で前年比9.91%増だった。 

ニュースまとめ 令和4年度デジタル取引環境整備事業 電子商取引に関する市場調査 BtoC-EC市場規模

2022年度の電子商取引に関する市場調査が発表されました。2022年はコロナの影響が残っていますので、ECの市場規模は伸びることがわかっていましたが、BtoCは約10%と高い伸びになっています。

ニュースまとめ 令和4年度デジタル取引環境整備事業 電子商取引に関する市場調査 BtoC-EC市場規模の内訳

内訳を見て見ると、物販系は堅調な伸び、サービス系は旅行・チケットが大きく伸びたというか復調していて、デジタル系はオンラインゲームが18.79%減と落ち込んでいるので全体でもマイナス成長です。コロナの影響で一気にデジタルにシフトした世の中が、急速に元に戻っているのがわかりますね。どこで均衡が取れてくるのかがわかるのは来年の調査になりますので、それまではネットでの売れ行き、リアルの人流などをよく観察しておきましょう。

国土交通省、令和4年度 宅配便・メール便取扱実績を発表 宅配便取扱個数は前年度比1.1%増、メール便は5.9%減少 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/40337

〇令和4年度の宅配便取扱個数は、50 億588 万個で、前年度と比較して5265 万個・約1.1%の増加となった。

〇令和4年度のメール便取扱冊数は、40 億3223 万冊で、前年度と比較して2 億5490 万冊・約5.9%の減少となった。

今週はもう1つ統計データを。令和4年度(2022年度)の宅配便取扱個数は50億588万個で、約1.1%増加。市場規模の伸びよりも低いのは実際にモノが動かないサービスもあるからですね。

宅配便はヤマト運輸とカンガルー便以外は取扱個数が減少。メール便に関してはここ数年減少傾向で、それは変わっていません。

毎年の統計データを日ごろのニュースと照らし合わせていくとよりトレンドがわかってきますので、時間のある時に詳細資料を読んでみてください。

今週の要チェック記事

Shopifyの成長戦略におけるShop Payの重要性 | CEREAL TALK
https://note.com/cerealtalk/n/nda4bff2ce303

いつの間にか決済が伸びている「Shopify」。さまざまなデータを駆使して成長していきそうです。

eコマースでもかゆいところに手が届くサービスを 客単価アップにつながる10のコツとは? | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/13287

「定番商品の2個セット」「人気商品組み合わせ」この2つをやっていない人は多いのでは?

越境Eコマース成功への近道!近本氏の実践的マーケティングと競合と差をつけるカスタマーサポートの極意 | コマースプラス
https://commerceplus.jp/chikamoto/

しっかりとデータを取って着実にしかも素早く成長。このスピード感ですよね。

自発的な業務改善が浸透!売上10倍なのに週休3日も実現可能に?高千穂ムラたび・佐伯さん×川村対談 | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/230829-takachiho-muratabi/

「『やりたくないな』と感じる作業が売上に直結する」。「これくらいいか…」と思う作業で売り上げが上がります。

意図せず自動作成されてしまったGA4プロパティを削除する方法 | プリンシプル
https://www.principle-c.com/column/ga/ga4/removed-ga4-properties-automatically-created/

皆さんの「GA4」にも自動作成されたものがあればこの対応を。

お客様アンケートから見えてくる、futureshop連携サービスについての「ホンネ」 | E-Commerce Magazine by futureshop
https://magazine.future-shop.jp/futureshop-partner-service-voice

費用面など気になる部分の本音がまとまっていて、使っている人も検討中の人にも参考になります。

Google Japan Blog: 生成 AI による検索体験 (SGE) のご紹介 | Google Japan Blog
https://japan.googleblog.com/2023/08/search-sge.html

「Search LabsにGoogle アカウントを登録する」必要があります。使ってみた感想はまだまだといったところ。

今週の名言

にしたんクリニックはなぜタクシー広告 GROWTH に広告を出し続けるのか?:エクスコムグローバル西村誠司代表が語る、最強のマーケティング戦略 | DIGIDAY
https://digiday.jp/sponsored/why-does-nishitan-clinic-continue-to-advertise-on-taxi-cab-ad-growth-xcom-global-seiji-nishimura-talks-about-the-marketing-strategy/

私にとって、マーケティングとは「知名度を高めること」に尽きます。商品や情報が溢れている現在、「知ってもらう」ことこそが最重要。

この方が仰ると説得力十二分ですね。「知られていないネットショップは無人島にあるお店と同じ」と言われるように、まずは認知の拡大から。

筆者出版情報

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める小さい会社のウェブマーケティング必勝法

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める
小さい会社のウェブマーケティング必勝法

森野誠之 著
翔泳社 刊
発売日 2021年10月15日
価格 2,200円+税

この連載の筆者 森野誠之氏の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!

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森野 誠之

「ebisumart」のインターファクトリー、越境EC事業の支援を強化。グローバルEC支援のLingbleと業務提携

2 years 11ヶ月 ago

インターファクトリーは、越境EC支援を手がけるLingble Pte. Ltd.と業務提携契約を締結した。クラウドコマースプラットフォーム「ebisumart」導入企業の越境EC拡大を支援する。

インターファクトリー EC 構築 Lingble ebisumart グローバル 越境EC

「ebisumart」導入企業のグローバル事業拡大をサポート

Lingbleは、グローバルECの戦略策定、各国に最適な決済手段、グローバルマーケティング、多言語でのカスタマーサポート、国際配送と税関の手続きなど、グローバルECサイトの構築から運用、売上拡大に必要なトータルソリューションを提供するプラットフォーム「Lingble(リングブル)」を提供している。

国内外の売上数億から数兆円規模の複数の企業に越境ECのソリューションを提供。導入後の売上高は平均5倍増になっているという。

インターファクトリーは「ebisumart」とLingbleが提供するシステムを連携。「ebisumart」ユーザーが「Lingble」を導入すると、自社ドメインを統一したまま、ECサイトにアクセスするユーザーの居住地に合わせて自動でローカライズされたECサイトを構築できるようになる。国や地域ごとにドメインの異なる独自のECサイトをそれぞれ運用する手間が省ける。

UI、言語、通貨、決済手段、価格設定、商品ラインアップまで、海外現地の慣習に合った戦略を、導入企業に伴走しながらサポートするとしている。

「Lingble」を導入した「ebisumart」ユーザーには、Lingbleがマーケティング戦略の立案や、ユーザー獲得に必要なブランド認知のための施策を提案する。また、インターファクトリーのECビジネス成長支援チームと連携し、導入企業の国内・海外EC事業を総合的にサポートする。

コロナ禍のパンデミック収束によるインバウンド需要、円安継続の見通しから、越境EC市場はさらなる拡大が予想されている。業務提携によるシステム面やソリューション面の連携で、「ebisumart」「ebisu growth」を利用する事業者のグローバルEC展開を支援する。

「ebisumart」とは

導入企業が常に最新・最適化されたECサイトを構築できるクラウドコマースプラットフォーム。サイトリニューアル、オムニチャネル、BtoB-ECなど、構築実績は累計700サイト超。

「ebisu growth」とは

EC事業者の成長を戦略立案から実務まで支援するコンサルティングサービス。現在はECモールの運営支援を先行して提供している。2023年秋には「ebisumart」、中小規模事業者向けEC構築サービス「ebisumart zero」以外のECシステム利用者も対象に加える。

高野 真維

KDDIの「au経済圏」を攻略するには? ECモール「auPAYマーケット」の特徴+最新動向を解説 | 通販新聞ダイジェスト

2 years 11ヶ月 ago
出店すれば、1億人以上の利用者を持つau経済圏にアプローチできる「auPAYマーケット」。初回購入者のリピーター化や若年層の新規獲得に成功している秘訣とは?

コロナ禍で急成長したEC市場だが、“巣ごもり需要”の反動で売り上げが伸び悩んでいる。今後も市場自体の伸びしろがあるなか、EC事業者にとっては「成長」か「衰退」かのターニングポイントに来たようだ。「auPAYマーケット」では、出店することで1億人以上の利用が見込める「au経済圏」へのアプローチが可能だ。カギとなる「集客」と「常連化」についての施策を「auPAYマーケット」の三井部長に聞いた。

auコマース&ライフ コマース事業部ストアコンサルティング1部 三井文部長
auコマース&ライフ コマース事業部ストアコンサルティング1部 三井文部長

国内EC化率は発展途上

コロナ禍を受けて、多くの事業者がECへと参入したこともあり、日本のEC化率は急速に高まった。ところが、ナウキャストとJCBが実施した、クレジットカードの決済データなどの調査によると、昨年の日本におけるEC売上高の伸び率は、前年比で2%増にとどまったという。

“巣ごもり需要”の反動が起きたわけだが、日本のEC化率はまだ10%未満にとどまっており、諸外国に比べるとまだまだ低い。そのため、コロナ禍における成長速度には及ばないものの、今後もEC化率が高まっていくこと自体は確実だ。

アフターコロナはEC事業者の過渡期

仮想モール「auPAYマーケット」を運営する、auコマース&ライフのコマース事業部ストアコンサルティング1部の三井文部長は「リアル店舗での消費がコロナ前と同程度に回復しているため、EC事業者間で顧客獲得の難易度が今後高まる可能性があり、今が事業者にとって『成長』と『衰退』のターニングポイントとなるかもしれない」と指摘する。

auコマース&ライフが運営する「auPAYマーケット」(画像は「auPAYマーケット」トップページから編集部がキャプチャ)
auコマース&ライフが運営する「auPAYマーケット」(画像は「auPAYマーケット」トップページから編集部がキャプチャ)

こうしたなかでEC事業者が打つべき施策とは何か。三井部長は「まず取り組むべきは『集客力』と『常連化』だろう」と話す。「集客」に関して、すぐにでもできるのは「マルチプラットフォーム戦略」だ。仮想モールは運営会社の「経済圏」と強く結びついており、経済圏の利用者は関連する仮想モールで買い物をする傾向が強い

「au経済圏」の特徴+ファン化の仕組みとは

KDDIによる「au経済圏」も、「Pontaポイント」を中心に1億人以上の利用者を抱える。さらに、有料の優待サービス「auスマートパスプレミアム(スマプレ)」の会員数も1300万人超にのぼる。

一つの仮想モールのみに出店しているのでは、他の経済圏が囲い込んでいる消費者へアプローチする手法を失ってしまう。auPAYマーケットに出店すれば、規模が大きいau経済圏へのアプローチが可能になる。

初回購入をフックとした新規獲得見込む

特に、スマプレ会員はauPAYマーケットとの結びつきが強いのが特徴で、仮想モール流通額のうちスマプレ会員が多くを占める。会員向け割引クーポンを配布しているほか、会員なら対象商品のポイントが1%増や送料無料となり、さらにセールイベントにおける会員特典などもある。

そのため「スマプレ会員なら、初回でもかなりお得に購入することができるので、初回購入をフックとして他の経済圏のお客さまを引き込める可能性がある」(三井部長)のもEC事業者にとっては大きなメリットだ。

自動メール配信で購入後のリピーター化狙う

もう一つのポイントである「常連化」、これは全てのEC事業者にとって大きなテーマといえる。2回目以降の購入を促すには、初回購入後のアフターフォローが重要になってくるが、多くの顧客に対して個別に対応するのは難しいため、手間をかけずに効果的に販促を行う必要がある。

auPAYマーケットでは、事前にクーポンを設定しておくだけで、配信シナリオに合致するユーザーに対し、自動でメール配信を実施できる「自動販促オプション」を用意している。

三井部長は「たとえば、来店したものの商品を閲覧するだけで買わなかったというお客さまに対してもクーポンでアプローチできる。また、一度購入したが、しばらく来店していないというお客さまに対しても、自動的にクーポンを案内することができる。条件に合致したお客さまに自動的にアプローチしてくれるので、店舗さまからは非常に好評だ」と語る。

クーポンが当たる「買い物ルーレット」も好評

また、ユーザー向け施策としては、auPAYマーケットで2000円以上購入すると、1~2000ポイントや50~1000円の割引クーポンなどが必ず当たる「買い得ルーレット」も好評で、仮想モールへの再来訪・再購買を促すきっかけとなっている。

「auPAYマーケット」で実施している「買い物ルーレット」(画像は「auPAYマーケット」から編集部がキャプチャ)
「auPAYマーケット」で実施している「買い物ルーレット」(画像は「auPAYマーケット」から編集部がキャプチャ)

ライブコマースで若年層の取り込み堅調

auPAYマーケットのユーザーは30~50代が中心だが、近年はライブコマースサービス「ライブTV」も視聴者数が伸びており、若年層の利用も伸びつつある。若年層向けの商品をauPAYマーケットで扱うのも、売り上げ増に向けた一つの打ち手といえるだろう。

三井部長は「auPAYマーケットは、注力すれば必ず売り上げが伸びるモール。EC事業者にとっても、一つの仮想モールに依存するのはリスクが高いので、当モールに力を入れることで、売り上げの“柱”が複数ある体制をめざしてほしい」と事業者に呼びかける。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

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通販新聞

中国小売・EC市場でニーズ拡大のペット産業。「エンプティネスト」が市場拡大を後押ししている背景とは | 中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地レポート~

2 years 11ヶ月 ago
中国では今後、政府、企業、協会が一体となり、ペット産業の大規模化を進めていくでしょう。少子化と「エンプティネスト経済」の進展が、ペット産業の拡大を後押しすると予想予想されます。

中国では1人暮らしの高齢者や若者が増加し人口動態が大きく変化している一方で、心のニーズを満たしたいと考える人が増えています。そんな人たちの心の支えになっているのがペット(ここでは主に犬・猫)です。「エンプティネスト(子供が親元を離れて、別の世帯に暮らし始めること)」の進展が、ペット関連産業への消費を後押ししています。

中国人がペットを飼う理由
ペットを飼う理由(出典:Kurun Data、画像制作:トランスコスモスチャイナ)

GDP成長でペット関連消費が増加、企業の投資意欲が旺盛

中国のGDP成長に伴い、1人あたりの平均所得と消費は2013年から右肩上がりで伸びています。GDPの成長は、ペットやペット関連商材の購入者増加、購入単価アップなどの好影響を与えているのです。

ペット産業に関する世の中の変化(出典:Statistics、画像制作:トランスコスモスチャイナ)
2013-2020年における中国住民の平均所得と消費の推移
中国住民の平均所得と消費の推移(出典:Statistics、画像制作:トランスコスモスチャイナ)

オンライン・オフラインのペット産業市場(ペット用品のほかペット医療など関連産業も含む)が高い成長率で伸びており、2021年の市場規模は1500億元(約3兆336億円)に拡大。2022年には1706億元(約3兆4502億円)に成長したと見られており、「エンプティネスト経済」の進展で今後さらに大きくなると予想されています。

ペット産業の市場規模
ペット産業の市場規模(出典:ペット産業青書 ー 2022年中国ペット産業発展報告書)

Chinabgao.comによると、中国で飼育されているペット数は増加傾向で、2020年は前年比3.1%増の1億9000万匹に達したそうです。

iResearchの調査データによると、中国都市部の犬・猫に関する消費市場は過去7年間で順調に成長。2023年の市場規模は445億6000万元(約9011億円)に達し、2021年から2023年の推定CAGR(年平均成長率)は14.2%と予測さています。

中国都市部の犬・猫の消費市場
中国都市部の犬・猫に関する消費の市場規模(出典:iResearch、画像制作:トランスコスモスチャイナ)

飼育の種類では犬と猫が圧倒的に多く、犬と猫を飼育する人の割合は75%。猫の飼育数は犬を上回って増加し続けており、今後は猫関連消費の需要が盛り上がっていくと予想されています。

飼育するペットの種類の割合と伸び率
飼育するペットの種類の割合と伸び率(出典:アジアペット研究所)

消費が伸びていますので、企業による投資意欲も旺盛。CBNデータとTianYanChaによると、ペット関連市場(ペット専用機器、ヘルスケア、医療サービスなど)への投資は2019年から2021年にかけて2.5倍に拡大したそうです。また、ペット関連企業の上場準備も進んでいます。

ペットフードがペット市場の成長をけん引、ニーズが高まるペットの衛生面

ペットカテゴリーの主なサブカテゴリーは「キャットフード」「ドッグフード」「猫・犬の掃除用品」「猫のおやつ」です。

ペットカテゴリーで購入される商品
購入されるカテゴリー(出典:Taoデータ、画像制作:トランスコスモスチャイナ)
購入される上位カテゴリー(出典:Taoデータ、画像制作:トランスコスモスチャイナ)

なかで最も大きいのがペットフードカテゴリー。中国の2017~2021年におけるペットフード小売売上高は年平均25.1%で伸び、2022年は542億元(約1兆961億円)に達しました。そのうち犬猫フードが541億元(約1兆941億円)と99%近くを占めています。

2022-2027年では、犬の飼育者に比べて猫の飼育意欲が高いことから、キャットフードはドッグフード(CGAR 3.6%)よりも高い成長(CGAR 14.3%)が見込まれています。

また、保存性とコストパフォーマンスが高いドライフードは犬猫用フード市場の74%、市場の3/4を占めています。

ペットフード市場の売上高とカテゴリ別小売販売額
ペットフード市場の売上高とカテゴリ別小売販売額(出典:アジアペット研究所「ペット産業青書:2022年中国ペット産業発展報告書」)

消費やニーズの多様化、テクノロジーの進化などで、ペットフードはさらに細分化され、低価格商材からハイエンド消費までさまざまな商品が出現するでしょう。ペットフード業界からは今後、調合食品と免疫食品が新たな戦場となる可能性がるといった声もあります。また、処方食、高級ウェットフードなども注目されており、「健康」を軸としたペットフード消費が成長のカギになりそうです。

中国のペットオーナーは衛生面に気を配るようになっています。現にペット用シャンプーの需要が高まっており、なかでも安全で無添加の成分が入った製品の購入が上位にあがっています。「プロのペットウォッシャー」をうたうブランドからは、被毛や皮膚の特徴などペットの個体差に応じたパーソナルなペットシャンプーが開発・販売されています。

ビューティ・トイレタリー製品の小売売上規模
ビューティ・トイレタリー製品の小売売上規模(出典:アジアペット研究所「ペット産業青書:2022年中国ペット産業発展報告書」)

ただ、ペットフード、シャンプーなどのペット用品はレッドオーシャン。競争が激しく、勝ち抜くためには大きな投資が必要となります。資本が乏しい企業は、ニーズの細分化、消費の多様化に対応したニッチな製品に注力することが推奨されます。

一方、ブルーオーシャンなのがヘルスケア、医療・金融保険。これらの分野では現在、多くの資本が集まっており、今後の市場隆盛が期待されます。

拡大が予想されるペット産業

中国では今後、政府、企業、協会が一体となり、ペット産業の大規模化を進めていくでしょう。少子化と「エンプティネスト経済」の進展が、ペット産業の拡大を後押しすると予想予想されます。

中国畜産協会ペット産業分会会長の劉朗博士はインタビューで、「ペット産業は世界的に100年以上発展してきたが、まだ新興産業である」と指摘。中国のペット産業は今後も成長すると見られています。「エンプティネスト経済」への注目がより集まっていくことでしょう。

【越境EC・海外向けECに必見の一冊】世界30の国・地域のECデータを把握できる書籍『海外ECハンドブック2021』

インプレスは、越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2021』(著者はトランスコスモス)を発刊。「世界のEC市場規模予測」「地域別EC市場データ」「越境EC市場規模およびEC利用者の推移」「EC市場データランキング」などを詳しくまとめています。

『海外ECハンドブック2021』のお求めはAmazonかインプレスブックスで
電子版のほか、AmazonではPOD(プリント・オン・デマンド)版をご注文いただけます。A4サイズの冊子でお届けします。
越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2021』(著:トランスコスモス)
2019年のグローバルB2C-EC市場について(画像は『海外ECハンドブック2021』から)
越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2021』(著:トランスコスモス)
地域別のEC市場規模(画像は『海外ECハンドブック2021』から)

[主要30の国・地域のEC市場概況]

  • 世界のEC市場規模予測
  • 地域別EC市場データ
  • 30の国・地域のEC市場ポテンシャル
  • 越境EC市場規模およびEC利用者の推移
  • 越境ECの地域別利用状況
  • アジア10都市EC利用動向調査
  • EC市場データランキング(TOP10)
  • 各国のEC市場環境比較表2019年
    などを掲載。アジア太平洋、北米、中南米、欧州、中東・アフリカなど、主要30の国・地域について、各国のEC市場環境比較表などを掲載しています。
    https://www.amazon.co.jp/dp/B09MW2GF6D
トランスコスモスチャイナ(transcosmos China)
叶佳晨(JC Ye)

インターファクトリーがコマースプラットフォーム「ebisumart」の大規模EC向けの新サービス「ebisu commerce」を提供開始、その特徴とは?

2 years 11ヶ月 ago

インターファクトリーは、大規模EC事業者向けの新サービスとしてコマースデータプラットフォーム「ebisu commerce(エビス コマース)」の提供を開始した。

「ebisu commerce」は「コマース」と「データ活用」をサポートするコマースデータプラットフォーム。従来から提供している「ebisumart」のコンセプトを基にしたハイエンドモデルとして開発した。

ebisu commerce インターファクトリー EC 構築

大規模ECのコマースとデータ活用を支援

「ebisu commerce」は、商品やサービスをECで販売するコマースプラットフォーム機能、 ECに必要なデータを収集・分析するデータプラットフォーム機能を搭載。これらの機能を通じて、ECサイトのコマースとデータ活用をサポートする。

インターファクトリーは基幹サービスの中・大規模向けECプラットフォーム「ebisumart」のほか、スタートアップ・中小企業向けの「ebisumart zero」を提供している。EC事業者はインターファクトリーが提供するクラウドECプラットフォームサービスのなかから、事業規模に合わせたプラットフォームを選ぶことができるようになった。

スタートアップから大規模向けまでEC事業者の事業規模に合わせたニーズに応える
スタートアップから大規模向けまでEC事業者の事業規模に合わせたニーズに応える

「ebisu commerce」の6つの特徴とは

1. 「大量なデータ」「急激なトラフィック増加」に対応するシステム性能

サーバ負荷に応じて、自動的にクラウドサーバの台数を増減させるオートスケール機能を搭載している。

また、突発的な大量アクセスに対し、運用担当者の作業負荷を発生させることなくサーバの運営を持続することが可能。ECサイトへのアクセスが急増した際にシステム全体に負荷がかからないようデータベースを分散させるマイクロサービスアーキテクチャを用いて開発しているからという。

2. データプラットフォームとしてマーケティング施策への活用

注文情報や商品情報、会員情報に関わるログや行動履歴データなど、各種データを「ebisu commerce」のデータベースに統合・連携する。このため、運用担当者はシステム管理画面から可視化されたデータを基に分析することができ、事業の拡大に向けたマーケティング、広告施策、業務改善といった施策に活用できる。

データの統合・連携によりEC事業者のデータ活用施策を支援する
データの統合・連携によりEC事業者のデータ活用施策を支援する

3. 高水準のセキュリティ環境

  • サイバー攻撃を防ぐ「WAFシステム」
  • クレジットカード業界の情報セキュリティ基準である「PCI DSS」に準拠した決済基盤
  • 情報セキュリティを確保するためのリスクを把握し、適切に管理・運用するための「ISMS認証」に準拠したシステム運用 

など、システムから運用まで、高水準のセキュリティ対策を講じている。

4. 事業者独自の柔軟なカスタマイズに対応

販売方法や運用に合わせて、EC事業者の希望に沿ったカスタマイズ機能を持つ。EC事業者が現在利用している社内基幹システム、WMS(倉庫管理システム)などの外部システムとも連携できる。

5. ヘッドレスコマースを実現

「ebisumart」の特長の1つである「ebisumart API」を「ebisu commerce」でも整備している。これにより、ECサイトのフロントエンドとバックエンドでそれぞれ独立した、ヘッドレスコマースでの開発・運用ができる。

6. 導入後も専任担当者制でサポート

「ebisu commerce」専用サポートサイトを開設。また、提案、開発、サイトオープン後の保守まで顧客企業専任チームによるサポート体制を持つ。

高野 真維

覚えやすく愛されるネーミングとは? 売れる商品名の付け方をプロのコピーライターに聞いた | 今日から試せるネットショップ運営ノウハウ powered by カラーミーショップ

2 years 11ヶ月 ago
ショップ名、ブランド名、商品名など売り上げを左右する”愛され”ネーミングのコツを、コピーライターの小藥元さんに伺いました

ネットショップ運営において、ショップ名やブランド名、さらには商品名など名前をつけるシーンは非常に重要。なぜならその内容次第では売り上げに影響することもあるからです。そこで今回はネーミングのコツなどについて、コピーライター兼クリエイティブディレクターの小藥元 (こぐすり げん)さんにお話を伺いました。

小藥さんについて

小藥元さん

meet&meet コピーライター/クリエイティブディレクター 小藥 元さん
早稲田大学卒業後、2005年株式会社博報堂入社。第五制作室・コピーライター配属。2014年8月「meet&meet」設立。meet Inc.代表取締役。東京コピーライターズクラブ会員(06 年新人賞受賞)。これまでのおもなブランドコピー開発に、FIBA バスケットボール・ワールドカップ2023 テレビ朝日「1 歩、1本、日本。」NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』「晴れ、雨、進め。」TikTok「もっと世界を好きになる。」マイケル・ジャクソン遺品展「星になっても、月を歩くだろう。」。おもなブランドネーム開発に、パルコ「PARCO_ya/パルコヤ」岡本「まるでこたつソックス」関東最大級サウナ宿泊施設「かるまる」ユーグレナ「からだにユーグレナ」がある。著書『なまえデザイン』(宣伝会議)。

――小藥さんの自己紹介をおねがいします!

コピーライターでありクリエイティブディレクターです。ディレクションとは方向性のことですが、言葉は「ここだ!」という定義ができたり、「こっちだ!」と方向性を示したりすることができるんです。

「コピー」というと多くの人がキャッチコピーを作る仕事を想像するかと思いますが、私の場合、キャッチコピーと言われるような仕事は全体の1~2割程度で、ブランドのスローガンやタグラインを生み出す仕事や、もっとだいぶ手前の企業全体の事業定義やブランドの方向を決めていく仕事が主となっています。

キャッチコピーは、わかりやすく言えばイベント期間だけとかプロモーション要素が大きいもの。限定された期間に存在するものです。私が手がけた仕事でいうと、マイケル・ジャクソン遺品展の「星になっても、月を歩くだろう。」や、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』の「晴れ、雨、進め。」ファミリーマートのコーヒーが変わったときに書いた「変新!」などが該当します。

一方、ブランドのスローガンやタグラインは、川崎市の「Colors,Future!いろいろって、未来。」やTikTokの「もっと世界を好きになる。」のように、期間限定ではなく長く使われていく前提、ブランドのアセットになるようなものになります。

ただ前者の仕事においても、私は人の心や記憶の中で長く残るものを生みたい気持ちで仕事をしています。独立後は、ブランドネーミングをする機会も多くいただきました。とかく表現に目が行きがちですが、これもアウトプットする手前のブランドコンセプトの構築や、そもそも定義をすることから私の仕事になります。

ネーミングの目的は、お客さまに選んでもらうための差別化?

――ネーミングとはなんでしょうか? 名前をつけるというのは、そもそもどういう目的やどういった価値を得るためにするものなのでしょうか? たとえば、「牛乳」→「おいしい牛乳」「しっかり濃厚」「特濃」などがあると思うのですが。

世界に牛乳がひとつしかなければ名前は「牛乳」でいいんですよね。それが価値です。だけど牛乳は何種類もあるので、名前が「牛乳」では区別がつかない。どんなビジネスでも基本的にはお客さまに選ばれる宿命にあり、選んでもらうために差別化を図っていく必要性があります。

その一つの大きなものとして名前をつける=ネーミングの目的があり、それは価値を生み出すためです。牛乳を伝えるだけではライバルが多すぎて価値がなくなってしまったのです。

本来「名前」とは育てていくもので、愛されるブランドに成長させていくもの。それが本質です。 機能的にあまり変わらない商品であれば数多くあるライバル商品のなかに簡単に埋もれてしまうので、今この瞬間に目を引くキャッチーな名前が必要な場合もある。 ネーミングにスピード感が求められるようになったのです。

ビジネスシーンにおけるネーミングの重要性

――ビジネスシーンにおいてもネーミングは重要ですか?

「ネーミング」というと、多くの人がブランド名やショップ名のことと捉えがちですが、それだけではなく、サービス名や会社の部署名、あるいは考え方や思想などでもネーミングすることを意識したほうがいいかもしれません。

先日スーツケースが壊れたのですが、傷だらけでも愛着を持っているものなので、買い換えずに修理に出そうとお店に行ったんですね。そのとき感じたのが、修理ってマイナスをゼロにするものだけど、そうじゃないなと。修理を別の言葉に置き換えることができたら、お店と私=お客さんの間に、新しい関係性が生まれるかもしれませんよね。またそのスーツケースブランド独自の言葉になるはずです。

署名やプロジェクト名、職業名などでも同じで、名前ひとつで固定された価値をオセロのようにひっくり返せるんじゃないかなと考えています。「人事部」や「総務部」という言葉は歴史もあって素敵な名ですが、もっとモチベーションを上げる名前に変えられるかもしれません

そうすれば、中で働く人の意識が変わり、行動が変わる。職業名だって変えることで仕事の幅も広がるかもしれないし、職業の認知度や好意度にも影響があるでしょう。ビジネスの武器になる可能性をさまざまな箇所で秘めています

「よなよなエール」でおなじみのヤッホーブルーイングさんではユニークでオリジナルの名をブランド名に限らず、さまざまなところにつけています。たとえば、人事部の名前は「ヤッホー盛り上げ隊」といいます。「中途採用を担当する」などではないわけですよね。

会社全体を盛り上げるための施策やカルチャー・風土を率先して作っていくチームなんだと自覚できますよね。組織に対する愛着も行動も変わったのではないかなと思います

買取専門店「なんぼや」を運営するバリュエンスグループのCEO嵜本晋輔氏は、ものを鑑定する鑑定士の仕事を「バリューデザイナー」としたそうです。鑑定士はプロフェッショナル性を表すよい名前ですが、職域が狭まっていた側面もある。「バリューデザイナー」という呼称だと、目の前の何かに対する鑑定に止まらず、自らお客さまに提案をする姿勢を促しているのではないかと感じます。

EC運営におけるネーミングの重要性は?

――EC運営においてもネーミングは重要ですか?

重要だと思います。お皿屋さんとか牛乳屋さんというのはカテゴリー名で、自己紹介にはならないんですよね。だから、「何屋さんか」っていうことよりも「何者か」が重要になってきます。そこで初めて個性が生まれるのです。

その時、自分らしさを伝えることが大切です。人気なECは自分が何者かをきちんと伝えられていて、ファンがついていると感じます。先ほどの話にもつながりますが、使う言葉ひとつで自分たちのブランド活動の方向性が変わるはずです。

ECであれば「梱包作業」はどんな言葉に言い換えられるだろうとか、ネットショップの「運営チーム」をなんて呼ぼうかとか、ブランド名や商品名以外のネーミングもしっかり考えたほうがいいです。ネーミングでは自分たちがワクワクできて愛せることが何よりも大事です。

ブランドや会社のスタッフが、ここで働くのが好き、働いている自分が好きと思えてはじめて、外の人も「このブランドいいな」「この会社素敵だな」と感じられるようになる。働く人のアイデンティティとブランドのアイデンティティがリンクするかどうかは極めて重要なことだと私は考えています。

働いている人が自分たちのブランドをもっと好きになれれば、もっと前向きになり、もっとアイデアを出したくなり、結果的によいブランドに育っていくと思います。そういう意味では、ブランドは内側から醸成されていくものなので、中で働く人が愛着の湧く名前を考えてみることをおすすめします。

ネーミングするときに重視すべきポイントは「自分で理由をきちんと語れるか」?

――名前をつけるときに重視すべきポイントを教えてください。

ネーミングで重視すべきポイントは、自分たちに根ざしているかどうか。その名前をつけた理由をきちんと語れるかどうか。なんとなくはやめたほうがいいですね。

ファンにとっても、インナーにとっても納得や好意を持てる理由を持ちたいところです。「目立つから」だけが理由というのも信用や信頼を得にくい。名前だけが宙に浮いていると、いずれ風船のように飛んでいってしまいます。自分の趣味趣向や考え方が伝わる名前をつけてほしいです。

ブランドの価値を誰かに届けたい、商品を買ってもらいたいという場合は、「I」だけではなく「WE」という視点が重要です。私が名前を考えるときは、相手とつながれる言葉、相手にとっても自分の言葉になるかどうかをすごく意識しています。

その人が「私が好きなお気に入りのブランド」だと感じるなら、それはもうファンですよね。「誰のものでもなくて自分のもの」と思ってもらえるブランドは強いですよ。

ネーミングってどうやるの? 基本的な3つの手順

――ショップオーナーが自身の商品やブランドの名前を考える際に注意すべきポイントはありますか?

ブランド名を考えるときは、先ほど重視するポイントでもお話した通り、周りがどうとか流行りがどうとかを意識しすぎず、自分に根ざした名前をつけることをおすすめします。そうでないと、整合性が取れなくなります。

核になるものに基づいた名前であれば、事業がうまくいかなかったときや売れなかったときにも、原点に戻って立て直しを図ることもできます。

一方で、商品名については、商品を売らないと利益が上がらないので、やはり競合他社との差別化を図れる名前をつけることが重要です。私はいつも「止まらない言葉、転がる言葉」を生むことを意識しています。

私が手がけたサウナ宿泊施設「かるまる」は、「かるまろ」「かるまった」「かるまります」「かるまる?」のように、名詞だけに止まらず動詞や形容詞としても使われています。また一部の人には「サウナ界のディズニーランド」と呼ばれて親しまれています。

人って言葉で遊ぶんですよね。そこでコミュニケーションが生まれるからファンが増えて、マーケットが大きくなっていくんだと思います。ですから、その名前からどんな会話が生まれるのかな、略されたらこう呼ばれるかな、あの人だったらこんなことを言ってくれるかもしれないな、といったことを想像しながら名前を考えたほうがいいですよ。

コミュニケーションとしてなかなか遊んでもらえるような未来を描けないなら、選ばないほうがいい。カッコいいことをいっても愛されて転がらなければ、みんなの言葉にならないと思います。

――ネーミングでもっとも大事な部分は何でしょうか?

クライアントには「価値と価値」、2つの価値があることを意識してくださいとお話しています。価値には、ブランド側が伝えたい価値とユーザー(お客さん)にとっての価値があり、両者が結び付くところに本当の価値があります。

ブランドの価値を伝えるときには、カッコいいことを言いたくなりますが、それがほかのブランドでも言えることなら埋もれてしまいます。それと、言葉だけでなくデザインも大事です。私はコピーライターなので言葉ファーストというかコンセプト主導で考えますが、デザインから生まれるものもたくさんあります。

ただし、名前とデザインはイコールなので一貫性がなければダメ。芯の部分がしっかりつながっていることが大切です。

――ネーミングを1からする場合、まず何から考えたらよいでしょうか? 手順などがあれば教えていただけると嬉しいです

名前は左脳と右脳を行ったり来たりして生み出すものなので、「この作り方がベストです」と明示することはできませんが、基本的な流れを紹介しますね。

まずはコンセプトを決めます。価値規定する。そのコンセプトを基に、ブランドや商品の名前を考えます。次に考えるのが商品名やサービス名のそばに入れるショルダーコピー(タグライン)。ショルダーコピーで、商品やサービスの価値を一言で伝えるのです。

そしてこの世界観を過不足なく表すロゴデザインをセットで作ります。さらに、パーソナリティーを決めたほうがいいでしょう。パーソナリティーはペルソナとは別物で、自分のブランドの性格のことを指します。知的さや上品さ、エレガンス、洒落っ気、茶目っ気などブランドが大事にしたいものや、この活動はしない、この言葉はつかわないなど、省きたいものをクリアにするのもいい。

ブランドのベクトルを定めておけば、自ずとサイトデザインの方向性も決まっていきます。「自分たちが何者なのか」というベースがしっかりしていれば、商品開発や施策を実施するときに良し悪しの判断ができてぶれにくくなります

――他にもネーミングする際のポイントがあれば教えてください

ネーミングのポイントをもうひとつあげるとするなら、「口にしたくなる音かどうか」を重視することです。何度も口にすると愛着が増すので、お客さんには繰り返し口にしてもらう必要があります。難しい音だな、言いたくないなという名前だと呼んでもらえません。

名前には理由や意味があることが大切だとお話しましたが、感覚も非常に大切で、なかでも音の響きはブランドや商品が育つうえでとても重要です。

ネーミングによって成功した事例

――ネーミングによって成功した事例・名前を変えて売れ行きが上がった事例などありましたら教えてください。

日本酒ベンチャーClearが手がける日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」のリブランディングでは、売り上げが劇的に変わりました。もともとの表記は「SAKE100」で、読み方は今と同じ「サケハンドレッド」なんですが、数字表記だと「サケヒャク」と読めるんですよね。

リブランディング前は「100年誇る一本を」をブランドコンセプトでした。100をお酒の文脈ではなくラグジュアリーの文脈で「100点」と捉え、「そのすべてが満ちていく」というブランドタグラインをまず作ったんですね。そこからネーミングを考えていくと、そもそも足元に答えがあるじゃないかと気づいて。

「SAKE HUNDRED」に変えましょうと提案して、ブランドを再構築しました。「SAKE HUNDRED」は今や売り上げ4000万から20億のブランドに成長しています。もちろんパッケージデザインも変えましたけれど、イメージが劇的に変わったよい例じゃないかなと思います。

背骨がしっかりすると、ブランドの佇まいやアクティベーションも成功すると思います。

書籍『なまえデザイン』について

――非常に興味深いエピソードや、事例について書かれていますが、特にEC事業者さんに読んでほしいところはどこですか?

とくにTHINKING4の「愛デンディティー・ブランディング」の章をおすすめします。アイデンティティの「アイ」は「愛」なんですね。ネーミングのスキルは大切ですが、私が一番重視しているのはそこに至る前の考え方、会社やブランドの存在意義の部分です。

どんなアイデンティティを作るか、そのアイデンティティを愛せるかどうかは、ネーミングするうえでもそうですし、企業の活動の中で重要なポイントになります。点と点がバラバラに存在するのではなく、ちゃんと結び付けるものを作ることが大事。

だからこそ、名前をつける前のコンセプトを決める段階で、自分のブランドはどういうものなのかと深掘りしていくことに時間をかけるべきだと思っています。ご自身はもちろんのこと、ユーザー(お客さん)にもECの運営スタッフにも愛される名前をぜひ考えてみてくださいね。

――小藥さんありがとうございました。

この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

よむよむカラーミー

約14兆円の物販系EC市場、カテゴリー別規模とEC化率、市場動向【2022年の電子商取引調査まとめ】

2 years 11ヶ月 ago

経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2022年のBtoC-EC市場規模は22兆7449億円で前年比9.91%増だった。

物販系分野のBtoC-EC市場規模は、同5.4%増の13兆9997億円、EC化率は同0.4ポイント増の9.13%。

経済産業省が発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」約14兆円の物販系EC市場、カテゴリー別規模とEC化率、市場動向
物販系分野のBtoC-EC市場規模とEC化率の経年推移

物販系分野のBtoC-ECで最も市場規模が大きかったのは「食品、飲料、酒類」で、前年比9.2%増の2兆7505億円。「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」が同3.8%増の2兆5528億円、「衣類・服装雑貨等」が同5.0%増の2兆5499億円、「生活雑貨、家具、インテリア」が同3.5%増の2兆3541億円で続いた。

上位4カテゴリーの合計市場規模は同5.4%増の10兆2073億円で、物販系分野におけるBtoC-EC市場の72.9%を占める。2021年の4カテゴリー合計の市場規模は9兆6814億円で、シェアは72.9%。

経済産業省が発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」約14兆円の物販系EC市場、カテゴリー別規模とEC化率、市場動向
物販系分野内での各カテゴリーの構成比率

最もEC化率が高かったのは「書籍、映像・音楽ソフト」で52.2%。「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」が42.0%、「生活雑貨、家具、インテリア」が29.6%で続いた。市場規模が最も大きい「食品、飲料、酒類」のEC化率は4.2%。

調査におけるEC化率は、電話、FAX、E メール、相対(対面)なども含めた全ての商取引金額(商取引市場規模)に対するEC市場規模の割合と定義している。

経済産業省が発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」約14兆円の物販系EC市場、カテゴリー別規模とEC化率、市場動向
物販系分野のBtoC-EC市場規模

食品、飲料、酒類

市場規模は2兆7505億円で前年比9.15%増、EC化率は4.16%、構成比率は20%。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に需要が増加し、ECで食品で購入する消費行動が定着、加えてネットスーパー市場が拡大した。健康食品もBtoC-ECで売上が拡大したとみられ、今後も市場規模の拡大が予想される。

生活家電、AV機器、PC・周辺機器

市場規模は2兆5528億円で、前年比3.84%増。EC化率は42.01%、構成比率は18%。新型コロナウイルスの需要が一巡し、市場の伸びは緩やかになったと考えられる。そのなかで増加傾向にあるのが、家電ECにおけるリユース・リサイクル市場。家電のリユース事業は、今後も市場の拡大に寄与することが見込まれている。

書籍、映像、音楽ソフト

市場規模は1兆8222億円で前年比4.02%増、EC化率は52.16%、構成比率は13%。近年は電子出版(電子書籍、電子雑誌)市場が拡大傾向で、2022年の同市場は本カテゴリーの伸び率を上回った。映像・音楽ソフト(オンラインコンテンツを除く)においても、2022年のBtoC-EC市場は拡大した。

化粧品、医薬品

市場規模は9191億円で前年比7.48増、EC化率は8.24%、構成比率は7%。新型コロナウイルス感染症拡大による在宅勤務の増加とその定着で、ファンデーション、口紅などの支出が減少、外国人観光客によるインバウンド需要の消失が影響したと見られる。一方、市場規模はまだ小さいモノの、医薬品のEC売上は右肩上がりで伸びているという。

生活雑貨、家具、インテリア

市場規模は2兆3541億円で前年比3.47%増、EC化率は29.59、%構成比率は17%。拡張現実(AR)の技術を使い、家具やインテリア商品を自宅の部屋に置いたイメージをスマートフォンで確認できる機能を提供する事業者が増えている。さらに、AIを活用してECサイト上で消費者の好みに沿った商品を提案する技術も進化しており、新たな需要の発掘が期待される。

衣類、服飾雑貨等

市場規模は2兆5499億円で前年比5.02%増。EC化率は21.56%、構成比率は18%。2020年、2021年と市場は拡大したが、2022年は緩やかな伸びに。ECでは各社が積極的に店舗と連動したOMO(Online Merges Offline)を推進。店舗の機能を活用することで消費者への魅力を高め、EC売上の増加を狙っている。

瀧川 正実

吉野家がECサイトの「送料無料」表示を「送料込み」に変更、「2024年物流問題に積極的に取り組む」

2 years 11ヶ月 ago

吉野家は、自社ECサイト「吉野家公式通販ショップ」やECモール店の「送料無料」表示を「送料込み」に変更する。

一定額以上の商品購入で送料を事業者側が負担するラインの名称は「送料無料」が主流。だが、「送料無料」表記は、「送料無料と銘打った商品の販売が広く行われ、消費者が物流コストを正しく認識しづらい状況にある」(政府が2013年に閣議決定した「総合物流施策大綱(2013-2017)」)などと、問題視する声があがっていた。

また、働き方改革関連法の施行に伴う「時間外労働時間の上限規制」などが2024年4月から「自動車運転の業務」にも適用されることで、運送会社では収入減少によるドライバーの離職や売上減、荷主企業は運賃値上げの可能性などが危惧されている物流業界の「2024年物流問題」を受け、政府はその改善策や商慣行の見直しの1つとして、「送料無料」表記の見直しの議論に着手している。

「送料無料」表示の見直しを求める政府の方針とは? 過去には経産省幹部が「送料は当社負担という表現に」と業界に要請

政府が公表した「物流革新に向けた政策パッケージ」で、「運賃・料金が消費者向けの送料に適正に転嫁・反映されるべきという観点から、『送料無料』表示の見直しに取り組む」と明記している
瀧川 正実6/6 9:0051210

「送料無料」表示の見直しに取り組む消費者庁、「持続可能な物流の実現のために意識や行動を変えていくことが必要」

消費者庁のWebサイトでは、「送料無料」表示の見直し、消費者の意識改革や行動変容を促す方針を示している
瀧川 正実8/10 7:30340

このようにな環境下、「送料無料」表記の見直しをいち早く実施したのが楽天グループ。2020年、「楽天市場」で採用していた「送料無料」ラインの名称を、「送料込み」ラインに変更している。

吉野家の「送料無料」表記の変更は、多くのユーザーを利用する「楽天市場」の名称に合わせたと推測される。吉野家は「『送料無料』の表現を順次、『送料込み』の表現に変更する」とし、「2024年物流問題」に関して積極的に取り組むとしている。

吉野家は、自社ECECサイト「吉野家公式通販ショップ」やECモール店の「送料無料」表示を「送料込み」に変更する
吉野家のお知らせ(画像はECサイトからキャプチャ)

配送キャリアの送料改定を受け、「送料込み」ラインと送料を引き上げ

吉野家は、利用している配送キャリアであるヤマト運輸の送料改定を受け送料も改定する。

自社ECサイト、「dショッピング」店や「Yahoo!ショッピング」店では9月1日、一定額以上の購入で送料を吉野家が負担する「送料込み」のラインを5000円(税込み)から8000円(税込み)に引き上げた。

クール宅急便(冷凍食品)は990円(税込み)から1100円(税込み)に、宅急便(常温品)は660円(税込み)から880円に変更した。

「楽天市場」店は9月14日に配送料金を改定する。クール宅急便(冷凍商品)の「送料込み」ラインを5000円(税込み)から8000円(税込み)に引き上げる。

3980円以上の買い物で送料を出店店舗が負担する「楽天市場」の「共通の送料込みライン」の対象である常温商品は、「送料込み」のラインを3980円(税込み)で据え置く。

瀧川 正実

スマートフォン経由のBtoC-EC市場規模は7.8兆円。スマホ比率は約56%【2022年の電子商取引調査】

2 years 11ヶ月 ago

経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、物販系BtoC-EC市場におけるスマートフォン経由の市場規模が堅調に推移している。

2022年の物販系分野におけるBtoC-EC市場規模は13兆9997億円(前年比5.37%増)。そのうちスマホ経由は7兆8375億円(同12.9%)で、スマホ比率は55.98%に達した。

経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」 :BtoC-EC(物販)におけるスマートフォン経由の市場規模
BtoC-EC(物販)におけるスマートフォン経由の市場規模

情報通信機器の保有状況(世帯)に関する統計データによると、2021年におけるスマホの世帯あたりの普及率は88.6%。パソコン保有率は下落傾向で、2021年は69.8%。「EC事業者をはじめ、インターネットビジネスを展開する事業者は、スマートフォンを第1に想定したコンテンツやサービス作りが重要な時代になっていると言える」(電子商取引に関する市場調査より)

経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」 スマートフォン経由の物販のBtoC-EC市場規模の推移
スマートフォン経由の物販のBtoC-EC市場規模の推移

報告書は、「ライフスタイルが多様化する中で事業者がBtoC事業を拡大するには、消費者とより強いリレーションを構築することが重要な要素の1つ」と指摘。スマホ経由の導線確立が重要とした。

BtoC-EC市場規模は22.7兆円。物販系は約14兆円でEC化率は9.1%【2022年の電子商取引調査まとめ】

2022年のBtoC-EC市場規模は22兆7449億円で前年比9.91%増。物販系分野のBtoC-EC市場規模は13兆9997億円で同5.37%増
瀧川 正実8/31 14:12720
瀧川 正実

中国・米国向け越境EC市場は約3.5兆円で6%増。中国向けは約2.2兆円、米国向けが約1.3兆円【2022年の海外向けEC規模】

2 years 11ヶ月 ago

経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2022年の中国・米国向け越境EC市場は前年比6.0%増の3兆5625億円だった。

内訳は米国向け越境ECが同6.8%増となる1兆3056億円、中国向けが同5.6%増の2兆2569億円。

日本・米国・中国の3か国間における越境電子商取引の市場規模 経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」
日本・米国・中国の3か国間における越境電子商取引の市場規模

消費国としての米国の越境BtoC-EC(日本・中国からの購入)の総市場規模は2兆2111億円で同8.3%増。このうち、日本からの購入額規模は1兆3056億円、中国経由は9055億円(同10.6%増)。

消費国としての中国の越境BtoC-EC(日本・米国からの購入)の総市場規模5兆68億円で同6.2%。このうち、日本からの購入額規模は2兆2569億円(同5.6%増)、米国経由は2兆7499億円(同6.7%増)。

BtoC-EC市場規模は22.7兆円。物販系は約14兆円でEC化率は9.1%【2022年の電子商取引調査まとめ】

2022年のBtoC-EC市場規模は22兆7449億円で前年比9.91%増。物販系分野のBtoC-EC市場規模は13兆9997億円で同5.37%増
瀧川 正実8/31 14:12720
瀧川 正実

ヤマト運輸が「クロネコDM便」と「ネコポス」の輸送・配達業務を日本郵便に委託/普段の支払い方法「現金」は約4割【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

2 years 11ヶ月 ago
2023年8月25日~2023年8月31日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. ヤマト運輸と日本郵便の協業、「ネコポス」は2025年3月+「クロネコDM便」は2024年2月までにJPへ全配送業務を委託

    ヤマト運輸は、「クロネコDM便」と「ネコポス」の輸送・配達業務を日本郵便(JP)に委託する

    2023/8/28
  2. 普段の支払い方法「現金」は約4割。利用しているQRコード決済の上位は「PayPay」「楽天ペイ」「d払い」

    MMD研究所が行った「2023年7月決済・金融サービスの利用動向調査」によると、普段利用している支払い方法のトップは「現金」で次いで「クレジットカード」が26.5%だった

    2023/8/30
  3. しまむらのネット通販、店舗受取は約9割。店頭で他の商品購入する比率は44%で客単価は1.5倍

    しまむらのEC売上高は、ECスタート初年度の2021年2月期は約17億円、2年目の2022年2月期は28億円、3年目の2023年2月期は41億円で推移している

    2023/8/28
  4. スクロール360、「物流倉庫見学」の特設サイトを開設。見学会を3拠点で随時開催へ

    スクロール360は、2023年9月以降は見学会を随時行う。見学会は少人数制で行い、参加は無料

    2023/8/25
     
  5. 通販・EC市場は約11%増の12.7兆円【2022年度JADMA調査】

    公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)は、2022年度(2022年4月~2023年3月)の通販・EC市場の売上高調査を行い、このほど速報値をまとめた

    2023/8/25
     
  6. 「無印良品」の良品計画が「ZOZOTOWN」に出店、ECモールでの販売を進める理由は?

    良品計画が多店舗展開を進めている。「Amazon」での商品販売をスタートしたのは2020年5月。同年6月には「楽天市場」に出店した

    2023/8/29
     
  7. ファンマーケティング最前線。ライブコマースが叶える顧客との双方向コミュニケーション

    エイジングケアブランド「fracora」を展開する協和は、ライブコマースを自社で運営し、約週2回のライブショッピングなどによって顧客と交流している。立ち上げから1年経って見えてきた、「フラコラ」流ファンマーケティングの秘訣とは?

    2023/8/28
     
  8. 売上1300億円超のQVCジャパン伊藤CEOに聞く増収増益の秘訣+成長戦略

    業績堅調なQVCジャパン。同社に復帰し、CEOに就任した伊藤淳史氏に、復帰の理由、好調な業績推移の理由、将来のビジョンまで多岐にわたって質問した

    2023/8/29
     
  9. 欧米の消費者はメタバースに肯定的、日本では教育現場や高齢化社会への対応に期待【消費者調査+レポートまとめ】

    メタバースという言葉はすっかり定着し、国内でも大手事業者を中心に参入が進んだ。世界の消費者はメタバースをどのように見ているのだろうか。調査結果とレポートから解説する

    2023/8/25
     
  10. 流通総額2ケタ成長が続くECモール「Qoo10」、Z世代を取り込む次の一手は韓国食品の強化

    イーベイジャパンが運営する仮想モール「Qoo10」は、韓国食品の取り扱いを拡充し、さまざまな施策を実施。販売促進につながっている。ターゲット層のZ世代の心をつかむ手法とは?

    2023/8/30
     

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    藤田遥

    インターファクトリーの「ebisumart」がSaaS型ECサイト構築ツールとして市場5年連続シェア1位を獲得

    2 years 11ヶ月 ago

    インターファクトリーによると、富士キメラ総研が発行する市場調査レポート「ソフトウェアビジネス新市場 2019-2023年版」のECサイト構築ツール SaaS型カスタマイズ型市場で、ECサイト構築パッケージ「ebisumart(エビスマート)」が5年連続シェア1位を獲得した。

    インターファクトリー ebisumart EC 構築 SaaS カスタマイズ

    「ebisumart」が5年連続首位の理由とは

    近年、クラウドシフトが加速するなか、カスタマイズ型でのECサイト構築ニーズは増加している。クライアント企業がECサイトに求める機能などは多様化、複雑化し、独自のECサイト構築、既存システムとの連携といったニーズが高まっているという。

    また、カート型サービスをSaaS型で提供するベンダーも標準・オプション機能の拡充に取り組んでおり、市場全体としてSaaSの導入が進むと見られている。

    インターファクトリーによると、EC化率が比較的高いインテリア・雑貨やアパレル業界などさまざまな業界の顧客企業が「ebisumart」を導入。カスタマイズ性、外部システムとの連携といった「ebisumart」の特長が評価され、5年連続シェア1位につながったとしている。

    インテリア・雑貨商材を扱う企業をはじめとしたさまざまな事業者が導入している
    インテリア・雑貨商材を扱う企業をはじめとしたさまざまな事業者が導入している

    「ebisumart」でECサイトを構築したクライアント企業のうち、約70%が他のECサイト構築システムからのリプレースという。EC事業の拡大による既存システムの機能不足、セキュリティへの懸念、構築後のサポートを課題とした相談が多く寄せられたとしている。

    インターファクトリーの今後の展開

    「ebisumart」などクラウドコマースプラットフォーム事業に加え、新たな取り組みを実施・予定している。

    ECビジネス成長支援事業「ebisu growth(エビス グロース)」

    EC事業者の成長を戦略立案から実務まで支援するコンサルティングサービスで、2023年1月に提供を始めた。

    現在はECモールの運営支援を先行して提供。2023年秋には、「ebisumart」、中小規模事業者向けEC構築サービス「ebisumart zero」以外のECシステム利用者も対象に加える。

    データ統合プラットフォーム開発

    EC事業者のバックエンド業務に関する情報とフロントエンド業務に関する情報を統合・分析するデータ統合プラットフォームを新たに開発。コマースに関連するデータ活用、集約統合を目的としたプラットフォームサービスを提供する。

    「ebisumart」だけではなく、他システムで構築した自社ECサイトやモールにも対応。また、ECデータ、実店舗、POSデータ、BtoBの受発注データなどコマースに関連するデータを統合する。マーケティング、在庫、卸販売などの最適化に活用できる。

    インターファクトリーが提供するデータ総合プラットフォームの活用イメージ
    インターファクトリーが提供するデータ総合プラットフォームの活用イメージ

    「ebisumart」とは

    導入企業が常に最新・最適化されたECサイトを構築できるクラウドコマースプラットフォーム。サイトリニューアル、オムニチャネル、BtoB-ECなど、構築実績は累計700サイト超。

    高野 真維

    「タグを埋め込むだけ」でオンライン接客、「STAFF START」を即日+ゼロ円で利用できる新機能とは

    2 years 11ヶ月 ago

    バニッシュ・スタンダードは、オンライン接客サービス「STAFF START」に、JavaScriptタグを埋め込むだけで、ECサイト上に「STAFF START」のコンテンツを表示できる機能の提供を始めた。

    JavaScript バニッシュ・スタンダード STAFF START タグ オンライン接客 導入

    実装にかかるコスト300万円をゼロ円で可能に

    JavaScriptタグを埋め込むだけで「STAFF START」を導入できるため、サイトへの実装にかかるコスト・費用の大幅な削減につながる。最短で導入即日、0円で「STAFF START」を利用できる。

    導入により、ECサイト上で次のアクションが利用できるようになる。

    • 写真と動画を組み合わせて自社ECサイトに投稿できる「SNAP PLAY」などのコンテンツの表示
    • スナップ一覧ページやスタッフ一覧ページなどの新規作成
    • 既存の商品詳細ページなどにスタッフコンテンツを追加 など

    従来のAPI連携でのECサイトへの実装は、デザインのカスタマイズ性が高い一方で、実装まで約3か月、コストは約300万円かかっていたという。

    STAFF STARTとは?

    店舗スタッフ専用のアプリから商品のスナップやレビューなどを投稿し、その投稿が自社ECサイトやSNS上で表示されることでオンライン接客を実現するサービス。

    「STAFF START」の活用イメージ
    「STAFF START」の活用イメージ
    高野 真維

    BtoC-EC市場規模は22.7兆円。物販系は約14兆円でEC化率は9.1%【2022年の電子商取引調査まとめ】

    2 years 11ヶ月 ago

    経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2022年のBtoC-EC市場規模は22兆7449億円で前年比9.91%増だった。

    経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」 2022年のBtoC-EC市場規模
    2022年のBtoC-EC市場規模

    物販系分野のBtoC-EC市場規模は13兆9997億円で同5.37%増。商取引金額に対するBtoC-EC市場規模の割合を示すEC化率は9.13%で同0.52ポイント増。EC化率は、電話、FAX、Eメール、相対(対面)なども含めた全商取引金額(商取引市場規模)に対するEC市場規模の割合と定義している。

    BtoC-ECの市場規模及び各分野の増減率 経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」
    BtoC-ECの市場規模及び各分野の増減率
    経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」物販系分野のBtoC-EC市場規模の推移
    物販系分野のBtoC-EC市場規模の推移
    経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」サービスとデジタル系分野のBtoC-EC市場規模の推移
    サービスとデジタル系分野のBtoC-EC市場規模の推移

    2022年におけるBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は420兆2354億円で同12.8%増。EC化率は37.5%で同1.9ポイント増。

    経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」 BtoB-EC市場規模の推移
    BtoB-EC市場規模の推移

    2022年のCtoC-EC市場規模は2兆3630億円で同6.8%増。

    経済産業省が8月31日に発表した「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」CtoC-EC市場規模
    CtoC-EC市場規模

     

    瀧川 正実

    SHEINと「Forever 21」のSPARCグループが戦略的パートナーシップを締結、「SHEIN」で「Forever 21」を展開へ

    2 years 11ヶ月 ago

    ファストファッションブランド「SHEIN(シーイン)」をグローバル展開するSHEIN Grpup(シーイン・グループ)は、ファッションブランド「FOREVER(フォーエバー)21」などを運営するSPARC Group Holdings(スパーク・グループ・ホールディングス)と戦略的パートナーシップを締結した。

    SHEINは、ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループと不動産事業のサイモン・プロパティー・グループの合弁会社であるSPARC Groupの約3分の1の株式を取得。また、SPARC GroupはSHEINの少数株主になるという。SHEINは米国および世界の顧客に対し、さらなる販路拡大を図っていくとしている。

    資本業務提携によって、SPARC Groupは「SHEIN」が持つ1億5000万人以上のオンライン顧客が存在するECプラットフォームで「FOREVER21」の商品を販売できるようになる。

    さらに「FOREVER21」の商品を「SHEIN」の公式サイトで展開するほか、「FOREVER21」の米国店舗でショップ・イン・ショップや返品に対応。「SHEIN」のユーザーに利用機会の提供を創出する。

    ネットショップ担当者フォーラム編集部

    「価格転嫁できない」企業は12.9%。価格転嫁率は43.6%、コスト100円上昇で売価反映は43.6円

    2 years 11ヶ月 ago

    帝国データバンク(TDB)が実施した価格転嫁に関する企業調査によると、コスト上昇分に対する販売価格への転嫁度合いを示す「価格転嫁率」は43.6%だった。コストが100円上昇した場合に43.6円しか販売価格に反映できていないことを示している。

    帝国データバンク(TDB)が実施した価格転嫁に関する企業調査 コストが100円上昇した場合に43.6円しか販売価格に反映できていない
    コストが100円上昇した場合に43.6円しか販売価格に反映できていない

    「価格転嫁率」は2022年12月に実施した前回調査(39.9%)より3.7円転嫁が進んだが、依然6割弱のコストを企業が負担する状態が続いている。

    自社の主な商品・サービスで、コストの上昇分を販売価格やサービス料金にどの程度転嫁できているかと聞いたところ、コスト上昇分に対して「多少なりとも価格転嫁できている」は74.5%だった。

    帝国データバンク(TDB)が実施した価格転嫁に関する企業調査 価格転嫁率は43.6% 2022年12月から3.7ポイントの改善にとどまる
    価格転嫁率は43.6% 2022年12月から3.7ポイントの改善にとどまる

    その内訳は「5割以上8割未満」が19.8%で最多。「2割未満」(19.0%)「2割以上5割未満」(16.8%)「8割以上」(14.4%)と続き、「10割すべて転嫁できている」は4.5%だった。

    帝国データバンク(TDB)が実施した価格転嫁に関する企業調査 価格転嫁の状況と価格転嫁率
    価格転嫁の状況と価格転嫁率

    一方、「全く価格転嫁できない」は12.9%。前回調査(2022年12月)より3.0ポイント低下した。ただ、現時点でも価格転嫁が全くできていない企業が1割を超えている。

    業種別に見ると、価格転嫁率が高い業種は「紙類・文具・書籍卸売」が65.7%でトップ。「鉄鋼・非鉄・鉱業製品卸売」(64.3%)「化学品卸売」(63.1%)が続いた。価格転嫁率が6割を超えたのはいずれも卸売業。

    価格転嫁率が低い業種は、一般病院や老人福祉事業といった「医療・福祉・保健衛生」(15.2%)が最も低く、映画・ビデオ制作業やパチンコホールなどを含む「娯楽サービス」(21.6%)や「リース・賃貸」(24.8%)、「農・林・水産」(25.6%)が続いている。

    帝国データバンク(TDB)が実施した価格転嫁に関する企業調査 主な業種別の価格転嫁率
    主な業種別の価格転嫁率

    競合他社が多く価格が上げにくい業界では、自社の商品・サービスの価格値上げによって、「取引企業や最終消費者の顧客離れを危惧し価格転嫁に踏み切れない」「値上げ交渉自体が行えない」「むしろ値下げを要求された」といった声もあがった。

    一方、独自性のある商品販売により競合他社が少なく、価格転嫁しやすいと回答した企業もあるものの、企業にはより付加価値の高い商品・サービスを提供するための取り組みが必要と言える。

    TDBの集計では、価格転嫁を取引先から拒絶されたり、わずかな値上げしか認めてもらえず結果的に経営破綻を余儀なくされた「値上げ難型」の物価高倒産は少なくとも23件(2023年1-7月)ある。前年同期の12件に比べて倍増ペースで推移しており、価格転嫁が厳しい企業の倒産が目立っている。

    調査概要

    • 調査期間:2023年7月18~31日
    • 調査対象:2万7768社
    • 有効回答:1万1265社(回答率40.6%)
    • 調査機関:帝国データバンク
    瀧川 正実
    確認済み
    47 分 34 秒 ago
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