公益財団法人世界自然保護基金ジャパン水・生物多様性・気候変動のつながりを捉えた対応

WWFジャパンは、Alliance for Water Stewardship(AWS)との共催により、2026年5月25日(月)に国連大学(東京都渋谷区)で、企業向けセミナー
「水破産」時代に求められるウォーター・スチュワードシップの実践― 水・生物多様性・気候変動のつながりを捉えた対応 をハイブリッド形式で開催します。
本セミナーでは、複雑化する水リスクに対し、企業がどのような視点と枠組みで対応を検討すべきかについて、最新の研究成果や企業事例を交えながら、実務の観点から整理・共有します。
※参加登録はこちら■背景:なぜ今「水破産」なのか2026年1月、国連大学水・環境・保健研究所(UNU-INWEH)が発表した報告書『地球規模の水破産:ポスト危機時代における限界を超えた水利用』では、「水ストレス」や「水の危機」といった従来の用語では、多くの地域で起きている現状を十分に捉えきれなくなっており、今や地球規模の「水破産」の時代に突入したことが示されました。
日本においても近年、無降水日が増加し、ダムの貯水率低下や農作物の栽培への影響など、渇水が各地で報告されています。一方で、豪雨災害が激甚化・頻発化し、水害が人々の暮らしや行政の体制・財政などに甚大な影響を与えています。このような多面的な水リスクは、気候変動の進行により、さらに増加していく可能性も分析されています。
■水・生物多様性・気候変動は切り離せない課題健全な水資源や水環境を育み支える淡水の生物多様性もまた、危機的な状況に陥っています。国際自然保護連合(IUCN)の研究チームは2025年1月に、世界の淡水に生息する生物約2万3,000種のうち約24%が絶滅の危機にあるという分析結果を発表しました。その中には、日本固有の淡水魚の約40%も含まれています。
気候変動の進行や生物多様性の損失により、水をめぐるリスクは急速に高まり、水問題は、企業の事業継続・調達・立地・投融資に直結するビジネスリスクとなっています。このような水の危機的現状と、生物多様性や気候変動など関連分野とのつながりを捉えた取り組みが、水に依存し、また水から影響を受ける企業に求められています。
■国際動向:実装フェーズに入ったウォーター・スチュワードシップこうした複雑化する水リスクに企業が主体的に向き合うためには、国や業界を越えて共通に参照できる考え方や枠組みが不可欠です。その一つとして、今年3月の「世界水の日」には、Alliance for Water Stewardship(AWS)が「AWS規格バージョン3.0」を公開。AWS規格は、水利用者である企業が自らの水の使い方を理解し、その利用が周囲の環境や人々にどのような影響を及ぼしているかを把握した上で、ウォーター・スチュワードシップ(責任ある水利用管理)を進めるための国際的な枠組みです。AWS3.0では、企業の水に関する依存と影響の双方を把握するダブルマテリアリティの観点も組み込まれ、TNFDなどグローバルな情報開示枠組みとも関連しています。
今後1年は、国際的にも水に関する注目は高まっていきます。
12月には、3年ぶりとなる「国連水会議」が、来年3月には、3年に一度「世界水の日」前後に行われる「世界水フォーラム」が開催されます。さらに、これらに先立ち、今年7月に熊本で開催される「グローバル・ネイチャーポジティブ・サミット2026」でも、水・生物多様性・気候変動といったテーマが、ネイチャーポジティブを切り口に議論されるでしょう。
■本セミナーで取り上げるポイント本セミナーでは、このような水を取り巻く現状を踏まえ、以下のポイントを軸に、企業の取り組みの最新動向をお伝えします。
○水・生物多様性・気候変動のネクサス
○「流域」の視点の重要性
○単独企業では解決できない水課題に対するコレクティブアクション(協働活動)の必要性
水リスクを「水量・水質」の問題にとどまらず、生物多様性や社会的側面も含めてどう捉えるべきか?サプライチェーン全体で水リスクを把握するには何が求められるのか?企業が実際に取り組みを進めるうえで参考となる規格や枠組みなど、実務に直結する視点をお伝えします。
食品・飲料、繊維、化学、ICTなどをはじめ、サプライチェーンで水と関わるすべての企業の皆様からのご参加を、お待ちしています。
■お申し込み参加をご希望の方は、以下のURLよりお申し込みください。
▶ 申込フォーム:
https://events.teams.microsoft.com/event/886f7bf7-62a2-40ce-80fb-c6d7dd3f3ddc@b292bc8d-cfa7-428b-8d5a-50cbf5594606/registration ※申込締切:5月22日(金)まで
■開催概要(予定)日時:2026年5月25日(月)14:00~17:30(開場13:40~。懇親会17:30-19:00)
場所:国連大学 ウ・タント国際会議場(東京都渋谷区神宮前5-53-70 3階)
形式:会場/Microsoft Teamsオンライン(併用)
参加費:無料
主催:公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)、Alliance for Water Stewardship(AWS)

※内容は変更になることがございます。予めご了承ください。
■登壇者プロフィール(※登壇順、敬称略)
WWFジャパン 自然保護室 淡水グループ長 小林 俊介大学時代にボルネオ島での野生動物の行動学を専攻。ボルネオの豊かな生物層の魅力を知るとともに農園開発などの環境課題の大きさを実感する。2013年にWWFに入局。ボルネオ島での絶滅危惧種保全、持続可能な森林・農園管理、ESDなどの活動を担当。2018年よりサンゴ礁保護研究センター長。サンゴ礁保護研究センターの地元移譲を経て2021年から淡水グループで繊維産業のサステナビリティを担当し、2024年より現職。
国連大学 水・環境・保健研究所(UNU-INWEH)所長 カーヴェ・マダーニ水資源の管理とガバナンスに関する第一人者。2026年にストックホルム水大賞を史上最年少(44歳)で受賞。報告書『Global Water Bankruptcy』の著者として「水破産」という概念を提唱。イラン出身で過去にイラン環境庁副長官も務めた。2023年より現職。
国連大学 サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)学術事業アドバイザー、早稲田大学教授 勝間 靖UNU-IASでは、サステイナビリティ研究の大学院の専攻主任、水資源管理の研究主任を務める。早稲田大学では、大学院アジア太平洋研究科で教授、グローバルヘルス研究所で研究ディレクター。このほか、国立健康危機管理研究機構(JIHS)グローバルヘルス政策研究センター(iGHP)でグローバルヘルス外交・ガバナンス研究科長を務める。元UNICEF職員。ウィスコンシン大学マディソン校で農学・生命科学カレッジより博士号(開発研究)取得。
WWFインターナショナル グローバル・ウォーター・スチュワードシップ副リーダー ライラン・ドブソン企業のウォーター・スチュワードシップと水戦略策定を担う。15年以上にわたり、個社の状況に基づく水戦略やサステナビリティ戦略の強化に関する取り組みに携わってきた。WWFの最大規模のグローバル企業パートナーシップにおける水分野を主導。AWS Board of Directorsの一人。
Alliance for Water Stewardship (AWS) セクターコーディネーター・日本 難波 圭Alliance for Water Stewardship(AWS)とジャパン・ウォーター・スチュワードシップ(JWS)リーダーシップ・グループを通じ、日本におけるウォーター・スチュワードシップを推進。研究機関や国際NGOで水・環境ガバナンスや気候変動適応、企業のサステナビリティに従事。ベルリン自由大学にて政治学の博士号取得。
WWFジャパン 自然保護室 淡水グループ 金 惠娜アパレルメーカーで品質管理を経験した後、第三者機関においてCSR監査を担当。WWFジャパン入局後、世界の水資源と淡水生態系の保全を目指し、主にアパレル・繊維企業との対話・協働を通じ持続可能な原材料の生産調達とウォーター・スチュワードシップを推進。
サントリーホールディングス株式会社 サステナビリティ経営推進本部 天然水の森グループ スペシャリスト 市田 智之1999年サントリー入社後、横浜支社で酒類業務用営業を行い、中・四国支社で拠点企画業務、業務用営業推進本部等を経て2019年4月から現職。国内水源涵養活動である「天然水の森」活動をはじめ、愛鳥活動の統括業務を担当。
株式会社資生堂 那須工場 田口邦彦1990年、株式会社資生堂入社。久喜工場在籍時にISO14001認証取得業務に携わったことを機に、1999年より本社サステナビリティ部門へ異動。
全社の環境戦略立案や情報開示、広報業務に従事。2022年から那須工場にて、流域ステークホルダーと連携した水資源保全活動に従事している。
WWFジャパン 自然保護室 淡水グループ 羽尾 芽生2016年より官公庁にて安全保障、国際行政に従事した後、心機一転、2023年にWWFジャパンに入局。以降、食品・飲料セクターを中心とし日本企業のウォーター・スチュワードシップの推進、農業生産や流域のコレクティブアクションと関連した海外フィールドプロジェクト、渡り鳥保全プロジェクトを担当。
WWFについてWWFは100カ国以上で活動している環境保全団体で、1961年に設立されました。人と自然が調和して生きられる未来をめざして、失われつつある生物多様性の豊かさの回復や、地球温暖化防止などの活動を行なっています。
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