消費者庁が診療所を運営する医療法人に景品表示法違反で再発防止の措置命令、ステマと認定

インフルエンザワクチン接種の来院者に「Googleマップ」での高評価を条件に接種費割り引き

消費者庁は、割引を条件にクチコミ投稿に高い評価を付けさせたとして、東京都大田区で診療所「マチノマ大森内科クリニック」を運営する医療法人祐真会に対し、景品表示法違反で再発防止の措置命令を出した、と6月7日発表した。同クリニックの行為が同法で禁じているステルスマーケティング(ステマ)にあたると判断し、6日付で行政処分を行った。

消費者庁によるとマチノマ大森内科クリニックは、Googleの地図サービス「Googleマップ」の同クリニック施設情報「プロフィール」の評価を示す投稿欄「クチコミ」で、違法な表示をした。同クリニックは、インフルエンザワクチン接種が目的の来院者に、プロフィールで満点の星5つか、星4つの評価を投稿することを条件に接種費を割り引いていた。

来院者の評価はクリック側が決めたことにも関わらず、表示内容全体からそれが明確になっていないことから、消費者は来院者が自由に書いた投稿と区別できない。そのため消費者庁はステマだと認定した。措置命令は祐真会に、この行為を取りやめること、景品表示法に違反する表示だと消費者に周知徹底すること、再発防止策を講じることを求めた。

消費者庁の発表文(PDF)の画面キャプチャ
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