悲しきすれ違い? ユーザーの3割「グルメサイトは信用せず」飲食店の6割「ユーザー評価はあてにならない」【TableCheck調べ】

まだまだ主流ながら、飲食店の検索手段においてグルメサイトは減少。Google検索・Google Mapが徐々に増加。

飲食店向け予約・顧客管理システムを手掛けるTableCheckは、「グルメサイトに関する意識調査」の結果を発表した。全国の20~60代男女1,100名と、飲食店に勤務する20~50代男女660名から回答を得ている。2019年11月実施の第1回調査に続き、今回で2回目。

この調査における「グルメサイト」は、“飲食店などの情報を中心として扱っているサイト”(店名や住所、電話番号などの基本情報、メニューやおすすめプラン、来店客によるレビュー、評価などを掲載。予約機能を持つサイトもある)を指す。

ユーザー編:3大グルメサイトすべてで、「信頼しない」が多数派

まず「グルメサイトにおける情報の信用度」を聞くと、「あまり信頼していない」22.8%、「まったく信頼していない」5.7%で、計28.5%が信用していなかった。「あくまで情報源の1つ」52.5%が主流で、信頼できる情報源としては正直機能していないのが実状だ。「あまり信頼していない+まったく信頼していない」の合計も前回より2.4ポイント増加するなど、悪化もしている。

グルメサイトの代表格と言える「食べログ」「ぐるなび」「ホットペッパー」について見ても、「店選びの基準になっている」は1割台で、3つすべてで「あまり信頼していない+まったく信頼していない」の合計が上回っている。「ぐるなび」は情報源の1つとしている人が多いが、「食べログ」「ホットペッパー」は信頼できる派とできない派で二極化している。なお2020年3月には公正取引委員会が実態調査結果を発表し、グルメサイト各社に改善を促している。

なお「グルメサイトの利用・閲覧頻度」は、「変わらない」という人が減少し、「減った」31.2%、「利用・閲覧しなくなった」11.6%が比率として増えている。これはコロナ禍で外食機会が減ったことが大きな理由だが、「自分好みのお店が見つからないから」17.7%という人も、2割近く存在している。

店舗検索においてグルメサイトは主流だが、近年はGoogle検索やGoogleマップ、SNSなどでお店探しする人も増加した。Go To Eatキャンペーンで一時期急速に利用が広がったものの、「飲食店を検索する手段」において、グルメサイトの利用率は前回より8ポイント低下し70.3%になった。

一方で、Google検索やGoogleマップには店舗予約までの機能はなく、店舗側も電話予約しか受け付けてないケースも多い。そのため飲食店の予約手段では、依然として「電話」42.5%でトップとなり、「ぐるなび」「ホットペッパー」「食べログ」がそれぞれ30%台でそれに続く。

飲食店編:ユーザー評価も掲載料も不満だが、売り上げ維持のためグルメサイトを利用?

続いて、飲食店側に「グルメサイトのユーザー評価の信頼度」を聞くと、「評価は間違っているものが多いと思う」6.0%、「評価は信用していない」15.5%、「評価はあまり気にしていない」35.6%となり、計57.1%がユーザー評価をあてにしていなかった。「評価は正しいと思う」はわずか5.0%に留まる。

一方で「ユーザー評価は店舗売り上げに影響していると思うか?」と聞くと、「とても影響している」「多少影響している」が計50.4%と半数を超えた。前回調査と比較しても10ポイント近く増加している。

「グルメサイトを利用していない」と回答した飲食店にその理由を尋ねると、「月額掲載料が高い」29.6%、「送客手数料が高い」16.0%が上位となった。見方によっては「売り上げには影響するため、あてにしていないユーザー評価を掲載するために、金銭を支払っている」というのが、不幸な現状なのかもしれない。

調査概要

  • 【調査対象】ユーザー:全国20~60代の男女、飲食店:全国20~50代の飲食店勤務の男女
  • 【調査方法】インターネット調査
  • 【調査期間】ユーザー:2021年4月5日、飲食店:2021年4月2日~5日
  • 【有効回答数】ユーザー:1100名、飲食店:660名
     
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