コロナ禍で“販売苦戦した商品”1位は? 言われれば納得のランキングが発表【インテージ調べ】
インテージは、全国約4,000店舗より収集している小売店販売データ「SRI」(全国小売店パネル調査)、全国15歳~79歳の男女52,500人の消費者から収集している買い物データ「SCI」(全国消費者パネル調査)をもとに、「2020年、今年販売苦戦したランキング」を発表した。主にSRIの推定販売金額からランキングを集計している。
販売に苦戦した商品、トップ10のうち半分が「化粧品」
新型コロナウイルスの影響により、「外出の自粛」「マスクの着用」「衛生意識の高まり」などが発生したことで、2020年はさまざまな商品販売に想定外の影響を与えたと考えられる。
2020年の販売金額を前年比で見ると、ワースト1位は「口紅」(前年比44%)だった。花粉症の流行などもあり、日本は比較的マスク着用率が高いと言われている。コロナ禍によりそれがさらに進んだことで、口紅をしない人、口紅のマスク移りを気にする人、外出しないので化粧を控える人が増え、販売苦戦につながったと考えられる。
4位「ほほべに」66%、5位「ファンデーション」68%、6位「化粧下地」72%、7位「おしろい」79%も同様の理由が想定され、トップ10のうち半分が化粧品ジャンルに属していた。なお、化粧品カテゴリを細分化して見ると、基礎化粧品や眉・目の化粧品は売上をキープしていた。
また、売上苦戦2位の「鎮暈剤(酔い止めなど)」54%は、外出自粛で移動機会が減少したことで、需要が減ったと考えられる。市販薬をカテゴリー別で見ると、非常事態宣言とゴールデンウィークが重なった4月後半~5月上旬において、低下が目立つ。
その他、「強心剤」「鎮咳去痰剤」「ビタミンB1剤」「目薬」などが低下したのは、訪日旅行者による購入が少なくなったためと考えられる。
一方で9位「総合感冒薬」は、コロナ対策の徹底により、一般的な風邪やインフルエンザが低減傾向を示したことで、売上が低減したと考えられる。
調査概要
- 【使用したデータ/関連プラットフォーム】
- SRI(全国小売店パネル調査):スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア、ドラッグストア、専門店など全国約4,000店舗より継続的に販売情報を収集。
- SCI(全国消費者パネル調査):全国15歳~79歳の男女52,500人の消費者から継続的に買い物データを収集。
- 【調査期間】2020年1月~10月分
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