マーケティングの「お悩みあるある」5連発!! デジタルマーケター必見!
中堅・中小企業のマーケティング担当者やWeb担当者は、見込客(リード)獲得や売上拡大などの事業ミッションを達成するために、さまざまなマーケティング施策に取り組んでいることだろう。しかし、果たしてそれらの施策は功を奏しているのだろうか。今回はマーケティングでの「お悩みあるある」を紹介しよう。
マーケティングの課題解決に有効な「マーケティング・オートメーション(MA)」を推進するMAツールを手がける株式会社マルケト代表取締役社長の福田 康隆氏に話を聞いてきた。これを読めば、ツールの導入だけでなく、マーケターとして課題解決のために何をすればよいかが、より明確になるはずだ。
- 獲得したリードに対して、同じメルマガを一斉に送ることしかできていない
- マーケが獲得したリードを営業がフォローしない。フォローしてもすぐには案件には結びつかないので、営業部門の不満が大きい
- 人手と予算が限られているのに、サイト改善、メール送信、セミナー開催など、やるべき作業が山積し、担当者は疲弊している
- イベント、オンライン、コンテンツなどの予算配分は前年実績をもとに決定しており、本当に必要な施策かどうかの判断ができない
- リマーケティング広告でリード獲得単価(CPA)は改善しているが、売上に結びついていない
お悩みあるある1
獲得したリードに対して、同じメルマガを一斉に送ることしかできていない
セミナーや展示会、ホームページから獲得したリードのフォローアップが追いつかない
システムや組織が分断されているため、部分的な最適化しか行えない
マーケターはディスプレイ広告、ランディングページの改善、展示会など様々な施策を通じてリード獲得を行っているが、獲得したリードに対するフォローアップは追いついていないのが現状である。本来はリードをセグメンテーションしてメッセージを出し分けたりするべきではあるが、多くの場合手作業で膨大な手間がかかり、結果的に一括メールの送信やせいぜい数パターンの送り分けしかできていないケースが多い。また、リードのフォローも個々の営業に任せがちになる。
また、システムや組織が分断されているため、獲得したリードがどれだけ案件に結びついたのかが分からず、WebのTrafficやフォーム入力率、クリック率など部分的な最適化を追い求めてしまう、といった具合だ。
これらの課題を解決するためには、分断されたプロセスを統合してファネルを一気通貫で管理できる仕組みをMAツールで構築することが必要です。特に獲得したリードをフォローする「エンゲージメント」のフェーズでリードの興味関心に応じたコンテンツやチャネルを使って適切なナーチャリングを行い、関心の高まったリードをタイムリーに営業部門にパスしていく事ができます。このようにMAツールは、マーケターを、本来のマーケティング業務に注力できるようにするツールといえるでしょう(福田氏)
お悩みあるある2
マーケが獲得したリードを営業がフォローしない。フォローしてもすぐには案件には結びつかないので、営業部門の不満が大きい
営業とマーケティングがこんな不満を持って、結果として案件化が進まないという悪循環に陥ることはないだろうか。
営業側の不満: 展示会のリードをフォローしたが、案件に結びつかない。マーケが獲得したリードは役に立たない。
マーケ側の不満: せっかくリードを渡したのに……、それをフォローしてくれるのが営業でしょう。
こうした不満が生まれる背景には、次のような2つの課題がある。
- まだ温まっていないリードを営業へと引き渡してしまっている
- 営業もすべてのリードをフォローする時間はない
このような課題を解決するためには、リードの購買ステージに合わせて適切なコンテンツを提供して関心度を高めることが必要だ。
たとえば、IT商材を例に取ると、「ワークスタイルの変革」をテーマにしたコンテンツを閲覧したリードには、次に、機能や導入事例を紹介したコンテンツを用意する。その次は、比較検討や投資対効果などの意思決定のためのコンテンツを用意するというように、リードの購買ステージに応じたコンテンツの配信が自在にできる。
さらに、ホワイトペーパーをダウンロードしたリードには重複したコンテンツを送らないといった設定や、新規コンテンツの追加も、ドラッグ&ドロップで自在に可能だ。
また、もう1つの有効な方法として、リードのスコアリング機能を活用して確度の高いリードを優先的にフォローすることである。リードの属性、行動、購買意思の3つの要素からスコアリングし、加点だけでなく減点も可能。これにより、営業とマーケティングが共通のルールでリードを評価し、確度の高いリードを決定することができる。
これら一連の設定は、操作性に優れた管理画面から簡単に行え、Marketo ならマーケターが思ったことをマーケター自身でそのまま実行、操作できます。(福田氏)
お悩みあるある3
人手と予算が限られているのに、サイト改善、メール送信、セミナー開催など、やるべき作業が山積し、担当者は疲弊している
セミナーやウェブ広告のランディングページ(LP)や申し込みフォーム作成に手間も時間もかかる
これは、少ない人数で効率的にマーケティング施策を実行したいという運用上の課題だ。
MarketoのMAソリューションなら、LP、申込みフォーム、HTMLメールなどを編集、制作できるエディターがあります。専門的な知識やコーディングのスキルがなくてもマーケター自身がマウス操作で行えるので、時間や手間の削減に大きく寄与します(福田氏)
特筆すべきは、「キャンペーンの複製機能」だ。たとえば、11月に実施したセミナーを、12月に別の会場で行うということがよくあるが、こうした場合に威力を発揮する。
セミナー実施には、集客メールやLP、申込みフォーム制作、招待メールや申込みのお礼、直前のリマインドメールなどが必要です。このような過去に使ったワークフローを再利用することは多いでしょう。しかし、通常は過去利用したものを一件一件コピーして、イベントの日時・場所などを手動で書き換えなければいけません。
Marketoなら、日付、場所などの変更すべき箇所を変数(トークン)にして、変数を置き換えるだけで、一瞬ですべてのワークフローが置き換わります。これによって、少ない人数でも多くのキャンペーンを回すことができるのです。(福田氏)
お悩みあるある4
イベント、オンライン、コンテンツなどの予算配分は前年実績をもとに決定しており、本当に必要な施策かどうかの判断ができない
去年出たイベントに今年出るべきか、効果があるかどうかがよくわからないまま、とりあえず前年実績で決めてしまっている
本来この施策に予算を投じればもっと売上に結びつけられるのに、それを上層部に証明する材料がない
各施策がどれだけ売上につながったか、施策の投資対効果が可視化されていないため、正しい経営判断ができないという問題だ。
MarketoのMAソリューションなら、商談前の購買ステージを定義し、このステージには何件リードがあるか、次のステージに何%移行したか、どれだけの期間滞留していたか平均値を表示することができます。(福田氏)
これにより、どこにボトルネックがあり、何に投資すべきかが可視化される。たとえば、今期のマーケティング施策を決める際に、そもそもリードの数が少ないということが可視化されれば、リード獲得のセミナーに出展するという判断が可能だし、案件化前の段階で滞留するリードが多いとなれば、コンテンツが足りないので増やそうという判断ができる。
また、「プログラムアナライザー」という機能は、さまざまな視点で、どの施策に効果があったか、どの施策が売り上げに貢献したかを評価することができる。いわゆる「アドリビューション」の評価だ。
一つ目は、ファーストタッチを評価する「シングルタッチ」という視点だ。たとえば、自動車の購入を例にすると、「メルマガ登録キャンペーン」でリードを獲得し、そのリードは「秋の試乗会」に登録し、その後、「Webサイトの動画」を見て、「SNSのキャンペーン」に応募し、最終的に「春の大商談会」に来場して、1,000万円の商品を購入したとする。
この場合、最初の見込客獲得のポイント(ファーストタッチ)である「メルマガ登録キャンペーン」が1000万円の売上を生んだという評価をします。これが「シングルタッチ」の考え方です(福田氏)
二つ目は、リード獲得には貢献していないものの、購買へとステージを推し進めた時点を評価する「マルチタッチ」という視点だ。上記の例で、「秋の試乗会」には登録したけど参加しなかったとする。この場合、秋の試乗会以外の4つの施策は購買に貢献したので、各250万円ずつの貢献があったと評価する。これが「マルチタッチ」の考え方だ。
BtoBで多いのが、ウェビナーなどのように、1回ごとの規模は小さく、すでに商品を認知している見込客しか参加しないような施策があります。この場合、ファーストタッチだけの評価では売上貢献から漏れてしまうが、後で購入客に話を聞くと、ウェビナーで詳しい説明を聞いて、営業に話を聞きたいと思ったという場合があります。
このような場合に、マルチタッチで売上貢献が評価できれば、どの施策が売上に貢献したのか、よりきめ細かい判断が可能です(福田氏)
お悩みあるある5
リマーケティング広告でリード獲得単価(CPA)は改善しているが、売上に結びついていない
リード獲得後のユーザーが売上に結びついているか知らない
マーケターとしては、いかに安い獲得単価で多くのリードを集められるかが重要だが、だからといって獲得したリードが必ずしも売上に結びついているとは限らないといった課題だ。
このようにマーケターは、コンバージョンしたユーザーがその後どうなったか知らないケースがあります。リマケ広告やPPC広告の費用対効果を知るには、その後のユーザーのオフラインでの行動データのトラッキングが必要です。MarketoをAdwords/アナリティクスツールと連携させることで、例えばGoogle AdWordsの管理画面でどの広告から案件ができたかがチェックできます。この広告キャンペーンで案件化につながるリードが獲得できた、というのが可視化できるので、シームレスに広告効果を検証することができます(福田氏)
また、Marketoにある顧客の属性情報や行動履歴をFacebook、Google、LinkedInの広告配信サービスのターゲティングと連携させることで、ターゲットを絞り込んだ広告を配信することができる。個人情報を獲得できていない見込み顧客に対しても、位置情報や業界情報などのWebサイト上の行動情報をもとに、個人に合わせたリマーケティング広告を展開することができるのだ。
見込み顧客とのコンタクトポイントからエンゲージメントまでに至るプロセスはますます複雑化してきている。そして、それぞれでバラバラなツールが使われているというのが現状。「それらを統合したい」というニーズが高まっており、マルケトは今後もそうしたニーズに答えていく。
ここまで、マーケティング担当者のお悩みと、その課題解決のためのヒントを紹介してきた。MAツールは業種、企業規模を問わず導入実績も豊富で、その機能も、単なる「コミュニケーション自動化ツール」にとどまらないことが理解いただけただろうか。
ただし、マーケティングの課題は、単にツールの導入で解決するものではない。MAツールは、マーケティング担当者が本来のマーケティング業務に注力できるようにするツールという点を理解した上で、ぜひ、売上に直結し、営業に喜ばれるマーケティング活動のために活用していただきたい。
以上、マーケターのお悩みを解決するのにMAツールは効率化が図れる武器として、積極的に導入を検討してみてはいかがだろうか。「お悩みあるある5連発」が「解決事例5連発」に変わる日は、そう遠くない。
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