コンテンツも作らずマーケティング費用もかけずに検索順位を上げる6つの方法(前編)
コンテンツマーケティングが大切であり、検索順位を上げるにも良い方法であることが盛んに言われている。ユーザーニーズに応えるコンテンツを中心にした施策に価値があるのは確かだが、コンテンツに意識がいってしまうがゆえに、SEOやマーケティングの担当者が自在に使いこなせる他のさまざまな方法が忘れられがちだ。
この記事では、コンテンツの制作やマーケティングに費用をかけることなく検索順位を改善するための方法を6つ、ランドが紹介する。
参考までに、今回のホワイトボードの画像を掲載しておく。
SEOやインバウンドマーケティングのコミュニティに、こんな考え方が広がってきている。
SEO担当者にできることは、もはやコンテンツの制作とコンテンツマーケティングしかない。
だから僕たちは、コンテンツを制作し、マーケティングを開始し、アウトリーチを行い、コンテンツへのリンクの獲得に務めるというわけだ。
これは、SEO担当者に求められる仕事をあまりにも過小評価している――本当は信じられないくらい多岐にわたる、ずっと重要なものなのに。
今回は、この問題に対処しようと思う。僕は、SEO担当者が責任を持つ物事の広大さを、その大海に一石を投じることで示してみようと考えた。
コンテンツ制作やコンテンツマーケティングに費用をかけずに検索順位を上げる方法をこれから6つ紹介していくが、そういう方法なんて実際はおそらくこの百倍はあるだろう。その中のたった6つだ。
①スニペットを改善し、ウェブサイトのページもスニペットで示される意図に沿ったものにする
では、さっそく第1の方法だ。スニペットを改善し、ウェブサイトのページもスニペットで示される意図に沿ったものにする。
要するにこういうことだ。
検索結果ページには、たくさんのタイトルと、各タイトルの下にURL、さらにその下にはmeta descriptionタグで指定されたサイトの説明が表示される。その他に、著者のプロフィールがあるかもしれないし、動画スニペットがあるかもしれない。リッチスニペットのマークアップを利用している場合には、それも検索結果に表示されるだろう。
ここから、実際のページへつながる。この両方を改善するのだ。
たとえば、スニペットの改善には次のようなことが考えられる。
- 「rel="author"」の追加
- 動画の追加
- リッチスニペットの追加
- タイトルの変更
- クリックしたくなるタイトルへの修正
- 説明文の変更
さらには、驚くことにURLの変更も考えられる。最近の研究で、クリックするかどうかの選択に実はURLが影響することがわかっているのだ。
さて、スニペットを改善したからといって、それで終わりではない。
検索結果ページに表示されたスニペットに内容と、それを見て興味をもった人がたどり着くページの内容とを一致させる必要があるのだ。
ご存知のように、検索で訪れたのにそのまま検索結果ページに直帰してしまうユーザー行動は、2つの面で大きなマイナスになる。
1つ目は、検索エンジン自体が、この動きを見て「なんてことだ、クリックした人が戻ってきた、気に入らなかったのだ。こりゃダメだ。このページは上位にしたくない」となること。
2つ目は、あっという間に去っていった人には、購入も共有もしてもらえないし、リンクを張ってもらうこともできないこと。
おわかりだろうか。こんなふうに、コンテンツの作成とはまったく別のところで、検索順位をちゃんと上げることができる。
②クロールしやすく、価値の高いページの割合が大きいサイトにする
第2の方法は、クロールしやすく、価値の高いページの割合が大きいサイトにすることだ。
先日、メールでやり取りをしていたとても有能なSEO担当者が、実にいいことを言った。
大規模サイトで、クロールのしやすさと効率を改善したのにオーガニック検索のトラフィックが大きく増加しなかったなんて例は、見たこともないし、そういうサイトに携わったこともない。
実に鋭く、言い方もよかった。僕が思っていたこととまったく同じことだったが、彼のその言い回しがとりわけ気に入った。
考え方はこうだ。サイトに良いページがある。良いページはニコニコマークで表すことにしよう。ニコニコマークのページからリンクされたページの中に、あまり良くないページが3つある。良くないページとは、グーグルがあまりインデックス化したがらないページ、つまり、サイトにも検索した人にも、利用者全般にもあまり価値がないページだ。ウェブサイトにはそんなページが往々にしてある。
自分のウェブサイトを確かめてみるといい。クリックして回ると、「おい、なんでこんなページがまだあるんだ。だれの役にも立たない。無駄なだけだ」と言いたくなるようなページがあるはずだ。そんなページをリンクから外したり削除したり作り直したりして悪いページの割合を減らせば、クロールを改善し、グーグルを大いに喜ばせることができる。
そもそも質の低いページが大量にあると、パンダ・アップデートのときのようにペナルティを受けることがあるし、それだけで済むとも限らない。
ところで、価値の高いページの割合を高めるだけではなく、ナビゲーションに着目するのもいいことだ。
現状が図の左側のようになっていれば、かなりすっきりしたナビゲーションシステムだ。中央のページから7つほどのページへリンクされている。いいね。
しかし、図の右下のように、このページから、次はこのページ、次はこのページ、次はこのページ、次はこのページとリンクがつながり、その次のページが実は最初のページの重複ページだったらどうだろう。
こうした点を改善し、ナビゲーションシステムを整理し、サイトをインデックスされやすくし、少ないクリックで深い階層たどり着けるようにし、どのページにもうろうろ寄り道せずに行けるようにすれば、サイトへのトラフィックを増やせる。
③ページの読み込みスピードを最適化する
第3の方法は、今回紹介する方法の中で最もシンプルなものかもしれない。ページを高速化すると、インターネットは見返りをくれるのだ。
直接的な効果もある。グーグルの言っていることを大まかにまとめると、こんな感じだ。
ページの読み込み速度はほんの少しだが検索順位決定アルゴリズムに影響する。われわれはページ読み込み速度を考慮に入れる。
とはいえ、この改善の目的は、グーグルへの直接効果ではない。肝心なのは、利用者の満足度が大幅に上がって、これまで述べてきたような行動をとってもらえるようになることだ。すなわち、直帰率が下がり、来たとたんに検索ページに逆戻りするような行動が減るので、購入したり共有したりする人が増え、ブランドを気に入ってくれる人も増える機会が得られるのだ。
この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。コンテンツ制作やマーケティングにお金をかけないで検索順位を上げる6つの方法のうち、今回は3つを取り上げた。後編となる次回は、残る3つを紹介する。→後編を読む
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