ネットショップ担当者フォーラム

中国EC大手「JD」が自家栽培野菜のネット通販、三菱ケミカルとタッグで

8 years 5ヶ月 ago

中国の大手ECサイト「JDドットコム」を運営する京東集団は2018年春をめどに、水耕栽培システムで自家栽培した野菜のネット通販に乗り出す。三菱ケミカルが提供する水耕栽培システムを使って野菜を自社で栽培。中国では食品の安心安全に対するニーズが高まっていることから事業化した。

三菱ケミカルの水耕栽培システムは、育苗は人工光で行い、それ以降は太陽光を利用して野菜を生産する。無農薬で野菜を育てることができ、通年で収穫が可能。

三菱ケミカルホールディングスの広報・IR室によると、京東集団は自社のECサイトや配送のインフラを活用し、中国国内で野菜を販売するという。京東集団に納入する水耕栽培システムは2018年春ごろに稼働を開始する予定。

中国市場においては新鮮で味がよく、安心・安全な食材への関心が急速に高まっているほか、消費者の間で高付加価値の野菜に対する購入意欲が高まりつつあるという。

京東集団は野菜の自社生産から、コールドチェーンを使った配送までの一貫体制を採用。品質の低い商品の流通を防ぎ、「安心・安全・美味しい」というプレミアム野菜を中国の消費者に直接届けるようにする。

三菱ケミカルと京東集団は6月20日、水耕栽培システムの納入に関する調印式をに北京で行った。

中国の大手ECサイト「JDドットコム」を運営する京東集団と三菱ケミカルがタッグ

北京で開催した調印式の様子

京東集団は中国最大のBtoC通販企業で1998年の設立。光磁気ディスクの卸売販売からスタートし、2004年にネットオークションを始めた。デジタル製品を主力商品として、取扱商品を拡大。現在はさまざまな商品を取り扱う総合ECサイトに成長している。2016年の売上高は約4兆2000億円、流通総額は約15兆円。

2013年にネットスーパー「京東商超」をオープン。2012年10月には英語版サイトをオープンし、40か国向けに約40万品目の商品販売をスタートした。

2010年に直販型に加え、プラットフォーム型を導入。出店企業に対して在庫管理、配送、アフターサービス、代引き、返品・交換などのシステムを提供している。海外企業が出店できるECマーケットプレイス「JD Worldwide」も運営する。

JD社・生鮮事業部 王笑松総裁のコメント

植物工場システムの先進的な技術と豊富な経験を持つ三菱ケミカル株式会社と戦略的なパートナーとなることで、消費者に「安心・安全・美味しい」野菜を提供し、中国において優れた品質の野菜市場を創造していきたい。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

SNSを活用したブランド立ち上げを一般公募、アパレルECのネバーセイネバー

8 years 5ヶ月 ago

東京発ECアパレルブランド「STYLE DELI(スタイルデリ)」「Luz Llena(ラズレナ)」などを展開するネバーセイネバーは6月21日、一般公募によるファッションブランド設立プロジェクト「OPEN BRAND」を開始した。

ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で影響力を持つ個人と組んで新ブランドを立ち上げる。

近年、個人のSNSアカウントの発信力によってファッションのトレンドが形成されるケースが増えていることから、ファッション業界と個人が協力できる可能性を模索する。

1次審査は、SNSのアカウントやポートフォリオを用いてプロフィールを作成する「プロフィール選考」(選考枠10人)と、立ち上げたいブランドの世界観をインスタグラム上で表現し、「いいね」の数を競う「インスタグラム選考」(選考枠5人)を行う。

2次審査の役員プレゼンを通過した応募者は、ネバーセイネバーが持つインフラやオンラインショップの支援を受けながらブランドを立ち上げる。

ネバーセイネバーの代表取締役:磐井 友幸氏・齊藤 英太氏

ネバーセイネバーの代表取締役:磐井 友幸氏(写真左)と齊藤 英太氏

「OPEN BRAND」はファション業界の採用支援などを手掛けるREADY TO FASHIONとの共同事業。6月21日から7月17日まで、READY TO FASHIONが運営するSNSを使った求人プラットフォーム「READY TO FASHION」を通じて参加者を募集する。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

アマゾンのホールフーズ買収とリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

8 years 5ヶ月 ago

Amazon(アマゾン)が高級食品販売チェーンのWhole Foods Market Inc.,(ホールフーズ・マーケット)を137億ドルで買収すると発表しました。アナリスト達は、食品販売業界のターニングポイントになる出来事だと考えています。

EC業界の専門家は、アマゾンによるホールフーズの買収によって、競合他社は自社のデジタル戦略を見直すきっかけになると話します。

食品のオンライン購入がさらに進むとの見方

オンライン食品販売が今後、さらに浸透するかどうかゆっくり見極める余裕がなくなったということです。オンライン食品販売は、食品販売全体の規模と比べると小さいものの、今回の買収によって、多くの消費者がオンラインで食品購入を試すようになるでしょう。

調査会社Forrester Research社のeコマース専門アナリストであるブレンダン・ウィッチャー氏はこう指摘します。

アマゾンのホールフーズ買収の狙いとリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 ホールフーズのWebサイト
ホールフーズのWebサイト(編集部がキャプチャし追加)

金融ニュース・分析に特化したメディア企業Mergermarket社によると、今回の買収が完了すると、全米食品業界で2番目に大きく、2001年以降の全米小売業界で4番目に大きな買収案件になります。

eコマースのプラットフォームを提供するClarus Commerce社のCEOであるトム・カポラソ氏は、約140億ドルをホールフーズに投じるアマゾンは、食品小売業のシェアを取りに行くはずだと考えています。カポラソ氏は次のように語ります。

食品は消費額が巨大なカテゴリーです。ホールフーズを買収することで、アマゾンは大きな販売パートナーを得たことになります。アマゾンはこれまで少しずつ食品業界に足を踏み入れ、試行錯誤を繰り返してきました。今回の買収で、食品業界へ一気に切り込む体制を構築できるようになるのです。

小売業界の専門家は、アマゾンの今回の動向は企業規模に関係なく、食品販売事業者にとって大きなプレッシャーになると言います。マーケティング会社MBML社の責任者であるマリオ・ナタレリ氏は次のように話します。

競合他社はアマゾンに対抗できるようなフルフィルメントの準備を始めなければなりません。今まで、傍観者のようにEC業界を見ていた食品販売事業者にとって、天地がひっくり返るほどのインパクトがある買収なのです。ホールフーズのブランドと、アマゾンのフルフィルメントパワーが一緒になると、恐るべき脅威になります。

アマゾンのホールフーズ買収の狙いとリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 Amazonのフルフィルメントセンターではロボットが稼働している
Amazonのフルフィルメントセンターではロボットが稼働している

また、価格モニタリング会社Profitero社で戦略担当を務めるキース・アンダーソン氏は次のように指摘します。

消費者に親しまれているホールフーズブランドを獲得することで、食品業界内でのアマゾンの勢いが増すと同時に、アマゾンが狙っていた大都市圏で展開する実店舗の拡大も早く実現することが可能になります。食品販売業で10年以内にトップ5入りという目標を掲げていると言われるアマゾンにとって、良い滑り出しになるわけです。

2017年後半に完了予定の今回の買収によって、物流とフルフィルメントで強力な力を持つアマゾンと、質の高いオーガニック食品を提供することで消費者の支持を得ているホールフーズが手を組むことになります。

アンダーソン氏によると、ホールフーズの売り上げの67%は肉や生鮮食品が占め、缶詰やペーパータオルといった非生鮮食品の取扱割合は少ないそうです。アンダーソン氏はこう言います。

アマゾンは、ホールフーズから生鮮食品の取り扱い方法や販売オペレーションを学ぶことができます。とても魅力的に映ったホールフーズの買収を決めた理由の1つがノウハウの吸収なのです。

アマゾンのホールフーズ買収の狙いとリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 AmazonのCEOであるジェフ・ベゾス氏
大型買収に踏み切ったAmazonのCEOであるジェフ・ベゾス氏

アマゾンフレッシュ単独では難しかった食料品ビジネス

アマゾンは2017年、本社を置くシアトルで自社が手がける食品配送サービス「Amazon Fresh(アマゾンフレッシュ)」をスタート。その後、同サービスをボストン、シカゴ、ロンドンなどの大都市に広げていきました。

ただ、アンダーソン氏によると、「アマゾンフレッシュ」は食料品の質を維持することに苦戦していたようです。ホールフーズの買収で、こうした課題を解決し、高級食材を求める消費者に信頼感を与えることができるようになります。アンダーソン氏は次のように説明します。

生鮮食品の質を維持するために、アマゾンは相当のコストといった犠牲を払わなければなりませんでした。「アマゾンフレッシュ」は、生鮮食品を扱う競合他社と競うのは難しい状況だったのです。ホールフーズは生鮮食品の調達、販売において、すでに洗練されたノウハウを持っています。

アマゾンとホールフーズの連合に対抗するためには、競合他社はより魅力的な店舗でのショッピング体験を提供しなければ対抗できなくなる――施設管理プラットフォームを提供するServiceChannel社のCEOであるトム・ブイオッチ氏は指摘します。

料理教室やレシピ提供などもその1つ。ただ、実行できることはたくさんあります。どうして実店舗に行くのか? オンラインを利用する理由は何なのか? といったことを考えることです。

デジタル食料品店をめざすにはInstacartが不可欠?

今回の買収で不透明なことがあります。アマゾンのホールフーズ買収によって、食品配達アプリのInstacart(編注:買い物をする人とスーパーマーケット、配達者をネット上でマッチングし、商品を最短2時間で届ける仕組みを提供するサービスの提供企業)とホールフーズの関係がどのように変わっていくかということです。

アマゾンのホールフーズ買収の狙いとリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 Instacart内でサービスを展開するWhole Foods Market
編注:Instacart内でサービスを展開するWhole Foods Market(Instacartの詳細記事はこちらをご覧下さい

ホールフーズは2016年、Instacartに出資。ホールフーズは自社サイトで商品を販売せず、Instacartアプリを通じて消費者に商品を販売しています。

Instacartの担当者によると、今後に対して楽観的な見方をしているようです。

私たちは食品販売事業者たちがオンラインで競争できるようにサービスを推進してきました。アマゾンが全米すべてのスーパーや店に宣戦布告した今、競争はさらに重要なものとなりました。私たちはすでに160以上の小売事業者と提携を結んでいます。今後もパートナー企業を増やしていく予定です。

一方のホールフーズはコメントを発表していません。

Profitero社のアンダーソン氏は、Instacartはすでにマーケットを拡大しているため、ホールフーズと提携を解消しても問題はないと考えています。

Instacartにとってホールフーズとのビジネスは、経営上に与えるインパクトは大きいものの、ネットを通じて食料品を購入するマーケットを広げ、大手スーパーマーケットとの提携を推進しています。ですから、足場を守ることはできるでしょう。

アマゾンのホールフーズ買収の狙いとリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 Instacartは“買い物代行サービス”に近しいシェアリングエコノミーサービス
Instacartは“買い物代行サービス”に近しいシェアリングエコノミーサービス。Instacartを通じてピックアップされた商品は、「Shopper」と呼ばれるクラウドソーシング利用者が配達する(参考情報はこちらの記事をご覧下さい

ただ、ホールフーズが抱える高所得の消費者層を失えば、経営状況が厳しくなる可能性があります。Instacartにとっては困難な状況と言えるかもしれませんが、企業存続の危機にさらされるほどではないはずです。

当日配送サービスを提供するDelivのCEOであるダフィネ・カーメリ氏は、アマゾンのホールフーズ買収は、Instacartの経営が悪化する状況になる可能性があると指摘します。

ホールフーズが出資するInstacartごとアマゾンが受け入れなければ、Instacartは消滅してしまうでしょう。もし、アマゾンがInstacartも引き受ければ、アマゾンは独自のデジタル食品店を持つことになります。

Instacartはホールフーズの商品販売・配送サービスだけを提供しているアプリではありませんが、食品業界でInstacartに出資したのはホールフーズだけです。

Shift(編注:主要小売業者と連携し、アプリを通じて食料品を当日配送するサービス。友人宅など、配達先指定もできる)もホールフーズの商品を販売するアプリです。しかし、ShiftのCEOであるビル・スミス氏は、アマゾンのホールフーズ買収の影響は心配していないと言います。

アマゾンのホールフーズ買収は、食品業界がオンラインにシフトするということの証明になりました。私たちもオンライン食品販売市場で成長するために、自社のコアバリューを大切にし、業界内でベストな小売事業者と協力していきたいと考えています。

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

Internet RETAILER

スマホで買って翌月コンビニ払い。ネットプロテクションズがカードレス決済サービス「atone(アトネ)」リリース

8 years 5ヶ月 ago

ネットプロテクションズは6月21日、新しい決済サービス「atone(アトネ)」の提供を開始した。atoneは携帯番号とパスワードのみで決済し、翌月をまとめてコンビニで支払う仕組み。代金はネットプロテクションズが立て替え、未回収リスクもネットプロテクションズが負う。手数料は1.9%+30円より。

クレジットカード不要の決済サービス

新規登録時の与信上限は税込5万円(口座振替の登録により10万円まで利用可能)。ユーザーが負担するのは毎月の請求書発行費用90円のみ。利用金額0.5%分のポイントがたまり、たまったポイントは支払いに利用できる。

決済選択画面→サインイン→ポイント入力→決済・注文情報→完了
ユーザーの利用イメージ

アプリでは利用明細が即時に発行され、今月の利用額が円グラフで確認できる。

本人確認にはSMS認証を使用する。初回登録時と利用時に与信審査を行うが、リアルタイムで行うため待ち時間は発生せず、離脱のリスクは低いという。導入企業にかかる手数料は下記のとおり。

決済手数料(非課税) トランザクション費用 月額固定費(税別) 初期費用
スタンダードプラン 2.9% 1取引 30円 0円 0円
プレミアムプラン 1.9% 1取引 30円 48,000円 0円
上記以外に、立て替え支払時にかかる振込手数料が必要(1取引100円〜)

ebisumart(インターファクトリー)とeltex(エルテックス)はシステム連携済み。EC-CUBE(ロックオン)とCOMPANY EC Series(ワークスアプリケーションズ)が連携予定。

15年の蓄積から生まれた新サービス

同社では15年にわたって「NP後払い」を運営してきた。NP後払いの累計ユーザー数は1億人、流通総額は約1,400億円。同社調べによると、EC企業の62%が後払い決済を導入しており、その64%がNP後払いを利用している。

今後もNP後払いは継続し、NP後払いで新規のユーザーを受け止め、リピーターをatoneに誘導していきたい考え。

代表取締役社長の柴田氏は、15年間で蓄積されたBtoCで1億件、BtoBで100万社のデータと、毎月300万通の請求書を送り、処理する組織の能力、数10億の投資でひたすら精度を上げてきたシステムが自社の強みと語った。

この会社を始めた15、6年前からこのサービスをやりたいとずっと思っていたが、当時はパワーがなくてできなかった。5年前からこのサービスの構築に取り組んできて、今日ついにリリースできた。個人的に感慨深い。(柴田氏)

ネットプロテクションズ 代表取締役社長の柴田 紳氏
ネットプロテクションズ 代表取締役社長の柴田 紳氏

ECの物販からスタートし、デジタルコンテンツやチケット、リアル店舗でも利用を広げたい考え。3年後に流通額1,000億円、ユーザー数1,000万人が目標。

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日焼け止め・UVケア商品の広告の注意点と、忘れてはならない“しばり表現”とは? | 健康・美容業界の今を知る!

8 years 5ヶ月 ago

夏が近づくとドラッグストアなどで日焼け対策製品の商戦が活発になってきます。ファンデーション、化粧下地、化粧水、美容液、乳液、クリームなど多種多様。多くの化粧品・薬用化粧品(医薬部外品)でUVケアをうたっているのが見られます。最近では「日焼けケアサプリ」も登場し、市場を賑わせているようです。

今回はそんな“日焼け対策目的の商品”をテーマに、化粧品、薬用化粧品類、健康食品に分けて、表現できる範囲を整理してみましょう。

化粧品

化粧品の場合、化粧品で認められた日焼けに関する効能効果は、

 ・日焼けを防ぐ

 ・日焼けによるシミ、ソバカスを防ぐ

の2つです。ただし、「事実である事が前提」なので、物理的な紫外線の遮断や、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤などUV防止を目的とした成分を含有している商品に限られるということになります。

例えば、保湿を目的とした成分自体にUV防止作用があるからといって、「日焼けを防ぐ」かのような表現は標ぼう不可となります。また、化粧品であるため、薬効としての日焼け防止効果も標ぼうできません。

また、「日焼けによるしみ、そばかすを防ぐ」という表現を、簡略化して「しみ、そばかすを防ぐ」とするのは不可です。必ず「日焼けによる」という文言が必要です。この「日焼けによる」という文言は、“しばり表現”と呼ばれています。“しばり表現”とは、商品の効果効能を標ぼうする際に必ず付記しなければならないと決められた文言のことです。

薬用化粧品

次に薬用化粧品(医薬部外品)の留意点を見てみましょう。薬用化粧品の場合、承認された効能効果までが標ぼう可能ですが、「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」ことを目的とする薬用化粧品が主流です。

この場合も「メラニンの生成を抑え」という“しばり表現”が必須で、「しみ、そばかすを防ぐ」だけの標ぼうは不可です。

あくまでも「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを【防ぐ】」もので、すでにできているしみ、そばかすへの作用は明示・暗示とも不可となるため、注意が必要です。

薬用化粧品では、「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」ことから、「美白ケア」という表現がよく使われますが、この「美白」表現についてもルールがあります。

詳しくは、日本化粧品工業連合会による「化粧品等の適正広告ガイドライン」にわかりやすくまとめられていますが、気を付けなければならないポイントについてご紹介しましょう。

例えばキャッチコピーで「美白」をうたう場合、「美白※」と米印を付け、そばに美白とは何を指すのか説明を記載することが必須とされています。「美白」とは、肌を白くしたり、継続して使用すれば肌の色が白くなることを指すものではないためです。

付記する説明表現は承認された効能効果により異なります。

「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」の場合は、

 ※(美白とは)メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ(こと)。

「日焼けによるしみ・そばかすを防ぐ」の場合は、

 ※(美白とは)メラニンの生成を抑え、日焼けによるしみ・そばかすを防ぐ(こと)。

を使用するということになります。

また「絶対に焼けない」「完璧な白肌」のような、完全/万能を意味する表現は、効果効能の保証的表現となるため標ぼうできません

また、紫外線防御効果を意味し、紫外線B波を防ぐ指標として「SPF」、紫外線A波を防ぐ指標として「PA」が使われますが、これらの値が最大値「SPF50+/PA++++」であることを根拠に「最強の日焼け止め」という表現をよく見かけます。

「最強」は最上級表現となり、このコピーだけを見ると効果効能の保証と捉えられる可能性があるため、そばに

※SPF値およびPA値が最大値の「SPF50+/PA++++」であること

かつ、

※○○(会社名またはブランド名)内

というように、その根拠および自社比較である旨を注記することをおすすめします。

健康食品

最後に健康食品の場合です。

「日焼けケアサプリ」とは言っても、実際に商品広告として「日焼け止め」をズバリ標ぼうすることはできません。ズバリとは言わずオブラートに包んだ表現であったとしても、日焼け止めを暗示するのであれば薬機法上、医薬品的効能効果とみなされ、不可と判断されてしまいます

景品表示法(および健康増進法)的にも不利なことになりますので、表現には十分に注意しましょう。

あくまでも「透明感にアプローチ」など、生活や人となりに絡めた表現に留めることをおすすめします

稲留 万希子

薬事法広告研究所 副代表

東京理科大学卒業後、大手医薬品卸会社にて医療従事者向けポータルサイトの企画運営に従事。東洋医学に興味を抱いたことをきっかけに、中医学専門学校にて3年間薬膳料理や漢方について学ぶ。その間、ヘルスケア分野でのビジネス展開には薬事法を避けて通れない事から、薬事法と広告についても並行して学び、その後、国際中医専門員、漢方薬膳療術師、反射療法士、薬事法管理者、コスメ薬事法管理者の資格を取得し独立。2008年3月、薬事法広告研究所の設立に参画。

稲留 万希子

Amazonプライム会員がもっとも利用するのは「お急ぎ便」「日時指定便」

8 years 5ヶ月 ago

インプレスのシンクタンク部門であるインプレス総合研究所が6月19日に発売した新産業調査レポート『動画配信ビジネス調査報告書2017[ DAZN 日本参入など新たな局面を迎えるVOD市場の現状と将来展望 ]』で、Amazonプライム会員が利用しているサービス内容などが明らかになった。

Webアンケートによって3万2005サンプルから得た調査結果によると、Amazonプライム会員への加入率は10.9%だった。

総務省が発表した「平成28年版 情報通信白書」によると、2015年末のインターネット利用者は1億46万人。単純換算では、ネット利用者のうち1000万人程度がAmazonプライム会員という計算になる(ネッ担編集部推計)。

こうしたAmazonプライム会員で利用率が最も高いのは「お急ぎ便やお届け日時指定便の無料サービス」で78.7%。「プライム・ビデオ」が56.3%、「Prime Music」が28.5%と続いた。

商品を最短1時間で届けるAmazonプライム会員向けサービス「Prime Now」は3.3%。

Amazon プライム会員が利用しているサービス(複数回答)

Amazonプライム会員が利用しているサービス(複数回答)

『動画配信ビジネス調査報告書2017[DAZN 日本参入など新たな局面を迎えるVOD市場の現状と将来展望]』は、活発化する動画配信ビジネスをまとめた調査報告書。インターネットユーザーの有料の動画配信サービスの利用率、実際に動画配信を利用しているユーザーの利用動向などをまとめている。

調査概要

  • 調査対象:NTTコム リサーチの保有する消費者モニター
  • 有効回答数:3万2005サンプル
  • サンプリング:性年齢階層別インターネット利用人口構成比に可能な限り整合するように抽出
  • 調査手法:PC上でのウェブアンケート
  • 調査期間:2017年5月12日~22日

『動画配信ビジネス調査報告書2017』について

インプレスが発行した調査報告書です。価格はCD(PDF)版が68,000円(税別)、CD(PDF)+冊子版が78,000円(税別)。詳しくはこちらをクリックしてください。
https://r.impressrd.jp/iil/vod2017
*インプレスの販売サイトにジャンプします

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実

画像認識AIがLINEで着こなしを提案、ECサイトのレコメンドにも活用

8 years 5ヶ月 ago

ファッションベンチャーのニューロープは6月20日、ファッションアイテムやコーディネートの写真を人工知能が読み取り、写った商品の着こなしや関連商品をレコメンドするサービスをLINE上で開始した。

人工知能を搭載したアカウントがLINE上に登場。LINEユーザーはアカウントを友達登録することでサービスを利用できる。

人工知能のパーソナルスタイリスト「Riko」は、ユーザーがLINEのチャットで投稿したファッションスナップや商品の写真に基づき、着こなしのアドバイスを写真付きで表示する。

チャットボットに写真を投稿すると「Riko」が着こなしの見本を提示する仕組み

パーソナルスタイリストが着こなしを丁寧にアドバイス

パーソナルスタイリスト「Riko」が着こなしを丁寧にアドバイス

人工知能のショップ店員「Mika」は、ユーザーが投稿した商品写真に対して、そのアイテムを取り入れたコーディネートを提案。コーディネートのリンクをユーザーがタップすると類似商品の購入ページに移動する仕組み。

提案されたコーデの中から気になったものをタップすると商品を購入できる

「Mika」が提案したコーデの中から気になったものをタップすると商品購入できる

ニューロープによると、ニューラルネットワークに基づき約100万枚のファッションスナップデータを解析することで、画像認識の精度を高めてきたという。

「Riko」や「Mika」のアカウントのバックエンドに使われている画像認識技術をAPI「#CBK scnnr(カブキスキャナ)」として外部企業に提供している。「カブキスキャナ」を活用することで通販サイトや店舗オペレーションの改善が図れると説明している。

人工知能を使ったLINEアカウントを顧客対応に活用する取り組みはEC業界で広がりつつある。2016年11月にはアスクルが「LOHACO」の顧客対応にAIエンジンと人力を組み合わせたチャットサービスの運用を開始している。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ヤマト運輸の大口向け運賃は15%超の値上げを想定。配送に関する改革の進捗状況は? | 通販新聞ダイジェスト

8 years 5ヶ月 ago

ヤマトホールディング(=ヤマトHD)とヤマト運輸は6月8日、「働き方改革」と「デリバリー事業構造改革」の進捗状況などを説明するとともに報道陣の質疑に応じた。働き方改革では在宅勤務への取り組みや週休3日制の導入検討を行っているとし、デリバリー事業構造改革については大口顧客との交渉のうちアマゾンジャパンへの運賃引き上げ要請で10月から適用する基本運賃の上げ幅約15%を上回る比率を想定していることを明かした。

また当日配送関しては、これまで夕方に宅急便センター(営業所)に届き午後9時までに配達していたのを既にほぼ取り止めた。

ヤマトHDの山内社長は働き方改革の進捗について説明した中で、コンプライアンスの徹底、ダイバーシティの推進、業務の見直し・効率化、コミュニケーションの活性化によって生産性の向上を図っていくとの姿勢を示した。

デリバリー事業以外では、特に多様な人材が働きやすいよう選択肢を用意し在宅勤務はじめ時間や場所に捕らわれずに働ける環境づくりに努めていく。業務の見直し・効率化でもICTによる実現に向け職場でバラつきのある業務内容の統一化と標準化を図っていくとした。

また同社長は中期経営計画を9月末までに発表するとし、100周年となる2019年の先の100年に向けた事業構想で企業間物流やクロスボーダーでの小口輸送、国際小口保冷輸送などの強化策を打ち出す考え。

ヤマトホールディングス・ヤマト運輸の運賃値上げ幅は15%超を想定。配送に関する改革の進捗状況は?
ヤマト運輸は5月22日に運賃値上げなどに関する特設サイトを開設した(画像はネッ担編集部がキャプチャし追加しました)

デリバリー事業の構造改革の進捗度について説明したヤマト運輸の長尾裕社長は、大口顧客約1000社との交渉に関し「1000社と概ねスタートしている。中には複数回にわたり協議を重ねたところもあり、着地点については言及を避けるが、理解いただき前進している」と述べた。

また同社長は配達指定時間枠が6月19日から変更し、正午2~午後2時を廃止し、午後8~9時を午後7~9時の指定枠に変更したことについて、ネット販売企業などが事前告知するところが始めているとし新たな指定枠の浸透が進んでいくとの見方をした。

さらに長尾社長は受け取りと集配のネットワークに関しての取り組みにも言及。ヤマト運輸と仏ネオポストグループの合弁会社パックシティジャパンが運営する宅配ロッカー「プドーステーション」を前倒しして来年3月までに3000台設置することに関し「6月末には500台を超え、そして上期中(9月末まで)には1000台の設置を進める。

駅への設置を優先してきたが、スーパーなどへ設置したり、オフィスや工場と従業員の福利厚生との意味合いで設置させていただいている事例もある。さらに周辺住民も利用できるアパート敷地、大学なでへも設置している」と幅広い対象に1都3県へ集中的に設置していること説明した。

またプドーステーションの都内の一部では、佐川急便の荷物の受け取りも可能にし、オープン化に動き出していることも披露した。

集配のネットワークは、10月に関西圏の大型ターミナル「関西ゲートウェイ」が稼働し、東名阪の幹線輸送を日中から多頻度に行える体制を構築する。ターミナル内では最新マテハンで省人化での作業を可能にして人手不足にも対応できるという。

このほか新たな取り組みとして、全国約70カ所の集配拠点であるベースから各営業所への仕分けについて、営業車初の車両単位ごとに仕分けた上で送り込むことや、セールスドライバーの配達順をITやAIで最適化するシステムの開発も進めて効率化につなげていくとした。

通販新聞

オイシックス+大地を守る会=「オイシックスドット大地」経営統合の理由とビジョン

8 years 5ヶ月 ago

オイシックスは株主総会を6月20日に開催、新社名「オイシックスドット大地」(Oisix.daichi)の決定を記念して、大地を守る会の契約生産者の土にオイシックスの契約生産者が育てるケールの苗を植え、両社の融合による飛躍を決意する「苗植えセレモニー」を行った。

「苗植えセレモニー」の様子
使用された土は埼玉県で50年に渡って野菜作りを続けてきた生産者の土。ケールは生命力が強い緑黄色野菜

10月の経営統合後は「オイシックスドット大地株式会社」が誕生し、オイシックス代表取締役社長の高島宏平氏が社長に、大地を守る会代表取締役社長の藤田和芳氏が会長に就任する。

オイシックス代表取締役社長の高島宏平氏
オイシックス 代表取締役社長の高島宏平氏
大地を守る会代表取締役社長の藤田和芳氏
大地を守る会 代表取締役社長の藤田和芳氏

日本の社会に“食べていたいもの”を増やす

「大地の会とオイシックスのビジネスモデルはきわめて似ているがお客さまの重なりが少ない。オイシックスは20代後半から40代前半のお客さまが多く、Webでの注文が中心。大地の会のお客さまは40代後半以上のお客さまが多く、カタログからの注文が中心。

オイシックスはどちらかというとマーケティングに強みを持っているのに対し、大地を守る会はこれまで築き上げてきた生産者とのネットワークが強み。

両者の企業理念も近く、戦略的、合理的に考えた結果としての判断に加え、我々が一緒になるのと別々に競うのと、どちらが日本の社会のためになるのかという議論をしてきた。力を合わせた方が、食べていたいものの選択肢を日本の社会に増やすことができるのではないかと意見が一致した」(高島氏)

両社は今年の3月31日に株式交換を終えた。4月からオイシックスのサイト内で大地を守る会の商品を取り扱っており、5週連続で売上・利益目標を達成している。

現状はオイシックスが親会社で大地を守る会が100%子会社。10月の統合後も大地を守る会のブランドは存続させていく。

統合によって食品の相互供給が可能となり、売上単価の向上、商品調達の強化が見込まれる。また、物流ノウハウの共有や決済手数料のボリュームディスカウントなどによる、5000万円程度のコスト削減効果も見込んでいる。

オイシックス 代表取締役社長の高島宏平氏
新しい企業理念は「これからの食卓、これからの畑」

「Kit Oisix」「とくし丸」が好調

オイシックスの2016年度の業績は、売上高は前期比114%の230億円、営業利益は前期比110%の8.5億円で計画通りの114%成長。大地を守る会との株式交換に伴う費用約1億円を除けば計画を達成した。

レシピと加工済みの食材がセットになった「Kit Oisix」(キットオイシックス)について、会員数が156.2%成長の5万人と好調。シリーズ累計出荷数は500万個を突破した。

全体の会員数も前期比23.7%増の13万7,359人に増加。ただ、低頻度利用者の増加により、会員1人あたりの月間売上高は前期比3%減の11,890円となった(ともに2017年3月末時点)。

時短商品にニーズがあるとわかってきたため、今後もカット野菜、冷凍食品、添加物不使用の惣菜などの開発を強化する。去年に引き続き工場を新設し、生産能力2.5倍を目標に増床予定。

もう1つ好調なのが、移動販売車「とくし丸」による、買い物が困難な過疎地での移動販売事業。全国36都府県で、前期比90%増の97台が稼働しており、流通総額は10.3億円に成長した。2019年3月期末までに500台稼働が目標。

「オイシックスの利益はロイヤリティ収入なので利益としては小さい。流通総額を増やし、買い物難民の方のための社会インフラを作っていきたいと考えている」(高島社長)

大地を守る会との経営統合、「Kit Oisix」と「とくし丸」の成長によって、従来の「2019年に流通総額400億円達成」という目標を、1年前倒しで今期内に達成するとしている。

オイシックスドット大地新社名正式決定
新社名については、「ドメインは出自を表すもの。私たちの出自は大地である。自然から得られた食の恵を食卓にお届けするのが私たちの仕事と考え、大地というドメインの上にオイシックスがいるような意味で“オイシックスドット大地”という社名になった」(高島氏)。

GAPの取得・運用を無料で支援

今秋から、契約農家に向けてGAP(Good Agricultural Practice/農業生産工程管理)の取得と運用を支援する取り組みを開始する。

GAPとは、農業生産活動の各工程の正確な実施、記録、点検および評価による持続的な改善活動のこと。2020年の東京オリンピック選手村で提供する食材についても、GAPの取得が条件とされているが、短期的には経済的リターンがないため、ほとんどの生産者は取得できていない。

オイシックスドット大地ではGAP取得について、生産者に対して無料で指導を行い、審査料も負担する。また契約農家に限らず、GAP取得生産者向けに「生産管理アプリ」を提供予定。GAP運用の負担を軽減する。

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「お客様のためにここまでやっているとは、社内でも知られていない」。ヤッホーブルーイング「おもいやり隊」の人々 | STORY of BACKYARD ─ECサイトの裏方たち─

8 years 5ヶ月 ago

約4万店を超える楽天市場の店舗の中から、注文件数、売上の伸び率、お客様対応などを評価し、優れたショップに与えられる「ショップ・オブ・ザ・イヤー」。通販サイトなら誰もが憧れるこの栄光に、なんと10年連続で入賞するという前人未到の偉業を成し遂げる企業がある。それが、長野県の佐久郡に拠点を構えるクラフトビール醸造所の「ヤッホーブルーイング」(以下ヤッホー)。

「よなよなエール」「インドの青鬼」「水曜日のネコ」 など、個性的なビールを送り出し、日本で認知の低いエールビールをコンビニでも流通させるなど、めざましい活躍を見せている。群雄割拠するクラフトビール界において頭一つ抜けた知名度を誇る会社だ。

日本ではなじみの薄かったエールビールを広めるために。ヤッホーの試みはいつも型破り。ヤッホーの躍進を支える秘密を探るため、長野県佐久郡に向かった。

浅間山
ヤッホーの醸造所を見下ろす雄大な浅間山。晴れた日には、なだらかに続く稜線がはっきりと見える。「ヤッホーブルーイング」の名は、信州の山から「おいしいビールができたよ!」と呼びかけたくて付けられた名。この山から流れる雪解け水を使って、ヤッホーのビールが作られている。

ヤッホーのECを支える裏側には、上下関係がほとんどない。

オフィスに足を踏み入れた途端、その型破りな経営を思い知ることになった。時刻は朝9時、社員たちが部署ごとに朝礼を行っている。ここまではよくある風景。だがその朝礼が、爆笑の連続なのだ。

ヤッホーブルーイング社内

ヤッホーではスタッフ同士がニックネームで呼び合う 。そして毎朝朝礼を行い、すべての社員が「最近あった面白いこと」 などを話す。そうやってプライベートを分かち合うことで、社員の連帯感が高まり、仕事がスムーズになるという。

部下と上司、社員とパートなどの上下関係もほとんどないこの関係性が、革新的な取り組みができる所以なのだろう。こんな環境で働くスタッフたちは、どんな思いで業務に当たっているのだろうか?

「パートなのにどうしてここまでやるの?」って言われたら、「じゃあ言わせてもらうけど」って言っちゃいます 。

「のりぴい」のニックネームで呼ばれる並木典子さんは、50歳のベテランパートスタッフだ。通販事業のカスタマーサポート「おもいやり隊」ユニットにおいて欠かせない人物。社内からの信頼も絶大だ。

ヤッホーブルーイングの並木典子さん
のりぴいさんはもともと東京生まれの東京育ち。20年前に突然「東京じゃないところに住みたい!」と思いたち、夫と両親とともに移住。お気に入りの方言は“ほどよい”という意味の「なから」。

お客様の要望はなんとかして応えられないかっていつもみんなで考えている

おもいやり隊は「究極のおもてなしを考えるチーム」ということで、どうしたらお客様に喜んでいただけるかっていうことをみんなで考えるチームです。

うちの場合、お客様はどういった気持ちで注文してくれたのかが重要なんです。注文を見ていつも想像するんですよ。それがおもいやり隊の基礎にあるんです。

人生を長く過ごしているから、お客様の側にいけるんです。「この人はこんな気持ちで頼んでるのよ〜」って、みんなで家族構成とかも勝手に想像しちゃうので、完全にお客様側なんですよね。

それくらいやるので、「え? これをお客様にやってあげれらないのは問題じゃない?」っていう風になるんです

お客様から言われたことは、なんとかして応えられないかって、いつもみんなで考えていますね。それがうちのおもいやり隊全員のこだわりだと思います。(のりぴいさん)

のりぴいさん
「この前社内で『ザッポスの奇跡』が話題になって、会社で買ってもらって読んでみたんですよ。そしたら、『こんなこともう全部私たちがやってるわよ!』って(笑)。私たちのほうが先を行ってる」(のりぴいさん)

自信たっぷりに語るのりぴいさん。こんなに情熱的に仕事に取り組むことができるなんて、本当に素敵だ。受注全般と顧客対応を手がけるおもいやり隊において、受注の確認からメールや電話での問い合わせ、注文など、全てを見ているスーパースタッフである。

自社通販サイト、楽天市場、Yahoo!ショッピング、異なるプラットフォームからの注文をすべて見ています。ラインがバラバラですが、何年もやっていると瞬時にわかるようになりますが、慣れていることでも忘れることがある。スタッフ全員にチェック項目を渡し、細かくチェックするようにしています。(のりぴいさん)

ヤッホーでは定期的にビールを送付する「年間契約」というVIP枠がある。細やかなサポートを行っているため、顧客対応の中でもちょっと特別なケアが必要になるところもある。

ヤッホーブルーイングの醸造所
仕事を楽しくするための工夫は「いやにならないために、ちょっとしたところを楽しくすること。出荷のステータスをハートマークにするなどの遊び心を入れています」(のりぴいさん)。

CROSS MALL(編集部注:複数のネットショップを一元管理運営するためのASPサービス)のシステムを開けて、そこから注文してきた人の人生を考えます。備考欄に書かれている細かなお願いがあったら、「どうしてこういうお願いが必要になったんだろう?」ってその背景を想像するんです。

この前クレーム対応したお客様からまた注文を頂けたら「注文が来た!」って小躍りして喜んでしまいます。(のりぴいさん)

究極の顧客対応。それは、お客様の心に寄り添うこと。「全員が同じミスをするのだから、改善案を見つけよう」 というのがのりぴいさんのモットー。ミスは誰にでもあるが、怒るだけでは改善にならない。電話対応で聞き漏らしがないかチェックシートを作るなど、万全なチェック体制を敷き、良い雰囲気で仕事をしている。

最大の繁忙期は父の日。それより大変なのはテレビ

ヤッホーの最大の繁忙期は父の日。2か月ほど幅があるお中元の時期などとは違い、父の日は1日だけ。必ずその日に届けなくてはならない。しかし、それより大変なのは、マスコミで紹介された時に急激に伸びる注文への対応だという。

ヒットする番組があると、放送された瞬間にものすごい数の注文をいただくことがあるんですが、いろいろな媒体でご紹介いただいているので、営業サイドで「この番組で紹介されたからたくさん注文が来るだろう」と予想することは難しいんです。

でも私たちは、普段からお客様と同じ目線でテレビを見ているので、「この番組で紹介されたらきっとすごいことになる」というのがわかる。だから放送がわかったら、「在庫の指示はしてあるのか、箱は注文してあるのか」と製造に確認して……。(のりぴいさん)

日々の注文数を見ているおもいやり隊だからこそ、お客さんのニーズが感覚的にわかると言う。 こうした部署を越えた取り組みは、ヤッホーが普段から培っている「年齢も役職も関係ない」という社風だからこそできることだ。

社内の組織はほんとうにフラット。「パートなのにどうしてここまでやるの」って言われたら、「じゃあ言わせてもらうけど」ってなっちゃうんですよ。(のりぴいさん)

ヤッホーブルーイングの醸造所

「お客様をわかっている」という自信

パートで構成されているおもいやり隊。のりぴいさんが自信を持って社内のあらゆる部署に意見をすることができるのは、「お客様の気持ちをわかっている」という確信があるからだ。力強く語るのりぴいさん。その姿には、「この人にこそ注文したい」と思わせてくれるものがあった。

のりぴいさんの活躍はさらに続く。

「カタログは年に4回くらい送らなきゃダメでしょ?」と営業部に言って、自分でデザインして作っちゃいました。時間があるときは、メッセージも入れてお客様にお送りしています。(のりぴいさん)

お客様の小さな声を拾って、社内の営業にプレゼンする。データではわからない、たった1人の声を拾うことは、私たちにしかできない。

おもいやり隊ユニットのぴろりん☆こと高橋さんの顧客対応は“神対応”だ。1つひとつの注文を見て、のしの名前が間違っていれば電話をかけて手作業で修正し、急ぎのお客様には航空便を駆使して必ず指定された日まで届ける。“神対応”と呼ばれるこの顧客対応は、どうやって実現されているのだろうか?

カスタマーサポート「おもいやり隊」のぴろりん☆さん
カスタマーサポート「おもいやり隊」のぴろりん☆さんこと高橋さん

おもてなしはマニュアルにできない

マニュアルっていうのが作れないんです。新しく入ってくるスタッフのためにも「作った方が良いよね」って話はするんですけど、まとめようとするとまとまらない。

なぜかっていうと、お客様からのメールって、似たようなパターンはあるけどまったく同じものはないんです。例えば「お試しセット届きました。1缶へこんでました」って届くにしても、ひと言だったり、写真を添付してくださったりいろいろです。

それに対して用意されたテンプレートで同じ返事をしていたら、それは顧客対応としては良いとは思わないんです。

ただ、おもいやり隊のメンバーに伝えられるのは心がけだけ。お客様の気持ちとか立場になって考えて対応すること。これしか伝えられないんです。

マニュアルはない。あるのは心がけだけ。マニュアルにありがちな、顧客対応にふさわしいたくさんの言葉。しかし言葉を知っていることが、必ずしも良い顧客対応にはつながらないという。

お客様からいろいろ質問されて、すぐに答えられなくて「ちょっとお待ちください」っていうのを何度かしちゃって、結構長く感じたんですけど、一通り終わって「私からのご説明は以上です。何か質問はございますか?」って最後にお伺いしたら、「大丈夫です。もうありません。ただ一点、いいですか?」って言われたんです。

その時は自分の対応がダメダメだなーって思っていて、結構お待たせしちゃったし、答え方もしどろもどろだったから、あーちょっと言われるのかなって身構えたんです。

そしたら「高橋さん」って私の名字を呼んでくれて、 「今まで問い合わせした中で、高橋さんの対応が一番良かったです」って言ってくれたんですよ。 私もう、言葉がなくって。すごくうれしくって。

もちろん、スキルもあって滞りなく対応できるのが一番いいと思うんですけど、それも大事だけど、もっと大事なのが誠意を尽くすこと。電話だからこそ伝わるんだろうなって。姿は見えないけれど、伝わるんだなって実感したんです。(ぴろりん☆さん)

おもいやり隊などヤッホーの通販部から感じるのは、1つひとつの注文が、機械的に入るものではなく、画面の向こうにいる人が、いろいろな事情を経て注文してくれているかけがえのないものだと思っていること。注文の1つひとつに、ドラマがあるのだ。

備考欄に「父が好きだったので、お墓にお供えします」なんて書いてあったりして、泣いてしまうことも。お客様がわざわざ時間を使ってメールをくれたり、レビューを書いてくれたり、返信してくれているのを想像すると、ありがとうという気持ちしかありません

だからクレームを頂いた時に、きちんと対応して、謝罪をして、感謝の気持ちで締めくくりたい。明るい気持ちで終わりたい。(ぴろりん☆さん)

みつけた人だけが、しわわせな夜になる。よなよなエール。
丁寧に向き合う気持ちは、言葉だけではなく、かたちにして届けるようにしている。

お客様のためにここまでやっているとは、社内でも知られていない

お客様とのやりとりをメモしたり、カタログを送るときにご挨拶のカードを入れたり……。メンバーはみんな、そういうことができるんです。

「メッセージを入れ忘れてしまった」というお客様がいたら、宅急便を追跡して、営業所から返品してもらって送り直す。お客様も「自分がいけなかった」と思っていらっしゃるけど、そこを救ってあげたいんです

これは私たちだけの力ではなくて、宅急便の(クロネコ)ヤマトさんや、社内の出荷部が快く対応してくれるからできること。

普通は「コストがかかる」と言ってできないことを、「お互い様だから」と言ってやってもらえるのは、腹を割って話せるこの会社だからですね。(ぴろりん☆さん)

どうしてそこまで努力をするのか? と聞くと、こんな答えが返ってきた。

ヤッホーの注文はギフトが多いんです。ギフトはお客様が他の方に贈るもの。だから粗相ができないんですよ。社内的にもここまでやってることは知られていません(笑)。

お客様の小さい声をサーチライトのように拾って、社内の営業にプレゼンする。データではわからない、たった1人の声を拾うことは、私たちにしかできない

それが会社に伝わり、実際に変えていくことができる。ヤッホーの特徴、良いところはそこだと思います。(ぴろりん☆さん)

流れ作業ではできない人と人のやり取り。おもいやり隊の究極のおもてなしの真髄に触れ、アツい思いに感服するばかりだった。

おもいやり隊が営業にプレゼンをして実現したのが、ギフトに入れる「小分け袋」 。

お友達にあげたいというご要望をいただいていたので、かなりしつこく(笑)営業にプレゼンしていました。それがかなってクラフト紙の袋を作ってもらえたので、手作業で全部にハンコを押して……。楽天にレビューが書かれたときはうれしかったですね。(ぴろりん☆さん)

システムを選ぶのもフロントサイドとバックエンドでは意見が違うけど、ヤッホーには場を設けなくても自然に営業と話ができる環境があるのが良い。

ヤッホーのおもてなしをシステムで支える裏方もいる。通販事業のカスタマーサポート「おもいやり隊」の社員の「会長」こと新津さん。バックヤードなどのシステムを担当し、個性豊かでにぎやかな現場を支え、まとめ役として活躍している。

カスタマーサポート「おもいやり隊」システム担当の「会長」こと新津さん
カスタマーサポート「おもいやり隊」システム担当の「会長」こと新津さん

ヤッホーのパートさんたちは長く勤めている方が多いんです。経験を積むうちにノウハウができてきて、通販部内で話をしながら問題を解決していっている。みんな「究極の顧客志向」というのが念頭にあるので、お客様の目線になるんだと思います。これからもっと進化していくでしょう。(会長さん)

前職からシステムを手がけていた会長さん。3、4年前までは流通と通販が分かれていなかったため、午前中に受注して午後からすべての注文を出荷していたが、注文が増えてくると立ち行かなくなったそうだ。

みんながストレスなく仕事を進めていけるようなシステムを心がけています。自動化してしまうとチェックが抜けてしまうところが出てしまう……それを調整します。備考欄をすべて読めるようにしたり、定形でないメッセージを送れるようにしたり……。システムでクリアできない部分はエクセルのマクロなどで外側のツールをどんどん作って対応しています。(会長さん)

魂のおもてなしを支えるシステムにも、お客様のことを第一に考える人間味がある。

通販部は想像力豊かに、お客様の気持ちをメッセージから読み取ろうとしています。父の日のような大事な日には、送り主と届け先の人間関係まで勝手に考えながら。彼女たちは賑やかに話しながら仕事をしていますが、話し合いから引っ張り出されることが、お客様への対応につながっていっているんだと思いますね。(会長さん)

どうして父の日に受注が集中するのでしょう?

お中元は目上の方に送るものなので、スタンダードさが求められます。それが父の日だと、ちょっと変わったもので、自分が勧めたいものということで、ヤッホーのビールが喜ばれているようです。

今後の課題は、受注をさらにシステムで一本にすること。システムを選ぶ時、フロントサイドとバックエンドでは意見が違うケースがあるのですが、ヤッホーには場を設けなくても自然に営業と話ができる環境があるのが良いですね。わざわざミーティングを開かなくても、その場で営業を呼んで、スムーズに話ができる。意思決定が早くなるのはありがたいことです。(会長さん)

バックヤードもフロントも、全スタッフが「顧客志向が一番」という思いで前進している。バックヤードのアツい想いを知って、ヤッホーのビールがますます美味しくなった。

B.Y

B.Yは、普段表に出ないEコマースのバックヤード(受注、出荷、顧客対応)担当者を取材した“日本初”バックヤードに特化したWEBメディア。 バックヤードの人々が実践する「運用業務の創意工夫」「仕事への向き合い方」をSTORY、「バックヤード運用ノウハウ」をTOPIC、として発信している。本来Eコマースがもつ可能性を拡げ、バックヤードの人がいきいきと働けるキッカケを提供することでEC業界全体を支援している。

B.Y

ECサイトでポイントを使うユーザーは35%、共通ポイントの利用実態調査

8 years 5ヶ月 ago

マイボイスコムが6月20日に公表した共通ポイントの利用実態調査によると、直近1年間で共通ポイントを利用した消費者は90.6%にのぼり、そのうちオンラインショッピングで利用した割合は35.8%だった。

ポイントサービスを利用している店舗・施設(マイボイスコム調査)

一方、ポイントをためた方法は「店頭でポイントが貯まるカードを提示」が71.2%、「オンラインショッピングでの購入時」が41.7%。

直近1年間にポイントサービスを利用した店舗・施設は、「スーパーマーケット」が59.8%、「コンビニエンスストア」が56.1%、「ドラッグストア」が54.1%で過半数を超えた。4位以下は「クレジットカード」「家電量販店」「オンラインショップ」などが続いた。

共通ポイントごとの利用比率は「Tポイント」が69.1%、「楽天スーパーポイント」が56.5%、「Pontaポイント」が48.2%、「WAON POINT」が32.7%、「nanacoポイント」が31.7%、「dポイント」が17.8%。

10~20代では「Pontaポイント」の比率が「楽天スーパーポイント」より高い。「nanacoポイント」は北海道や東北、関東で他の地域よりやや高い傾向が見られた。

共通ポイントの利用状況(マイボイスコム)

ポイントサービスの利用に関してあてはまるものを質問したところ、「なるべくポイントサービスの取り扱い店を選んで利用・購入する」と答えた割合は53.2%、「ポイントがたまる支払い方法を選ぶ」は34.6%だった。

2017年5月1日~5日にインターネット調査を実施し、1万857件の回答を得た。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ネット通販の取引額が2兆円に迫る、中国EC大手JDの大規模セール「京東618」

8 years 5ヶ月 ago

「京東(JD.com)」を運営する中国EC大手の京東集団(ジンドン)が6月18日までに行っていた大規模セールイベント「京東618」で、1~18日までの取引額は日本円ベースで約2兆円となった。

ジンドンが発表したドルベースの取引額は176億ドル。1ドル=111円で換算すると、日本円ベースでは1兆9536億円。前年同期比では50%増という。

6月18日は京東集団の会社設立記念日。毎年6月に大規模セールイベントを行っている。

今回のセールイベントではファッション、高級品、ベビー商材などの女性向けカテゴリーが好調。女性ユーザーの新規顧客数は、前年同期比で約2倍だったという。

「京東(JD.com)」を運営する中国EC大手の京東集団(ジンドン)が6月18日までに行っていた大規模セールイベント「京東618」で、1~18日までの取引額は日本円ベースで約2兆円

京東集団のJD.comでの特集ページ(画像は編集部がキャプチャ)

京東集団(JD.com)は中国最大のBtoC通販企業で1998年の設立。光磁気ディスクの卸売販売からスタートし、2004年にネットオークションを始めた。デジタル製品を主力商品として、取扱商品を拡大。現在はさまざまな商品を取り扱う総合ECサイトに成長している。

2013年にネットスーパー「京東商超」をオープン。2012年10月には英語版サイトをオープンし、40か国向けに約40万品目の商品販売をスタートした。

2010年に直販型に加え、プラットフォーム型を導入。出店企業に対して在庫管理、配送、アフターサービス、代引き、返品・交換などのシステムを提供している。海外企業が出店できるECマーケットプレイス「JD Worldwide」も運営する。

なお、中国で行われているネット通販の大規模セールはアリババグループが始めた「独身の日」(毎年11月11日)商戦が有名。2016年、阿里巴巴集団(アリババグループ)のECモール「天猫」では1207億元(日本円ベースでは約1兆8708億円)の流通総額(GMV)を記録した。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実

ユナイテッドアローズが越境ECを強化、海外向け購入代行サービス「Buyee」と連携

8 years 5ヶ月 ago

アパレル大手のユナイテッドアローズは6月16日、直営オンラインストア「UNITED ARROWS LTD. ONLINE STORE(ユナイテッドアローズ オンラインストア)」に海外向け販売機能を追加した。

当初は最大83か国(86エリア)に向けて、19ストアブランドのオリジナル企画商品約5000品目を販売する。中期計画に掲げる「お客様との接点の拡大 海外展開の拡張」を推進する。

tenso社が手がけている海外在住者を対象とした購入代行サービス「Buyee(バイイー)」と連携した。海外から「ユナイテッドアローズ オンラインストア」にアクセスがあった場合、多言語表現された「Buyee」のバナーがトップページや対象商品詳細ページに表示される。

同バナーをクリックすると「Buyee」のサイトに移動。日本語か英語、中国語(繁体・簡体)の中から顧客が選択した言語でECサイトを表示する。

「Buyee」は複数の配送手段(EMS/SAL便・国際小包・船便DHL)や決済(クレジットカード・PayPal・Alipay・銀聯カード)の利用が可能。検品や配送保障を備えているほか、カスタマーサポートは4種類の言語(日本語・英語・繁体字・簡体字)で対応する。

今後は「Buyee」の取扱商品を拡充するため、各ストアブランドのオリジナル企画商品に加え、仕入れ商品の販売も視野に入れているという。

ユナイテッドアローズのECサイト「UNITED ARROWS LTD. ONLINE STORE(ユナイテッドアローズ オンラインストア)」は海外在住者向け購入代行サービス「Buyee/バイイー」(*1)の連携機能を導入

「Buyee」を活用したサービスのイメージ図

これまでユナイテッドアローズの海外展開は、世界のセレクトショップを集めたオンラインショッピングサイト「Farfetch(ファーフェッチ)」に一部ストアブランドが2015年から出店している。また、2016年には台湾でECサイトを開設した。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ネッ担必見! LINEショッピングとLINEの戦略・全力まとめ | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

8 years 5ヶ月 ago

LINEショッピングの発表がありましたね。「LINEショッピングってなに?」「売れるの?」「出店方法は?などなど疑問があると思いますので、6月18日現時点の情報をまとめました。

集客力のあるポイントサイトが誕生

LINEのECサービス「LINEショッピング」は自社サイトの集客UPに役立つ? 出店方法は? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4422

新規獲得の3割を占める事業者も!LINEの機能を線でつなぐ新サービス「LINEショッピング」とは | ECzine
http://eczine.jp/article/detail/4693

千趣会も驚いたLINEの集客効果とは? 担当者が語る「LINEショッピング」活用ポイント
https://netshop.impress.co.jp/node/4427

まとめると、

[ユーザー向け]
  • 「LINEショッピング」はLINEが提供するポイントサイトで、掲載されているECサイトで買い物をすると、購入金額に応じた「LINEポイント」をもらえる
  • 貯まったLINEポイントは1ポイントを1円として使える「LINE Pay」や、スタンプ購入などに使える「LINEコイン」と交換可能
  • 還元率が10%~20%のショップも多く、LINEポイント以外にもショップ自体のポイントも貯まる
  • LINEポイントはcookieを有効にしておかないと受け取れない。ポイント付与は最大で購入の90日後。180で消滅してしまうことなどに注意
[ネッ担向け]
  • 「広告費を消費者に直接支払う」という発想から生まれたサービス形態
  • 送客後の商品購入率は平均22.8%、新規購入者の割合は平均して20%~30%
  • 顧客単価は平均6,000円ほど
  • 初期費用および運用費用が無料で、売上金額に対して費用がかかる
  • 売れる商品、消費者へバックするポイント率が高いものが上にくるよう加味されている
  • JANコード有りの商品も上位表示を優先するなどの措置がある
  • ショップで専用のページを作成する際に「友だち追加」のボタンを設置可能
  • LINEショッピングで新規ユーザーを獲得し、LINEアカウントでリテンションさせることも可能

LINEショッピングは、ただのネット通販送客モデルで終わるつもりはありません。オフラインでもネット同様、決済があった金額に応じてポイントバックする仕組みを考えています。計測についても、すでにテストを始める段階になっています。これにより、リアル店舗への送客だけでなく、決済促進まで行える新しい取り組みになると考えています。広告での打ち手が詰まっていたEC事業者さんにとって、LINEショッピングが突破口になれば幸いです

─LINE株式会社 藤原彰二氏

いろいろと情報が流れていますが、ざっくりまとめると集客力のあるアフィリエイトサイトのようなものでしょうか。しかし、そこにはLINEがあるのでリテンションも可能ですしリアル店舗への誘導もできる。

還元率20%といった施策がいつまで持つかはわかりませんので、LINEユーザーとのコミュニケーションの場として考えたほうが良さそうですね。

関連記事

LINEショッピングは構想のほんの一部

マイナンバーからピザの出前まで生活インフラへと進化する『LINE』5年先の構想が明らかに | ファミ通App
https://app.famitsu.com/20170616_1069659/

まとめると、

  • LINEマンガは100億以上に、LINE PAYも570%の成長
  • カメラの新機能を今夏リリース予定。エフェクトやフィルターを強化
  • トークルームのメニューをカスタマイズできる「チャットアプリプラットフォーム」を年内に追加予定
  • 内閣府の「マイナポータル」と連携。子育て関連サービスから今秋開始予定
  • LINEショッピング開始。購入でポイント還元
  • 出前館との提携による「LINEデリマ」を今夏開始予定。将来的には生鮮食品、家庭用品、医薬品のデリバリーも視野に
  • 「LINE LIVE」の機能をLINE内に組み込み。視聴を手軽に
  • LINE初のハードウエアはAI搭載のスマートスピーカー「WAVE」
  • ソニーモバイルコミュニケーションズ、ヤマハ、トヨタ、ファミリーマートらと業務提携

「LINE CONFERENCE 2017」は上記の内容で3時間ほどの発表でした。ネッ担の皆さんに関係ありそうなのは、LINEショッピングとLINEデリマとLINE Pay。

特にLINE Payでは銀行口座や身分証を登録しなくても送金できるようになるとのことなので、これがネットショップにどのような影響を与えるかは気にしておいたほうが良いでしょう。

関連記事

EC全般

新人Web担当者に印刷して渡しておきたいWebやマーケの略語・用語 52個まとめ | Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/06/13/26014

最低これくらいは知っておかないと会話ができないですよね。情報収集しながら覚えておきましょう。

【プライム会員分析】アマゾンユーザーの購買行動から学ぶ自社ECサイトの顧客作り | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4412

プライム会員は他のショップでも買い物をする人が多いということなので、買い物が好きな人がプライム会員ということですね。

EC事業者にこそFacebook広告がオススメな理由 ECのイロハ、西井さんに全部聞いてみよう | ECzine
http://eczine.jp/article/detail/4622

個人的な感触では潜在層に効きそうなのがFacebook広告。

Yahoo!ショッピングで「プレミアムセール」開催 | 通販通信
https://www.tsuhannews.jp/news/mall/40093

KDDIの通販モール「Wowma!」、月額4800円で出店できる新プランの受付スタート | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4415

LINEショッピングのニュースに隠れてしまいましたが、既存モールの動きもお忘れなく。

今週の名言

自分の人生をどう生きるか選ぶのは、自分自身です。世界中にいる色んな生き方をしている人に出会うことや、いろんな人の意見を聞くというのも大事だと思います。

ぽっちゃりモデルNao、自分を受け入れたきっかけは何千人もの『プロフィール写真』だった | HUFFPOST
http://www.huffingtonpost.jp/2017/06/05/nao_n_16962682.html

これを読んでみるみなさんの生き方のヒントになれば。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

日本郵便がCtoC専用の配送サービス、「フリル」「メルカリ」「ヤフオク!」などが導入

8 years 5ヶ月 ago

日本郵便は6月20日、フリーマーケットアプリやオークションサイトなど「CtoC」に特化した新たな配送サービスを開始する。出品者は手書きの送り状が不要となる。料金の決済はECサイト上で完結するため、発送時に配送料金を現金で支払う必要もない。

CtoCサービスが急速に普及する中、事業者のシステムと連携することでユーザーの利便性向上を図る。

サービス名は「e発送サービ ス」。当初は「フリル」「メルカリ」「モバオク!」「ヤフオク!」「ラクマ」と連携してサービスを展開する。

配送サービスの対象は「ゆうパック」と「ゆうパケット」。ECサイト運営事業者が配送料金の一部を負担し、独自の配送料金を設定するという。

送り状の発行は約1000か所の郵便局に設置されている送り状発行用端末「ゆうプリタッチ」、ローソンの店頭端末「Loppi」で行う。「ゆうプリタッチ」の設置郵便局は年内に約5000局へ拡大する計画だ。

ECサイトごとの付加サービスとして、出品者と購入者が互いの氏名や住所を知らせることなく配送を完了できる「プライバシー配送」、荷物の受取場所をコンビニエンスストアや郵便局、宅配ロッカー「はこぽす」に指定できるサービスも提供する。

日本郵便がCtoCプラットフォームに提供するe発送サービスの取引全体フロー

e発送サービスの取引全体フロー 

拡大するCtoCのEC市場

経済産業省が4月に発表した2016年の「平成28年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」では、日本のネットリユース(CtoC)の市場規模調査も実施。「ネットオークションCtoC」「フリマアプリ」「BtoC EC」の市場規模は次のようになっている。

  • ネットオークション(CtoC)→ 3458億円
  • フリマアプリ → 3052億円
  • ネットショップ(BtoC EC)→ 約2300億円

また、経産省によると、2012年に誕生したフリマアプリの市場規模は2016年に3052億円規模に達し、今後も市場拡大が続くと予想している。

リユース市場におけるそれぞれの市場規模 経済産業省が4月24日に発表した2016年の「平成28年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」

リユース市場におけるそれぞれの市場規模

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

EC売上500億円をめざすTSIグループのネット通販戦略とは? | 通販新聞ダイジェスト

8 years 5ヶ月 ago

TSIホールディングス傘下のTSIECストラテジーは、グループEC戦略のけん引役としてブランド単位のオムニチャネルサイト(O2Oサイト)に磨きをかけるとともに、ネイティブアプリ化や海外ECモールとの基幹連携でグループのEC拡大に貢献していく。

TSIグループは2022年2月期までの5カ年計画で、EC売上高を17年2月期実績のほぼ倍となる500億円を目標とし、EC化率も前期の16%から25%を目指している。

現状、グループのECは順調に成長しており、前期のEC売上高は前年比29・4%増の255億円に拡大。商品の店頭受け取りや取り寄せ(試着予約)などもできるO2Oサイトが16年2月期までにほぼ出そろい、前期は年間を通じてO2O施策が機能した。EC化率の低いブランドが軒並み10%を超えるなど、底上げにつながったことで、「ブランドスタッフの意識が実店舗からECにマインドチェンジした“元年”となった」(柏木又浩社長)としている。

TSIの場合、グループ内にEC化率が40%を超えるナノ・ユニバースや、30%に近いアルページュといった指標があることも奏功。ECではブランドや商品の情報をウェブ上でいかに伝えるかが大切だが、ナノ・ユニバースでは商品分類ごとに掲載すべき情報やビジュアルのあり方を独自の視点で持つため、これらをテンプレート化してグループ内で使えるメリットがあるという。

前期後半からはスマホファーストに着手しており、今年2~4月にかけて約20ブランドでスマホアプリを開始した。アプリはメンバーズカードの機能を搭載しており、各ブランドの店舗ごとに競いながらアプリへの切り替えを推進中だ。

TSIグループでは実店舗とECの併用客はひとつの販売チャネルしか使わない顧客と比べて購入金額が3~4倍になることから、併用客を増やすためにもアプリの役割は大きいとする。

EC売上500億円をめざすTSIグループのネット通販戦略とは?
実店舗とECの併用客の顧客単価は高く、併用客を増やすためにもアプリの役割は大きいという

1to1対応強化

今期は“イミディエイト”と“パーソナライズ”“オーセンティック”の3つをキーワードにECを強化する。イミディエイトは“速さ”を意味し、すべてにおいて速度を重視する。モバイル化時代は決済までのスピードが大事で、導入を進めるアプリも決済までアプリ内で完結するネイティブアプリ化を推進し、今秋をメドに主要ブランドから切り替える。

“パーソナライズ”では前期からマーケティングオートメーションツールをテスト導入。通常はカゴ落ちやブラウザ落ちした来訪者に対し、リターゲティングメールを配信して再訪問を促すが、今期はこれをアプリで実行する。例えば、アプリをダウンロードしたものの起動していないユーザーに自動でプッシュ通知を送る。この場合、ツールをアプリに埋め込む技術が必要だが、プッシュ通知はメールよりも約4倍開封率が高まると言われていることから、ネイティブアプリ化に合わせて対応し、アプリでの売り上げ拡大につなげる。

“オーセンティック”は本物、信頼性を意味する言葉で、商品レビューなど消費者の求めるコンテンツを充実させる。前期は米ベンチャーの画像プラットフォーム「オラピック」をテストした。同ツールを使えばインスタグラムに投稿した画像を自社ECにも表示でき、人気ブランドの「フリーズマート」では店舗スタッフのコーデ画像をすべて商品詳細ページに組み込むことで成約率が改善したのに加え、顧客からの問い合わせや評価が増えたという。

「フリーズマート」では今期、サイト下部に掲載するインスタ画像の中に顧客が撮影した写真も入れていく。実店舗で商品を試着した写真を投稿するとポイント付与などの特典を設けることで、常に新しい写真がアップされるようにする。

また、消費者が安心してECを利用できるようにグーグル認定ショップの取得を進めており、グループO2Oサイトの7割程度が取得済みだ。

基幹連携も強化

EC売上高の約60%を占めると見られる他社ECモールとは在庫とデータの基幹連携を徹底強化。前々期に5サイト、前期は9サイトとつなぎ込みを行い、合計14サイトとの連携が完了し、今期は海外モールも含めて基幹連携先を広げる。

海外は、中国の主要売り場を「タオバオ」と「Tモール国際」に絞る。「タオバオ」は卸サイトのため、バイヤーにウェブ上で卸す仕組みを作った。「Tモール国際」ではアウトレット品を活用してテスト販売を行ってきたが、今期は定価の商材を中心に展開することにしており、すでに基幹連携も完了している。上期は「Tモール国際」に出店中の「ジルスチュアート」と「ジルバイジルスチュアート」の2ブランドで再テストを行い、その結果を受けて下期から展開ブランドを増やす。

ただ、現状は越境ECに取り組むが、TSIグループは中国で生産している商品も多いため、最終的にはローカルの「Tモール」での販売に切り替えていきたい考え。

通販新聞

カゴメ、トマトケチャップなどの中国向け越境ECを開始。インアゴーラと協業で

8 years 5ヶ月 ago

カゴメは6月22日、トマトケチャップなどの中国向け越境ECを開始する。日本製品に特化した中国のショッピングプラットフォーム「豌豆公(ワンドウ)」を利用する。

これまで一部飲料製品を越境ECで中国向けに販売してきたが、トマトケチャップなど食品の越境ECは初めて。

「ワンドウ」を通じて販売するのは、カゴメトマトジュース、野菜生活100、野菜生活100ジュレ、トマトケチャップ、カゴメ醸熟ソースの5品目。メインターゲットは20~30代の健康意識が高い女性。

今後、取扱商品数を増やすほか、ライブ配信などのプロモーション手法を活用して販売促進に取り組む。

「ワンドウ」を運営しているのは中国ECベンチャーのInagora(インアゴーラ)。カゴメの越境ECに関する物流や決済などはインアゴーラが代行する。

カゴメは「ワンドウ」を活用して中国向け越境EC、中国ECベンチャーのInagora(インアゴーラ)のサービスを活用

Inagoraが提供する「ワンドウ」を活用する

「ワンドウ」は初期費用や月額固定費が無料のECプラットフォーム。アプリ上に商品を陳列するだけではなく、ブランドや商品の詳細情報や、商品の使い方などを動画や記事コンテンツとして提供することも可能。

アプリ内のSNS機能などを通じてユーザーとコミュニケーションを図ったり、情報拡散を促進したりすることもできる。2015年8月にスタートし、2017年3月時点で取扱品目は約2万7500商品。

日本の大手食品メーカーでは、6月1日に味の素も「ワンドウ」を通じて中国向け越境ECに参入している。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

千趣会も驚いたLINEの集客効果とは? 担当者が語る「LINEショッピング」活用ポイント

8 years 5ヶ月 ago

LINEが始めた自社ECサイトへの集客を支援するポイントサービス「LINEショッピング」を、2月からテスト運用していた千趣会(運用サイトはベルメゾンネット)。3か月強の運用成果を踏まえ、「LINEショッピング」の活用方法などを聞いてみた。

予想以上の売上貢献

それはすごい効果でした。驚いたのがLINEショッピング経由の売り上げ規模の大きさです。テスト段階であるのにびっくりするぐらいの受注額だったんです。LINEのパワーを、身をもって体感しました。

こう語るのは、「ベルメゾンネット」のアフィリエイトなどを担当する千趣会・EC販売推進部EC販促チームの服部愛さん。

千趣会も驚いたLINEの集客効果とは? 担当者が語る「LINEショッピング」活用ポイント① 千趣会・「LINEショッピング」の運用担当の服部愛さん
「LINEショッピング」の運用担当の服部愛さん

アフィリエイト集客の一環として「LINEショッピング」を2017年2月から始めた千趣会では、想定外の反響があったという。

「ベルメゾンネット」では大手ポイントサイトや大手クレジットカード系といったアフィリエイトサイトを集客に活用しているが、テスト運用期間中にこうしたアフィリエイト経由の売上高に占めるLINEショッピングの割合が、わずか3か月以内に「1~2位の規模」(服部さん)になったという。

スタート当初、LINEショッピング経由で買い物したユーザーに購入金額の10%分のポイントを還元するキャンペーンを実施。あらかじめLINE用に確保しておいた販促予算を「3日間で達成してしまった。試算があてにならないくらいの集客力でした」(同)。

その後、他の販促媒体に投下する予定だった予算を調整し、1か月目は10%キャンペーンを継続。2か月目以降は5%還元でテストを続けた。「ポイント付与率によって売り上げには若干影響はありましたが、同じポイント還元率では間延びしてしまう。強弱をつけることを重視しました」(同)。

千趣会も驚いたLINEの集客効果とは? 担当者が語る「LINEショッピング」活用ポイント② 「LINEショッピング」内のベルメゾンネット
6月15日の「LINEショッピング」ローンチ直後の時点で「ベルメゾンネット」は人気ショップ上位に

他媒体と比べて高い新規獲得率

新規率で見た場合は想定よりも低かったものの、人数ベースでは新規ユーザーは大きな数になっています。新規ユーザーの獲得率は、他のポイントサイトと比べて4~5ポイント高いです。

「LINEショッピング」は新規獲得に役立つという感触を得た服部さん。新規獲得のほか、さまざまな成果があったという。

「ベルメゾンネット」の主要顧客層は30~50歳代女性。「LINEショッピング」経由で買い物するユーザー層は「20代後半から30歳代が最も多いと思っていた」(同)のだが、ふたを開けてみると予想とは異なった。

千趣会も驚いたLINEの集客効果とは? 担当者が語る「LINEショッピング」活用ポイント③ LINEユーザー属性(性別と年齢)
LINEユーザー属性(性別と年齢)
画像はLINEの2017年4月-2017年9月媒体資料からキャプチャ。※1の出典元:マクロミル社・インターネット調査(2017年1月) ※2の出典元:ニールセン デジタル(2016年12月)

最も多かったのが「ベルメゾンネット」の主要顧客層である30~40歳代女性。「50歳代の買い物利用も多かったのが驚きでした」。服部さんはこう振り返る。

LINEユーザーのリピート率はどうか。テスト運用を始めてから3か月強のため、まだ30日後のリピート率しか計測できていないものの、「他のアフィリエイト媒体と比べて2ポイントほど高い」(同)という分析結果が出ている。

ポイント系媒体からの顧客単価は全体的に下がるものの、「LINEショッピング」経由の平均顧客単価は1万円を超えているという。

千趣会も驚いたLINEの集客効果とは? 担当者が語る「LINEショッピング」活用ポイント④
テスト運用時(6月13日時点)は4%ポイント付与率で展開

公式アカウントを運用している場合

LINEの公式アカウントを運用している場合、ユーザーが重複してしまう可能性がある。服部さんによると、千趣会では「ユーザーの重複はそれほどない」という。

「LINEショッピング」には、公式アカウントへの誘導(友だちになる機能)できる機能を搭載。「LINEショッピング」を利用するユーザーを公式アカウントユーザーに育てることも可能。

服部さんによると、「LINEショッピングを使うユーザーはある程度ITリテラシーが高い人。一方、公式アカウントはスタンプをきっかけに友だち登録される方や、もともとベルメゾンのファンだったユーザーが多い」と分析。

公式アカウントは、同じ部署に所属する別担当者が運用を行っているため連携しやすい環境にある。服部さんは「公式アカウントとLINEショッピングをうまく活用し、LINE経由の流通額を伸ばしていきたい」と説明する。

千趣会も驚いたLINEの集客効果とは? 担当者が語る「LINEショッピング」活用ポイント⑤ 千趣会の「ベルメゾン」の公式アカウント
「ベルメゾン」の公式アカウント。投稿は毎週金曜日に行っている

LINEショッピングを始めた理由

千趣会が抱えていた課題は、新たな集客媒体の開拓。「アフィリエイト媒体として、大きな流通額を生み出してくれそうなWebサイトなどとの取り組みがあまりできていなかった」(同)。

「LINEショッピング」は、アプリという新たな市場であること。そして、休眠会員の掘り起こしを狙って取り組むことを決めました。

アフィリエイトを活用した通常の報酬は2%、ポイント媒体は通常1%と設定している千趣会。今回はテストマーケティングという位置付けで、最大10%還元という大胆なポイントキャンペーンを行った。

通常のアフィリエイト施策とは異なり、報酬のパーセンテージが大きい。社内調整で壁にぶち当たったのではないかと想像できるが、比較的スムーズに企画は通ったようだ。

投資対効果を懸念する声も一部あがりましたが、新しい市場は積極的に攻めていこうという方針があったので、社内調整は大変ではなかったですね。永久的に10%を継続していくことは難しいので、ポイント還元率は強弱をつけていくといった運用方法にするなどして、「LINEショッピング」の本格運用に参加しています。

社内で承認が下りた後、シミュレーションを綿密に立てたものの、上述したように1か月の予算は、わずか3日間で消化することに。「LINEのパワーに直面したことで、シミュレーションの立てにくさを実感した。予算設計は大変でしたね」。こう服部さんは振り返った。

こうした経緯を経て、本格的に「LINEショッピング」をECの販促として活用することを決めた千趣会。6月12日には「LINEポイント」を「ベルメゾン・ポイント」に交換できる仕組みを導入した。

千趣会も驚いたLINEの集客効果とは? 担当者が語る「LINEショッピング」活用ポイント⑥ ベルメゾンが運営する「ベルメゾン・ポイントパーク」
ベルメゾンが運営する「ベルメゾン・ポイントパーク」で、「LINEショッピング」を「ベルメゾン・ポイント」に交換できるようにした

「ベルメゾンネット」で買い物をした「LINEショッピング」経由ユーザーに対して、リピートしやすい環境を整備。リピート購入を促進する。

「LINEショッピング」は始まったばかり。これから始めたい、力を入れていきたいというEC事業者に対し、服部さんは次のようにアドバイスする。

  • 報酬額予算は、数百万円~1000万円単位まで広く見ておいた方がいい
  • 「LINEショッピング」では、ECサイトで打ち出したいキャンペーン内容を反映していった方がいい
  • 想定した以上にコールセンターの問い合わせが増えると予想される(ポイント付与のタイミング、きちんとポイントは付与されるのか? といった内容が多いという)。顧客対応の調整が必要
  • 閑散期の集客などキャンペーンを含めて戦略的な活用が必要
千趣会も驚いたLINEの集客効果とは? 担当者が語る「LINEショッピング」活用ポイント⑦
服部さんは自身の経験を踏まえ、「LINEショッピング」活用4つのポイントを教えてくれた

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実

共働きのパパとママは「電車で通販サイト利用」が3割超え

8 years 5ヶ月 ago

共働きで子育て中の消費者は、電車の中で通販サイトを利用する割合が3割を超えている。

ジェイアール東日本企画がこのほど実施した共働き世帯のライフスタイルに関する調査から、電車内でのネット通販の利用実態が明らかになった。

過去1週間以内に電車内でネット通販を利用した割合で、フルタイムで働いている子育て中の女性は「購入した」が15.1%。「閲覧はしたが購入はしていない」を含めると45.3%が通販サイトを利用していた。

一方、専業主婦は「購入した」が3.2%、「閲覧はしたが購入はしていない」を含めても24.7%にとどまっており、フルタイムの女性との差が大きい。

子育て中の男性は、「妻がフルタイム勤務」の場合、過去1週間以内に電車内でネット通販を利用した割合は「購入した」が10.7%、「閲覧はしたが購入はしていない」を含めると35.7%だった。

男性の場合も、共働き世帯の方が電車内で通販サイトを利用する比率が高い。

共働きのパパとママは「電車で通販サイト利用」が3割超え、ジェイアール東日本企画の調査

1週間以内の「電車内でのインターネットショッピング」利用率(%)

電車内でのネット通販でよく購入する商品は、共働き世帯の男女がともに「自分の洋服・ファッション雑貨」と「日用品・生活用品」が同列1位。ジェイアール東日本企画は次のように分析する。

「フルタイムママだけでなく「妻がフルタイム勤務のパパ」も家族時間を優先する生活の中で、買い物については効率化を意識し、電車での移動中の時間を有効活用している様子が伺えます。

また、子育て中で「妻がフルタイム勤務」の男性は、家事の実施率が高く、「日々の食料品や日用品の買い出し」の実施率は56.3%。「妻が専業主婦」の男性と比べて29.5ポイント高い。

その傾向は25歳~39歳で顕著に現れた。ジェイアール東日本企画は、共働き世帯の男性は自主的にブランド決定を行い、商品を購入している傾向が示されたと指摘している。

共働きのパパとママは「電車で通販サイト利用」が3割超え、ジェイアール東日本企画の調査

日々の食料品や日用品の買い出しについて

調査概要

  • 調査方法:インターネットアンケート調査 
  • 調査対象・設計調査数:25~49歳の既婚男女で「末子9歳以下(小学校3年生以下)の同居のお子様」がいる人・夫婦同居している世帯であること(夫単身赴任等の世帯は対象外)・夫婦の親と同居世帯は対象外
  • 調査日:2017年2月10日(金)~19日(日)
  • 有効分析数:1710サンプル
  • 調査対象地域:東京駅を中心として半径40km圏内の一都三県の市区町村が対象

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

7/14札幌開催。EC歴22年エーデルワイスファームが語るストーリーで売る秘訣&グーグル担当者が語る検索のトレンドと本質など全5講演

8 years 6ヶ月 ago
本イベントのお申込受付は終了いたしました。
多数のお申込ありがとうございました。
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ネットショップ担当者フォーラム2017 in 札幌/Web担当者Forumミーティング2017 in 札幌

ネットショップ担当者フォーラム2017 in 札幌/Web担当者Forumミーティング2017 in 札幌

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7月14日(金)4回目の開催となる「ネットショップ担当者フォーラム2017 in 札幌/Web担当者Forumミーティング2017 in 札幌」を開催いたします。

オープニング基調講演
今、ネットショップ担当者&Web担当者が意識すべき検索のトレンドと本質
講師
グーグル合同会社
サーチ クオリティ チーム
シニア サーチ エヴァンジェリスト
金谷 武明
Google
クロージング基調講演
“モノ”を売っても売れません。 EC歴22年のベテラン経営者が語る「ストーリーで売る」秘訣
講師
株式会社エーデルワイスファーム
代表取締役社長
野崎 創
株式会社エーデルワイスファーム

オープニング基調講演はグーグルの金谷氏が「今、ネットショップ担当者&Web担当者が意識すべき検索のトレンドと本質」を クロージングの基調講演では、ECの先駆者となるエーデルワイスファームの野崎社長が 「“モノ”を売っても売れません。 EC歴22年のベテラン経営者が語る「ストーリーで売る」秘訣」と題して登壇。

そのほかにも、「Wowma」を運営するKDDIコマースフォーワード、EC/通販システム手がけて30年1000店舗の実績を誇るスクロール360、新しい決済の世界を届ける「Amazon Pay」の導入事例、最新情報など盛りだくさんの内容でお届けする1Dayセミナです。

ネット通販に関わる全ての方にお役立ちの情報満載です。 あなたも、お知り合いをお誘い合わせのうえ、ぜひご参加ください。

ご来場プレゼント

ご来場いただいた方に1人1冊プレゼント!
※アンケートとお引き替えにお渡します。

「ヨドバシ.com大躍進の舞台裏」

  • 発行:インプレス
  • 発売:2016年10月31日
  • 定価:本体1,800円+税
「ヨドバシ.com大躍進の舞台裏」

開催概要

イベント名
ネットショップ担当者フォーラム2017 in 札幌/
Web担当者Forumミーティング2017 in 札幌
日時
2017年7月14日(金)12:40~16:40(受付開始12:10)
場所
札幌市中央区北4条西4丁目読売北海道ビル3F(地図
交通アクセス
JR札幌駅より徒歩5分
地下鉄さっぽろ駅より徒歩3分
参加費
無料(事前登録制制)
主催
株式会社インプレス ネットショップ担当者フォーラム
協賛企業
  • アマゾンジャパン合同会社
  • KDDIコマースフォワード株式会社
  • 株式会社スクロール360
特別協力(予定含む)
  • 一般社団法人ウェブ解析士協会
  • 一般社団法人通販エキスパート協会
  • 一般財団法人ネットショップ能力認定機構
定員
90人
このページのURL https://netshop.impress.co.jp/event/201707sapporo
お問い合わせ
株式会社インプレス イベント事務局
受付時間 10:00~18:00(土・日・祝日を除く)

タイムテーブル

12:40~13:20
オープニング基調講演
今、ネットショップ担当者&Web担当者が意識すべき検索のトレンドと本質
講師
グーグル合同会社
サーチ クオリティ チーム
シニア サーチ エヴァンジェリスト
金谷 武明
金谷 武明
セッション概要

モバイル フレンドリー、モバイル ファースト インデックス、AMP、などなど、Google 検索、特にモバイル検索の変化を感じている方も多いのではないでしょうか。モバイルユーザーとデスクトップユーザーの傾向はどんどん変わりつつあります。

しかし Google 検索の本質は変わらず、“ユーザーに検索クエリと関連性の高い、有益な情報をお届けすること”です。そこで、そのモバイルの流れにネットショップ担当者、Web担当者のみなさんがどのように対応すべきか、そのヒントとなるような話をしたいと思います。

プロフィール

ソニー・コンピュータエンタテインメントのウェブディレクターとして EC サイトの制作やサイトのプロモーションなどを担当。2007年よりグーグル株式会社勤務。中小企業を対象としたオンライン広告のコンサルティングを経て、Google 検索のエヴァンジェリストとしてGoogle 検索と相性の良いサイトの作成方法などの情報発信に携わる。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け、モール店舗向け、 その他

普段 Google 検索を担当していない方が、最新の Google 検索に関するモバイルのトレンドを理解するのに最適です。

参加対象者
  • - 検索担当者だけでなく、Web デザイナーやマーケティング担当者や管理者など、サイトの運営に関わる全ての方
  • - 検索の最適化って結局良いコンテンツを作ればいいんでしょ?という段階で止まっている方

Google 検索の大きなトレンドやその対応方法などを解説します。ランキングを上げる裏技のようなトピックは扱いません。

受講するメリット

モバイル化の流れの中で今できることを理解し、始めることができる

こんなニーズや悩みにこたえられる内容です

モバイルフレンドリー、AMP、モバイルファーストインデックスといった、Google の最新の動きについていけてないかも。

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13:25~14:05
講演
Coming Soon
講師
KDDIコマースフォワード株式会社
MD営業部
部長
後藤 圭助
○○ ○○
セッション概要

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プロフィール

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内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け、モール店舗向け、 その他

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参加対象者
  • - テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト
  • - テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト

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受講するメリット

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こんなニーズや悩みにこたえられる内容です

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--> 14:15~14:55
講演
(仮)EC運営システム導入時のポイント
講師
株式会社スクロール360
システム戦略室 室長
丹羽 均
丹羽 均
セッション概要

EC運営用システムを導入する際のポイントについてご説明します。特に、EC事業の拡大を想定してシステム選定する場合のポイントについてご説明させて頂きます。

  • ・データを一元で管理する事のメリット
  • ・カスタマイズ対応の可否によるベンダー選定
  • ・システム切り替え時の業務負荷

等に関して事例を交えてお話させて頂きます。

プロフィール

1985年スクロール(旧社名ムトウ)に入社。2年目よりスクロール360(旧社名ミック)にて、通販システムの開発・営業に携わり全国300社以上のシステム導入に関与。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け、モール店舗向け、 その他

参加対象者

EC運営責任者、運営担当者の方

受講するメリット

一元管理システム導入時のポイントが判ります

こんなニーズや悩みにこたえられる内容です

EC運営のバックオフィス業務の効率化、顧客サービスの向上

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15:05~15:45
講演
Amazon Payが提供する新しい決済の世界~コンバージョン率UPから定期販売・オムニチャネル対応まで~
講師
アマゾンジャパン合同会社
Amazon Pay事業本部
事業本部長
井野川 拓也
井野川 拓也
セッション概要

「Amazon Pay」はAmazon以外のEコマースサイトでもお客様がAmazonアカウントで簡単にログインし、お支払いできるサービス。定期販売やモバイルアプリでの決済にも対応し、導入ECサイトでは新規会員獲得やコンバージョン率の改善、不正利用対策などにその効果が表れています。本講演では「Amazon Pay」の導入メリットをご説明し、最新の導入事例、オムニチャネルへの対応例もご紹介します。

プロフィール

2010年1月より2015年10月まで
アマゾンジャパン セラーサービス事業本部 事業開発部 部長として、セラービジネスの事業企画、マーケティング、出品事業者向けの広告事業、事業者向けのID決済ビジネス、などを担当。
2015年11月よりAmazon Pay事業の日本に於ける責任者となり、現在に至る。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け、モール店舗向け、 その他

参加対象者
  • ECサイト運営責任者、運営担当者
受講するメリット

最新の決済サービスに関する情報が得られる

こんなニーズや悩みにこたえられる内容です

新規顧客獲得、コンバージョン率向上

続きを読む
15:50~16:40
クロージング基調講演
“モノ”を売っても売れません。 EC歴22年のベテラン経営者が語る「ストーリーで売る」秘訣
講師
株式会社エーデルワイスファーム
代表取締役社長
野崎 創
野崎 創
セッション概要

ECサイトを運営している皆さん、IT技術の進化にともない、ネット広告やEC支援ツールの活用などに目を向き過ぎていませんか? 売り上げを意識するあまり、“数をさばく”ことに集中していませんか?

私が積み重ねてきた22年間のECサイト運営で強く感じたことはバランス経営です。

たとえば、多くのECサイトでは、自社のこと、自社製品のブランドストーリーをきちんと伝えることをおろそかにしているケースが目立っています。それだけでは、厳しくなる競争環境で生き残っていくことは難しくなるかもしれません。

今回のセミナーでは、多くの事業者が抱える課題を解決するヒント、売れるECサイトを作るためのヒントなどをお伝えします。

プロフィール

1994年にネット通販をスタートし、1999年にはEC事業の黒字化に成功。2003年にはリアルの展開が今後の成長に必要と判断し、店舗運営をスタートしました。「農業と観光を楽しめる地域づくり」を目指して、事業を展開しています。

1994年 日本初のネットモール事業に参画。日本で初めてネットでモノを売る会社として、NHKから取材。

1997年 逸品コム初期メンバー。

2015年 「北海道老舗づくりの会」会長。

毎週木曜ローカルFM TxTRadioドラマシティ「Connect」という番組を、Zip!、アナザースカイなどの構成作家 塩沢航のもと、MCとして活動中。

現在、本格的なアグリツーリズモ事業立上げへ向け、自治体と連携強化中

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け、モール店舗向け、 その他

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高嶋 巌
確認済み
8 分 24 秒 ago
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