ネットショップ担当者フォーラム

慎重に購入する商品は家電などの「高額なもの」が47%。情報源は「口コミ」61%、調べる場は「ECサイトの口コミ欄」「商品ごとの口コミサイト」

8ヶ月 ago

マイスタースタジオが実施した「慎重に調べてから購入するものに関する意識調査」によると、購入前に慎重に調べる商品・サービスについて半数近くが「高額なもの」と回答した。慎重に調べたい時に使う情報源は6割以上が「口コミ」で、調べる際は「リアルよりネット」「公式より一般ユーザー」を重視する傾向があることがわかった。

調査対象は全国の男女509人。内訳は女性336人、男性173人。調査期間は2025年4月12~16日。

購入前に慎重に調べるのは「高額なもの」「健康に関わるもの」

購入前に慎重に調べる商品・サービスの特長を聞いたところ、最も多かったのは「高額なもの」で47.9%、続いて「健康に関わるもの」が11.4%、「口に入れるもの」が9.4%だった。

購入前に慎重に調べる商品・サービスの特長(複数回答可)
購入前に慎重に調べる商品・サービスの特長(複数回答可)

大型家具・家電などの「高額なもの」と答えた回答者からは、慎重に調べる理由として「失敗したくないし、簡単に替えがきくものでもないので、しっかり下調べをする」「目的に合った商品でなかった場合に、気軽に買い換えられないから」といった声があがった。

薬など「健康に関わるもの」と答えた回答者からは、「安全性を確認したい」「健康被害が出ることは絶対に避けたい」といったコメントがあがった。

食品、サプリメントなど「口に入れるもの」と答えた回答者からは、「過去に失敗した経験がある」「副作用が気になるので調べてから購入する」といった意見があがった。

「家電」「化粧品」「サプリメント」を慎重に調べてから購入

実際に慎重に調べてから購入した商品・サービスを聞いたところ、「家電」が最多で32.0%、続いて「化粧品」が18.7%、「サプリメント」が13.4%、「パソコン」が10.6%。“高額品”“健康に関わるもの”など、購入前に慎重に調べる商品・サービスで上位に入った特長にあてはまるものが上位を占めた。

実際に慎重に調べてから購入した商品・サービス(複数回答可)
実際に慎重に調べてから購入した商品・サービス(複数回答可)

情報源は「口コミ」61%

慎重に調べたいときに使う情報源は、最多が「口コミ」で61.7%だった。口コミを調べる場としては「通販サイトの口コミ欄」「商品ごとの口コミサイト」があがったという。

「口コミ」に続いて多かった情報源は、「SNS」が31.4%、「YouTube」が16.3%だった。

調査結果によると、購入時に商品・サービスについて調べる際には、消費者は「リアルよりネット」「公式より一般ユーザー」を重視する傾向があり、ネット上で調べる場合には口コミやSNSなど「リアルな声や体験談」を重視するユーザーが多くなっている。

慎重に調べたいときに使う情報源(複数回答可)
慎重に調べたいときに使う情報源(複数回答可)

信頼できる情報源の条件は「実体験に基づいている」

信頼できる情報源の条件を聞いたところ、最も多かったのは「実体験に基づいている」で29.9%、続いて「情報提供者に信頼性がある」が22.0%、「偏った意見ではない」が21.8%だった。

マイスタースタジオは、「ネット上の口コミや商品情報に対して、疑念を抱いている人が多いことがわかる。情報を振るいにかけるために、『実体験が書かれているか』や『発信者の素姓』を重視する」と考察している。

信頼できる情報源の条件(複数回答可)
信頼できる情報源の条件(複数回答可)

信頼できる条件として「実体験に基づいている」と答えた回答者からは、「実際体験した人が書いているものなのか」「実際に使用したことによる感想や体験談」といったコメントがあがった。

「情報提供者に信頼性がある」と答えた回答者からは、「公式で出している情報。また情報提供者の口コミ履歴を確認できる場合は、その内容が信頼できるか」「メーカーやサービス元の公式ホームページ」といった声があがった。

「偏った意見ではない」と答えた回答者からは、「どんな製品やサービスもいい情報ばかりではないと思うので、『もっとこうしたらさらにいい』などの課題やデメリットも合わせて、忌憚(きたん)のない意見が書いてあること」「専門店の比較記事なら、偏りが少ないこと」といった意見があがった。

6番目に多かった「口コミが多い」を信頼できる条件に選んだ回答者からは、「口コミ数が少ないのは信用していない」といった意見が見られた。マイスタースタジオは「口コミが極端に少ない場合には『人気がない』『情報が不十分』と捉えられかねない」と指摘している。

調査概要

  • 調査期間:2025年4月12日~16日
  • 調査機関:自社調査
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 調査対象:全国の男女509人(女性336人/男性173人)
  • 回答者の年代:10代 1.0%、20代 18.5%、30代 36.9%、40代 22.6%、50代 16.7%、60代以上 4.3%
大嶋 喜子

SHIPS、回収した衣料品のリユース品販売に参入、ECサイト「SHIPS CYCLE MARKET」を開設

8ヶ月 ago

シップスはリユースプロジェクトの公式リユースECサイト「SHIPS CYCLE MARKET(シップス サイクル マーケット)」をスタートした。

リユースプロジェクトは全国のSHIPSスタッフが着用した衣料品、ユーザーが着用していた商品を回収し再販するというもの。回収品は1商品ずつ状態を検品し、再販できると判断できた商品をメンテナンスし、「SHIPS 認定リユース品」としてECサイトで販売する。

再販売できない回収品は提携先を通じてリサイクル(繊維製品の素材/固形燃料など)し、資源の循環を進める。

「SHIPS CYCLE MARKET」では、SHIPSで過去に取り扱ったアパレル製品を再販する。価格設定は商品状態と製造年数に応じて新品販売価格の30~40%程度とする。回収から再販までの流れは次の通り。

  • 衣料品回収:Webサイトで回収(同社の上位顧客+スタッフのみ)
  • 仕分け・査定:ブランドのガイドラインに沿った基準で検品
  • メンテナンス:提携工場でのクリーニング・リペア
  • 撮影・登録:ECサイトへの商品情報登録
  • 販売:オンラインでの全国販売
  • 配送:環境配慮型パッケージでの配送
SHIPS、回収した衣料品のリユース品販売に参入、ECサイト「SHIPS CYCLE MARKET」を開設
回収から再販までの流れ

初期の衣料品回収は「SHIPS Member's Club」のSILVER会員以上に限定して実施。5000点を超えるアイテムを収集したという。同社によると回収した商品の品質は非常に高く、厳しい検品基準で確認したところ80%以上が再販できる状態だったという。

SHIPS、回収した衣料品のリユース品販売に参入、ECサイト「SHIPS CYCLE MARKET」を開設
メンテナンスなどの様子

シップスは「ファッション業界が抱える廃棄の課題に対して、しっかり向き合い、このプロジェクトを通じてサステナブルな選択肢を提示し、行動につなげていく」としている。

鳥栖 剛

リアルとECをお客が循環する人気ラーメン店「飯田商店」。職人の情熱がつなぐリアルとデジタル【ネッ担まとめ】 | 新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ

8ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2025年6月16日~6月29日のニュース

ECには現実を、そして想像をも超えるパワーを持っています。ラーメン界のカリスマであり予約困難の有名店「飯田商店」がECを始めた時、2分で数百セットが完売するという現象が起きました。リアルとデジタル、限られたスペース・席数と限りなく広がる商圏・無限の空間、そこから得たチャンスと怖さとは? 今回は超有名店が得た「実店舗×EC」の実体験をピックしました。

「飯田商店」が語る、リアル店舗とECの交差点

「日本一予約がとれないラーメン店」飯田商店が語る、15年間の軌跡とECへの挑戦 | PRESIDENT Online
https://shop-pro.jp/yomyom-colorme/105266

最初は50セットか100セットくらいの在庫だったと思うんですけど、1個2個と少しずつ売れていくのではなく、Twitter(当時)で宣伝してから2分くらいで完売してしまったんです。ある意味怖かったですね、こんなに売れるの?って。

実店舗で何百セット分もお土産を販売するのなんてかなり時間がかかるじゃないですか。それと同じくらいの金額が数分で動いてしまったので、正直めちゃくちゃ怖かったですよ。

実店舗で何百セットも売るのに時間がかかるお土産が、ネットに出した瞬間2分で完売した。

これは飯田商店にとって嬉しさと同時に「怖さ」でもあったようです。

EC事業を長く営まれている皆さんは、同じような経験があったかと思います。EC事業が短い皆さんは、いまだ経験していないことかもしれません。

ECのパワーって本当にすごいんです。

「ネットで買ったことはあるけど、やっとお店に来れました」と。こちらからお尋ねしているわけではないのですが、今でも週1組くらいには言っていただけますね。

うちの店も含め、やっぱりどこの飲食店でも席数には限りがありますけど、通販だったら無限にやれるじゃないですか。そこでいい商品を作れれば、そのぶんまた盤石な商売につながっていくのがECの利点ですよね。全国が商圏になりますから。

飯田さんが語っていたのが「EC経由で知ったお客様が、リアル店舗に訪れてくれる」という事実。ECとリアルは相反するもののように思えますが、むしろ「循環する導線」を持っているということなんですよね。

そして、席数に限りのある実店舗とは違い、ECは理論上「無限」に届けられる。

全国が市場になり得る。改めてそのことを飯田商店は教えてくれています。

要チェック記事

日本初の“EC×包丁研ぎ”が大ヒット! 能登の鍛冶職人「ふくべ鍛冶」が見据える新たな市場展開 | よむよむCOLOR ME
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伝統職人のリスキリング的アプローチ。地域に眠る力が、ECで蘇る好例かもしれませんね。

“転売ヤー”を黙らせたスイッチ2 任天堂が挑んだ、かつてない出荷&抽選戦略 | ITmedia ビジネス ONLiNE
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2506/14/news029.html

個人的には転売がめちゃくちゃ悪いこととも思ってないですが、メーカーの意志は優先したいかなと。

「検索」から「対話」へ 老舗『Rtoaster』が描く、生成AI時代の“出会うUX” | MarkeZine
https://markezine.jp/article/detail/46059

「探す」から「出会う」への変化。AIによって時代が根本的に変わりつつあるのかもしれません。

「採算取れるの?」→まさかの回答が…ゲーム世界をリアルに再現!「ドラゴンクエストウォーク」イベントで見えた”凄まじいこだわり” | 東洋経済 ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/884228

体験価値が大切になる時代。「採算」ではなく「共感」からが次のゲームをつくっていく。

定期通販モデルに特化した精度の高いLTV予測。ecforceがAIの機械学習でLTV予測を実現 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/14246

実はLTVって「算出しずらい」。なぜならお客さまが購入を止めたかはわからないから。どんどん挑戦して欲しい!

「ふるさと納税はネット通販じゃない」総務省、吉備中央町と須坂市を対象から除外 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2506/13/news094.html

こういうところはきっちりしないとね。地方自治体ではなく、中間業者が提案しているのだろうが……。

今週の名言

「ガンダムが人生の優先順位でいちばん上」という31歳が作り上げた「圧倒的」趣味部屋。夢と現実、葛藤の日々を越え見つけたバランス | 東洋経済 ONLiNE
https://toyokeizai.net/articles/-/886214

ガンダムという絶え間なく拡張する世界と、自分自身の生活。そのふたつを、どう共存させていくのか? タカハシさんが選んだ答えは、「混ぜる」のではなく「並べる」だった。

趣味と暮らし、それぞれの“居場所”をきちんと分けながら、どちらも手放さずに生きていく。

「混ぜる」のではなく「並べる」という考え方。趣味と暮らし、それぞれに明確なそして並列の居場所を与えることで、両方とも大切にできる。

これはビジネスにも通じる姿勢に感じます。EC事業でも、「仕事」と「想い」が混ざってしまいがち。でも分けてみることで、それぞれの価値が見えてくる。

冷静と情熱を「並べる」。そんな働き方もよいのかもしれません。

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。

ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。

Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。

石田 麻琴

TIS、マーケティングソリューション「TIS MARKETING CANVAS」を刷新

8ヶ月 ago

TISインテックグループのTISは6月26日、企業のマーケティング活動における顧客体験向上や業務最適化、パーソナライズドマーケティングなどを支援するマーケティングソリューション群の統一ブランド「TIS MARKETING CANVAS」をリニューアルし、ブランド名を「MARKETING CANVAS」へ変更したと発表した。

また、消費者の行動に基づいたマーケティングの体験設計、生成AIの活用、パートナーと連携した簡易なプロトタイプ開発などの取り組み「MARKETING CANVAS LAB」をPoCで始めると発表した。

TISインテックグループのTISは、企業のマーケティング活動における顧客体験向上や業務最適化、パーソナライズドマーケティングなどを支援するマーケティングソリューション群の統一ブランド「TIS MARKETING CANVAS」をリニューアルした
刷新前と後について

「MARKETING CANVAS」サービスリニューアルのコンセプトは次の通り。TISが描くコマースの姿を4つのテーマに整理したという。

  • テーラーメイドな顧客体験
    AIによる完全パーソナライズド体験を実現。過去の購買履歴や行動データに加え、リアルタイムでの対話データを活用し、最適な商品・サービスを提案することで、きめ細やかな購買体験を提供する。
  • 欲しい気持ちが一瞬で高まるコンテンツ
    瞬間的な購買行動を促進する仕組みを構築。従来の広告モデルではなく、消費者の行動データから、最適なタイミングで最適な情報を届けることにより、購買意欲を最大化する。
  • ソーシャルグッドな消費体験
    消費者の購買行動が社会貢献につながる仕組みを創出。購入を通じて環境保護や地域社会への貢献ができるよう、持続可能な消費モデルを実現する。
  • 境界を越えて広がるコマース体験
    さまざまな場所と方法での購買を可能にする基盤を整備。SNSや動画配信、AIチャットボットなど、多様なタッチポイントが購買の入口となる次世代型プラットフォームを構築する。

「TIS MARKETING CANVAS」は、ツールやサービスを単体で導入するケースが多く、データマーケティングにおける全体最適、一貫性のある顧客体験の提供に課題があったという。この課題を解決するため、TISはブランド名を「MARKETING CANVAS」へ変更。サービスのあり方を見直し、デジタルマーケティング関連サービスを統合した。

TISインテックグループのTISは、企業のマーケティング活動における顧客体験向上や業務最適化、パーソナライズドマーケティングなどを支援するマーケティングソリューション群の統一ブランド「TIS MARKETING CANVAS」をリニューアルした
新「MARKETING CANVAS」について

データとAIを軸としたデータドリブンのプラットフォーム構築(DWH・CDP)、オンライン・オフラインの顧客コミュニケーションチャネル(EC・MA・POS・CSなど)の整備を通じて、さまざまなチャネルで一貫した購買体験を提供できる次世代型コマース基盤の新サービスを順次追加。顧客体験価値の向上を実現するとしている。

また、約30種類のクラウドサービスに加え、企業がすでに導入している他の業務システムともシームレスに連携できる柔軟性を備えているという。

今後、AIを活用し、ECサイトの運営をスムーズにする次世代のEC基盤、顧客の購買行動を分析し、事業の成長戦略をサポートするデータ基盤サービス、消費者の行動変化に素早く対応し最適な接点を作り出すサービスなど、市場や企業のニーズに合わせて順次提供していくとしている。

宮本和弥

マイクロアド、「TikTok Shop」の公式認定パートナーに選定

8ヶ月 ago

マイクロアドは6月30日、「TikTok」のEC機能「TikTok Shop」の「TikTok Shopの認定パートナー」に認定されたと発表した。

マイクロアドグループが認定を受けたパートナー種別は、「TikTok Affiliate Partner」と「Creator Agency Partner」の2つ。

「TikTok Affiliate Partner」は商品を販売したいセラーと、商品を宣伝したいクリエイターをマッチングし、双方の売上向上を支援するパートナー。セラーには最適なインフルエンサーやクリエイターを、クリエイターにはフォロワーに合った商品をマッチングさせるサポートを提供する。認定によって、特定のクリエイターに限定したクローズドでのマッチングが可能になる。

「Creator Agency Partner」はクリエイターのスカウト・育成から活動支援、案件のマッチングまでを一貫して行うパートナー。出店企業は影響力のあるクリエイターの活用のほか、広告の最適化・効果分析、販売戦略の策定支援まで受けることができる。

マイクロアドは「TikTok Shop」総合支援の専門子会社UNIVERSE PULSEが、パートナー認定に基づいたサービスを提供していくとしている。

UNIVERSE PULSEの支援内容

UNIVERSE PULSEによる「TikTok Shop」の支援内容の特徴は次の通り。

  • TikTok Shopへの出店/導入/運営支援
  • クリエイターマッチング支援
  • 販売実績に基づく販促支援
  • コンテンツ企画/制作支援
  • 広告運用/プロモーション戦略支援
  • 効果測定/分析と改善提案

UNIVERSE PULSEが持つデータ基盤「UNIVERSE」による消費行動データの分析力を軸に支援。また、マイクロアド子会社IZULCAとの連携による中国「TikTok Shop」での販売ノウハウの活用、提携するCCCMKホールディングスとの独自のクリエイターネットワークを強みに、「TikTok Shop」活用を総合的に支援するという。

鳥栖 剛

イオンネクスト、ネット専用スーパーの物流拠点に新たな自動化ロボ導入。人手作業の約30%を担い負担軽減+作業効率アップ

8ヶ月 ago

イオンの子会社でネットスーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」を手がけるイオンネクストはこのほど、大型物流拠点である千葉県千葉市の誉田CFC(顧客フルフィルメントセンター)に、AIとロボティクス技術を駆使した2つの自動化ロボットを本格的に導入すると発表した。人手による作業の約30%を自動化ロボットが担うことで、従業員の作業負担の軽減や作業効率の向上をめざす。

ピッキング・パッキング、台車積み込みを担うロボットを導入

新たな自動化ロボットは、商品をピッキングする「オングリッドロボットピック」と、配送直前の注文ボックスを台車に積み込む「オートフレームロード」。単純作業や重労働など従業員の身体的負担の大幅軽減、物流現場における生産性の向上、安定した供給体制、作業効率アップ、働きやすい現場作りをめざす。

イオンネクストによると近年、オンラインの食品購入の需要が拡大しており、物流拠点では高効率かつ柔軟なオペレーション体制の構築が急務になっている。特に、商品をピッキング、パッキングしたりする工程、体力的負荷の高い出荷準備作業は、人手に頼る部分が多いという。

誉田CFCでは、これらの作業の業務効率向上に対応するため、自動化ロボットを本格導入する。

オングリッドロボットピック

「オングリッドロボットピック」は、顧客が注文した商品をピッキング、パッキングする最先端のロボットピッキング。さまざまなサイズ・形状・重量・傷つきやすさを持つ商品を、AIがその場で認識・判断し、袋詰めする。

1日あたり約20万点の商品ピッキングが可能。グリッド(商品棚)上から商品を直接取り出すことで、従来人手で実施している場所の省スペース化と生産性の向上に貢献する。ピッキングの対象商品数は約3000品目から開始し、2025年度中(2026年2月まで)に、約1万品目の商品をピッキングする見込み。

「オングリッドロボットピック」が商品をピッキングする
「オングリッドロボットピック」が商品をピッキングする

オートフレームロード

「オートフレームロード」は、配送直前の注文ボックス(トート)を、配送用フレーム(台車)に自動で積み込むロボティクス技術。配送準備の中でも特に重労働な作業において、画像認識カメラとAIにより、トートの形状や重さ、フレームの状態をリアルタイムで把握し、人手を介さず最大20キログラムのトートを最適な位置に自動で積載する。

重労働を完全自動化し、作業者の負担を大幅に軽減。配送車への積載効率や重さのバランスにも配慮した設計にしている。

従前はAIによる配送順や重量バランスなどを考慮した積載指示をもとに、人手で積み込んでいた。

「オートフレームロード」の稼働イメージ
「オートフレームロード」の稼働イメージ

イオンネクストの既存のロボット設備

イオンネクストではこれまでにも自動ロボットを活用してきた。

「ボット」は商品を収納したトートを持ち上げ、CFC内のグリッド(商品棚)上を走行しながら指定の場所まで運搬するロボット。注文に応じて必要な商品が入ったトートを正確かつ迅速に搬送し、ピッキングやパッキング作業の効率化に対応する。

商品が入ったトートを運搬する「ボット」
商品が入ったトートを運搬する「ボット」

「オートバギング」は1分間に50袋以上の袋をトートに掛ける自動袋掛けのマシーン。顧客に配送するトートに最大3袋を設置できる。

自動袋掛けのマシーン「オートバギング」
自動袋掛けのマシーン「オートバギング」

「バキュームリフター」は作業者の負担を軽減するためのハンドクレーン型バランサー。重い物や持ちにくい物を簡単・安全に持ち上げたり移動させたりできる。

重いものを安全に移動できる「バキュームリフター」
重いものを安全に移動できる「バキュームリフター」

「無人搬送機(AGV)」は、入荷商品の台車を同時に2台搬送できる無人輸送車。あらかじめ設定されたルートを自動走行し、効率的かつ正確に目的地まで入荷商品を搬送する。

入荷商品を自動で搬送する「無人搬送機(AGV)」
入荷商品を自動で搬送する「無人搬送機(AGV)」
大嶋 喜子

日本で始まった「TikTok Shop」、トランスコスモスが認定パートナー「TikTok Shop Partner」に認定

8ヶ月 ago

トランスコスモスは6月30日、「TikTok」のEC機能「TikTok Shop」におけるパートナー制度「TikTok Shop Partner」に認定されたと発表した。

「TikTok Shop Partner」は、「TikTok Shop」に出店する事業者のアカウント運営・店舗運営・コンテンツ制作・LIVE配信などを支援する企業を「TikTok」が公式認定する制度。トランスコスモスはこれまでのEC運営経験が評価され、今回の認定に至ったという。

トランスコスモスは「TikTok Shop」支援として、販売戦略の設計から、ストア立ち上げ・運用、クリエイター施策、コンテンツ制作、LIVE配信、広告運用、物流構築までを一気通貫で行い、マーケティング領域とECオペレーション領域の両面をサポートする。

マーケティング領域では、TikTokアカウントの運用・改善、キャンペーンの立案と実施を行う。また、IPプロダクションとの連携によるクリエイター起点のキャスティングからLIVE配信・動画制作までをワンストップで支援するという。

オペレーション領域では、商品情報の登録や修正を含むショップ運営から、注文受付・キャンセル対応を含む受注処理、カスタマーサポート、倉庫業務やリードタイム管理まで、EC運営業務を包括的に支援する。

日本で始まった「TikTok Shop」、トランスコスモスが認定パートナー「TikTok Shop Partner」に認定
マーケティング領域とECオペレーション領域の両面をサポート
鳥栖 剛

ウィゴーが公式オンラインストア「WEGO ONLINE STORE」にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入

8ヶ月 ago

ウィゴーは、公式オンラインストア「WEGO ONLINE STORE」にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入した。

商品を品番単位でまとめて表示などを実装

ウィゴーは、コーポレートスローガンに「YOUR FAN(あなたのファンになる)」を掲げ、ファッション、カルチャー、ライフスタイルと多岐にわたった商品開発や店頭イベントなどを実施。近年は映画やアニメとコラボレーションしたコンテンツ企画やイベントを行っている。

ウィゴー WEGO ONLINE STORE
WEGO ONLINE STORE(画像はサイトからキャプチャ)

Shopifyのプラットフォームから連携されるデータを利用し、「カラーをまとめる」をONにすると、商品のカラーバリエーションを1つにまとめた品番単位で表示するようにした。少ないアクションで目的の商品を見つけられるようにすることで、ユーザーの利便性向上につなげる。

ZETA ZETA SEARCH ウィゴー WEGO ONLINE STORE Shopifyとのデータ連携で、商品を品番単位でまとめて表示
Shopifyとのデータ連携で、商品を品番単位でまとめて表示

おすすめ順・新着順・人気順(1週間)・人気順(1か月)・価格の安い順・価格の高い順・レビュー件数順で並び替えをした際、検索結果ページの上位にウィゴーオリジナル製品を表示する。これにより、自社ブランドの購買促進を図る。

ZETA ZETA SEARCH ウィゴー WEGO ONLINE STORE 検索結果ページの上位表示を調整し、自社ブランド製品の購買を促進
検索結果ページの上位表示を調整し、自社ブランド製品の購買を促進

「ZETA SEARCH」とは

サイト内検索を最適化するマーケティングソリューション。高速性・処理能力とAIによる自動最適化で、サイトの利便性向上を支援する。

キーワード入力時のサジェスト機能や、事前に検索結果の該当数を表示するファセットカウント、全角・半角などの「表記揺れ」を吸収した検索結果表示など、多数の検索機能を有している。

JRE MALL ZETA SEARCH サイト内検索 EC商品検索
「ZETA SEARCH」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥

「ファミマオンライン」、受注金額が約1.5倍、サイトアクセス数が約18倍に成長。ヘッドレスコマース構造が成果に貢献

8ヶ月 ago

ファミリーマートは、自社ECサイト「ファミマオンライン」で、3月から5月の受注金額が前年同月比約1.5倍、サイトアクセス数は前年同月比約18倍に増えたと発表した。

「ファミマオンライン」は、ファミリーマートが従来のオンラインサービスを2025年3月に統合し刷新したECサイト。伸び率は、刷新前の「ファミペイ」Web予約やギフトサービスの2024年度同月受注額および同アクセス数と比較している。

受注金額、サイトアクセス数が伸びている「ファミマオンライン」(画像は「ファミマオンライン」から追加)
受注金額、サイトアクセス数が伸びている「ファミマオンライン」(画像は「ファミマオンライン」から追加)

刷新では、フロントエンド(顧客接点)とバックエンド(業務システム)を分離、API連携できるツールの導入でヘッドレスコマースを採用。さまざまなタッチポイントとシステムを連携・統合することで、「ファミペイ」アプリ上からECサイトへ遷移しやすくし、利便性を高めた。それが伸び率の拡大に寄与したという。

店舗、EC、「ファミペイ」アプリなど顧客との接点の多様化で、フロントエンドとバックエンドシステムの連携、最適化が課題となっていた。そこでデジタルコマース基盤を刷新した。既存システムを大きく変更しないアプローチを採用し、顧客のニーズに合わせた機能の追加や、新しいタッチポイントへ迅速に対応しているという。

導入したツールは富士通が提供する「Unified Commerce(ユニファイド・コマース)」。フロントエンドとバックエンドを分離し、それぞれが独立したヘッドレスコマース構造を採用することで、機能追加などの迅速な開発、新たなタッチポイントへ対応する場合も、基幹となる業務ロジックへの影響を最小限に抑えている。

「Unified Commerce」導入により、ファミリーマートは短納期でECサイトを刷新した
「Unified Commerce」導入により、ファミリーマートは短納期でECサイトを刷新した
大嶋 喜子

違反すれば罰金の可能性も。欧州のウェブアクセシビリティ義務化始まる<Kiva野尻会長に聞く国内EC企業への影響>

8ヶ月 ago
EU経済圏において「欧州アクセシビリティ法」が施行され、越境ECなど欧州でECを展開する国内事業者は対応が急務となっている。新法の詳細と対策するべきポイントを、ウェブアクセシビリティに深い知見を持つKivaの野尻会長に聞く

デジタル化が進む現代において、ウェブサイトのアクセシビリティ(利用しやすさ)は、単なる配慮から法的義務へとその重要性を増している。足元では欧州連合(EU)が、公的機関だけでなく民間企業をも対象とした厳格なウェブアクセシビリティ規制を導入。障害を持つ人々がデジタルサービスを等しく利用できる環境の構築を推進している。

本記事では、EUで6月28日から施行となった「欧州アクセシビリティ法 (EAA)」の詳細と、欧州でECを展開する事業者が対応するべきアクションを解説。BtoBでウェブアクセシビリティ対応サービスを提供するKivaの野尻航太会長に聞く。

Kiva 野尻航太会長
Kiva 野尻航太会長

EUにおけるウェブアクセシビリティ規制の概要

ウェブサイトのアクセシビリティとは、年齢的・身体的条件に関わらず、全ての人が平等にウェブサイトを利用できること。音声の読み上げ、ページのリンク強調といった「使いやすさ」、文字を大きくする、明るさを調整するといった「見やすさ」、アクセシビリティ努力義務のアップデートに対応するといった「規格に準拠する」――の大きく3点が、ECサイトなどウェブページの運営者に求められる。

EUでは、デジタルサービスにおけるアクセシビリティを確保するため、主に2つの重要な法規制が設けられている。2025年6月に施行されたのは次のうち後者の規制で、欧州市場で製品・サービスを提供する企業が対象となる。たとえば越境ECを展開する事業者も対象となる。

1.ウェブアクセシビリティ指令 (Web Accessibility Directive)

2016年に制定されたこの指令は、主に政府機関や自治体のウェブサイトおよびモバイルアプリのアクセシビリティ向上を目的としている。ウェブアクセシビリティの国際的なガイドライン「WCAG 2.1」の「AAレベル」を満たすことが義務付けられている。「AAレベル」は最も高いレベル。特に障害を持つユーザーがウェブコンテンツを快適に利用できるようにするための基準を定めている。

新規公開のウェブサイトは2019年9月23日、既存のウェブサイトは2020年9月23日、モバイルアプリは2021年6月23日までに適用されている。

「WCAG 2.1」のガイドライン
「WCAG 2.1」のガイドライン

2.欧州アクセシビリティ法 (European Accessibility Act, EAA)

2019年に採択され、2025年6月28日に施行された。この法律は、ウェブアクセシビリティ指令よりも広範な影響を持つ。欧州アクセシビリティ法の最大の特徴は、公的機関だけでなく民間企業も対象とすること。

ECなどのウェブサイトやアプリのUIもその範囲に含まれ、WCAG 2.1のAAレベル準拠が求められる。この法律の目的は、EU全域で製品やサービスのアクセシビリティを向上させ、障がいを持つ人々のアクセスを確保すること。罰則は各国の規定に基づく。将来的にはEU一般データ保護規則(GDPR)のように、グローバルの売上総額の数%を制裁金として課されるような厳しい罰則が設けられる可能性も指摘されている

対応できていない場合、各加盟国の監督当局によって罰金・是正命令などの行政措置が科される可能性もあります。EU域内での販売が制限される場合も考えられます。(野尻氏)

欧州アクセシビリティ法の対象カテゴリと主な要件
欧州アクセシビリティ法の対象カテゴリと主な要件

ECサイトはもちろん、駅の券売機のタッチ画面など、ありとあらゆる電子デバイスが欧州アクセシビリティ法の対象となる。法規制の対象はEU全体だが、各国で罰則が異なり、たとえばフランスでは5万ユーロの罰金、イタリアでは年間売上高の5%などの罰金規定が存在する。

EU経済圏(26か国)で製品販売や越境ECなどを展開する国内事業者は、欧州アクセシビリティ法への早急な対応が必須となる。

「欧州進出」の定義とは? ECサイトが欧州アクセシビリティ法の対象になるケース

運営するECサイトにおいて、主要なユーザーのターゲットが日本国内である場合は「日本向け」のサイトという扱いになり、「欧州アクセシビリティ法」の対象にはならない。主要なターゲットが欧州向けの場合は同法の対象となるため、対応が必要となる。

  • 国内企業が運営するECサイトにEU経済圏のユーザーがアクセスした場合は、欧州アクセシビリティ法の対象にはならない
  • 国内ECサイトがEU経済圏向けに対応した言語表示や配送対応をしている場合でも、欧州アクセシビリティ法の対象にはならない
  • IPプロバイダーによってサイト表示や代理購入できる越境EC対応サービスを利用している場合は欧州進出にあたり、欧州アクセシビリティ法の対象となる。※野尻氏は「この場合は越境ECを支援しているIPプロバイダー側でアクセシビリティ対応をしているケースが多い」と補足している。

現在のところ、欧州アクセシビリティ法の対象に該当する販路を展開しているにもかかわらず、同法に準拠する対策ができている国内EC事業者は「1ケタパーセントしかいない」と野尻氏は警鐘を鳴らしている。

肌感覚では、欧州のEC市場に進出している国内事業者は、わずか数%の会社しか欧州アクセシビリティ法に対応できていない印象です。「まだ対策できていない」「詳しく知らなかった」というEC事業者にはぜひ危機感を持っていただきたいと思っています。(野尻氏)

欧州アクセシビリティ法準拠のためにとるべき対応

法準拠のために、EU経済圏に進出しているEC事業者がとるべき具体的な対応の一例を紹介する。サイトを訪れたユーザーに対し、次のようなUI・UXの提供が求められる

知覚面

  • 画面の音声読み上げソフト対応
  • 代替テキスト(画像などの視覚情報が得られない場合に差し替えて表示する文字情報)の提供
  • コントラスト比、フォントサイズ調整機能の実装 
  • 行間調整機能の実装
  • 自動再生するアニメーションへの停止・非表示の仕組み など

操作面

  • キーボード操作のみでの全機能利用
  • ページを操作するタイミングの調整機能 
  • フォーカスの可視化、明確化
  • 音声入力への対応 など

理解しやすさ

  • わかりやすく理解しやすい文言
  • エラーメッセージの明確化、エラー修正のための提案 
  • コンテンツ構造の明示 
  • 認識しやすい操作ガイダンスの提供(ツールチップなど) など

国内EC事業者の現状

野尻氏によると、Kivaでは「日系の会社では徐々に相談が増えているものの、多くの事業者がこの法改正をまだ十分に認知していない状況」。日本の法改正、特に2024年4月に民間企業に対する「合理的配慮の提供」が義務化された障害者差別解消法と比較すると、欧州は各国で罰金の金額などが明示されているため、EU圏の企業では危機感や意識が高いと言える。

日本では2024年4月に障害者差別改正法が解消され、合理的な配慮の提供が義務化された
日本では2024年4月に障害者差別改正法が解消され、合理的な配慮の提供が義務化された

欧州アクセシビリティ法と障害者差別解消法の相違点は、法的性質、適用範囲、義務の対象、実効性の担保、対応の強制力など。欧州アクセシビリティ法のほうが対象は狭い(欧州市場に進出している事業者のみ)が、強制力は強い

欧州アクセシビリティ法と障害者差別解消法の相違点
欧州アクセシビリティ法と障害者差別解消法の相違点

欧州アクセシビリティ法は、現状、EU経済圏でのEC展開を行っている事業者だけにとどまらず、欧州を含む販路拡大を検討していく事業者にも押さえておいていただきたい。非対応であることは訴訟リスクを抱えることに直結し、企業の事業成長の足かせになってしまいます。(野尻氏)

国内で2024年4月1日に改正された障害者差別解消法

2024年4月1日より、従前は努力義務だった合理的配慮の提供(障害のある人から「社会的なバリアを取り除いてほしい」と意思が示された場合、その実施に伴う負担が過重でない範囲で、バリアを取り除くために必要かつ合理的な対応をすること)が事業者にも義務化された。

これにより、合理的配慮の提供を的確に行うための環境整備として、努力義務となったウェブアクセシビリティの向上に着手するECサイトが増えている

なお、現行の罰則規定では、民間の事業者が違反すると、ただちに罰則を課されるということはない。

対応によって得られるメリット

ウェブアクセシビリティ対応には、対応すべきガイドラインが非常に多く、サイト改修には費用がかかるという課題に直面しやすい。しかし、野尻氏は対応することで次のようなメリットを得られるとして、着手を啓発している。

  • 訴訟リスクの低減:近年では2022年にウェブアクセシビリティ関連訴訟が拡大するなど、訴訟リスクは現実的かつ深刻になっている。ウェブアクセシビリティ対応はこれを軽減する
  • 企業イメージの向上:アクセシビリティへの配慮は、企業の社会的責任(CSR)を果たす上で重要なファクターの1つ。ブランドイメージを高める
  • トラフィックの向上:より多くのユーザーがウェブサイトを利用できるようになることで、結果的にサイトへのアクセス増加が期待できる
  • 顧客体験の向上:障害を持つユーザーだけでなく、高齢者などウェブの閲覧や操作に不慣れな人にとっても、ウェブサイトの利便性が向上する

増加するウェブアクセシビリティ関連訴訟

世界的にウェブアクセシビリティに関する訴訟は急増しており、2022年までにはグローバルで合計1万件以上に達している。なお、今後も増加が予測されている。EU各国でも罰金が科せられるケースが出現しており 、特に2025年6月28日の欧州アクセシビリティ法 (EAA)施行以降は、訴訟件数がさらに増加する可能性が高いと見られている。

米国だけで見ても、2023年にウェブアクセシビリティ関連訴訟が4605件に達した。企業にとって重要な法的リスクとなっている。

訴訟の対象は大手企業からEC、サービス業、教育など多岐にわたっていますが、世界のアクセシビリティ訴訟のうち84%がECサイトを対象としており、ECは特に狙われやすい傾向にあると言えます。(野尻氏)

実際に、日本の大手アパレルブランドも、ECサイトがアクセシビリティに未対応(この件では「障害を持つアメリカ人法(ADA)の違反」)であったことが理由で、米国で2017年に訴状を提出された事例がある。

グローバルでは欧州や米国を中心に関連訴訟が増加傾向となっている。野尻氏によると、2017年に米国大手スーパーマーケットTargetのウェブサイトに対する訴訟が障害を持つアメリカ人法(ADA)違反と認められたことを契機に、ウェブアクセシビリティ関連の訴訟は急激に増えているという。上述の件では、Targetは600万ドルの和解金を支払った。

アクセシビリティ関連の訴訟の一例
アクセシビリティ関連の訴訟の一例

アクセシビリティ対応が追い付いていないEC事業者はまず危機感を持ち、早急な対応が急がれる。

高野 真維

「TikTok Shop」での売上増を支援する広告ソリューション「GMV Max」とは

8ヶ月 ago

Bytedanceは6月30日、「TikTok」アプリ内で商品を販売できるEC機能「TikTok Shop」における広告ソリューション「GMV Max」を7月中に日本で展開すると発表した。

「GMV Max」は「TikTok Shop」での売上増を支援するAI広告ソリューション。オーガニックと広告の両トラフィックを横断的に最適化する。広告の作成から配信、予算管理までをシステムが自動化、出稿主のROI(投資対効果)目標達成やGMV(流通総額)の拡大に貢献するとしている。「GMV Max」の特長は次の通り。

  • シンプルな広告作成:既存の動画クリエイティブやLIVE配信コンテンツを自動で取り込み短時間で広告設定が完了する。
  • 広告運用の自動化:自動で広告の出稿・停止・予算調整を実行し、効果的なクリエイティブを選定する。
  • 全トラフィックの最適化:「おすすめ」フィードに表示されるオーガニックトラフィックやアフィリエイトトラフィックを統合し、広告全体のパフォーマンスを最適化する。
  • 柔軟なROI目標設定:商品単位、LIVE配信ルーム単位でROI目標の設定が可能。目標未達時には配信量を自動で調整する。
「TikTok Shop」での売上増を支援する広告ソリューション「GMV Max」とは
「TikTok Shop」における目標ROIの達成や流通額の拡大に貢献

ショート動画とライブ配信へ対応

「GMV Max」は、「TikTok Shop」のカート付きショート動画、ショーケース、ショップタブなどのショート動画コンテンツに対応する「Product GMV Max」、LIVE配信に対応する「LIVE GMV Max」の2つで構成する。

ショート動画コンテンツに対応する「Product GMV Max」

「Product GMV Max」は「TikTok Shop」上のカート付きショート動画、ショーケース、ショップタブなどのショート動画コンテンツに配信される広告を最適化するソリューション。

「TikTok」に投稿された商品アンカー付き動画や商品カードのパフォーマンスデータから、システムが自動ですべての視聴導線を学習・分析。設定したROIの目標に基づいて広告の配信・停止、予算の調整、クリエイティブを選定する。

LIVE配信に対応する「LIVE GMV Max」

「TikTok」LIVEでのコマース配信に特化した広告ソリューション。LIVE配信ルームへの視聴導線の設計から、コメント・視聴・コンバージョンまでの行動データを一気通貫で分析する。

鳥栖 剛

「TikTok Shop」が日本でスタート、アプリ内で商品の販売から購入が可能に

8ヶ月 ago

2025年夏のスタートと業界内で話題となっていた「TikTok Shop」がついにローンチした。Bytedanceは6月30日、「TikTok」アプリ内で商品の販売から購入が可能となるEC機能「TikTok Shop」を始めたと発表した。

「TikTok Shop」が日本でスタート、アプリ内で商品の販売から購入が可能に
6月30日から「TikTok Shop」がスタートした

I-ne、アンカー・ジャパン、ウィゴーなどがすでに出店

「TikTok Shop」は、動画やLIVE配信などから直接商品を販売できる機能。ショッピング機能付きの動画やLIVE配信を「おすすめ」フィードに表示し、セラー、クリエイターが「TikTok」アプリ内のショッピング対応コンテンツを通じて、ユーザーに直接商品を販売できる。Bytedanceはユーザーがお気に入りのアイテムに出会い、その場で購入が可能となる新しい購買体験「ディスカバリーEコマース」と位置付けている。

「TikTok Shop」にはサービス開始時点から有力EC・通販企業が名を連ねている。すでにI-ne、アンカー・ジャパン、ウィゴー、MTG、KATE、CAGUUU、KINUJO、SHOPLIST、日清食品、丸善ジュンク堂書店、ヤーマン、yutori、ユニリーバ・ジャパン、Yogibo、ラコステジャパン、ワイ・ヨットなどが出店している。

「TikTok Shop」の機能は?

「TikTok Shop」の主な機能は次の通り。各機能は段階的にローンチ予定としている。

  • ショッピング動画およびショッピングLIVE配信
  • 商品ショーケース機能
  • ショップタブ
  • アフィリエイトプログラム
  • 「TikTok Shop」広告
  • 安全な決済体制

ショッピング動画およびショッピングLIVE配信

ユーザーは「おすすめ」フィードに表示される動画やLIVE配信にタグ付けされた商品を直接購入することが可能。セラーは、ショッピング動画で商品の特徴をデモンストレーションしたり、LIVE配信で商品を紹介しながらリアルタイムでユーザーと対話できる。

商品ショーケース機能

各ブランドのプロフィールページを設け、商品一覧やレビューの確認に加えて、商品を直接購入することが可能。企業側は、商品を自由に構成・掲載できる。

ショップタブ

今後数か月以内にアプリ内に「ショップ」タブを新設する。企業は商品を一覧で掲載でき、ユーザーは検索で商品を探したり購入したりできる。注文の管理やおすすめ商品なども「ショップ」タブ内に表示する。

アフィリエイトプログラム

クリエイターとセラーをつなぐ成果報酬型のプロモーションプログラムを設ける。クリエイターは、ショート動画やLIVE配信で商品を紹介することで報酬を得られる。

「TikTok Shop」広告

7月中に「TikTok Shop」にも広告を掲載できるようにする予定。セラーは認知拡大や購買促進に活用できる。

安全な決済体制

「TikTok Shop」は、信頼性の高い外部決済プラットフォームと連携しており、迅速かつ安全な決済体験を実現するとしている。

安全性の取り組みは?

ユーザーが安心・安全にショッピングができるように機能やサービスを備えた。商品レビューや報告機能、返品・返金手続きなど、さまざまな機能を用意。また、すべての商品掲載は、「TikTok Shop」ポリシーとコミュニティガイドラインへの準拠を必須としている。

「TikTok」では、技術と人間による審査を組み合わせ、ポリシーの遵守を徹底しているという。ガイドラインに違反していると判断したセラーや商品については、削除などに対応する。

パートナー制度も充実

「TikTok Shop」ではさまざまなパートナー制度を用意。ビジネスオペレーションの効率化を図りながら、提供サービスとサポート体制を強化する。

TSP(「TikTok Shop」 Partner)

店舗運営・コンテンツ制作・LIVE配信・広告運用などセラーを包括的にサポートする公式パートナー制度を設けた。

コマースプラットフォームパートナー

セラーが利用するコマースプラットフォームと直接連携できるツールを提供する。たとえば、BASEのネットショップ作成サービス「BASE」に登録しているセラーは、「BASE」の拡張機能を通じて「TikTok Shop」における商品情報や在庫数を直接管理できる。「TikTok Shop」ではその他主要なコマースプラットフォームとの直接連携やコネクターの提供も実施しているという。

マルチチャネルパートナー

オムニチャネルで事業展開するセラー向けに、主要マルチチャネルプラットフォームとの連携を進めているという。

追加アプリおよびサービス

クリエイターとセラーは、PayPay(決済サービス)や国内の配送サービスなど、円滑なEC運営を支える多様なアプリやサービスを選択・利用できる。

鳥栖 剛

中国発ECの「SHEIN」の、製品の安全性と品質を管理するための行動基準+方針とは?

8ヶ月 ago

ファストファッションブランド「SHEIN(シーイン)」をグローバル展開するSHEIN Grpup(シーイン・グループ)は6月26日、製品の安全性と品質管理体制を強化するための新たな目標と施策を発表した。

製品試験数を2025年には前年比25%増となる250万件にまで拡大。コンプライアンス関連施策への投資額は年間1500万米ドルに達する見込みとしている。

国際的に認知された15の製品検査機関との連携を強め、製品検査体制を強化していく。「SHEIN」の製品安全品質管理体制は、米国の消費者製品安全法(CPSA)、EUの一般製品安全規則(GPSR)など各国の関連法規や業界基準に準拠しながら、独自の安全基準に基づいて構築。製品検査は販売前から販売後までの各場面で実施し、製品が常に適正な基準を満たすよう継続的にモニタリングしている。また「SHEIN」の専任コンプライアンスチームが世界各国の法令を注視し、基準やポリシーを定期的に更新しているという。

「SHEIN」の行動基準と方針

「SHEIN」は製造パートナー・サードパーティ販売者を含む全サプライヤーに、関連する製品安全法や規制、「SHEIN」が定める管理基準と方針(「SHEIN」の「使用禁止物質リスト(RSL)」やサプライヤー向け行動規範など)への準拠を求めている。

また、方針と基準を満たす「承認済み」素材ライブラリを常時管理。すべての「SHEIN」デザイナーが利用できるようにしており、現在はライブラリの要件を強化し、生地だけでなく、アパレル製品としてのコンプライアンス試験に合格した装飾品や付属品も含むようにしたという。ライブラリへ登録されるには、対象素材が「SHEIN」の基準に適合し、化学的安全性基準に準拠している必要がある。

生地管理の取り組みとして、たとえばポリウレタン(PU)など高リスクの生地は、「SHEIN」のRSL(制限化学物質)テストに合格しなければ素材ライブラリに登録されないようにしている。そのほか、2025年4月以降、「SHEIN」ブランドの子ども用アパレルに使用される可能性のある生地は、登録時に化学成分および可燃性の検査を受けることが必要となった。

装飾品・付属品管理については、素材ライブラリの拡張に伴って最終製品の付属品に対しても追加のコンプライアンス追跡システムを導入した。付属品の登録を希望するサプライヤーは、「SHEIN」のRSLやその他の関連基準に準拠していることを証明する試験報告書の提出が必要となった。

書類や認証の審査

ではサプライヤーに対し、電子機器、子ども用玩具・製品、ベビー用品、化粧品、医療機器、軽工業製品、個人用防護具、繊維製品など、特定の法規制の対象となるカテゴリーの商品に関する証明書を、「SHEIN」のシステムチェックや手動審査のために提出することを義務付けている。高電圧電子製品を扱う全ての販売者に対しては、試験報告書、ラベル、RoHS(EU)、FCC(米国)などの認証書類の確認頻度を増やす予定。

モニタリング・製品試験

製品の販売サイクル全体において第三者試験機関と連携して化学物質を含む安全試験を実施している。2025年には国際的に認知された15の試験機関との提携を拡大し、検査数増加をめざす。

不適合・方針違反で契約解除も

不適合や方針違反と判定されたサプライヤーに対しては、商品の掲載削除、サプライヤーポイントの減点、再発注制限、契約解除など、事案ごとの重大性に応じた措置を講じるという。製品に関する申し立てがあった場合には、調査期間中は該当の商品を一時的にサイト掲載を停止する。実際にマーケットプレイス「『SHEIN』Marketplace」の開始以降、コンプライアンス要件を満たさなかった540以上の販売者との取り引きを終了しているという。

SHEIN Grpupは、「『SHEIN』ブランド製品および、マーケットプレイス上の販売者による製品の全ての製品において『安全で信頼できる商品を提供すること』に全力で取り組んでいる」としている。

鳥栖 剛

アルペン、自社ECサイトを刷新。「Alpen Group Online Store」→「Alpen Online」へ名称変更

8ヶ月 ago

アルペンは6月26日に公式オンラインストアをリニューアル、「Alpen Group Online Store」から「Alpen Online」へ名称を変更した。これまでブランドごとに運営していた「SPORTS DEPO」「Alpen Outdoors」「GOLF5」を統合した。

アルペンは公式オンラインストアをリニューアル、「Alpen Group Online Store」から「Alpen Online」へ名称を変更した
リニューアルした「Alpen Online」

アルペンのECは、中古ゴルフクラブを除き4万品番を扱っている。リニューアルでは顧客が興味のある商品にたどり着きやすいECサイトへと改善。人気商品やイチオシ商品、顧客1人ひとりに適したレコメンド商品などが、ユーザーの目に留まりやすいECサイトにしたという。

お気に入り登録や再入荷通知機能で欲しい商品の情報を入手しやすくしたほか、新しいトレンド商品と古いモデルのお買い得商品をタブ分けし、ストレスなく商品情報が得られる機能をアップデート。今後は興味のある複数の商品を横並びで比較できる機能も実装する。

限定商品のアプローチを強化

アルペン限定商品の画像に限定商品であることが一目でわかるアイコンを表示、アプローチを強化する。

アルペンは公式オンラインストアをリニューアル、「Alpen Group Online Store」から「Alpen Online」へ名称を変更した
限定商品はアイコン表示でわかりやすくした

中古ゴルフクラブのEC販売再開

一時的に中断していた中古ゴルフクラブのEC販売を再開する。全国のGOLF5店舗が持つ中古クラブ約10万点をECサイトで並べて見て購入できるようにした。

アルペンは公式オンラインストアをリニューアル、「Alpen Group Online Store」から「Alpen Online」へ名称を変更した
中古ゴルフクラブの販売を再開

メディアコマースも強化

「Alpen Online」は、メディアコマースとして顧客の求める情報が手に入る情報発信源にしていくという。さまざまなニーズに応えるため情報コンテンツを充実する。すでに運営中のメディアサイト「Alpen Group Magazine」を今回のリニューアルに合わせてECサイト内に統合。メディアからすぐに欲しい商品ページに移動できるようにした。

アルペンは公式オンラインストアをリニューアル、「Alpen Group Online Store」から「Alpen Online」へ名称を変更した
情報コンテンツ「Alpen Group Magazine」もECサイト内に統合した

OMOも推進、店舗受取も再開へ

全国の店舗と連動したOMOサービスも引き続き提供する。実店舗で在庫がない場合にECの物流網を活用する「ご自宅直送」のほか、EC上の商品を確保し実店舗で受け取れる「店舗受取」も2025年末に再開予定としている。

セキュリティも強化

セキュリティ環境はさらに高い水準にグレードアップ。今後も随時アップデートを続けていくとしている。また、今回のリニューアルで会員登録をせず、ゲストとして商品を購入できるようにした。

◇◇◇

リニューアルオープンを記念して、2025年6月30日から7月4日まで、リニューアルセールを開催する。ポイント10%還元やタイムセールなどを実施する。

アルペンは2024年8月、2027年6月期を最終年度とする3か年の「中期経営計画」において自社EC売上高を現在の2倍超に拡大させる計画を掲げている。そのなかでEC売上2倍超に向けた取り組みの1つとしてECサイトのリニューアルを掲げていた。アルペンのEC売上高は2024年6月期で250億円超と見られる。

鳥栖 剛

中小企業の「夏季賞与」、84%が支給予定。増額予定は36%、「変わらない」が最多

8ヶ月 ago

転職サイトのエン・ジャパンは6月25日、中小企業における2025年の夏季賞与予定の実態調査の結果を公表した。

それによると、中小企業の84%が夏季賞与を支給する予定で、支給しない企業は2024年比で4ポイント増加した。賞与額は3社に1社が増額予定のものの、「変わらない」が最多だった。賞与支給に関する悩みでは「支給額による社員モチベーションへの影響」が2年連続最多だった。

夏季賞与の支給予定

2025年の夏季賞与は支給予定を聞いたところ、「支給予定」が84%でトップ。2024年調査比で3ポイント減った。夏季賞与を「支給しない予定」と回答した企業は12%で、前年比で4ポイント増えた。

中小企業の「夏季賞与」、84%が支給予定。増額予定は36%、「変わらない」が最多 転職サイトのエン・ジャパン調査
夏季賞与の「支給予定」の回答は3ポイント減

「支給予定」と回答した割合が多い業種は、「商社」(95%)、「IT・情報処理・インターネット関連」(94%)、「メーカー」(93%)、「不動産・建設関連」(92%)が上位にあがった。「流通・小売関連」は78%にとどまった。

中小企業の「夏季賞与」、84%が支給予定。増額予定は36%、「変わらない」が最多 転職サイトのエン・ジャパン調査
「流通・小売関連」の支給予定は78%にとどまる

夏季賞与の額

夏季賞与を支給予定の中小企業に支給額の変動を聞いた。2024年から「変わらない予定」は47%と最多で、増額予定と回答した企業は35%だった。

中小企業の「夏季賞与」、84%が支給予定。増額予定は36%、「変わらない」が最多 転職サイトのエン・ジャパン調査
夏季賞与が増額予定の中小企業は35%に

増額予定の企業に増額幅を聞いたところ「1%~3%」が22%で最多だった。

中小企業の「夏季賞与」、84%が支給予定。増額予定は36%、「変わらない」が最多 転職サイトのエン・ジャパン調査
増額幅の最多は「1%〜3%」に

増額理由は「ベースアップ(基本給の増加)の影響」(24%)がトップとなった。

中小企業の「夏季賞与」、84%が支給予定。増額予定は36%、「変わらない」が最多 転職サイトのエン・ジャパン調査
増額の理由トップは「ベースアップ(基本給の増加)の影響」

一方で、減額予定の企業の減額幅は、「15%以上」(19%)が最多だった。

中小企業の「夏季賞与」、84%が支給予定。増額予定は36%、「変わらない」が最多 転職サイトのエン・ジャパン調査
夏季賞与を減額予定の企業の減額幅は15%以上が最多に

減額理由は「業績不振」(79%)が最多だった。

中小企業の「夏季賞与」、84%が支給予定。増額予定は36%、「変わらない」が最多 転職サイトのエン・ジャパン調査
夏季賞与の減額理由トップは「業績不振」

賞与支給に関する悩み

社員への賞与支給に関する悩みや課題についても聞いた。結果は「賞与の支給額による社員モチベーションへの影響」が43%でトップで2年連続最多。次いで「社員への評価・賞与の査定基準への悩み」「業績不振など、原資確保の悩み」がそれぞれ36%で同率だった。

中小企業の「夏季賞与」、84%が支給予定。増額予定は36%、「変わらない」が最多 転職サイトのエン・ジャパン調査
「賞与の支給額による社員モチベーションへの影響」が43%でトップに

調査概要

  • 調査方法:インターネットによるアンケート
  • 調査期間:2025年5月15日~6月9日
  • 調査対象:『人事のミカタ』を利用する従業員数300名未満の企業
  • 有効回答数:118社
鳥栖 剛

ECモールSEOは「商品ごとの最適化」、Web検索対策は「サイト全体の最適化」 | 『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』ダイジェスト

8ヶ月 ago
『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』(坂本悟史/コマースデザイン 著 インプレス 刊)ダイジェスト(第6回)

プル集客は、検索経由を中心とした「能動的に情報を探しに来るお客さん」を対象とした集客方法です。想定すべき検索エンジンは2種類あり、それぞれ仕様が違います。1つは楽天市場やAmazonなどECモールの「商品検索」で、もう1つはGoogleなどの「Web検索」です。

「商品検索」と「Web検索」の違い

商品検索もWeb検索も、「検索結果画面でなるべく上位に表示されて、お客さんの視界に入り、興味を持ってクリックしてもらう」ことで、集客ができます。

以下の3要素を高めることで、プル集客力がアップします。

  1. バリュー要素:検索エンジンからの評価
  2. マッチング要素:検索意図とキーワードから逆算した作り込み
  3. クリック率:見た目の分かりやすさ

あらゆる検索サービスは、「各ユーザーの需要」と「商品や情報たち」のマッチングサービスだと言えます。需要にマッチした商品や情報はたくさんあるので、その中から「最も価値(バリュー)の高い情報」から順に表示されます。

ECモールの「商品検索」では、売上実績や評価の高い「商品」が上位に表示され、Googleなどの「Web検索」では、評価の高い「サイト」や「ページ」が上位に表示されます。

ただ、いずれも前述の「バリューはあるか、マッチングしたか、クリック率が高いか」で集客の成否が決まるという構造は同じです。この基本を理解しておくと、仕組みが変わっても、状況判断がスムーズになります。

ECモール検索は 「商品ごとの最適化」が大切

ECモールの「商品検索」では、どのECモールでも、当該商品の「直近の売上」が高いと順位が上がります。 よく売れるものを上位表示させることで、ECモールにもマージン売上が発生するので、当然ですね。ただ、出店者にとっては、「検索順位を上げて売上を伸ばしたい」のに「売上が伸びないと検索順位が上がらない」という矛盾が発生します。このままでは検索順位が低いままになります。

対策としては、まず「マッチング要素」への対策を優先します。

キーワード先読みと網羅で「マッチング要素」に注力

ECモールの商品検索で表示されるかどうかは、商品名や商品説明文などの商品情報に検索キーワードが含まれているかどうかが判断基準となります。そのため、検索されうるキーワードを幅広く記入しておくことで検索にヒットしやすくなります。例えば「ババロア」といった一般名詞だけでなく「スイーツ」「洋菓子」などのカテゴリ名、「デザート」「お中元」などの用途、「バースデーケーキ」に対しての「誕生日ケーキ」といった別表記、「誕生日 男の子」といった対象者などの「間接的なキーワード」を入れていくことが重要です。

モールECの商品検索では、仕様上、出店者がカテゴリページを作っていても、その内容は商品検索に反映されません。よって、ヒットさせるには必然的に「カテゴリに書くような情報も商品ページの中に書いていく」ことになります。その結果、ECモールでは「単語の羅列のような読みづらい商品名」になる傾向にあります。

さらに、キーワードの記入だけでなく各ECモールが定義した商品カテゴリやタグ・商品属性を適切に登録することも、マッチング率を高める方法です。靴であれば、サイズや「メンズ」といった商品属性情報を商品情報に登録しておくことで、検索にヒットしやすくなります。

このような施策は、1商品だけで実施しても体感効果は少ないのですが、店舗内の全商品で徹底することによって大きな成果が出ます。そのためには、商品マスタ(法則18)の整備、商品登録や更新時の仕組み化が重要です(法則25)

※ 関係のない単語を羅列するなどはペナルティの対象となります。商品検索のアルゴリズムは、Web検索と比べると精度が低い傾向ですが、お客さんがお金を払うものですから、人間による巡回チェックが行われています。

売上が伸びると「バリュー要素」が高まる

このように、1つ1つの商品で検索キーワードを先読みし、「マッチング要素やクリック率」を向上させ、売上実績を積み上げます(「バリューを高める」に該当)すると検索順位が上がって売上が伸びて、順位が上位で安定するという、好循環に入ります。あるいは、後述する検索連動型広告でブーストをかけて、人為的に検索順位を上げることもできます。

その他の影響要素としては、出荷スピードがあります。EC モールごとに基準は違いますが、注文から発送までの期間が短い商品ほどバリューが高くなります。 レビューの平均点数や件数も影響するので意識しましょう。

商品検索結果で目立って「クリック率」を向上

上位表示されたとしても、クリックされないと売上にはつながりません。そこで、以前紹介した検索結果に表示される「商品画像」で興味を引きます。また、商品名の頭に「国産」「大容量」など、魅力を端的に表現した単語を追加することも有効です。法則3で紹介した「ダレナゼ」を踏まえ、お客さんの目線で書きましょう。

同じECモールでもAmazonは例外で、「カート獲得」が最大の影響要素になります。楽天市場やYahoo!ショッピングと違い、Amazonでは出品者が違っていても同じ製品なら商品ページは1つに統合され、価格が安く出荷が早い店の商品だけが「代表」として表示されます。なので、商品情報を調整することができません。仕入れ商品よりオリジナル商品のほうが競争を避けやすい構造だとも言えます(別注商品などのオリジナル商品企画については法則54を参照してください)

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。 コマースデザイン マッチング要素とバリュー要素

Web検索は「サイト全体の最適化」が重要

Web検索の「バリュー要素」は、サイト全体の専門性が重要

ECモールでは「商品」が強めに評価されるのに対して、Googleでは個々のページを総合した「サイト全体への評価」が影響します。読者にとって「専門性と信頼性のある情報」を提供しているサイトが高く評価されます。また、借り物ではなく独自の経験であったり、専門家としての裏付け(権威性)があるほうが好評価になります(経験や権威性、専門性などの評価される基準をまとめてE-E-A-Tと言います)

基準としては、検索エンジンが記事を読んで品質を高く評価したり、信頼できる外部サイトから言及されると、バリュー要素が強まっていきます。ページ表示速度やスマホでの閲覧に適しているかなどの「使い勝手」も影響します。

Web検索は、「基本的に商品を探している」ECモールと違い、ユーザーは情報を調べています。読者にとって価値ある情報(例:毛ガニの食べ方)を発信し、「毛ガニの食べ方を知りたい」人を集めても毛ガニの売上に直結はしませんが、前述の「権威性」にあたるので、じりじりとサイト全体の評価が高まります。サイト全体の専門性が評価されると、徐々に売上に直結する検索キーワード(例:毛ガニ 取り寄せ)でも有利になります。この状態を目指し、半年以上はかけて、長期的な取り組みとして取り組みましょう。この後の「フック集客」で紹介する、コンテンツマーケティング施策(法則8)が有効です。

Web検索の「マッチング要素」

商品検索では商品だけが表示されますが、GoogleなどWeb検索ではカテゴリページやトップページが表示されやすいようです。特に、「複数の商品ページやコンテンツを束ねるカテゴリページ」がよく上位に表示されます。そのため、サイト内の各ページが階層構造になるよう設計することが重要です。これをトピッククラスターモデルと言います。

作業手順としては、「そのサイトでユーザーが検索しそうな様々なキーワード」をいったん全部洗い出し、主要なキーワードを配置する形で階層構造を作ります。つまり、上位にカテゴリを作り、下位に詳細ページを配置します(例えば、沖縄料理カテゴリの下に、沖縄料理に関連する商品や情報を配置)

キーワードは、ページタイトルや見出し、本文中など、適切な場所に自然に配置します。細かい表記揺れ(例:誕生日ケーキとバースデーケーキの違い)は、検索エンジンが理解してくれるので、細かく網羅する必要はありません。意味が伝わりやすいライティングであれば大丈夫です。

商品検索では「検索キーワードの先読みと網羅的記入」が重要ですが、Web検索では単語にとらわれすぎず、自社の専門性を生かして「ユーザーに役立つ情報を発信する」ことに意識を置いてください。

Web検索の「クリック率」

Web検索でクリック率を上げるには、ページのタイトルやdescriptionと呼ばれる「ページの説明文」の調整が有効です。検索結果画面でどのように表示されるかを想定し、分かりやすく書きましょう 。

ただ、今後のWeb検索では「AIがユーザーの需要に合わせて情報を要約して表示する」場面が増えてくると予想されます。AIの発展によって、Web検索がどう変わるかに注目し、柔軟にやり方を変えていきましょう。

検索連動広告について

広告について補足します。ECモールやGoogleでも、検索結果画面には、通常の検索結果に加えて検索連動型の広告が表示できます。ユーザーが検索したキーワードに関連する広告を表示する仕組みのことです。

GoogleなどのWeb検索結果に表示される検索連動型広告は、リスティング広告とも呼ばれ、検索結果画面の上部や下部に表示されます。商品名だけでなく、悩みや課題に関するキーワードでも広告を配信できるのが特徴です。

楽天市場やAmazonなどのECモールにも、検索連動型広告が存在します。楽天市場の「RPP広告」、Amazonの「スポンサー広告」などがそれにあたります。

いずれもクリック課金制かつ入札制で、競争の激しいキーワードは値段が上がっていきます。また、出しっぱなしだとどんどん無駄にお金がかかってしまうので、こまめに調整することが大変重要です。商品の在庫や、季節ごとの需要変動やモールイベント動向も考慮しましょう。費用を抑えるなら、収益性の高い商品に絞って広告を出稿するのがお勧めです(広告の効果検証と運用は法則28を参照)

データフィード広告について

取扱商品数が多い EC の場合は、商品情報データを活用した広告が使われます。例えば、Googleで商品について検索すると、ECモールのように「画像付きの商品検索結果」が表示されることがありますよね。これをGoogleショッピング広告と呼びます。

GoogleやFacebookなどの媒体側が指定するフォーマットに合わせて、手持ちの商品情報を加工したデータを提供することで、広告が表示されます。これは、ECモールに商品情報をアップロードするのと同じことです。「原稿」ではなく「商品データ」を渡して、自動で原稿を生成してもらうわけですね。

広告媒体に提供された商品情報データは、プル集客だけでなく、プッシュ集客(例:ページの閲覧時に表示されるディスプレイ広告)でも使われます。こちらについては、法則7で解説します。

この記事は『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』(インプレス刊)の一部を編集し、公開しているものです。

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。

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坂本悟史 /コマースデザイン 著
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ECの仕事を「販売・業務・組織・戦略」の 4分類に整理。現代のEC販売はもちろんのこと、仕入れ・製造から受注・出荷までのEC業務、AIやリモートを活用したEC組織運営、商品開発やブランディング、会計や経営計画などのEC戦略までをカバー。経営者の学び直し、担当者の育成、組織の共通言語におすすめです。

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7-9月の平均気温は全国的に平年より高い、40度級の酷暑に警戒【ウェザーニューズの予想】

8ヶ月 ago

ウェザーニューズが発表した「猛暑見解2025」によると、2025年7〜9月の気温は全国的に平年より高くなる見込みで、地域によっては40度前後に達する「酷暑」も見込まれる。そのため、厳重な警戒が必要と見解を示している。

7-9月の平均気温は全国的に平年より高い、40℃級の酷暑に警戒【ウェザーニュースの予想】
ウェザーニュースの「猛暑見解2025」について

ウェザーニューズは2025年夏について、7月末〜8月前半にかけて暑さがピークになると予想。太平洋高気圧に加え、チベット高気圧が日本付近にまで張り出し、高気圧が上空で重なり合う「ダブル高気圧」が発生した場合、35度を超える「猛暑日」が続き、地域によっては40度前後に達する恐れがあるとした。8月末〜9月前半にかけても残暑が厳しい見込みという。

2025年は平年よりも早く全国的に梅雨が明け、厳しい暑さが早く始まる可能性がある。一方で、7~9月の真夏日や猛暑日、熱帯夜の日数は全国的に平年より多いものの、2024年よりは少なめになると予想している。

全国各地の7〜9月の「真夏日」「猛暑日」「熱帯夜」日数の予測では、「真夏日」は、全国的に平年より多くなる予想。「猛暑日」は平年と比べると、東京・名古屋・大阪・広島・福岡などの都市部、京都・岐阜・甲府などの内陸部でより多くなる見込み。「熱帯夜」の日数も各地で平年より多くなる見込みとした。

東京では「真夏日」が57日、「猛暑日」が12日、「熱帯夜」が34日と予測している。京都では「真夏日」が72日、「猛暑日」が26日、「熱帯夜」が41日、甲府では「真夏日」が67日、「猛暑日」が25日、「熱帯夜」が16日と予測した。京都と甲府では1か月近い日数で35度以上の「猛暑日」となる恐れがあるとした。

鳥栖 剛

「Qoo10」の「メガ割」攻略法。2週間で4000セット・2700万円を売ったインフルエンサー施策事例を大公開 | インフルエンサー施策で「再現性」 は実現できる──持続的なブランド成長が叶う実践メソッド

8ヶ月 ago
Z世代を中心に注目を集めるECプラットフォーム「Qoo10」の「メガ割」で、インフルエンサー施策が成果につながる理由、実施すべき施策などを解説します

eBay Japanが運営するECプラットフォーム「Qoo10」で年4回開催されている大型セール「メガ割」。Z世代を中心に「『メガ割』は毎回チェックするイベント」として定着。InstagramやTikTokでは、「#メガ割」で商品を紹介する投稿が数多く並んでいます。この記事では、PLAN-Bと「Qoo10」を運営するeBay Japanへの取材、自社の「Qoo10」サイト運営事例から、「『メガ割』において、なぜインフルエンサー施策が成果につながるのか」「その裏側にはどんな仕掛けがあったのか」を解説します。

勝負は“「メガ割」前”に決まっている。検討リストに入るための戦い方

「Qoo10」はZ世代を中心に支持を集めるECプラットフォーム
「Qoo10」はZ世代を中心に支持を集めるECプラットフォーム

「Qoo10」の「メガ割」は、通常、セール開始の3~5日前から、ユーザーに最大9枚の20%オフクーポンを付与します。そのため、多くのユーザーが「どの商品に使うか」を事前に考え、購入候補をリストアップした上で「メガ割」のスタートを待っています。

この期間にユーザーの検討リストに入っているかどうかが、売り上げなどに直結します。そのため、「今だけお得」というセール時が始まってからの告知だけではなく、比較・検討フェーズで候補に入り込むための事前設計が重要になってくるのです。

つまり、「メガ割」の数か月前から勝負が始まっているのです。

「Qoo10」が年4回実施しているイベント「メガ割」
「Qoo10」が年4回実施しているイベント「メガ割」

2週間で4600セット・2700万円を売り上げた施策とは

私たちは2024年11月、自社で運用している美容アカウント「ナラ(InstagramTikTokYouTube合計約30万フォロワー)」で、「メガ割」に合わせた施策を実施しました。

PLAN-Bが運営している美容アカウント「ナラ」
PLAN-Bが運営している美容アカウント「ナラ」

私たちが実際に行った施策を、ステップごとにお伝えします。

① 「メガ割」数か月前から「日常使い」の意識を浸透させる

最初のステップは、セール開始の数か月前から、インフルエンサーを通じて商品のリアルな「愛用感」を伝えることです。これにより、「この人、本当にこの商品が好きなんだな」というユーザーからの信頼や共感を生み、商品が自然と「よく見る存在」として記憶に残る状態を作ります

② 約1か月前から「気になる」「保存・リストに追加」を促す投稿を強化

「普段から愛用している」という信頼の土台ができたら、いよいよセールに向けて動き出します。「メガ割」開始の約1か月前、商品の「ここがすごい」「ここが良い」といった魅力を具体的に伝える投稿へシフト。ユーザーの「気になる」気持ちを刺激し、期待感を高めながら、保存や検討リストへの追加といった、購買につながる具体的なアクションを促します。

③ セール初日は「今すぐ買いたい!」に直結させる投稿へ集中

「気になる」「保存・リストに追加」と購買意欲を高めてきたユーザーへ、いよいよ購入を促すのがセール初日です。この日は「『メガ割』で〇〇円OFF」「購入は今だけ!」など、価格メリットや限定感を全面に打ち出し、購入に直結する情報を届けます。 投稿構成、ビジュアル、コピーすべてでユーザーの購買意欲や「今すぐ買いたい」気持ちが最高潮に高まるように刺激します。

「メガ割」4か月前からセール初日までに実施すること
「メガ割」4か月前からセール初日までに実施すること

約30万の総フォロワー数を持つ「ナラ」のアカウントでは、複数の投稿を展開。そのうちの1つは172万回再生/1.2万保存を記録し、大きな反響を獲得しました。

結果として「メガ割」の2週間で、累計の販売商品数は4600セット、売上高は2700万円の成果につながりました。この「メガ割」の成果は、私たちがこれまでの豊富なインフルエンサー施策経験から培ってきた独自の考え方に基づいています。

一般的なインフルエンサープロモーションは情報発信に留まりがちですが、特に注目度が高い「メガ割」のようなイベントでは、「いつ」「どんな情報を」「どう伝えるか」を戦略的に設計することが重要です。

消費者の行動変容を促すのは「保存される投稿」

インフルエンサーを活用した施策を紹介しましたが、そもそも成果につながる投稿を作れるインフルエンサーは、どのように見つければ良いのでしょうか。

すべてのインフルエンサー施策において最重要ポイントとも言える「インフルエンサーの選び方」について、私たちが月間3万件以上の投稿データを日々分析することで見えてきた「成果を出せるインフルエンサー」に共通する傾向、その見極め方を具体的に解説していきます。

「成果を出せるインフルエンサー」が持つ4つの共通点

私たちの分析では、「成果を出せるインフルエンサー」には、共通して以下の4つの力があると考えています。

  1. 消費者目線で「気づき」をくれる:企業にはない視点や言葉選びで、商品の魅力をより自然に伝える力。投稿の切り口が新たな発見につながることもあります
  2. トレンドを敏感にキャッチする:SNSトレンドを素早く捉え、投稿に自然に取り入れられる感度の高さ
  3. 購買を促す「プレゼン力」がある:なぜおすすめなのか、どんな人向けかなどを、自分の言葉でわかりやすく語れる力
  4. フォーマット適応力を備えたコンテンツ表現力:静止画、ショート動画、リールなど、各SNSに最適な形式・構成で投稿を作り上げる表現力
拡散力のあるコンテンツを作成できるインフルエンサーの特徴
拡散力のあるコンテンツを作成できるインフルエンサーの特徴

成果を出すインフルエンサーの見極め方

では、このようなポテンシャルを持つインフルエンサーを、具体的にどう見極めれば良いのでしょうか?

ポイントとしてお伝えしたいのは、「Qoo10」の事例にもあった通り、インフルエンサー施策を行う際、売り上げなどの成果にひも付く投稿には、必ずと言っていいほど「保存」というアクションが伴っているということです。

保存という行動は、「あとで見返したい」「忘れずに検討したい」というユーザー心理の表れです。消費者に刺さった投稿は結果として保存されやすく、この傾向は一般的なインフルエンサーマーケティングにおいても変わりません。

だからこそ、インフルエンサーの選定においても、日ごろ投稿しているテーマとブランドとの親和性やリーチ数はもちろん、過去のPR案件での保存率など「態度変容に寄与できるか」という視点が重要だと考えています。

私たちが実際に重視しているのは、次の4つのポイントです。

  • 保存率:リーチ数に対する保存数の割合。購買検討フェーズへの入り口を示す重要な指標です
  • コメントの質:感想だけでなく、「使ってみたい」「どこで買える?」など、具体的な検討や購買意欲を示す反応があるか
  • 投稿テーマと商品の親和性:インフルエンサーの世界観に、自社の商品が自然に馴染んでいるか
  • ブランド文脈に沿った発信ができるか:単発PRではなく、ブランドのストーリーやメッセージに沿った発信ができるか
◇◇◇

次回は、インフルエンサー施策を単発で終わらせず、持続的なブランド成長につなげる新しいアプローチ「インフルエンサーグロース」について詳しくご紹介します。

PLAN-Bは、「世界中の人々に『!(驚き)』と『♡(感動)』を」を経営理念とし、デジタルマーケティング事業やマーケティングDX事業を中心に、顧客志向と技術力を強みにお客さまの事業成長に貢献するデジタルマーケティングエージェンシーです。

当社が提供する「Cast Me!」 は、消費者の心に響く、 拡散力のあるクリエイティブが作れるインフルエンサーとのマッチングや無料の投稿二次利用を通じて、ブランド価値の伝播から新たな価値創出まで、革新的なコミュニケーションの形を提供します。

Cast Me!:https://castme.jp/

森山 佳亮
森岡 明香里

口コミを書きたくなる瞬間は「満足したとき」62%、「不満を感じたとき」33%<口コミの消費者調査>

8ヶ月 ago

マイスタースタジオが実施した「口コミを書きたくなる瞬間に関する意識調査」によると、口コミを書きたくなる瞬間は商品やサービスに「満足したとき」が62.8%、「不満を感じたとき」が3.8%で、感情が大きく動いたときに口コミを書きたくなることがわかった。

調査対象は全国の男女500人。内訳は女性355人、男性145人。調査期間は2025年4月12~14日。

口コミを書く頻度は「年3回以下」が約7割

口コミを書く頻度を聞いたところ、最も多かったのは「年1~3回」で42.4%、続いて「年に1回未満」が31.0%で、口コミを書くのは年に3回以下という人が7割以上を占めた。「年4〜6回」は14.8%、「年7〜9回」は3.4%、「年10回以上」は8.4%だった。

マイスタースタジオは「高頻度で口コミを書いている人は少なく、口コミを書くことは多くの人にとって日常的な習慣ではなく、特別な行動」「投稿する場合には『面倒くささ』『恥ずかしさ』などを超えるような、強い動機や目的がある」と考察している。

口コミを書く頻度
口コミを書く頻度

目的は「参考情報を提供したい」「おすすめしたい」

口コミを書く目的を聞いたところ、「参考情報を提供したい」が最多で33.4%だった。これに続き、「おすすめしたい」は28.8%、「意見を発信したい」は4.2%だった。

口コミを書く目的(複数回答可)
口コミを書く目的(複数回答可)

「参考情報を提供したい」と答えた回答者からは、「自分が口コミを参考にしているので、自分の意見を他の人にも参考にしてほしいため」「自分が買う前に口コミに助けられることも多いので」といったコメントがあがった。

「おすすめしたい」と答えた回答者からは、「いい商品や場所だったときに、口コミを見ている人におすすめしたいと思うから」「気に入った商品を紹介したい」「『良いお店なのに知ってる人が少なそうだ』と思ったときに、教えたいから」といった声があった。

「注意喚起したい」では、「掲載されている商品と実際に到着した商品に違いがある場合など」「不具合があったときや不快に感じたときに、他の人に同じ思いをしてほしくなくて書く」などのコメントがあがった。

書きたくなる瞬間は「満足したとき」

口コミを書きたくなる瞬間は、「満足したとき」が最多で62.8%、続いて「不満を感じたとき」が33.8%、「特典が魅力的」が19.6%だった。マイスタースタジオは「ポジティブであれネガティブであれ、感情が大きく動いたときに口コミを書きたくなることがわかった」と解説している。

口コミを書きたくなる瞬間(複数回答可)
口コミを書きたくなる瞬間(複数回答可)

「満足したとき」と答えた回答者からは、「期待を大きく上回るサービスや対応を受けたとき」「感動レベルのでき事があると、自然と『誰かに伝えたい!』という気持ちになる」といったコメントがあがった。

「不満を感じたとき」からは、「商品だけでなく、会社側の対応に問題があると感じたとき」「期待はずれのとき。あまりにも理想とかけ離れている商品だったとき」といった声があった。

書くときに気を付けるのは「正直に書く」「伝わりやすく書く」

口コミを書く時に気をつけていることを聞いたところ、最も多かったのは「正直に書く」で25.6%、「伝わりやすく書く」が25.2%、「口コミを受ける側に配慮する」が17.2%、「主観的になりすぎない」が15.0%で続いた。

口コミを書くときに気をつけていること(複数回答可)
口コミを書くときに気をつけていること(複数回答可)

「正直に書く」と答えた回答者からは、「嘘を書いたり内容を盛ったりしても誰の得にもならないから、すべて素直に書く」「肝心なことを書かないと伝わらない」「事実を正確に伝える。嘘や誇張表現をしないように気をつける」といったコメントがあがった。

「伝わりやすく書く」からは、「自分がしてもらったことや対応を簡潔に短く、伝わりやすくして記入する」「おすすめできる点を箇条書きにして、わかりやすく伝えられるように気をつけている」などの声があった。

調査概要

  • 調査期間:2025年4月12日~14日
  • 調査機関:自社調査
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 調査対象:全国の男女500人(女性355人/男性145人)
  • 回答者の年代:10代 1.0%、20代 21.6%、30代 37.6%、40代 23.4%、50代 13.0%、60代以上 3.4%
大嶋 喜子

パーソナライズスタイリングのDROBE、オンラインセレクトショップを開設。ライブ配信+ディレクターセレクトの購買体験を提供

8ヶ月 ago

1to1のパーソナルスタイリングサービス「DROBE(ドローブ)」を展開するDROBEは6月24日、オンライン上のセレクトショップ「&DROBE(アンドローブ)」を開設した。「DROBE」に会員登録をしていない消費者も、「DROBE」が独自にセレクトしたファッションアイテムを購入できるようになる。

「DROBE」が新たに開設したECサイト
「DROBE」が新たに開設したECサイト

「&DROBE」では、スタイリストが毎週ライブ配信を手がけ、テーマに沿った商品のセレクトと、利用者目線での着こなしを提案。アーカイブ配信も実施している。

ライブ配信で紹介したアイテムについて、視聴者はその場ですぐに購入できる。コメント機能による双方向のやり取りもできる。

ライブ配信で紹介したアイテムは、その場ですぐに購入できる。コメント機能も実装している
ライブ配信で紹介したアイテムは、その場ですぐに購入できる。コメント機能も実装している

DROBEは2019年、パーソナルスタイリングサービス「DROBE」を開始。プロのスタイリストが体型やライフスタイルの変化によって洋服選びに悩む女性顧客1人ひとりに、小物を含めたトータルスタイリングを提供している。会員数は20万人超。

「DROBE」は事前に約70問のプロフィールの入力、サービスの利用料を徴収する仕組みのため、「今すぐに新しい服がほしい」というニーズに答えることが難しかったという。消費者が気軽に利用できるようにするため、DROBEが厳選した商品を誰でも購入できる「&DROBE(アンドローブ)」を開設した。

DROBEは今後、利用シーンに応じて顧客が「DROBE」とECサイト「&DROBE」を使い分けられるようにする。顧客が自分に合うスタイルを知りたい時はは「DROBE」を、気軽に自ら選ぶことを楽しみたいシーンでは「&DROBE」の利用を提唱する。

DROBEは2019年4月に三越伊勢丹ホールディングスの子会社として創業。フェムトパートナーズから5億円の資金を調達し、2021年6月に経営陣によるマネジメント・バイアウト(MBO)を実施した。

大嶋 喜子
確認済み
16 分 45 秒 ago
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