独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は、「情報セキュリティ10大脅威2026」を公開した。2025年に発生した情報セキュリティの事故・事件に対して、約250名の「10大脅威選考会」メンバー(情報セキュリティ分野の研究者、企業の実務担当者など)が投票を行い、「個人」「組織」の立場でそれぞれ上位10件を選出している。なお個人向け脅威については、下位の脅威への注意が疎かになることを避けるため、五十音順での紹介となっている。
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ランサム攻撃による被害に組織は注意を
「情報セキュリティ10大脅威2026」は以下のとおり。
・情報セキュリティ10大脅威2026(個人)
| 順位 | 「個人」向け脅威(五十音順) | 初選出年 | 10大脅威での取り扱い(2016年以降) |
| 1 | インターネット上のサービスからの個人情報の窃取 | 2016年 | 7年連続10回目 |
| 2 | インターネット上のサービスへの不正ログイン | 2016年 | 11年連続11回目 |
| 3 | インターネットバンキングの不正利用 | 2016年 | 4年ぶり8回目 |
| 4 | クレジットカード情報の不正利用 | 2016年 | 11年連続11回目 |
| 5 | サポート詐欺(偽警告)による金銭被害 | 2020年 | 7年連続7回目 |
| 6 | スマホ決済の不正利用 | 2020年 | 7年連続7回目 |
| 7 | ネット上の誹謗・中傷・デマ | 2016年 | 11年連続11回目 |
| 8 | フィッシングによる個人情報等の詐取 | 2019年 | 8年連続8回目 |
| 9 | 不正アプリによるスマートフォン利用者への被害 | 2016年 | 11年連続11回目 |
| 10 | メールやSNS等を使った脅迫・詐欺の手口による金銭要求 | 2019年 | 8年連続8回目 |
・情報セキュリティ10大脅威2026(組織)
| 順位 | 「組織」向け脅威 | 初選出年 | 10大脅威での取り扱い(2016年以降) | 前年順位 |
| 1 | ランサム攻撃による被害 | 2016年 | 11年連続11回目 | 1 |
| 2 | サプライチェーンや委託先を狙った攻撃 | 2019年 | 8年連続8回目 | 2 |
| 3 | AIの利用をめぐるサイバーリスク | 2026年 | 初選出 | なし |
| 4 | システムの脆弱性を悪用した攻撃 | 2016年 | 6年連続9回目 | 3 |
| 5 | 機密情報を狙った標的型攻撃 | 2016年 | 11年連続11回目 | 5 |
| 6 | 地政学的リスクに起因するサイバー攻撃(情報戦を含む) | 2025年 | 2年連続2回目 | 7 |
| 7 | 内部不正による情報漏えい等 | 2016年 | 11年連続11回目 | 4 |
| 8 | リモートワーク等の環境や仕組みを狙った攻撃 | 2021年 | 6年連続6回目 | 6 |
| 9 | DDoS攻撃(分散型サービス妨害攻撃) | 2016年 | 2年連続7回目 | 8 |
| 10 | ビジネスメール詐欺 | 2018年 | 9年連続9回目 | 9 |
個人向けのトピックスでは、「インターネットバンキングの不正利用」が4年ぶりに復活し、サイバー犯罪・フィッシング詐欺などの最新潮流をうかがわせる。
一方、組織向け脅威では3位に「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が初めてランクインした。AIをきっかけとした情報漏えいや権利侵害、AI加工・生成を悪用したサイバー攻撃の巧妙化といったリスクが指摘されている。また組織向け脅威の1位「ランサム攻撃による被害」、2位「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」は変わっておらず、引き続き潜在的な脅威の存在が懸念される結果となった。
調査概要
- 【調査対象】2025年に発生した情報セキュリティの事故・事件
- 【選定方法】「10大脅威選考会」メンバー約250名が投票
- 【調査時期】2025年1月1日~12月31日
