情報セキュリティ10大脅威2026、「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が初ランクイン【IPA調べ】

個人では「インターネットバンキングの不正利用」が4年振りに上昇。

冨岡晶(Web担編集部)

6:30

独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は、「情報セキュリティ10大脅威2026」を公開した。2025年に発生した情報セキュリティの事故・事件に対して、約250名の「10大脅威選考会」メンバー(情報セキュリティ分野の研究者、企業の実務担当者など)が投票を行い、「個人」「組織」の立場でそれぞれ上位10件を選出している。なお個人向け脅威については、下位の脅威への注意が疎かになることを避けるため、五十音順での紹介となっている。

ランサム攻撃による被害に組織は注意を

「情報セキュリティ10大脅威2026」は以下のとおり。

・情報セキュリティ10大脅威2026(個人)

順位「個人」向け脅威(五十音順)初選出年10大脅威での取り扱い(2016年以降)
1インターネット上のサービスからの個人情報の窃取2016年7年連続10回目
2インターネット上のサービスへの不正ログイン 2016年11年連続11回目
3インターネットバンキングの不正利用2016年4年ぶり8回目
4クレジットカード情報の不正利用2016年11年連続11回目
5サポート詐欺(偽警告)による金銭被害2020年7年連続7回目
6スマホ決済の不正利用2020年7年連続7回目
7ネット上の誹謗・中傷・デマ2016年11年連続11回目
8フィッシングによる個人情報等の詐取2019年8年連続8回目
9不正アプリによるスマートフォン利用者への被害2016年11年連続11回目
10メールやSNS等を使った脅迫・詐欺の手口による金銭要求2019年8年連続8回目
情報セキュリティ10大脅威2026(個人)

・情報セキュリティ10大脅威2026(組織)

順位「組織」向け脅威初選出年10大脅威での取り扱い(2016年以降)前年順位
1ランサム攻撃による被害2016年11年連続11回目1
2サプライチェーンや委託先を狙った攻撃2019年8年連続8回目2
3AIの利用をめぐるサイバーリスク2026年初選出なし
4システムの脆弱性を悪用した攻撃2016年6年連続9回目3
5機密情報を狙った標的型攻撃2016年11年連続11回目5
6地政学的リスクに起因するサイバー攻撃(情報戦を含む)2025年2年連続2回目7
7内部不正による情報漏えい等2016年11年連続11回目4
8リモートワーク等の環境や仕組みを狙った攻撃2021年6年連続6回目6
9DDoS攻撃(分散型サービス妨害攻撃)2016年2年連続7回目8
10ビジネスメール詐欺2018年9年連続9回目9
情報セキュリティ10大脅威2026(組織)

個人向けのトピックスでは、「インターネットバンキングの不正利用」が4年ぶりに復活し、サイバー犯罪・フィッシング詐欺などの最新潮流をうかがわせる。

一方、組織向け脅威では3位に「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が初めてランクインした。AIをきっかけとした情報漏えいや権利侵害、AI加工・生成を悪用したサイバー攻撃の巧妙化といったリスクが指摘されている。また組織向け脅威の1位「ランサム攻撃による被害」、2位「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」は変わっておらず、引き続き潜在的な脅威の存在が懸念される結果となった。

調査概要

  • 【調査対象】2025年に発生した情報セキュリティの事故・事件
  • 【選定方法】「10大脅威選考会」メンバー約250名が投票
  • 【調査時期】2025年1月1日~12月31日

この記事をシェアしてほしいパン!

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る