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アフィリエイター向けのイベントって何をするの? 何をゴールにすればいいの?

アフィリエイター向けのイベントでできることと注意点(連載第26回)

この記事は、姉妹サイトネットショップ担当者フォーラムで公開された記事をWeb担当者Forumに転載したものです。

アフィリエイト広告の取り組みはオンラインだけではありません。ASPが主催する展示会形式や、広告主が企画する自社セミナー&体験会のように、広告主とアフィリエイターが直接交流できるアフィリエイター向けイベントが全国で開催されています。イベントでどのような取り組みが行われているのかご紹介します。

イベントでできることとは?

アフィリエイター向けイベントでは、主に①商品説明②商品体験③商品撮影④アフィリエイターとの交流という、4つの取り組みを行います。

①商品説明 ②商品体験 ③商品撮影 ④アフィリエイターとの交流
アフィリエイター向けのイベントでできることは、①商品説明、②商品体験、③商品撮影、④アフィリエイターとの交流……の4つ

①商品説明

自社の商品ページで伝えきれない商品の良さや活用法を、セミナーや対面で直接アフィリエイターに伝えます。自社開催セミナー形式イベントでは、パワーポイントなどを用いてより詳細な情報を提供しています。

ショップの歴史や商品の特徴だけでなく、サイトに訪れるユーザーの属性(年齢や家族構成など)、購入単価、どの時間帯に購入が多いか……などなど、ショップサイト上で公開していない、販売や成果につながりやすい情報が喜ばれます

株式会社レッドビジョンの自社開催セミナーイベントの様子

②商品体験

アフィリエイターに商品を直接自由に見て、触って、使ってもらい、その体験を紹介記事にしてもらう取り組みです。

通常、ネットショップの商品は手にとって試すことができませんが、アフィリエイトイベントでは基本的に「自由に商品を使って試せる」場を用意しています。広告主スタッフが商品説明をすることで、より商品理解を深めてもらいます。

見たことも使ったこともない商品を紹介するよりも、実際に体験することで、アフィリエイター自身に商品の価値を実感してもらえます。

ショップジャパンのイベントの様子

「体験者の声」は、購入を検討している見込み客にとって有益な情報です。

例えば「写真で見るより生地が柔らく温かい」「思った以上に高級感のある黒だった」「150cmの自分には少し大きかった」「女性でも持ち運びができる重さだった」といった、ショップの画像やテキストに含まれない生の声を掲載してもらえます

ただバナーを貼っただけの紹介記事より、体験レビューを掲載したサイトからの紹介を増やすことで、「キャンセルが減った」という広告主もいます。

株式会社ディープインパクトのイベントの様子

当日の体験だけではなく、イベント参加者に試供品をプレゼントとして配布できれば、自宅でも体験してもらえます

※ただし、試供品やサンプル提供については「無条件に配布しない」「レビューを書くと約束してくれたアフィリエイターにだけ提供する」など、一定のルールを持って配布することをお勧めします。特に大型の展示会形式イベントでは、単にサンプル品が欲しいだけの来場者も一定数いるからです。

③商品撮影

商品を展示し、デジタルカメラやスマートフォンで、アフィリエイターに自由に撮影してもらいます。

写真は商品を伝えるための重要な要素です。アフィリエイターは通常、広告主が提供するバナーやテキストなどの広告素材しか利用できませんが、イベントで撮影した写真や動画は、自身が商品紹介に利用する限りは自由に使えます。商品の特徴や利用シーンを、写真を活用して紹介しているアフィリエイターから特に人気です。

株式会社ディープインパクトの自社開催イベントの様子

服飾品の場合は商品を身に付けた「着画」が人気のため、スタッフが商品を着用していれば素材として好まれます。企業の顔として積極的に顔出ししているアフィリエイト担当者もいるため、注意がなければそのまま公開されます。

担当者の中には「顔出ししたくないのに……」という方もいるかと思いますが、その場合は「人物が写った写真は、顔は加工して利用してください」というように、その場で一言添えると良いでしょう。

スタッフだけではなく、アフィリエイター同士の撮影にも配慮が必要です。副業で取り組んでいて、顔出しは厳禁としているアフィリエイターも多いので、広告主側で注意を促すなど配慮をしましょう。

株式会社ディープインパクトの自社開催イベントの様子

④アフィリエイターとの交流

オンラインの取り組みが中心のネットショップにとって、エンドユーザーに近い立場のアフィリエイターと接点を持つことは、「やり取りが煩雑になる」「どんな問い合わせが入るかわらない」といった理由で躊躇する広告主もいますが、実はアフィリエイトでは、アフィリエイターと対面することで信頼が生まれ、優良な紹介に結びつくことが多いのです。

株式会社レッドビジョンのイベントの様子

アフィリエイターにとって、リアルイベントは実際に商品を使って試せるだけではなく、直接ネットショップ担当者に質問できる貴重な機会です。

アフィリエイトは多くの広告主が利用しており、有力なアフィリエイターは引く手あまたです。自身のアフィリエイトサイトに親和性の高い商品を自ら選んで掲載していますが、似た商材で優劣付けがたい場合は、「担当者と懇意にしているから」といった理由で紹介する場合が多々あります。

イベントの目標は「優良な紹介記事を増やすこと」

ASPが企画する展示会形式のイベントでも、自社開催セミナー&体験会イベントでも、目先の売り上げだけを目標に動いてしまいがちです。ですが、まずはアフィリエイターに自社の商品に興味を持ってもらい、長く活動してもらうためのリレーションを作ることが重要です。

でも、それだけだとなかなか社内で企画を通すことが難しいと思いますので、「良質な紹介記事を増やす」ことを、イベントの目標にすることをおすすめします。

掲載例①「あやぴいんふぉ」
掲載例②「キャリアアップ・ファッション戦略」
掲載例③「35-45WOMAN」

アフィリエイターは、成果につながってはじめて報酬を受け取れます。単にバナーを掲載しただけでは送客に結びつきにくいので、商品を撮影できて、広告主と直接コミュニケーションがとれるイベントは、アフィリエイターにとっても貴重な機会です。

良質な記事からは送客も生まれやすいと予想できます。1記事でも多く掲載してもらえるように、イベント前後に積極的にアフィリエイターに働きかけていきましょう。

ですが、前回お伝えしたように自社開催のイベント&体験会は、数多く開催されています。

テレビなどで話題になったようなメジャーで掲載するだけで売れるような、アフィリエイターにとって紹介しやすい・売りやすい商品であれば自主的に参加したいというアフィリエイターを集めることも可能ですが、多くの広告主はイベント集客に苦戦をしています。

来場者限定で報酬アップキャンペーンを用意する、可能なら試供品などを渡す、遠方の有力アフィリエイターに参加してもらうため交通費を負担する……といったことを検討する場合もあります。

◇◇◇

商品やサービスにより大型の展示会形式が適しているのか、個別にメールをした方が良いのか、投下するリソースの使い分けは必要ですが、ASP主催の大型イベントが近いうちにあれば、まずは一度、アフィリエイターとしてエントリーしてみる事をおすすめします。

熱心に活動するアフィリエイターから多くの刺激をもらえるだけではなく、アフィリエイターとして参加することで、他の広告主がどのような情報提供をして、アフィリエイターとどのようなコミュニケーションをとっているのか学べます。

アフィリエイターに「参加したい!」と思ってもらえる企画するためには、当日だけではなく、事前・事後に多くの準備が必要になります。開催時期を含め、じっくり検討するとよいでしょう。

次回は、イベント効果を高めるための準備についてお伝えします。

オリジナル記事はこちら:アフィリエイター向けのイベントって何をするの? 何をゴールにすればいいの?(2017/02/10)

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