「瑕疵」って何?
「瑕疵」って何?
そもそも「瑕疵」って、どういう意味ですか?
法律用語での「瑕疵」とは「通常、そのものが一般的に備えているべき品質・性能を備えていない」みたいな意味よ。ひらたくいうと「欠陥」ね。
「欠陥」ですか~。
そうよ。たとえば、人にあげる時点で腐ってたシュークリームは、食品として「通常備えているべき安全性を欠く」から瑕疵があるといえるわね…!
そっか、私のシュークリーム、瑕疵があったんだ…。
…菓子だけにね。
(スルー)有栖川さん、根に持ってますね~。
うっ!? そ、それはさておきっ、著作権や肖像権、特許権など、第三者の権利・利益を侵害していることも「瑕疵」に含まれるわ。
なるほど。著作権侵害も「瑕疵」にあたるのですね!
そうよ。まとめると、Webサイトにありがちな瑕疵は、こんなかんじね。
- 基本的な動作をしない不具合がある
- 決められた仕様を満たしていない
- 「第三者の権利(著作権・特許権等)」侵害。ライセンスに違反して著作物を使ってしまった場合など
「瑕疵担保責任」とは何か?
では、「瑕疵担保責任」って、どういう意味ですか?
「瑕疵担保責任」とは、契約の目的物に瑕疵があった場合に、目的物の提供者が負う、民法で定められた責任よ。モノを作って納品する契約(Webサイト制作や保守など)は、民法上の「請負契約」と同じように扱われるものが多いの。で、このような場合は、契約で「責任を負わない」と定めたり、責任の内容を変更したりしない限り、民法の定めがそのまま適用されるの。
なるほど…。民法で定められた責任ですか。
そう。民法の定めでは、発注者が、受注者に対して、目的物の引き渡しから1年間に限り、次の3つのパターンの責任追及ができるとされているの。
- 修補の請求
- 損害の賠償請求
- 契約の解除(ただし、瑕疵のせいで契約の目的が達成できないとき)
サイト制作や保守を請け負う契約において、瑕疵に関する責任をどう定めるか?
契約で、瑕疵担保責任について、民法とは別の定めを置くこともできるのですね。
そうよ。サイト制作や保守の契約をする場合において、瑕疵担保責任について定めるときは、次の3つの点に注意すべきね。
- 「何をもって瑕疵とするか」(瑕疵の定義)
- 「瑕疵がないことを保証するかどうか」(保証条項)
- 「瑕疵があった場合の責任の具体的内容」
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