フリーランスの検索マーケターになるために必要なこと
ここまで読んで、まだ独立を考えている? 会社や代理店の検索マーケターから一匹狼の事業主になることで、職責がどう変化するのかを見ていこう。
専門スキル
どの検索分野に力を入れるにせよ、フリーランスのコンサルタントが専門家であることをクライアントは期待する。あなたに依頼するのは、社内では得られない役に立つ提案が欲しいからだ。
同業者に協力を求めるのは構わない(最初にコンサルタントとクライアントの秘密保持契約[NDA]を確認しておくこと!)し、ほかの人の意見を参考にしてもいい。しかし、経験、知識、入手した情報に基づいて最終的な提案を決めるのは「あなた」だ。
スマート(頭脳明晰)であり続けるスキル
ザ・シンプソンズの「ホーマー大学へ行く」という回で、ホーマーは、もういらないとばかりに高校の卒業証書に火をつけて「オレはスマート、すっごくスマート。S、M、R、T。違った、S、M、A、R、T!」と歌う。背後で部屋は火に包まれていく(引用元)。
フリーランスのコンサルティングの世界に入れたからといって、カンファレンスへの出席をやめてよいわけではない。キャリアを重ねたいならば、関わりを持つことや本を読むこと、そして学ぶことをやめてはならない。
セルフプロモーションのスキル
自分をアピールするのは嫌い? それでは損をする。扱うテーマについて、知的で説得力のある話し方をする能力が求められる。あなたが持つ経験とスキルを、行き過ぎにならない程度に自信ある口調で伝えなければならない。
ヌンチャクのスキル
これは冗談。フリーランスのコンサルタントにヌンチャクのスキルは必要ない。女の子にもてようというのでない限り。
契約を結ぶスキル
ものを頼むのは苦手? しかし、専門知識やセルフプロモーションの準備ができたら、次は売り込む番になる。で、何をするのか。
社内や代理店の検索マーケターの場合、金銭を得るために自分の仕事を売らなければならないといった経験はないだろう。もちろん、アイディアやプロジェクトといったものを売り込んではいる。昇給の要望や休日を増やす交渉が得意だという人もいるかもしれない。つまるところ、顧客になりそうな人を目の前にして(あるいは電話で)、プロジェクトに値札を付けて売ることができるかということだ。
ビジネス一般のスキル
SEOの天才だからと言って、ビジネスにおいても有能だとは限らない。自分の強みとすることだけに全精力を注げるなら、地球上で最もSEOに優れた人が、最高に成功して最大の収入を得るという可能性もないではない。だが、SEOコンサルティングの事業をフリーランスで営むには、好きなことからは大きく外れた仕事をたくさんこなす必要がある。SEO以外の仕事であなたが取り組む覚悟をすべきものをチェックリストにした。
マーケティング ―― あなたには、狙ったキーワードで検索結果ページに表示させる力がある。しかし、クライアントを獲得するために使えるマーケティングチャネルはSEOだけではない。あなたの手の中にはほかに何があるだろうか? 電子メール、グラフィックデザイン、広告、ソーシャルメディア、アフィリエイト……。よく検討して、カードが十分にあることを確認しよう。
会計の基礎 ―― 税金については会計士を雇って任せるとしても、記録はしなければいけないし、収支のバランス、請求業務、支払勘定、税金や確定申告の処理などについて、それなりに知っておく必要がある。
集金 ―― クライアントから入金がないときに、督促して支払いを実行させるのは、あなたの仕事だ。これを外注するとかなり高くなるおそれがあるので、少なくとも最初は自分でやる準備をしておこう。
戦略的計画 ―― ごめん。なんだかビジネスの入門書から借りてきたみたいだけど、ああいった入門書も、たわ言じゃないことが書かれている場合もあるんだ。仕事をするのと同時に、事業面での計画を立てたり考えたりできなければならないので、戦略的計画は重要だ。
昔ながらの事務処理 ―― 事業を登録して更新すること、法律上の問題が生じた場合の告知や雑務、郵便物の開封、銀行との交渉、名刺の注文などが必須の仕事になる。フリーランスでいることのなかで、私がいちばん嫌いな分野だ。1つ1つは取るに足らないことに思えるが、これをすべて合わせると、収入を得るための貴重な時間が大きく割かれるはめになることもある。
人と接するスキル
検索マーケティングについては知り尽くしているし、ウェブサイトの検索トラフィックを3倍にするソリューションも持っているとしても、それを伝えて潜在顧客やクライアントを動かすことができなくては何の役にも立たない。こういうことが生まれつき得意な人もいるけれど、そうでなければ意識して取り組まなくてはならない。
ソーシャルもやってます!