SEO Japanの掲載記事からピックアップ
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
- ページの表示速度が速くなるといいことづくめ
(Watching Websites)グーグルがランキングを決めるアルゴリズムにウェブページの表示速度を組み込んだことを公式に発表してから1か月がたって、読み込み時間のスピードに関する話題が増えてきた。Watching Websitesは、読み込み時間高速化のために最適化した場合と最適化していない場合の比較テストを行い、その結果を公開した。
調査結果は次のとおり。スピードアップは良いことづくめということになりそうだ。
最適化前 最適化後 直帰率 14.35% 13.38% 訪問あたりの平均閲覧PV数 11.04PV 15.64PV サイト閲覧時間の平均 23分50秒 30分10秒 コンバージョン率 ―― +16.07% 購買額 ―― +5.51% ※補足:アクセス解析にはGoogle Analyticsを使用した。調査対象が半々になるようにテストしたところ、最適化したほうのセッション数が9割ほど多かった。回線速度が遅いためトラッキングコードが読み込まれなかったか、読み込まれる前に離れてしまったからかもしれない。また最適化した方が新規ユーザーの割合が少なかったがはっきりとした理由はわからない。
- ブラウザのキャッシュ期限を長くしてウェブページをスピードアップ
(Google Webmaster Help Channel on YouTube)グーグルのマイリー・オイエ女史がウェブページの高速化の方法についてビデオで解説した。そのなかから、画像のキャッシュ時間を長くする設定を紹介する。ブラウザにデータがキャッシュされていればローカルから読み込むのでサーバーから再度データを取得する必要がなくなり表示速度が向上するのだ。キャッシュには保持期限があり期限を過ぎると削除され再びサーバーから取得することになる。キャッシュの保持期限を長くしておけば再度取得にいくまでの間隔が長くなりその間はキャッシュを使い続けられる。
ウェブサーバーがApacheの場合、次のように.htaccessに記述する。
<IfModule mod_headers.c> <IfModule mod_expires.c> ExpiresActive On ExpiresByType image/gif "access plus 9 years" ExpiresByType image/jpeg "access plus 9 years" ExpiresByType image/png "access plus 9 years" ExpiresByType image/x-icon "access plus 9 years" </IfModule> </IfModule>
GIF・JPG・PNG・ファビコンの画像を取得した時点から9年間ブラウザにキャッシュするようにマイリー女史は設定して見せている。画像に変更を加える必要がある場合は、画像のファイル名を変えてしまう運用方法だ。
ファイルタイプや期間の設定などの詳細はApacheのドキュメントを参照してほしい。なおサーバーにmod_expiresモジュールがインストールされていなければ機能しない。
- JavaScriptとスタイルシートの記述順を変えてウェブページをスピードアップ
(WebProNews)WebProNewsでも、グーグルのマイリー・オイエ女史がウェブページ高速化のためのテクニックを紹介している。こちらで解説しているのは、HTMLの<head>セクションに記述するJavaScriptとスタイルシートの指定の順番である。読み込みを円滑にするには、まずスタイルシートの参照を先に記述し、そのあとにJavaScriptの参照を記述する。
悪い例:
<head> <link rel="stylesheet" type="text/css" href="stylesheet1.css" /> <script type="text/javascript" src="scriptfile1.js" /> <script type="text/javascript" src="scriptfile2.js" /> <link rel="stylesheet" type="text/css" href="stylesheet2.css" /> <link rel="stylesheet" type="text/css" href="stylesheet3.css" /> </head>
良い例:
<head> <link rel="stylesheet" type="text/css" href="stylesheet1.css" /> <link rel="stylesheet" type="text/css" href="stylesheet2.css" /> <link rel="stylesheet" type="text/css" href="stylesheet3.css" /> <script type="text/javascript" src="scriptfile1.js" /> <script type="text/javascript" src="scriptfile2.js" /> </head>
スタイルシートは複数のファイルを同時に読み込むことができるが、JavaScriptは読み込みが完了してからでないと次のコードの読み込みが始まらないため、複数のスタイルシート指定の間にJavaScriptを入れ込むのは速度面でマイナスなのだ。
詳細はGoogle Codeのドキュメントで参照できる。
- ウェブページの高速化はどのくらい大切なのか
(Google Webmaster Help Channel on YouTube)こちらではグーグルのマット・カッツ氏がウェブページの高速化についての質問に答えている。その質問とは、次のようなものだ。
多くのWeb担当者がスピードアップに取りかれてしまっているけれど、ランキングにはそれほど重要じゃないと感じている。本当のところはどうなんだい? 僕もとりつかれちゃった方がいいのかな?グーグルは検索結果で速い順にウェブページを並べようとしていると思っている人がいるけれど、それは完全に間違いだ。でも、双子のようにほとんど同じサイトがあったとして、片方は速くてもう片方が遅いとしたら、普通は速い方を好むよね。
ページの表示速度というのはグーグルが採用している200以上の構成要素の1つにしか過ぎなくて、主要なものではないんだ。ものすごくすばらしいサイトがあって、でもちょっとだけ遅かったとしたらどっちをとるか問題になるけど、そのときはコンテンツをとるよ。
だけどちょっとした施策でかなりスピードが向上することもある。スピードが速くなればユーザーエクスペリエンスも高まるよね。だから速くすることには十分に意義があるんだ。もちろん悪いことをしてまで速くしろとは言わないよ。固執することはないけど、ユーザーのために取り組んでみてほしい。
今回紹介している他の記事にもあるように、Webページの高速化は、検索エンジンの表示順位のためというよりも、ユーザーのために行う価値が高いものだ。
- グーグルの新しい検索結果ページは元に戻る予定なし
(Search Engine Land)リニューアルしたグーグルの新しい検索結果ページは、国内外できわめて不評だ。「元に戻してほしい」とか「消すオプションを準備してほしい」という声が相次いでいる。
しかし、グーグルのスポークスマン、ネイト・タイラー氏によれば、
元に戻す手段を提供する予定はないとのことである。
筆者は新しい検索結果ページを一部ユーザー向けテスト段階のときから使用していて、旧型よりも便利に感じていて気に入っている。従来のインターフェイスで検索できるURLを利用したりアドオンやスクリプトで強引に消したりするよりも、早く慣れて使いこなした方が賢明のように思うのだが……。
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
今週はGoogle ChromeをSEO仕様にするエクステンションの紹介と、SEOの観点からブログコメントは無効にすべきという見解の記事をピックアップ。
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