誰もが実践できるSEO。でも意外と間違った認識を持っている人も多いのでは?
そこでみなさんが抱えているSEOの不安や疑問をプロが解消します。
アルゴリズム変更によって急激に順位が変動して(下がって)しまいした。どのように対応するべきでしょうか
検索順位が急激に(目安として100順位以上)下落したのですがどうしたらいいでしょう? という相談は、私が2008年に頂いた相談の中でもトップ3に入る、最も多かった相談の1つです。特にYahoo! JAPANのアルゴリズムやインデックスの更新前後のタイミングで、そういった現象にあうサイトが多数あったことと関係しているかと思います。
さて、「検索順位が急激に下落すること」に対する対処法は、10年前も今も変わりません。基本的には「しばらく、何もしないで、様子を見る」ことです。
いま私の手元になる検索順位の推移データ(2008年)によると、ある時点で検索順位が100位以上変化したサイトが、(順位を問わず)再び同程度の順位に戻るまでの時間は、おおよそ1か月程度です。これは平均ですので、3日で戻ることもあれば、6か月もかかることもありますが、従来まで安定して順位を維持していたものが急激に変化したケースに限れば、基本的に順位は元通りになります。
今日の検索エンジンは非常に複雑なアルゴリズムを用いて、各々のWebサイトの評価を行っています。しかし、Webサイトの環境は常に変化する(つまり、ページは日々増加しつづけ、リンクが消滅することも日常茶飯事)ものですし、クローラが常にあらゆるページをクロールして評価できるわけでもありません。また、アルゴリズムの微調整によって、「これまで大きく加点されていた要素が相対的に小さくなる」「評価されるべきものがされなくなる」といったことがあります。これらが複合的な要因が積み重なることで順位が急激に変わってしまうことがあるのは残念ながら避けられません。
つまり、繰り返しになりますが「基本的に」必ずしもサイトを運営されている皆さんの運営方法が原因で順位が変化しているわけでもありませんので、あわてて何か対策を施さなければいけない訳ではありません。順位は固定的なものでなく、変動するのが常ですので、そういうものだという認識を持つべきですし、変動することを前提として「変動幅を小さくするために、どのようなSEOを行うべきか?」を再考するべきです。
経験的には、特定の手法に偏ったSEOを用いているなど、小手先の技を使っているサイトほど、こうした大幅な順位変動に遭遇する確率は高いです。
なお、例外的に早急の対処が必要なケースは、自分自身が検索エンジンスパムに該当する行為をした身に覚えがある場合です。身に覚えがあるのであれば、まずそれを早急に取り除いたうえで、様子をみましょう。
※記事の内容は、執筆時点のものです。検索エンジンの仕様は頻繁に変わるため、将来においてもこの内容がそのまま該当することは保証できません。
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