ネットショップ担当者フォーラム

ショップチャンネルの売上高は1.2%減の1555億円、経常利益は6.7%増の194億円【2023年3月期】

2 years 10ヶ月 ago

24時間365日生放送のショッピング専門チャンネル「ショップチャンネル」を運営するテレビ通販最大手ジュピターショップチャンネルの2023年3月期(2022年4月~2023年3月)売上高は前期比1.2%減の1555億3800万円だった。

6月29日に公表した決算公告によると、営業利益は同7.0%増の190億5400万円、経常利益は同6.7%増の194億3600万円、当期純利益は同0.9%減の135億6100万円。2023年3月期は採算性を考慮し施策を見直したという。

24時間365日生放送のショッピング専門チャンネル「ショップチャンネル」を運営するテレビ通販最大手ジュピターショップチャンネルの2023年3月期(2022年4月~2023年3月)売上高は前期比1.2%減の1555億3800万円だった
2023年3月期のPLとBS(画像は官報からキャプチャ)

ファッション商品を強化するため、2023年2月にファッション特化型スタジオを設置。ECサイトでゲストやブランド担当者、社員がファッションコーディネートを提案するサービス「SHOP CHANNEL PEOPLE」を2023年1月に始めた。

コトや体験型商品を販売する番組「コトコレ!」ではマクアケとの協業をスタート。商品拡充で、国内旅行、クルーズ旅行、美術品なども販売している。

デジタルサービス施策では2022年6月にテレビアプリを開発、同年10月からはECモールへ出店した。ライブコマース事業の「コレイヨ」は、2022年10月からインフルエンサーを起用したソーシャルコマース事業へと領域を拡大した。

2023年4月に経営理念を刷新。「お客様に心躍る瞬間を提供し、感動と喜びに満ちた毎日をショップチャンネルと共に歩んでいただくこと。」から、「心おどる、瞬間を。」へ変更した。また、2023年度は商品拡充、デジタル面の強化を進めていくとしている。

瀧川 正実

モール出店者は365日発送する?/オーラルケアEC市場の施策や商品開発+市場の課題とは【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

2 years 10ヶ月 ago
2023年6月23日~2023年6月29日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. モール出店者は365日発送する? しない?「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」の「Amazon Prime化」が進む【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2023年6月19日~6月25日のニュース

    2023/6/27
  2. 【オーラルケアEC市場】競争の激化で広告単価が高騰中。“勝ち組”企業がやっている施策、商品開発+市場の課題とは?

    新規参入増加しているオーラルケアのEC市場。その一方で、各社は広告単価の高騰、LTVの引き上げといった課題に直面している。売上高の上位企業を中心に各社の取り組みを解説する

    2023/6/26
  3. 「北欧、暮らしの道具店」のクラシコム、ファッションブランド「foufou」事業を買収

    「foufou」はSNSを効果的に活用したEC販売を主軸に成長してきたD2Cのファッションブランド。リアルイベントの「試着会」、2022年には東京・祐天寺に実店舗をオープンするなど、リアル展開も進めている

    2023/6/27
  4. Amazonプライムは「同意を得ずに会員登録している」。米取引委の見解と今後のアマゾンvs.FTCの行方を米EC専門誌が解説

    米連邦取引委員会はAmazonに対し、有料会員制サービスをめぐって提訴。原告の主張や、訴えの“穴”、Amazonの独禁法抵触の疑念まで、米国のEC専門紙編集長の考察をまとめました

    2023/6/29
     
  5. PayPayの他社クレジットカード利用、8月1日の停止を2025年1月に延長

    他社が発行したクレジットカードでPayPayアプリを利用しているユーザーから、さまざまな意見が寄せられたという

    2023/6/23
     
  6. 「送料無料」は問題の本質ですか? 表示の見直しで問題は「解決しない」の声【物流2024年問題巡る現況まとめ】

    物流の「2024年問題」解消に向け、政府が発表した政策パッケージにおける「送料無料」表示の是正が物議を呼んでいる。関係各所の意見を交えつつ、政策の現況をまとめる

    2023/6/28
     
  7. 年間15万人が利用するお米のギフトEC「八代目儀兵衛」が語る、顧客に選ばれるギフトECの極意+売上高20%増の秘訣

    熨斗(のし)のマナーやメッセージカードなどの同梱、多数の送り先への配送設定や送料の計算など、フォーマルギフトには送り主がつまずくポイントがいくつもある。八代目儀兵衛はそれらをどう解決したのだろうか?

    2023/6/28
     
  8. 【楽天の2023年夏トレンド予測】「物価高対抗」「Return to Normal消費」などがキーワード

    「折りたたみ傘」「スーツケース」などの“外向き”消費、物価高から「まとめ買い」需要が拡大

    2023/6/29
     
  9. ECモール運営成功の秘訣とは? 識者が明かす事業者のつまずきポイント3点+押さえておきたい対処法

    トレンドの移り変わりが激しいECモールで勝ち続けるためには? 事業者が勘違いしやすいポイントや、店舗運営に必要な取り組みまで、EC専門家の知見をまとめる

    2023/6/28
     
  10. ECの最終画面でわかりやすい契約事項表示を求める改正特商法にネット通販会社が違反、その違反行為と処分内容とは?

    2022年6月施行の改正特商法では、ECサイトの最終画面で分量、販売価格、支払時期や方法などを、消費者が簡単に確認できるよう表示することを義務付けている

    2023/6/29
     

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    藤田遥

    宅配便の再配達率は約11.4%(2023年4月)で1年前比約0.3ポイント改善、「物流2024年問題」の改善に向けた数値目標は6%

    2 years 10ヶ月 ago

    国土交通省が公表した「宅配便再配達実態調査」によると、2023年4月の再配達率は約11.4%で、2022年4月(約11.7%)と比べて約0.3ポイント改善した。2022年10月(約11.8%)比では約0.4ポイント改善している。

    国交省の調査によると、2023年4月の宅配便総個数は245万4591万個。そのうち再配達数は30万7511個で、再配達率は11.4%だった。都市部の再配達率は12.6%、都市近郊部で10.9%、地方で9.6%。

    国土交通省が公表した「宅配便再配達実態調査」によると、2023年4月の再配達率は約11.4%
    宅配便再配達実態調査の2023年4月の結果

    EC市場は2021年に全体で20.7兆円規模、物販系分野で13.3兆円規模。宅配便の取扱個数は5年間で約9億3000万個増加している。

    政府が6月2日に公表した「物流革新に向けた政策パッケージ」では、再配達の削減に向けた取り組みを加速する方針を掲げており、さまざまな再配達削減の取り組みを通じて、2024年度には6%まで削減する数値目標を設定している。

    【再配達削減策】政府は「緊急的な対策を講じる」、ポイントなどインセンティブ付与に向けて調整

    過去に国土交通省が開催した検討会では、再配達削減について「通販事業者などの関係者がポイント付与といった仕組みの導入検討を進めることが望まれる」といった意見があがっていた
    瀧川 正実6/7 8:30220

    国交省が実施している「宅配便再配達実態調査」は、宅配事業者の側から定量的に調査を行うことにより、宅配便の再配達状況の時系列変化を把握。宅配ボックスの普及促進など多様な受け取り機会の提供など取り組み結果を明らかにするための、基礎資料を得るために実施している。

    毎年4月と10月の2回、3エリア(都市部、都市近郊部、地方)が含まれる営業所単位ごとに、佐川急便(飛脚宅配便)、日本郵便(ゆうパック、ゆうパケット)、ヤマト運輸(宅急便)の各事業者が取り扱う貨物を調査している。2023年4月の調査結果は2023年4月1~30日に実施した。

    国土交通省が調査している再配達率の推移
    再配達率の推移
    瀧川 正実

    ネットショップ支援室が薬機法チェック事業のREGAL COREと業務提携

    2 years 10ヶ月 ago

    ECカートシステム「楽楽リピート」などを提供するネットショップ支援室は、薬機法チェック事業を行うREGAL COREと業務提携した。

    「楽楽リピート」を利用する企業は、REGAL COREのリーガルチェック代行サービス「Legal Core」を専用フォームから申し込むと、複数の弁護士・薬剤師による広告クリエイティブのリーガルチェックを受けることができる。

    広告表示について、REGAL CORE側は薬機法、景品表示法、特定商品取引法に基づきチェック、最短で即日~3営業日でチェックした広告表示を納品する。

    「楽楽リピート」の利用企業に対し、法的分野までをカバーするサービス提供体制を構築する。

    REGAL COREが手がけるリーガルチェック代行サービス「Legal Core」とは?

    プロダクト・サービスの広告に対し、薬機法、景品表示法、特定商品取引法に基づく広告クリエイティブのリーガルチェックを代行するサービス。

    顧客企業の社内法務や社外弁護士に代わり、社内にいる複数の弁護士・薬剤師が商品説明やキャッチコピー、文言などをチェックする。最短で即日~3営業日で納品する。

    「Legal Core」が顧客企業の広告のリーガルチェックを代行する
    「Legal Core」が顧客企業の広告のリーガルチェックを代行する

    ネットショップ支援室が提供する「楽楽リピート」とは?

    「楽楽リピート」は、ファンマーケティングを促進する定期購入・単品通販・リピート通販に特化したSaaS型のECカートシステム。化粧品やサプリメント、ダイエット補助食品などに有効な定期通販機能を充実させている。EC事業の立ち上げから他社カートからの乗り換えまで幅広い企業に利用している。

    新規獲得のためのフォーム一体型LPやアップセル・クロスセル機能、CRM機能も標準搭載している。

    高野 真維

    ECの最終画面でわかりやすい契約事項表示を求める改正特商法にネット通販会社が違反、その違反行為と処分内容とは?

    2 years 10ヶ月 ago

    ECサイトにおける契約申し込みの直前画面(最終確認画面)の各契約事項をわかりにくく表示し、定期購入については解除できないかのように説明したとして消費者庁は6月29日、ヘアケア用品やサプリメントのネット通販を手がける株式会社LIT(中村智紀社長)に対して、特定商取引法違反で6か月の一部業務停止命令を出したと発表した。

    2022年6月1日施行の改正特定商取引法では、「申し込み直前の画面に注文内容を表示」「注文内容や契約の申し込み手続きに関して、消費者を誤認させる表示の禁止」「申し込みの撤回や解約をさまたげる不実告知(嘘)の禁止」などを義務づけている。

    最終確認画面では、商品の分量や販売価格、支払い時期・支払い方法、引き渡し時期、申し込み期間、申し込みの撤回・解除に関する事項をわかりやすく表示することが義務付け。

    消費者が購入申し込みの撤回、定期購入の解約などを申し出た際に、その撤回・解約を妨げるために、事業者が事実と異なることを告げる行為も禁止している。

    E-Commerce Magazine Powered by futureshop

    EC事業者は要チェック! 6月施行の改正特商法の影響と対応法まとめ

    2022年6月に施行される改正特商法。すべてのEC事業者が確認すべき内容ですが、どのような影響があるのか、対応法などについてまとめました
    E-Commerce Magazine2022/4/11 8:002271

    LITは、自社ECサイトの「emerire」でヘアケア商品「ブラックデュアルトリートメント」を、「百命堂」でサプリメント「精の命」をそれぞれ販売していた。

    ECサイトにおける契約申し込みの直前画面(最終確認画面)の各契約事項をわかりにくく表示し、定期購入については解除できないかのように説明したとして消費者庁は6月29日、ヘアケア用品やサプリメントのネット通販を手がける株式会社LIT(中村智紀社長)に対して、特定商取引法違反で6か月の一部業務停止命令を出したと発表
    自社ECサイトの「百命堂」「emerire」で行っていた表示

    最終確認画面における誤認表示【改正特商法 第12条6】

    LIT社は、少なくとも2023年3月10日から4月12日の間、自社ECサイトの最終確認画面において定期購入の初回購入価格を赤字で大きく「990円」などと強調表示した一方、2回目以降の販売価格、商品代金の支払時期、引き渡し時期などは画面をスクロールしなければ確認できない位置に表示した。

    また、いずれも「注文を確定する」ボタンの直上に、「いつでも解約OK」などとピンク地に黒字で大きく表示し、契約の解約がいつでも可能である旨を強調。解約条件を「いつでも解約OK」と比べて著しく小さな文字で、スクロールをしなければ確認することができない位置に表示していた。

    解除に関する事項につき不実のことを告げる行為【特定商取引法第13条の2】

    定期購入の解除について、本来は解約可能だったにもかかわらず、解約専用フォームにアクセスした消費者に対し、「大変恐れ入りますが、商品が既に発送準備中となっているため、キャンセルをお受け出来かねます」「次回発送分の商品から解約可能となっております」などと表示。あたかも、解除することができないかのように告知した。

    ◇◇◇

    なお、法人に対する処分に加え、中村智紀代表取締役にも6か月間の業務禁止命令を出した。

    瀧川 正実

    小売市場は縮小時代に突入。2030年度の市場規模は114兆円、2022年比約14%減

    2 years 10ヶ月 ago

    矢野経済研究所が発表した国内小売市場の調査結果によると、2030年の国内小売市場規模は2022年と比べて約14%減の114兆9770億円になると予測した。

    矢野経済研究所が発表した国内小売市場の調査結果によると、2030年の国内小売市場規模は2022年と比べて約14%減の114兆9770億円になると予測
    小売市場規模の推移予測

    2022年の小売市場は133兆8000億円を見込む。アパレルなど一部需要が回復していない業界があるものの、新型コロナの5類移行、2022年後半のインバウンド需要の復調などがコロナ禍からの消費を喚起した。

    ただ、今後の国内小売市場は人口減少の影響が直撃する。2020年国勢調査によると日本の総人口は1億2615万人。国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」によると、2030年には1億2011万人に減少する。

    矢野経済研究所「日本の将来推計人口」を用いて、経済産業省の「商業動態統計」をベースに国内小売市場規模を予測したところ、2030年には2022年比約14%減の114兆9770億円に落ち込むと予測する。

    一方、人口減少による消費の落ち込みの一部をインバウンド消費がカバーすると予測する。「観光立国推進閣僚会議」が2020年に作成した「観光ビジョン実現プログラム2020」によると、2030年の訪日外国人旅行者数の目標値は6000万人。2030年の訪日外国人旅行者数目標が6000万人と仮定した場合、観光庁の訪日外国人旅行消費額をベースに2030年のインバウンド市場規模(訪日外国人旅行消費額)を試算すると、約9兆円になる。

    販売チャネル別では、2022年比の伸長率が最も大きいのはネット通販と見ている。小売業では実店舗とネット通販を連動させたOMO(Online Merges with Offline)、オムニチャネル戦略が進み、ECの利便性がさらに高まる。

    ネットショップ担当者フォーラム編集部

    【メルマガ調査】読むきっかけは「件名」が最多、解約1位の理由は「面白くない」。メルマガ経由の購入はセールが決め手

    2 years 10ヶ月 ago

    CRM支援のWOW WORLD(ワオワールド)は、「メールマガジンに求めるもの」をテーマにした調査結果を発表した。

    調査結果サマリー
    • メールマガジンを読みたくなるポイントは「件名や内容が興味深い」(65%)。読まない理由は過半数が「件名に興味がない」(86%)
    • メールマガジン経由で商品・サービスを購入、申し込みした理由は「セール・キャンペーンでお得に購入できたから」(46%)「ちょうど気になっていた商品の案内があったから」(45%)。若い世代ほど割引クーポンの取得を選択
    • メールマガジンを解約したことがある人は69%。理由は「内容が面白くない」(69%)「配信頻度が高い」(63%)
    • メールマガジンに求めるものは「キャンペーンやセール、クーポンなどのお買い得情報」(78%)が最多。世代が上がるほど、生活に役立つ情報を求める傾向

    メルマガ「受信している」は64%

    プライベートで企業からのメールマガジンを受信しているかを聞いたところ、64%が「受信している」と回答。企業(サービス・ブランドを含む)が発信する情報を受け取る手段(方法)についての質問では、「企業からのメールマガジン」が「公式Webサイト」に次いで多かった。

    プライベートで企業からのメールを受信している人の割合
    プライベートで企業からのメールを受信している割合
    企業からの情報を「企業からのメールマガジン」で受け取る人は公式Webサイトに次いで多い(複数回答可)
    企業からの情報を「メールマガジン」で受け取る割合は49%(複数回答可)

    メルマガ経由の購入はセールが決め手

    メールマガジン経由で商品やサービスを購入・申し込んだ理由を聞いたところ、「セール・キャンペーンでお得に購入できたから」(46%)「ちょうど気になっていた商品の案内があったから」(45%)が上位にあがった。

    メルマガ経由で商品やサービスを購入・申し込みした理由(複数回答可)
    メルマガ経由で商品やサービスを購入・申し込みした理由(複数回答可)
    年代別の「メルマガ経由で商品やサービスを購入・申し込みした理由」
    年代別の「メルマガ経由で商品やサービスを購入・申し込みした理由」

    メルマガに求めるものは「お買い得情報」

    メールマガジンに求めるものは、「キャンペーンやセール、クーポンなどのお買い得情報」(78%)が最多。

    メールマガジンに求めるもの(複数回答可)
    メールマガジンに求めるもの(複数回答可)

    年齢別では、世代が上がると「生活に役立つ情報」を選択するユーザーの割合が増えている。商品やクーポンの紹介だけでなく、生活を豊かにするためのコンテンツを求めているようだ。

    年齢別の「メールマガジンに求めるもの」
    年齢別の「メールマガジンに求めるもの」

    世代が若いほどメルマガから割引クーポンを取得

    ユーザーが企業のメールマガジンに登録するきっかけは何かを聞いたところ、「商品を購入したタイミングで」(53%)「会員登録するタイミングで」(52%)が上位にあがった。

    企業のメールマガジンに登録するきっかけ(複数回答可)
    企業のメールマガジンに登録するきっかけ(複数回答可)
    年齢別の「企業のメールマガジンに登録するきっかけ」
    年齢別の「企業のメールマガジンに登録するきっかけ」

    読みたくなるポイントは件名

    メールマガジンを読みたくなるポイントは、「件名や内容が興味深い」(65%)が最多。次いで「メルマガの冒頭に興味のある情報が掲載されている」(37%)。「メールマガジンの送信者や企業自体に関心がある」は29%にとどまった。

    メールマガジンを読みたくなるポイント(複数回答可)
    メールマガジンを読みたくなるポイント(複数回答可)

    送られてくるメールマガジンを読まない(開封しない)ことはあるか聞いたところ、79%が「はい」を選択。その理由は「件名に興味がない」(86%)が最多となった。

    送られてくるメールマガジンを読まないことがあるか
    送られてくるメールマガジンを読まないことがあるか
    メールマガジンを読まない理由(複数回答可)
    メールマガジンを読まない理由(複数回答可)

    メルマガを読まない理由で「忙しい」「件名に興味がない」「送信元に興味がない」を選択したユーザーに、その時のユーザー行動に近いものを聞いたところ、65%が「未読のまま、削除する」を選択した。

    「忙しい」「件名に興味がない」「送信元に興味がない」という理由でメルマガを読まない人がとる行動
    「忙しい」「件名に興味がない」「送信元に興味がない」という理由でメルマガを読まない人がとる行動

    解約の理由は「内容が面白くない」

    購読しているメールマガジンを解約したことがあるかを聞いたところ、69%が「はい」を選択。その理由は「内容が面白くない」(69%)が最も多く、「配信頻度が高い」(63%)が続いた。

    メールマガジンの解約を防ぐには、内容や配信頻度を読者1人ひとりに最適化し、興味を持ってもらうことが重要であるようだ。

    メルマガを解読したことがあるか
    メルマガを解読したことがあるか
    メルマガを解約する理由(複数回答可)
    メルマガを解約する理由(複数回答可)

    解約した理由を年齢別で見ると、下の世代ほど「配信頻度が多い」、上の世代ほど「内容が面白くない」を選択した人が多い。

    年齢別の「メルマガを解約する理由」
    年齢別の「メルマガを解約する理由」

    多くの人が1日に複数のメルマガを受信

    プライベートで1日に受信するメールマガジンの平均数を聞いたところ、最も多い回答は「3~5通程度」(26%)、次いで「21通以上」(20%)。

    1日に受信するメルマガの平均数
    1日に受信するメルマガの平均数

    調査概要

    • 内容:メールマガジンに求めるもの
    • 主体:WOW WORLD(ワオワールド)
    • 調査手法:ワオワールドが開発したアンケートシステム「WEBCAS formulator」を活用し、GMOリサーチ「JAPAN Cloud Panel」のモニターでインターネット調査を実施
    • 調査期間:2023年2月15日~2月17日の3日間
    • エリア:全国47都道府県
    • 有効回答数:1287人(「プライベートで企業からのメールマガジンを受信しているか」という質問に「はい」と回答した人)
    高野 真維

    Amazonプライムは「同意を得ずに会員登録している」。米取引委の見解と今後のアマゾンvs.FTCの行方を米EC専門誌が解説 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    2 years 10ヶ月 ago
    米連邦取引委員会はAmazonに対し、有料会員制サービスをめぐって提訴。原告の主張や、訴えの“穴”、Amazonの独禁法抵触の疑念まで、米国のEC専門紙編集長の考察をまとめました

    Amazonが消費者の同意を得ずに有料会員制サービス「Amazonプライム」に登録・更新させているとして、FTC(米連邦取引委員会)は6月21日に提訴しました。この提訴は根拠が十分ではないように見えますが、Amazonのビジネスモデルに懐疑的なFTCは今後、より大きな訴えを起こす可能性があります。米国のEC専門紙『Digital Commerce 360』編集部のドン・デイビス編集長が、FTCによるAmazonへの提訴、今後の行方について解説します。

    米連邦取引委員会が提訴。Amazonは「消費者をだましている」?

    「FTCがAmazonをプライム会員登録の手口について提訴」という見出しが、米ニューズ・コープの子会社が発行する日刊経済新聞「Wall Street Journal」に掲載されました。その記事の見出しから察すると、「Wall Street Journal」の編集者たちは、この件を一大事だと考えているようです。

    FTCがAmazonに対して行った提訴について記述した「Wall Street Journal」の報道(画像は編集部が「Wall Street Journal」のサイトからキャプチャ)
    FTCがAmazonに対して行った提訴について記述した「Wall Street Journal」の報道(画像は編集部が「Wall Street Journal」のサイトからキャプチャ)

    EC専門誌の編集長を務める私は、そうは思いません。しかし、この訴訟が、オンライン通販最大手のAmazonに対する、独占禁止法違反につながる大きな訴訟の序章の始まり、としたら話は別でしょう。

    この訴訟でFTCは、「Amazonが消費者をだまして『Amazonプライム』に登録させ、解約を困難にした」と主張していますが、この訴えの大きな疑問点は、「Amazonプライム」の会員特典として得られるサービスが多くの消費者に好まれていることを示す十分な証拠があることです。その特典には、迅速な無料配送、Amazonの動画配信サービス「Prime Video」での映画やテレビ番組のストリーミング、その他の特典などが該当します。

    十分な証拠について、「Amazonプライム」に1年間加入した消費者の94%が更新し、さらに、2年間契約している加入者の更新率は98%だったという、米国の調査会社コンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズの調査結果などがあります。

    Amazonは事実無根を主張

    また、「Amazonプライム」の解約は5クリックで手続きが完了するなど、FTCが指摘するような複雑さはありません。しかし「Wall Street Journal」の記事では、Amazonが4月、FTCの提訴を見越した上で、一部の「Amazonプライム」加入者の解約をさらに容易にしたと指摘しています。

    Amazon側は、FTCの訴えを「事実も法律の解釈も間違っている」と説明、「FTCが提訴する前に通常の反論の機会が与えられなかった」と訴えました。

    Amazonの独占禁止法違反の疑いとは

    米国では、FTCが日本の独占禁止法に当たる「反トラスト法」違反でAmazonを提訴するのではないかという報道もあります。ただ、今日の法的環境では、FTCがAmazonに勝つのは難しいでしょう。

    原告となるFTCは、「Amazonが『Amazonプライム』の会員に対して無料かつ迅速な配送を割引価格で提供することで、競合他社を廃業に追い込んでいる」と主張することになりうるでしょう。Amazonを糾弾したいと考えている人たちは、Amazonが小売り事業では赤字を出していることを証拠の1つとして指摘することができます。

    この赤字は、Amazonが何百億ドルもかけてフルフィルメント・ネットワークを構築し、オンライン注文の商品を素早く消費者に届けられるようにしたからです。これにより、消費者はAmazonで25ドル以上の買い物をするか、または「Amazonプライム」の会員であれば、Amazonによる無料かつ迅速な商品配送サービスを享受できるようになりました。

    Amazonの大きな支柱はAWS

    一方、ネット通販ではそんな状態のAmazonが、全体では大きな利益を計上しているのは事業者向けに提供しているクラウドサービスAmazon Web Service (AWS)の成功があげられる、という主張があります。

    2022年度(2022年1-12月期)におけるAmazonのAWSの営業利益は228億ドル、経常利益は122億ドルでした。AWSは営業利益の90%以上を占めています。ちなみに、経常利益が落ち込んでいる要因は、Amazonが筆頭株主となっている米国の電気自動車メーカーRivian Automotive, Inc.(リヴィアン・オートモーティヴ)の株式127億ドルを評価損として計上したためです。

    広告サービスの売上高も377億ドルまで拡大していることを踏まえると、Amazonの他の事業、特に小売事業が「『Amazonプライム』の会員に対して無料かつ迅速な配送を割引価格で提供することなど」によって損失を出していると主張できることでしょう。

    競合各社は、Amazonが「Amazonプライム」会員向けに商品を無料かつ迅速に配送することで、Amazonと同等のサービスを提供しなればいけないとプレッシャーを感じます。これが、米国の会計・コンサルティング会社デロイト・トウシュ・トーマツ(デロイト)が発表している、過去10年間の米国小売企業の収益性が低下していることの一因となっていることは間違いないでしょう。

    デロイトの小売・卸売・流通業界のリーダーであるルパイン・スケリー氏は、『Digital Commerce 360』のインタビューで「送料無料は続かない。もう限界にきている」と語っています。

    Amazonと競合する小売事業者にとって大きな問題は、消費者は注文した商品の送料無料を好むため、送料無料サービスを提供しなければならないと感じていることです。『Digital Commerce 360』が近日中に発表する「2023年版 Top 1000社 レポート」によると、2022年には北米のオンライン通販事業者の77.2%が、キャンペーンなど少なくとも一部のケースで送料無料を提供しており、この割合は2019年の70.1%から増加しています。

    一方、Amazonは小売業で赤字を出しても、AWSや広告で多くの利益を上げているため、大きな利益を生み出しています

    独禁法違反は“企業の行為が消費者に損害を与えた場合のみ”

    上記のような話は、FTCのリナ・カーン委員長には目新しいものではありません。彼女は、米イェール大学法学部の学生だった2017年に、「Amazonの独占禁止法のパラドックス」と題する論文で注目を浴びました。

    その論文は、Amazonなど市場で支配的な地位を獲得しているIT大手企業に対して、より積極的な行動をとるべきだと主張する内容です。

    FTCのリナ・カーン委員長がイェール大学在学中に発表した「Amazonの独占禁止法のパラドックス」(画像はイェール大学が運営する「Yale Law Journal」のサイトから編集部がキャプチャ)
    FTCのリナ・カーン委員長がイェール大学在学中に発表した「Amazonの独占禁止法のパラドックス」(画像はイェール大学が運営する「Yale Law Journal」のサイトから編集部がキャプチャ)

    カーン氏はこの論文のなかで、何が独占禁止法での提訴を妨げているのかについても言及。法学教授であり後に判事となったロバート・ボーク氏の1978年の著書「独占禁止法のパラドックス」に影響されているそうです。「独占禁止法のパラドックス」は、連邦判事の事なかれ主義的な態度は、独占禁止法訴訟は企業の行為が消費者に損害を与えた場合にのみ正当化される――と主張する見解を解説しています。

    ロバート・ボーク氏の著書「独占禁止法のパラドックス」(画像は編集部がAmazonの販売ページからキャプチャ)
    ロバート・ボーク氏の著書「独占禁止法のパラドックス」(画像は編集部がAmazonの販売ページからキャプチャ)

    この考え方は保守的な判事によって広く採用され、大企業が独占禁止法違反の訴えをかわすのに一役買っています。

    結局のところ、Amazonや米国の大手スーパーマーケットチェーンWalmartは、消費者に商品を低価格で提供しているという証拠をいくらでも提示できるからです。

    こうした低価格(Amazonの場合は送料無料)は、競合他社を廃業に追い込むかもしれません。しかし、ボーク氏を支持する人たちの見解は、独占禁止法は企業の競争相手を保護するものではなく、消費者だけを保護するものなのです。ただ、この意見に反対する人たちは、こう言います。

    「Amazonのような大企業が市場を支配するせいで、消費者にさらに大きな価値を提供できるような、新たな企業の出現が妨げられている」

    私は自らの取材を通して、ベンチャーキャピタルに所属する投資担当者が、オンライン通販業界で起業しようとしている人に、よくこんな質問をすることを知っています。

    「もしあなたのビジネスが成功したら、Amazonにビジネスモデルをまねされないようにする方法はありますか?」

    多くの場合、彼らは何も答えられず、方法があったとしてもアイデアを試すための資金を得られないのが現実です。

    「Amazonプライム」訴訟の行方は?

    「Amazonプライム」をめぐるFTCの訴訟は、Amazonに対するFTCの計画的な措置の第1弾に過ぎない可能性があります。「Wall Street Journal」は203年2月、「FTCはAmazonに対してさまざまな方面から訴訟の可能性を検討している」と報じましたが、「Amazonプライム」の会員をだましたという疑惑はその可能性の一つに過ぎないでしょう。

    おそらく、将来的にはもっと広範囲に及ぶFTCの攻撃があると思われます。Amazonの競合企業たちは、AmazonがAWSを売却する可能性を見い出せるかもしれません。また、AWSを手放せば、Amazonも小売業として利益を上げる努力をせざるを得なくなります。

    しかし、期待しない方がいいでしょう。Amazonが「Amazonプライム」の登録や解約の手続きを修正することに同意したとしても、Amazonの優位性が失われることも、利益を圧迫してしまう送料無料サービスを提供する競合企業へのプレッシャーが少なくなることもないはずです。

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360

    【楽天の2023年夏トレンド予測】「物価高対抗」「Return to Normal消費」などがキーワード

    2 years 10ヶ月 ago

    楽天グループは、「楽天市場」「楽天トラベル」「Rakuten Music」「楽天ブックス」「楽天モバイル」の購買データなどを分析し、生活用品、食品、衣料品、書籍、旅行などさまざまなジャンルから2023年夏のトレンドを予測した「楽天グループ 2023夏トレンド予測」を発表した。

    「物販」「旅行・レジャー」「エンタメ」「モバイル」でトレンドを予測

    楽天グループ 2023夏トレンド予測
    「楽天グループ 2023 夏トレンド予測」

    楽天が運営するマイクロタスク型クラウドソーシングサービス「楽天超ミニバイト」が実施した「今年の夏の過ごし方」に関する調査結果によると、2023年夏の過ごし方は「国内旅行」(20.9%)が最も多く、約5人に1人が計画していることがわかった。一方、「動画配信サービスを観る」(7.8%)「読書」(6.7%)も上位にランクインした。

    楽天グループ 調査データ 2023年夏の過ごし方について
    「2023年夏の過ごし方」について(n=10030、2023年6月9日実施)

    また、「今年の夏の予定に対する予算」を聞いたところ、約4人に1人が2022年と比べて「予算を増やす(増える)予定」と回答した。

    楽天グループ 調査データ 2023年夏の過ごし方に対する予算は増やす予定か
    2023年夏の過ごし方に対する予算は、2022年と比べて増やす(増える)予定か
    (n=10030、2023年6月9日実施)

    こうした結果を受け、楽天は「“外向き”志向を取り戻していると同時に、自宅や室内での充実した時間を重視する“内向き”志向の両方の傾向がある」と分析した。

    物販のキーワードは「Return to Normal 消費」「物価高対抗消費」

    外出、夏イベントなど“外向き”需要が回復傾向に

    「楽天市場」「楽天ブックス」を対象とした物販では、キーワードとして「Return to Normal 消費」をあげた。新型コロナの5類移行を受け、「楽天市場」では外出、旅行、イベント関連商品の需要が拡大している。

    流通額は「折りたたみ傘」が約1.7倍、「スーツケース」が約2.2倍、「浴衣(大人・子供用)」が約1.8倍となっている(いずれも各キーワードを含む商品の2022年3~5月と2023年3~5月の流通額を比較)。

    楽天グループ 2023夏トレンド予測 外向き需要 折りたたみ傘 コンパクト
    流通額が伸長した「折りたたみ傘」

    また、「推し活」関連商品も伸長。推しのキャラクターをアピールする「痛バッグ」が約6.7倍に推移した(「痛バッグ」を含む商品の2022年3~5月と2023年3~5月の流通額を比較)。「楽天ブックス」でも「推し活」関連書籍が約1.8倍に伸びた(「楽天ブックス」において「推し」をタイトルに含む書籍商品の2022年1月1日~5月31日と、2023年1月1日~5月31日の売り上げを比較)。

    楽天グループ 2023夏トレンド予測 推し活 痛バッグ
    推しのキャラクターグッズでデコレーションした「痛バッグ」

    物価高を受けた“まとめ買い”、節約志向の高まりで“冷感”商品の需要拡大

    「楽天市場」から「物価高対抗消費」というキーワードも選定した。物価高を受け、食品・日用品を中心にまとめ買いの需要が拡大。また、節電意識の高まりにより冷感関連商品の需要も伸びているという。

    「楽天市場」では、キーワードに「まとめ買い」を含む商品の流通額が約1.5倍、「冷感」が約1.4倍に伸長した(各キーワードを含む商品の、2022年3~5月と2023年3~5月の流通額を比較)。

    楽天グループ 2023夏トレンド予測 まとめ買い 物価高対抗消費 炭酸水
    まとめ買い関連商品の一例「炭酸水」
    楽天グループ 2023夏トレンド予測 まとめ買い 物価高対抗消費 ペット用冷感ベッド 冷感関連商品
    「冷感」関連商品の一例「ペット用冷感ベッド」
    楽天グループ 2023夏トレンド予測 まとめ買い 物価高対抗消費 ソープストーンアイスボール 冷感関連商品
    「冷感」関連商品の一例、溶けない氷「スープストーン アイスボール」

    こうした状況を受け、楽天は、マスク着用ルール緩和後初めての夏に向け、外出時に快適かつより楽しく過ごせる商品の需要が大きく回復すると見込んでいる。

    旅行・レジャーは「分散型旅行」「リトリート旅」

    旅行・レジャー分野では、まず「分散型旅行」をキーワードとしてあげた。

    「楽天トラベル」における、2023年7~8月の宿泊予約数は、2019年と比べて約1.3倍に伸長。2023年6月7日時点での7~8月の予約数をみると、7月の3連休と8月のお盆期間以外の予約数は2019年と比べて約1.3倍で、連休期間を上回る予約数になっているという。

    また、全国を13エリアに分け、エリア毎の予約の伸長率をみると、2023年は2019年比で全体平均を上回るエリアが約7割となり、各エリアが均等に伸びている傾向が見られた。

    こうした結果から、楽天は「2023年はより幅広いエリアで人出が増える」と予想。日程、行先が分散している背景には、混雑を避ける生活様式が続いたことによる旅行スタイルの多様化、ピークを避けることで比較的お得に旅行ができることなどがあると予測した。

    2つ目のキーワードは、普段の生活と異なる環境でリラックスできる「リトリート旅」。石垣島など離島を含むエリアが2019年比で約1.6倍に伸長。また、高級宿の予約は2019年比で約1.6倍に伸びており、こうした傾向から「リトリート旅」に適した旅先、宿泊先が選ばれている。

    エンタメでは「2023年注目アーティスト」を発表

    エンタメ分野では、「Rakuten Music」における再生ユニークユーザー数など2023年上半期のデータ分析を基に、今夏さらに注目が高まると予測した4組のアーティストを選出。

    選出したのは、3人組ロックバンド「10-FEET(テンフィート)」、韓国5人組グループ「NewJeans(ニュージーンズ)」、若手男性俳優・タレントで構成されたアーティスト集団「EBiDAN(エビダン)」、6人組男性グループ「LIL LEAGUE(リル リーグ)」。

    楽天グループ 2023夏トレンド予測 エンタメ Rakuten Music 10-FEET
    3人組ロックバンド「10-FEET」
    楽天グループ 2023夏トレンド予測 エンタメ Rakuten Music NewJeans
    韓国5人組グループ「NewJeans」ⓒ 2022 ADOR. All Rights Reserved.

    モバイルは「携帯料金の低価格化」「ギガ節約疲れ」「賢い経済圏+ポイント活用」

    光熱費、食料などの物価高が続くなか、モバイル業界では低価格プランの登場など、携帯料金は大きく低下している。一方で、定期的な携帯料金の見直しを実施していないユーザーも多く、家計の節約のために携帯料金の見直しをポイントとしてあげた。

    また、在宅勤務が減り、通勤時間や外出先で動画を視聴する機会が増えたことで「通勤時間は、自宅のWi-Fi環境であらかじめダウンロードしたものしか見ない」「使わないアプリをこまめに落とすよう気を付ける」など、ギガ数が足りていないと感じているユーザーが多く、大容量プランの満足度が高い傾向にあるという。

    携帯キャリアは通信サービスだけでなくクレジットカード、電子決済などさまざまなサービスを展開する傾向がある。スマートフォンを含め頻繁に利用するサービスを1つの経済圏に集約することで、お得にポイントを貯めることができる。また、貯まったポイントを携帯料金の支払いに充てるといった利用が可能だ。

    藤田遥

    年間15万人が利用するお米のギフトEC「八代目儀兵衛」が語る、顧客に選ばれるギフトECの極意+売上高20%増の秘訣

    2 years 10ヶ月 ago
    熨斗(のし)のマナーやメッセージカードなどの同梱、多数の送り先への配送設定や送料の計算など、フォーマルギフトには送り主がつまずくポイントがいくつもある。八代目儀兵衛はそれらをどう解決したのだろうか?
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    ギフトECはマナーやメッセージ同梱などが複雑で、贈った人が商品を手にしないためリピート施策が難しいなど、課題の多い特殊な領域と言われる。お米のギフトEC「八代目儀兵衛」は、京都らしいフォーマルなギフトで多くの利用者を魅了し、年間15万人に贈られている。さらに、顧客満足度の高いサービスを提供するため、2022年に自社ECサイトのリニューアルを実施、デザインとシステムを刷新してリニューアル前の課題を解消したところ、売上高は前年比20%増を実現した。

    八代目儀兵衛の神徳(じんとく)昭裕氏が、導入したクラウド型ECサイト構築ASP「aiship GIFT」を展開するロックウェーブの黒河宏太郎氏と顧客に選ばれるギフトECサイトの考え方やリニューアルでの取り組みについて語った。

    ミシュラン掲載店にも支持される八代目儀兵衛のお米

    八代目儀兵衛は京都の米屋として1787年に創業した老舗。現在はお米の通販をはじめ、卸、飲食の3つの事業を主に展開している。通販事業の主力はギフト。なかでも内祝いなどフォーマルギフトがメインとなっている。

    一番の売れ筋ギフト商品は「十二単シリーズ 満開」。注文を受けてから精米し、12種類のお米を12色の風呂敷でそれぞれ包んでいる。見た目が華やかなうえ、お米は好き嫌いやアレルギーが少ないことから、お祝い返しとして多く利用されている

    売れ筋の十二単シリーズ「満開」(税込5500円)
    売れ筋の十二単シリーズ「満開」(税込5500円)

    飲食事業では京都(祇園)と東京(銀座)に直営の飲食店があり、行列のできるお店としてメディアでも多数取り上げられている。直営店で提供している「翁霞(おきなかすみ)」は、一般的なスーパーマーケットで売られているお米の倍以上の価格だが、ミシュラン三ツ星の掲載店で実際に使われているお米としてテレビに取り上げられたこともあり、リピート率の高い商品だという。

    一般的にお米のブランドは、たとえば「魚沼産コシヒカリ」というように産地と銘柄で価値が決まるが、八代目儀兵衛では産地銘柄に関係なく、「年間通しておいしいお米」を一番の価値基準としている。単品でも十分おいしいお米を全国から仕入れ、組み合わせることでさらに美味しさを引き出す「目利き、ブレンド」が特徴

    卸事業では航空会社のビジネスクラスや宿泊施設のビュッフェでも使われているほか、炊飯器の監修や異業種とのコラボ事例も多数あり、さまざまな企業のキャンペーンでも活用されている。

    ECサイトの全面リニューアルで掲げた3つの方針

    通販事業の自社EC比率は約6割。約3割が「楽天市場店」で残りの1割がその他モールという売上比率になっている。

    自社ECサイトを構築したのはおよそ8年前。スクラッチで構築したが、当時の担当者はすでにおらず、仕様書もないため、SEO施策やデザインの改修について支障が出ており、大きな課題となっていた。

    そこで2022年3月、さらに顧客満足度の高いサービスを提供するため、自社EC「八代目儀兵衛オンラインストア」の全面リニューアルを実施した。

    社内にエンジニアがいないので、何かを改修するにもコストがかかり、セキュリティ面で若干不安もあった。2021年から動き出し、約1年かけてリニューアルした。(八代目儀兵衛・神徳氏)

    八代目儀兵衛 取締役CMO 神徳昭裕氏
    八代目儀兵衛 取締役CMO 神徳昭裕氏
    リニューアル前(左)とリニューアル後(右)
    リニューアル前(左)とリニューアル後(右)

    デザインの方針は「商品を主役に」「京都らしさ」「劣化を防ぐためのルール作り」の3点のみに絞った。

    方針1 「商品を主役に」

    旧サイトではバナーが多く、何を一番訴求したいのかわかりにくいサイトになっていた。売れ筋商品の「満開」が目立つように、白を基調としたデザインに全体を変更し、バナーを張りすぎないようにした

    方針2 「京都らしさ」

    弔事や法事などで使うギフト商品は東山の「圓徳院」から特別に許可を得て撮影し、慶事用ギフト商品は嵐山の「星のや京都」で撮影した。京都のお米屋ならではの「京都らしさ」を表現できる特別な場所を選び抜き、商品撮影を行った。

    方針3 「劣化を防ぐためのルール作り」

    リニューアル前は制作する人によってトンマナの異なるページができてしまっていた。また、リニューアル直後は綺麗なサイトでも、運用を重ねるごとにだんだんと崩れてしまうことはよくある。そのため、厳密なルールブックを作成した。

    たとえば、大中小で使う文字のサイズ、フォントの種類、写真と文字の空きは何ピクセルにするのか、といったところまで定義した。

    誰が制作してもリニューアル時の美しさを再現できるルールブックを作成した
    誰が制作してもリニューアル時の美しさを再現できるルールブックを作成した

    リニューアルで可能になった施策

    今回のリニューアルで「八代目儀兵衛オンラインストア」に実装された機能や施策は以下のとおり。

    • クーポン
    • メッセージカード(API連携)
    • LINEログイン連携
    • 途中保存機能
    • ギフト目的別サービス選択

    ECサイトでは当然のようにあるクーポンだが、旧サイトでは実現できなかったので、今回新たに追加した。

    メッセージカードはこれまでも対応していたが、外部サービスでメッセージカードを作ってもらい、再度自社サイトに戻ってきてもらうという流れだったため、今回から外部サービスとAPI連携し、使い勝手が大きく向上した。

    また、ギフトECのような毎日使うサイトではないと、IDやパスワードを忘れやすいため、新規会員登録時にLINE連携すると、次回以降はLINEのボタンでログインできる機能を搭載した。途中保存機能は開発中で、まもなく実装できる予定だ。

    特に内祝いは1回で10点など複数注文が多いので、まとまった時間がないとなかなか注文がきず、どうしても途中で離脱してしまうことがある。途中保存機能は入力内容を途中で保存でき、保存したところから注文を再開できるので、内祝いに特化した便利な機能になる。(神徳氏)

    ギフト特有の複雑さをUIで解消

    迷わず間違いなく贈れるようにUIを改善

    結婚内祝いや香典返しといったフォーマルなギフトに欠かせないのが熨斗(のし)だ。

    元々は商品ページで目的や熨斗などを選ぶ形式だったが、UIが悪かったのでリニューアルで工程を変えた。(神徳氏)

    たとえば目的を「結婚内祝い」とすると、結婚の内祝いに合った種類の熨斗のみが表示されるようにした。リニューアル前はこの絞り込みができなかったため、熨斗のマナーを知らない贈り主がつまずいたり間違って注文したりすることが多かった。そのため、初めてでもスムーズに注文できるようにUIを改善した。

    目的に「香典返し」を選ぶと、表示される熨斗の種類が自動的に切り替わる
    目的に「香典返し」を選ぶと、表示される熨斗の種類が自動的に切り替わる

    メッセージ同梱サービスを拡充

    商品には一筆箋(いっぴつせん)、メッセージカード、手紙の同梱が選択できる。一筆箋はサイト内の機能として搭載されているので、絵柄を選んで文章を入力するだけだ。いくつかある定型文から選んでそのまま送ることもできる。

    メッセージカードでは事前にマイページで作成したメッセージカードを同梱できる。過去に作成したカードやオリジナルで写真を入れたメッセージカードも使用可能だ。他にも手書きの手紙を別途送ってもらい、それを同梱してお届けするサービスもある。

    配送先が違っても合計金額がわかる

    ギフトを送る際、自分で手渡ししたい場合と、直接配送してもらいたい場合がある。そのため、配送先の設定では1つの住所に送るか複数の住所に送るかが選択できるようになっている。複数の送り先に配送する場合、「1つは北海道、1つは関東」というように、送料区分が違ってもそれぞれ送料が表示され、合計金額が把握できるようになっているのが大きなポイントである。

    このほか、出産内祝いの命名札や香典返しの芳名帳のサービスなどもあり、有料で手書きの芳名帳を送ってもらい、配送先を入力するといったギフトECならではのサービスが充実している。

    ECと実店舗の体験をつなぐ仕掛け作りをめざす

    リニューアルが完了して1年。リニューアルの効果が出て、通販事業は好調に推移しているという。下の図はリニューアル後の売り上げ推移だ。グレーの線が2021年1月から12月までの売り上げで、青線が2022年1月から12月までの売り上げの推移となっている。

    リニューアル後の売り上げの推移
    リニューアル後の売り上げの推移

    赤の縦線が3月8日のリニューアルで、それ以降の推移を見ると、前年比が平均で125%、特に繁忙期である4月の売り上げはリニューアル直後であるにもかかわらず、大幅に伸びており、リニューアルの効果が見られる

    また、飲食事業はコロナの影響も一部あったが、今はコロナ前よりも好調に推移しており、卸に関しても 「さまざまな繁盛店から声をかけていただいている状況」(神徳氏)だと言う。

    ただ、残念ながら、この通販と飲食と卸が八代目儀兵衛の事業としてあまり認識されていない状態。サイトをより使いやすくリニューアルしたので、今後はたとえば八代目儀兵衛のギフトを受け取った方が自宅用に買っていただいたり、店舗をご利用いただいた方がギフトを贈ったり、それぞれの事業ドメインの体験をつなぐ仕掛け作りを意識的にやっていきたい。(神徳氏)

    ギフトECサイト構築のためのクラウド型ASP「aiship GIFT」

    今回のリニューアルで八代目儀兵衛が採用したのは、ロックウェーブが提供しているギフトECプラットフォーム「aiship GIFT(アイシップギフト)」だ。

    ロックウェーブでは2013年からモバイルファーストをコンセプトとしたECプラットフォーム「aishipR(アイシップアール)」を提供しており、累計約1000社が導入している。

    ギフトECの課題やニーズを機能強化し、2020年にスタートしたのが「aiship GIFT」だ。「aiship GIFT」は自社ECサイトに求められる機能の充実に加え、ギフトECに特徴的な機能拡充を行っており、全国のギフトECを展開する事業者や食品メーカーなどに導入されている

    ギフトECサイト向けの機能
    ギフトECサイト向けの機能

    神徳氏が「aiship GIFT」を選んだ理由も、ギフトオプションが充実していることだと言う。また、実際に「aiship GIFT」を導入しているサイトで注文してみて、八代目儀兵衛でやりたいことを実現できると感じることが多かったという。

    「aiship GIFT」の特徴的な機能について、アイシップシリーズのプロダクトマネジャーを務める黒河氏が解説した。

    ロックウェーブ 事業責任者 黒河宏太郎氏
    ロックウェーブ 事業責任者 黒河宏太郎氏

    温度帯や賞味期限を考慮した食品ECサイト向け機能

    食品ECサイトの特徴として常温、冷蔵、冷凍といった商品の温度帯が異なることがあげられる。「aiship GIFT」は三温度帯に対応しており、同時に注文された場合でも別出荷として扱えるほか、たとえば「夏期のみ冷蔵、夏期以外は常温」「常温と冷蔵の場合は同梱する」といった温度帯をまたがった複雑な注文パターンにも対応できる。

    また、食品ECサイトは賞味期限があるため、配送までのリードタイムの取り扱いが厳密なのも特徴だ。「aiship GIFT」では配送先の郵便番号を元に出荷予定日を算出し、配送可能な日程だけをお届け希望日として表示できる

    確実に届けることができる日程を提示できることで、賞味期限の短い生鮮食品や、生の和洋菓子なども販売しやすくなっている。また、出荷日ごとに出荷の上限数を管理できるので、季節商品や生産量に限りのある限定商品の販売もしやすい。

    細やかなオプション設定に自信。仏滅の届け日を避けることも

    八代目儀兵衛の事例のように、ギフトECでは熨斗などのギフトオプションの指定が必要だ。「aiship GIFT」ではオプションの選択肢を細かく設定でき、画像の付いた説明文を表示し、どのような状態で商品が送られるのか、 贈り主がイメージしやすい仕様になっている。また、オリジナルメッセージカードサービスを導入することで、他社にないギフトサービスの実現も可能だ。

    また、ギフトならではの送り方として、たとえばお届け希望日に仏滅を避けたり、送り状伝票を注文者とは別の名義にしたりといったことにも対応できる。

    また、配送先が複数になるのもギフト注文の特徴だ。配送先が複数の注文では、非常に多くの情報を入力したり選択したりする必要があるので、贈り主が迷いやすいという性質があるが、「aiship GIFT」では1画面で行う操作を限定し、多くの操作が必要ななかでも迷いにくいカートステップにしている。

    
ギフト注文時のカートステップ
    ギフト注文時のカートステップ

    ソーシャルギフトにも対応

    また、いま注目の贈り方である「ソーシャルギフト」にも対応している。「ソーシャルギフト」は受け取る側が配送先住所を入力して受け取るというもので、「aiship」はこの機能も標準機能として提供している。

    特に追加費用なく利用することができるため、多くのEC事業者が新しい提供形態として、ソーシャルギフトを掲載開始している。(黒河氏)

    ソーシャルギフト機能の概要
    ソーシャルギフト機能の概要

    この記事は、インプレスビジネスライブラリーより無料でダウンロードできるPDF資料『ファンケル、ロート製薬、味の素、ひなたライフ、八代目儀兵衛に学ぶ自社EC成功の秘訣』(2023年4月24日公開)の一部を公開したものです。

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    大村 マリ

    ECモール運営成功の秘訣とは? 識者が明かす事業者のつまずきポイント3点+押さえておきたい対処法 | 「ECタイムズ」ダイジェスト

    2 years 10ヶ月 ago
    トレンドの移り変わりが激しいECモールで勝ち続けるためには? 事業者が勘違いしやすいポイントや、店舗運営に必要な取り組みまで、EC専門家の知見をまとめる

    今回の記事は、「楽天市場」に精通しているプロ・原田康平さんのプロインタビューになります。社会の状況、季節、イベントの有無によってトレンドが激しく移り変わるEC市場。さらに、LP作成、SNS・広告運用、ショップ運営、ロジスティクスに関わる幅広いスキルや経験が求められる業界でもあります。

    そのような流動的で、複雑なEC市場で生き残るために必要な取り組みや姿勢とは何でしょうか? ECモールでの店舗運営に強いプロが実践している情報収集の仕方もお聞きしました! EC事業に着手しようとしている企業の担当者様、そしてすでに楽天のようなECプラットフォームで店舗運営をしていて、課題を抱えている事業者様には必見です!

    ぜひ、ご覧ください~

    原田康平 ECタイムズ 楽天 モール

    楽天に知見の深い原田氏とは

    ⸺今日はよろしくお願いします。

    原田:よろしくお願いします。

    ⸺まず、現在までのご経歴についてお聞かせください。

    原田:はい。新卒のときにECモールを運営する企業へ入社し、その後、アパレルや食品のネットショッピングを運営する企業に転職しました。現在は自分自身でショップを運営しながら、経験を生かしてコンサルタント業務を請け負っています。

    ⸺EC事業のなかでも、得意な商品のジャンルなどはございますか?

    原田:基本的には得意なジャンルも不得意なジャンルもありません。前職がECモール運営企業でコンサルタントとして従事していたのですが、ジャンルや規模感を問わない部署だったためです。

    ですが、現在は主に楽天に特化したサポートのご要望を頂いております。しかし、楽天に限らず、他のECモールでも、売上戦略の立案ができます。

    基本的な戦略はどのモールでも変わらない

    ⸺なるほど。基本的にジャンルを絞らず、どのモールでも対応が可能なのですね。なぜ、あらゆるジャンルやECモールに対応できるのですか?

    原田:それは、どんなときでも同じステップを踏んで、施策や戦略を組み立てているからです。戦略立案や売り上げの成長に必要なことは、「目標設定と現状把握の解像度を上げ、その差分を洗い出すこと」です。

    また、主なECモールでのショップ運営を実際にしていた経験も大きいかと思います。目標と現状との差分を逐次チェックし、見えてきた課題に対してどのようなソリューションが有効かを考えることが大切です。

    もちろん、モールごとに特徴や販促の種類はございますが、基本的な戦略設計は変わりません

    ⸺なるほど。現在地からゴールまでの距離を明確にすることはEC以外にも通用しそうですね。

    コロナ特需のECを立て直した成功事例

    ⸺原田さんが以上のメソッドを活用することで、課題解決につながった過去の事例について教えてください。

    原田:‍わかりました。私が過去に支援した企業さまは以下のような現状でした。

    • 既存商品の売り上げが頭打ちになっている
    • コロナ特需商品が多かったため、コロナ収束後の売上維持に懸念がある
    • 型番商品が多いため、価格競争に巻き込まれやすい

    その企業は当時、マスクやアルコールなどのコロナ禍の影響で需要が高くなっていた商材を主力としていました。

    また、その売り上げもアッパーに達しつつあり、新型コロナウイルスの収束で売り上げの縮退は避けられない状況でした。

    そこで、今後の目標を明確にしました。

    それは「コロナ商材ではなく、通年で売れる商材でいくらの売上改善と各指標どのような改善を実現するか」と「新しい商材の立ち上げと育て方のノウハウを醸成する」の2つです。

    そして、目標と現状との差分を埋めるために、以下のサポートを行いました。

    • 市場調査を踏まえた新しい商品選定
    • 仕入れルートの構築
    • 非型番商品を売るためのデザイン強化をサポート(例:デザインテンプレートの提供)
    • 非型番商品ならではの配送や販促費に対する考え方や知識のインプットなどを多方面から支援(例:広告運用における費用対効果や在庫管理にかかる保管費用についてなど)‍

    大切なのは“小さな目標達成”の積み重ね

    ⸺確かに、“現状把握→目標設定→差分の把握→施策への落とし込み”が行われていることがはっきりとわかりますね。その結果、どのような成果がありましたか?

    原田:コロナの収束でマイナスになっていた各指標がプラスに転じ、新しい商品で主にアクセス人数の改善に大きな効果が見られました。

    新商品のなかでも特にアクセス人数が取れた商品では、約4か月で1商品あたり5000人近くのアクセス人数を取れている商品もございます。売上目標を達成するために、緻密なチェックを繰り返すことが重要です。

    また、売上目標を追うことも重要ですが、大きな目標を一気に達成しようとすると施策の順序が可視化しにくいため、より小さな目標に落とし込んでいく工程が重要です。

    たとえば、売上目標→月のアクセス人数目標→1日当たりのアクセス人数目標→そのために行う施策は何か? (例:新商品を週に3商品ずつ登録して検証)

    このように目標を小さくすることで、簡単に行動を行うことができ、その結果目標の達成につながります。小さな目標を立てるためにも、目標と現状の差分の可視化が重要になります。

    モール出店で事業者がつまずきやすいポイント3点

    ⸺楽天のようなECモールに出店するにあたって、事業者がつまずきやすいポイント、勘違いしやすい点はありますか?

    原田:ポイントとしては大きく3つあります。

    つまずきポイント① 「出品しさえすれば売れる」と思うこと

    原田:トレンドの商品や拡大中のプラットフォームで、知り合いや競合他社が売り上げを伸ばしていると聞いただけで、ノウハウがないままに出品してしまうことはありませんか?

    なぜ売れているのかという視点を無視して見切り発車してしまうと、売り上げが伸びずに諸経費がかさんでしまいます。

    多くの場合、売れる事業者というのは豊富なノウハウを上手く活用しています。出品するだけもうかる、ということはまずないでしょう。

    つまずきポイント② 市場の事前調査が不足している

    原田:自社商品か型番商品かに関係なく、市場の事前調査を怠ってしまうと、需要の小さい商品選定や相場に合わない価格設定をしてしまう可能性があります。

    事前調査では、その商品の流通が多いかどうか、モールを利用するユーザー層、ランキングに載っているトレンド商品、競合他社の分析などを行います。

    商品ベースでの事前調査では、主に販売価格、配送設定、商品品質、レビュー、SKU、などを競合と比較して負けている点がないのかを確認することが重要です。

    つまずきポイント③ 自社商品の価値を客観的に評価できていない

    原田:自社商品への愛が強いほど、企業が自社商品に見出す価値と、ユーザーがその商品に見出す価値との間にギャップがあるかもしれません。

    もちろん、商品愛それ自体が悪いと言っているわけではありません。ただ、自社商品が顧客に与える価値について評価する際には、根拠が必要だということです。

    原田氏が指摘する、ECモールに出店する際の「つまずきポイント」
    原田氏が指摘する、ECモールに出店する際の「つまずきポイント」

    戦略なしには売れない

    ⸺やはり、移り変わりの激しい業界であるからこそ、準備段階での調査が重要なのかもしれません……。今と昔では大型ECモール全体として変わったことはありますか?

    原田:はい。昔と違って、大きなプラットフォームでは出店数・商品数ともに飽和状態となっています。そのため、しっかりと戦略を立てて動かないと売れないのが現状です。

    そんなときに目標設定と現状に対する解像度の高さが大切だと思います。特に、まだ競合が少なかった時期にECを始め実績を残した企業は、当時の勝ちパターンを模倣し続け、競合他社の分析がおろそかになっている傾向があります。

    このままだと、各目標と現在地の差分の解像度が低いために、売り上げが伸び悩むケースに陥ってしまいます。

    ⸺まとめると、出品すれば必ず売れるわけではなく、売れるには調査を踏まえて市場に合う商品を選び、売り方でまず大切なのは“差分の明確化”ということですね!

    原田:そうですね。極論、差分の明確化ができれば、そこにどのように対処するかについては外注すればすむ話です。

    売上高だけでなく、利益を考えた目標設計

    ⸺では、原田さん自身がコンサルタントとして業務にあたる際、クライアントさまにはどのようなサポートをされていますか?

    原田:まず、お客さまがしたいこと(want)、しなければいけないこと(must)、できること(can)を可視化します。その上で優先順位をつけて最短で目標を達成するにはどのようなサポートをしなければいけないのかを考えます。

    私は、お客さまの上記優先順位で出てきやすい改善点を私自身がハンズオンで行えること(外注などに委託しないこと)、そして社内で内製化できるようにすることを意識しています。

    たとえば、既存の商品で売り上げを改善するのは難しいという判断になった場合は、

    市場調査→新商品の提案→仕入ルートの構築→新商品のページ制作→販促設計

    ここまで、私の方で完成させて提案することが最低限すべきサポートだと考えております。

    そのうえで、間接費用の計算や売り上げだけでなく利益を考えて目標設計までできることが、コンサルタントならではの存在意義だと思っています。

    また、ノウハウの提供やスキルの提供も重要かと思いますが、日々さまざまなツールが出てくるEC業界では、昨日のノウハウが今日になると通用するとは限りません。そのため、私は不変的な部分の店舗運営構築を企業さまと一緒に行う事を意識しています。

    自分自身でショップを運営しているからこそ、見えてくる事業者の苦労や課題があります。その際に、こんな事をしてくれれば良いなと思った事を具現化できるように日々改善しています。助言だけでなく、自分が抜けた後も事業者が自走できるように寄り添うことが重要だと思います。

    ⸺確かに、すごく共感できます……。

    外部人材の選定で大事なポイント

    ⸺先ほど、自力で対処できない部分は外注すれば良いという話がありましたが、事業者様が外注先を選定するうえで、注目すべき基準などはありますか?

    原田:外注選定をする上で大事なポイントは以下の3つです。

    外部人材の選び方(1)レスポンスの速さ

    原田:発注先の連絡スピードが速いかどうかは非常に大切です。なぜなら、ネットショップは刻一刻と状況が変化するためです。

    外注先のレスポンスが遅ければ機会損失にもつながりうるため、選定の際には注意していただきたいです。

    外部人材の選び方(2)“差分”を埋めるための打ち手の効果を最大化できる人材か

    原田:繰り返しにはなりますが、事業者が絶対に自分でしなければならないのは、現在地から目標までの差分の洗い出しです。

    その後、その差分は、ECの業務のうちどの領域に属しているかを明確にし、その領域に特化したプロを外注先として選定しなければなりません。

    発注する側は、プロがECの全てのステップで100点を取ることができるオールラウンダーではないことを理解しておく必要があります。

    どの施策に、どのフェーズ・ジャンルに特化しているのか見極めてください

    たとえば、売上アップだけでも、新規の獲得が得意なのか、リピート率アップが得意なのか、転換率の改善なのか、さまざまです。

    外部人材の選び方(3)一緒に二人三脚できるか

    原田:最後に事業者様に心得ておいていただきたいのは、期待しすぎないことです。

    つまり、外部の専門人材に丸投げせず、伴走するという意識が大切だと思います。

    外部人材が抜けた後でも、自走できるだけのノウハウを蓄積し、それを実践できるように内製化することをめざしましょう

    ECのスキルや経験はプロが担保できますが、商品の特性や価値については企業側のほうが詳しいので、二人三脚で協力していく姿勢が何よりも大切です。

    ⸺レスポンスの速さという視点は意外ですね。確かに、外部人材との密なコミュニケーションは二人三脚するために必要かもしれません。

    EC人材を外注する上で大事なポイント3点
    EC人材を外注する上で大事なポイント3点

    モールごとの特色を押さえれば施策が見えてくる

    ⸺刻一刻と変化するEC市場において、原田さんが実践している情報収集の仕方について教えていただけますか?

    原田:はい。これはとてもささいなことなのですが、私は毎朝、Amazonや楽天、Qoo10といったECモールのランキングをチェックしています。モールごとにトレンドが異なっており、ランクインする商品には“モールごとの色”が出ます

    ランキングで初めて見る商品があれば、そこに有効な施策の掘り下げを行ってみたり、原価を推測したりしています。

    そうして、モールごとの癖がわかるようになれば、若い女性の間で流行の最先端アイテムがランクインしやすいQoo10で売れている商品を、楽天に先取りして売り出すという施策を取ることが可能になります。

    ただ画面を眺めるのではなく、しっかり考察を

    ⸺ランキングを見るだけでも、さまざまなことが見えてくるのですね。

    原田:他にも、商品ページのレビューを分析することも情報源として役立っています。競合他社の商品に対するユーザーからの希望、クレームなどの生の声を知ることができます。それを参考に自社で取り扱っている商品の改善や売り方を工夫しています。

    「〇〇個セットで売ってほしい。」といった投稿を見て、研究するだけでも効果はあると思います。

    ⸺ランキングの閲覧も、レビューの分析もちょっとした時間に無料でできるので、今日から始めることができますね!

    原田:はい。ただ、画面を眺めるだけでなくしっかりと考察をめぐらすことが重要です。

    ⸺最後に、原田さんがEC業界で活動していく中で、目標などはありますか?

    原田:ネットショップ運営とデザイン、出荷までは一通りスキルと経験を蓄積することができたので、次はショップの運営チームの規模に合わせて円滑な事業サポートができるようになりたいですね。

    これができれば、EC意外の業務にも役立つと思います。内部の人材活用、チームの動き方、接し方に関するノウハウを身に着けることが目標です。

    あとは、一社一社大切にして頑張りたいということです!

    ◇◇◇

    みなさん、いかがでしたでしょうか? ECの運営をする上で、とても重要なエッセンスが詰まったインタビューでしたね!

    お話を通して自社の現状を解像度高く把握すること、また目標までの距離の洗い出しの重要性をご理解いただけたのではないでしょうか。

    そして、外部の専門人材の選び方についても話していただきました。二人三脚で自社と密にコミュニケーションを取ってくれる人材ほど心強いものはないと思います。

    ECタイムズ

    購入最多は「日用品」、購入金額は7割が5000円未満。男女別の利用傾向や利用頻度などをまとめたEC利用調査

    2 years 10ヶ月 ago

    消費者向け情報サイト「Appliv TOPICS」を運営するナイルが実施したECモールに関するアンケート調査(対象は男女1630人)によると、オンラインショッピングの利用頻度は月2~3回が最も多く、「日用品」「衣類」「食料品」といったカテゴリーの商品がよく購入されていることなどがわかった。

    また、女性は化粧品やファッション、男性はガジェットや趣味関連を購入する傾向がある。1回あたりの平均購入金額は5000円未満が全体の7割を占めている。

    利用頻度は「月2~3回」。ヘビーユーザーは男性20代

    オンラインショッピングの利用頻度を聞いたところ、最多は「月2~3回」(25.95%)、次いで「数か月に1回」(20.74%)だった。

    オンラインショッピングの利用頻度
    オンラインショッピングの利用頻度

    「週数回」「週1回」「月2~3回」「月1回」を合わせると、全体の約6割は月1回以上オンラインショッピングを利用している。「利用しない」は9.88%だった。

    男女別の回答を比較すると、男性は「週数回」「週1回」、女性は「月2~3回」の割合が大きい。

    「数か月に1回」の割合は女性、「利用しない」は男性の方が大きい。このことから、オンラインショッピングのヘビーユーザーは男性が多いが、オンラインショッピングそのものの利用率は女性の方が高いとしている。

    男女別 オンラインショッピングの利用頻度
    男女別 オンラインショッピングの利用頻度

    年代別の回答を比較すると、20代は「週数回」「週1回」の回答率が高い。「月2~3回」「月1回」「数か月に1回」「年に1回以下」の割合は30代以上で増加。特に10代は「数か月に1回」の回答の割合が大きい。「利用しない」の割合は年代が上がるほど小さくなっている。

    年齢別 オンラインショッピングの利用頻度
    年齢別 オンラインショッピングの利用頻度

    平均購入金額は大多数が「5000円未満」

    月1回以上オンラインショッピングを利用している1055人に、1回あたりの平均購入金額を聞いたところ、最多は「3000~5000円未満」(34.60%)。僅差で「1000円~3000円未満」(33.43%)が続いた。なお、割合は「わからない」(32人)の回答分を除いている。

    オンラインショッピング1回あたりの平均購入金額
    オンラインショッピング1回あたりの平均購入金額

    購入1位は「日用品」

    オンラインでよく購入する商品ジャンルを質問したところ、最多は「日用品」で、約半数が選択。「衣類」「食料品」「コスメ・美容」「書籍・雑誌」と続いた。

    オンラインでよく購入する商品ジャンル(複数回答可)
    オンラインでよく購入する商品ジャンル(複数回答可)

    上位5つの商品ジャンルを男女別・年代別で見ると、男女ともに「日商品」が首位。男性では「PC・周辺機器」が、女性では「衣服」や「コスメ・美容」のジャンルが上位にあがっている。

    年代別では、20~50代は1位が「日用品」、10代は1位が衣服。10~40代では「コスメ・美容」ジャンルが上位5つのなかに入っているが、50代ではランクインしていない。

    オンラインでよく購入する商品 上位5ジャンル ※()内は回答数
    オンラインでよく購入する商品 上位5ジャンル ※()内は回答数

    男女別の購入傾向、女性は「コスメ」男性は「PC機器」など

    各商品ジャンルの男女内訳を見ると、女性の割合が大きいのは「コスメ・美容」「衣類」「ペット用品」。男性の割合が大きいのは「パソコン・周辺機器」「カー用品」「スポーツ用品」「DIY・工具」「家電」「ゲーム・おもちゃ」。

    「日用品」「食料品」「書籍・雑誌」「医薬品・サプリ」「インテリア雑貨」は男女の偏りがほとんどない。

    男女割合別 オンラインでよく購入する商品ジャンル
    男女割合別 オンラインでよく購入する商品ジャンル

    調査概要

    • 調査方法:インターネット調査(調査元:ナイル運営の「Appliv TOPICS」)
    • 調査期間:2023年6月6日~6月13日
    • 調査委託先:ジャストシステム
    • 調査対象:15~59歳の男女
    • サンプル数:1630人
      年齢】15~19歳:330人、20~29歳:331人、30~39歳:330人、40~49歳:322人、50~59歳:317人
      性別】男性:807人、女性:823人
    高野 真維

    「送料無料」は問題の本質ですか? 表示の見直しで問題は「解決しない」の声【物流2024年問題巡る現況まとめ】 | 通販新聞ダイジェスト

    2 years 10ヶ月 ago
    物流の「2024年問題」解消に向け、政府が発表した政策パッケージにおける「送料無料」表示の是正が物議を呼んでいる。関係各所の意見を交えつつ、政策の現況をまとめる

    「送料無料」の是非が問われている。政府は今年6月、物流の「2024年問題」解消に向けた政策パッケージを公表。「送料無料」表示が適正な運賃収受の足かせになっていると言及し、見直しに取り組むと踏み込んだ。「送料無料」は問題の本質なのか。

    送料無料表記は「物流が軽く見られる」?

    「無料でないものを表記しないでほしい」。輸送業界の発展を図る全日本トラック協会の担当者はそう話す。

    政府の「物流革新に向けた政策パッケージ」は、担い手不足や物量のひっ迫など物流産業の輸送力不足の問題解消に向け、「商慣行の見直し」「物流の効率化」「荷主・消費者の行動変容」の3本柱で改革を進める。

    政府が発表した「『物流革新に向けた政策パッケージ』のポイント(案)」(画像は内閣官房の発表資料から編集部がキャプチャ)
    政府が発表した「『物流革新に向けた政策パッケージ』のポイント(案)」(画像は内閣官房の発表資料から編集部がキャプチャ)

    「商慣行の見直し」は、荷待ちや荷役時間の削減など「物流負荷の軽減」、担い手の賃金水準向上に向けた「適正運賃収受・価格転嫁」など6項目に取り組む。

    「適正運賃」のなかで言及されたのが「送料無料」表示の見直しだ。物流事業者は荷主企業に対する交渉力が弱く、適正運賃を収受できない背景に「送料無料」表示があると指摘する

    政府が喚起する商慣行の見直し(画像は内閣官房の発表資料から編集部がキャプチャ)
    政府が喚起する商慣行の見直し(画像は内閣官房の発表資料「『物流革新に向けた政策パッケージ』のポイント(案)」から編集部がキャプチャ)

    前出担当者は、政策パッケージの内容を「商習慣の見直しは業界だけではどうにもならない。国の後押しはありがたい」と歓迎する。「送料無料」表示には、「そもそも送料は、運送の対価として受け取るもの。現場のドライバーの苦労もある。表示することで物流が軽く見られる。消費者にそういった意識を植え付けてほしくない。荷主事業者、消費者に理解を求めたい」と話す。

    運賃の値下げは難色――。コスト吸収は企業努力

    「2024年問題」は、通販業界にとっても重要な問題だ。荷主、物流事業者、消費者の3者が協力して解決を図る必要がある。ただ、「送料無料」が悪者かのような文脈で語られることには違和感を覚える。

    物流革新に向けた政策パッケージ
    物流革新に向けた政策パッケージ

    「運賃交渉といっても(元請けの要請は)値上げか維持。値下げはない。“それなら運べない”とかなり強硬にくる」。中堅通販の担当者はこう嘆息する。

    当然だが、全日本トラック協会の担当者が指摘するように、通販において送料は“タダ”ではない。企業側の負担を前提に、マーケティング上の広告訴求を検討する中で生まれた表現が「送料無料」だ。ただ、そのしわ寄せをすべて物流業界が負担しているわけではない。

    「LTVを重視するなかで、最終利益を見込める購入額、顧客を対象に『〇円以上』『〇点以上』『初回購入』といった条件で行っている。競争環境も厳しく、常時、全品無料はないのではないか」(同)、「商品は、広告宣伝費や人件費などあらゆる経費から原価が決まる。送料もその一つ。利益を取る目的はなく、企業努力によってコストを吸収している」(通販大手関係者)というのが実際だ。

    通販企業は交渉のテーブルで“弱い立場”

    運賃の交渉も「アマゾンなど大手の一部を除き、通販は弱い立場。値上げを断って運べなくなれば事業は成り立たない」(同)。政策パッケージは、物流サイドの交渉力の弱さを指摘するが、一律に語れるものではないだろう。

    その中で、「送料無料」がクローズアップされたことに、別の業界関係者は、「言葉狩り。表示するとタダと思われるというのはこじつけ。ワーディングの問題で本質的ではない」と憤る。

    多重構造にもかかわらず、政府は荷主の問題のみフォーカス

    昨年12月、公正取引委員会は、原材料費の高騰を受けた大手・中小企業間の取引における価格転嫁の状況を調査した。価格交渉の場を設けないなど独占禁止法、下請法抵触のおそれのある13の企業・団体を公表。是正を求めた。指摘を受けた1社は佐川急便だ。

    今年2月には、経済産業省が中小企業を対象に行ったアンケート調査の結果を公表。下請け振興法に基づき、価格交渉や転嫁に消極的な企業の実名を公表した。「最低評価」を受けた1社が日本郵便だった。いずれも物流において積極的に下請けを活用する。

    物流業界は、多重下請構造だ。荷主の委託を受けた元請けが、中小の下請けに配送を再委託するケースも多い。当然、そこには、運賃・料金の交渉が存在する。

    BtoCにおける物流の取引関係やモノの流れの一例
    BtoCにおける物流の取引関係やモノの流れの一例

    ただ今回、運賃の適正収受の問題でフォーカスされたのは荷主サイド。全日本トラック協会の担当者も元請けとの運賃交渉には、「元請けも荷主に(運賃を)もらわないと払えない。仲介だけでコストをとっている悪質なところもあるが、多重構造の実態はつかみづらい」と話すのみだ。

    運賃の適正化は、業界の多重下請構造に潜む問題の解消も重要なポイントになる

    送料無料表示を見直しても、運賃を上げられるわけではない

    担い手不足から、30年には現状の約3割の物量が運べなくなるとされる「2024年問題」。国も明確な統計数値は持っていないが、通販の物量は決して多くはない。

    売上規模でいえば、約19兆円とされるトラック輸送業界の市場規模におけるBtoC、CtoCの占有率は、「3兆円ほどではないか」(運送事業者)。「不足する輸送能力」も、通販の多くが含まれるとみられる「卸売・小売業、倉庫業」は9%。農産・水産品(33%)をはじめ、製造業の48%を大きく下回る。

    「全体に占める物量は数%」(業界関係者)との見方もある。「物流ひっ迫の問題になるとすぐEC市場の拡大とないまぜに語られる。物量全体に占める割合は決して高くない。問題は、送料無料の是正で解消するものではない」(同)。

    物流業界関係者からも「見直しはイメージ的にはいい。ただ、見直したからと言って運賃をあげられることには必ずしもならないのではないか」「なぜ報道で送料無料ばかり取り上げられているのかこちらも分からない。政策パッケージの内容ではもっと大事なことがある」との指摘がある。

    「問題の本質を見えにくくしている」意見も

    ただ、政策パッケージには、「見直しに取り組む」と触れられている。担当は消費者庁。検討の方向性について、「経産省、国土交通省が中心に議論するなかで突如降って湧いた話。24年に問題が顕在化するとなると、消費者調査を行うには時間的制約がある。検討会を行うべきなのか、適正な価格転嫁に向け、問題の核心がどこにあるかを見極め、枠組みはこれから検討する」(古川剛参事官)とする。

    通販関係者からは、表示是正に対し、「本来、『販売者が負担しています』というのが正しい言い方ではあるかもしれない」との声も聞かれるが、「送料無料」表示の是正への言及は、むしろ問題の本質を見えにくくしている。荷主事業者、物流事業者、消費者の三者が問題に対する理解を深め、協力して最適解を見つける必要がある。

    荷主の義務強化も、対象事業者の範囲が争点に

    「送料無料」表示を含め、「2024年問題」の解消に向けた検討は今後どう進むのか。

    物流業界が抱える問題は、昨年9月以降、経済産業省、国土交通省、農林水産省が中心となり「持続可能な物流の実現に向けた検討会」で議論されていた。

    8回目を終えた今年3月、政府の「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」が発足。6月に「物流の革新に向けた政策パッケージ」を公表し、「送料無料」表示の見直しに言及した。

    検討会はまだ最終報告に至っていない。消費者庁の担当官が「降って湧いた話」と言うのもそうした事情があるだろう。

    トラック協会は苦境の訴え

    一方、全日本トラック協会は、国土交通省が20年4月、適正な運賃収受に向けたトラック輸送の「標準的な運賃」について告示して以降、取り組みを強化してきた。「労働時間の制約で賃金も下がる。長時間労働しても全体の水準を下回り、さらに担い手も不足している。『標準的な運賃』の告示を背景に交渉しようとしてもはねのけられてしまう」(協会担当者)。

    「標準的な運賃」の周知に向け、告示が行われた際には荷主業界向け専門紙16紙への広告掲載を行ったほか、今回もWeb広告で物流の苦境を訴える。

    自民党トラック輸送振興議員連盟や自動車議連自動車政策懇談会への積極的な働きかけも行っており、政策パッケージも熱心なロビー活動の成果との見方もある。

    物流の苦境を訴えるWeb広告
    物流の苦境を訴えるWeb広告

    ガイドラインの一部は規制的措置導入の見通し

    政府は政策パッケージの実現に向け、一部は次期通常国会への法案提出で法整備を進める。「商慣行の見直し」のうち、荷主、物流事業者間の物流負荷の軽減に向けた荷待ち、荷役時間の削減は、先行してガイドラインを示した

    ガイドラインは、荷主事業者や物流事業者に求める取り組みを整理している。

    物流の適正化では荷主・物流の両事業者に、(1)集荷・配達における荷積みや荷下ろし、付帯業務における「荷待ち時間(待機時間)」や「荷役作業」の時間の把握、(2)荷待ち・荷役作業の時間短縮、(3)物流の適正化に向けた取り組みを行う「物流管理統括者(役員等)」の選任、(4)取引契約における物流負担の改善提案――などを求める。

    ガイドラインで定めている「物流業務の効率化・合理化」の一部(画像は経済産業省発表の「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」から編集部が抜粋)
    ガイドラインで定めている「物流業務の効率化・合理化」の一部(画像は経済産業省発表の「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」から編集部が抜粋)

    運送契約の適正化では、(1)契約の書面化(2)ドライバーが行う荷役作業の料金を支払う者の明確化や適正な料金の支払い(運送契約を直接行わない荷主を含む)(3)運送の対価である「運賃」と、運送以外の役務の対価である「料金」(荷役作業等)の個別契約を原則とすること――などを求めている。

    ガイドラインで定めている「運送契約の適正化」の一部(画像は経済産業省発表の「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」から編集部が抜粋)
    ガイドラインで定めている「運送契約の適正化」の一部(画像は経済産業省発表の「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」から編集部が抜粋)

    現時点でガイドラインに法的拘束力はなく、義務はない。今後、一部は法制化による規制的措置が導入される

    対象となる事業者には、「現時点で規定はない」(国交省総合政策局物流政策課)とする。

    規制対象の事業者を「拡大すべき」の声も

    省エネ法は、規制対象とする荷主事業者を「3000万トンキロ(貨物の重量×輸送距離)以上」と定めている。「通販では1000億円規模の事業者が対象になってくるが、重量も関係するためサプリメントなど軽量のものを扱う企業は対象から外れるなど一概に言えない」(業界関係者)。

    ただ、「持続可能な物流の実現に向けた検討会」では、物流に対する危機感を高めるため、省エネ法の対象が800社程度にとどまることを例に「対象範囲を拡大すべき」との意見も出ている。対象事業者の範囲は、通販業界にとって重要な争点の一つになる。

    政策パッケージは、業界、分野別に、実態に即した自主行動計画の策定も求める。これには、「義務化ではなく促すもの。業界団体や複数社のグループによる取り組みを想定している」(国交省総合政策局物流政策課)とする。

    ※記事内容は紙面掲載時の情報です。
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    ネットショップ支援室の「楽々リピート」、「EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)」に対応開始

    2 years 10ヶ月 ago

    ECカートシステム「楽楽リピート」を提供するネットショップ支援室は、SBペイメントサービスが提供するクレジットカードの本人認証サービス「EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)」に対応すると発表した。

    ネットショップ支援室の「楽楽リピート」は「3Dセキュア2.0」に対応するサービスの一つとなる
    ネットショップ支援室の「楽楽リピート」は「3Dセキュア2.0」に対応するサービスの1つとなる

    本人認証サービス「3Dセキュア」とは

    「3Dセキュア」は、クレジットカード決済を非対面で行う際に、クレジットカードに記載されている情報の他にパスワードを入力することで、不正利用を未然に防止することができる本人認証サービス。「3Dセキュア」を導入することで、オーソリ実行前に不正注文を防ぎ、チャージバックのリスクを低減させることができる。

    ECサイトにおいては現在、利用者にID・パスワードを入力してもらって追加認証する「リスクベース認証」を採用した「3Dセキュア2.0」の導入が進んでいる。

    一般社団法人日本クレジット協会が事務局を務める「クレジット取引セキュリティ対策協議会」が公表した「クレジットカード・セキュリティガイドライン4.0版」では、不正利用対策として2025年3月末までに、「原則、全てのEC加盟店は、2025年3月末までにEMV3-Dセキュアの導入を求める」といったことを盛り込んでいる。

    こうした対策や取り組みが進んでいる背景には、クレジットカードの不正利用被害額の増加がある。2022年のクレジットカード不正利用被害額は436億7000万円。このクレジットカードの不正利用によってEC事業者側にはチャージバックが発生するため、事業者の対策として「3Dセキュア2.0」の導入が進んでいる。

    出典:一般社団法人日本クレジット協会「クレジットカード不正利用被害額の発生状況」
    出典:一般社団法人日本クレジット協会「クレジットカード不正利用被害額の発生状況」

    「3Dセキュア1.0」と「3Dセキュア2.0」の違い

    「3Dセキュア2.0」を導入しているECサイトでは、ライアビリティシフト(チャージバックが発生した場合、カード会社が売り上げ代金を補償する仕組み)が適用されるため、不正損失を心配せずに事業を運営することができる。

    販促面では、「3Dセキュア1.0」はクレジットカード不正利用のリスクを下げることができていたが、ユーザーにとっては情報入力の手間が増えることになり、途中離脱(カゴ落ち)の発生が懸念材料としてあがっていた。

    「3Dセキュア2.0」ではそれらの課題が改善されている。従来の「3Dセキュア1.0」と比べて、主なアップデートは次の3点。

    • 不正利用の疑いがある場合のみ本人認証画面を表示するリスクベース認証の導入
    • スマートフォンアプリケーションへの対応
    • ワンタイムパスワードや生体認証への対応

    「楽々リピート」が対応する「EMV 3-Dセキュア」は、「3Dセキュア2.0」に該当する。

    不正利用の疑いがある場合のみ追加認証をする
    不正利用の疑いがある場合のみ追加認証をする

    D2C/定期通販に特化したECカート「楽楽リピート」とは

    「楽楽リピート」は、定期購入・単品通販・リピート通販に特化した、ECサイト構築のためのSaaS型ECカートシステム。化粧品、サプリメント、ダイエット補助食品などに有効な定期通販機能を充実させている。

    新規獲得のためのフォーム一体型LPやアップセル・クロスセル機能をはじめ、獲得した顧客の育成に必要なCRM機能も標準機能で提供する。

    高野 真維

    「北欧、暮らしの道具店」のクラシコム、ファッションブランド「foufou」事業を買収

    2 years 10ヶ月 ago

    「北欧、暮らしの道具店」のクラシコムは、ステイト・オブ・マインドが運営するファッションブランド「foufou」事業を買収する。買収価格は3億円。

    会社分割によって「foufou」事業をステイト・オブ・マインドが新たに設立する100%子会社に承継。クラシコムが新たに設立する子会社「株式会社foufou」が株式の全てを譲り受ける。資本金は800万円、8月1日付で設立する予定。

    写真左からクラシコム取締役 佐藤友子 中央:foufou デザイナー マール・コウサカ氏 右:クラシコム代表取締役社長 青木耕平
    写真左からクラシコム取締役の佐藤友子氏、foufouデザイナーのマール・コウサカ氏、クラシコム代表取締役社長の青木耕平氏

    株式の譲渡実行日は同日付で、取得価額は3億円、アドバイザリー費用などが約500万円の合計3億500万円。クラシコムは「デューディリジェンスを通じ、(「foufou」事業は)売上高約4億円規模の事業であると判断した」としている。

    「foufou」事業は、デザイナーのマール・コウサカ氏が立ち上げたD2Cのファッションブランド。「健康的な消費のために」というコンセプトのもと、コウサカ氏がデザインした洋服やアパレル雑貨を販売するプロダクトブランドとして地位を確立している。

    「foufou」の世界観を表現するコンテンツを各種SNSで発信し、ユーザーのエンゲージメントを最大化、購入・リピート化につなげている。このビジネスモデルは、クラシコムのライフカルチャープラットフォーム事業との共通点があるとしている。

    「北欧、暮らしの道具店」のクラシコムは、ステイト・オブ・マインドが運営するファッションブランド「foufou」事業を買収する
    相乗効果について

    ブランドコンセプトは、「健康的な消費のために」。効率的なマーチャンダイジングで、創業から継続して定価販売を実施、ほぼ廃棄ゼロを実現しているという。

    瀧川 正実

    ANA Xが公式ECモール「ANA Mall」にレコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」を導入

    2 years 10ヶ月 ago

    ANA Xは、公式ECモール「ANA Mall」にレコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」を導入した。

    各ユーザーに合わせたオススメ商品を表示

    「ANA Mall」はANAのマイルが貯まる・使えるインターネットショッピングモールで、ANAグループ直営店のほか、国内有数のショップが出店。日用品、食品、家具、家電、地域特産品、ファッションなど幅広い商品を取り扱っている。

    ZETAの「ZETA RECOMMEND」を導入し、会員IDにひも付いた閲覧履歴・購入履歴などの行動データを分析、ユーザーの嗜好やニーズに適した商品提案ができるパーソナライズレコメンドを実現した。

    商品詳細ページで「この商品を見ている人はこの商品も見ています」とオススメを表示することにより、他のページを閲覧するきっかけを作り、サイト回遊率の向上、商品閲覧数の増加などにつなげるという。

    ANAX ANA Mall ZETA RECOMMEND オススメ表示
    購買行動データから各ユーザーに合ったオススメを表示

    「ANA Mall」はさまざまショップが出店するモール型ECサイト。商品詳細ページに表示するオススメは「現在閲覧中のショップの商品のみ」に限定する仕様になっている。

    ANAX ANA Mall ZETA RECOMMEND 他の商品ページへの導線作り
    他の商品ページへの導線を作りサイト回遊率アップにつなげる

    「ZETA RECOMMEND」とは

    パーソナライズされたレコメンドで潜在ニーズを発掘し、収益とユーザーの満足度向上を支援するマーケティングソリューション。

    購買履歴、閲覧履歴、検索履歴などの行動履歴を元にした各ユーザーの特徴づけを行い、リアルタイムにレコメンドを提示する。

    JRE MALL ZETA SEARCH サイト内検索 EC商品検索
    「ZETA RECOMMEND」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
    藤田遥

    モール出店者は365日発送する? しない?「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」の「Amazon Prime化」が進む【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

    2 years 10ヶ月 ago
    ネットショップ担当者が読んでおくべき2023年6月19日~6月25日のニュース

    利用者側が便利な「365日配送」。事業者側にとっては負担でしかありません。問題を冷静に整理して考えていくしか解決方法はなさそうです。

    「自社の強みをどこに置くのか?」が判断基準

    楽天・Yahoo!の「365日配送」、どう対応する?考えるべきことを整理してみた | コマースデザイン
    https://www.commerce-design.net/blog/archives/6018

    楽天・Yahoo!の「365日配送」とは何かを整理します。
    楽天とYahoo!ショッピングの「365日配送」とは、ものすごく簡単に言うと「Amazon Prime化」。
    配送のスピードや品質を向上させると、モール内で有利になる、という話です。

    2021年7月にAmazonが「マケプレプライム」の条件に土日出荷を必須化。「Yahoo!ショッピング」の「優良配送」はすでに始まっていて、2022年8月からは検索順位に大きな影響を与えることになりました。そして「楽天市場」も2024年から「配送品質向上制度」をスタートさせようとしています。

    2024年といえばトラック運転手の労働時間が規制されるのに、モール出店者はそんなことお構いなしに毎日出荷し続けないといけないのでしょうか?

    自分は、具体的に何をどう対応すればいいのか?

    ということで、ここからは「いろいろあるけど、まずはこのあたりを踏まえて対策を考えたいよね」という観点を3つほど紹介します。

    1. 休日の出荷対応どうするんだ問題
    2. 休日の問合せ対応どうするんだ問題
    3. 物流委託できない商品どうするんだ問題

    問題は3つです。
    「土日に出荷と問い合わせ対応をするのか?」「『楽天スーパーロジスティクス(RSL)』などに委託できない場合はどうするのか?」です。個人店で土日出荷などをすると休みがなくなってしまいますし、出荷スタッフがいる場合はシフト制にするなど対応をしないといけませんので、人件費がかかってしまいます。委託すればすっきりさっぱり解決しそうな気もいますが、そもそも委託できないものがありますし、Amazonに出店していると「FBA」と併用するのかといった問題も出てきます。

    【A】物流委託に全商品を預けて365日配送に対応する
    【B】自分でがんばって毎日出荷する
    【C】365日配送する商品としない商品をわける
    【D】365日配送に対応しない

    最も気になる出荷に関する選択肢は4つ。委託する際は委託先倉庫までの配送料・保管料を考えないといけません。自力配送の選択肢はそもそも出荷が少ない、マンパワーがある場合。対応する商品を分ける場合、出荷自体は楽になるかもしれませんが、在庫管理がかなり煩雑になってミスが出る可能性もあります。検索順位を気にしないのであれば対応しないのもありでしょう。

    「365日配送」はモールに出店するとどうしてもつきまとう問題です。特に売り上げをどんどん伸ばしたい場合は必須です。ほどほどの売り上げだったとしても、自社のブランド、マーケティング戦略、経営状態など複数の視点から考えておかないと、大きく売り上げを落とす可能性もあります。

    ECは事業なので、目先の作業だけにとらわれないようにしたいですね。

    今週の要チェック記事

    ヤマト運輸が「メール便」「ネコポス」を順次終了。メール便・小型薄物荷物領域は配送を日本郵便に委託へ | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/11080

    ヤマト「ネコポス」廃止、日本郵便に移管の切実 クール宅急便や郵便ポストの活用でも協業へ | 東洋経済オンライン
    https://toyokeizai.net/articles/-/680718

    値下げをして「ネコポス」でシェアを取りに行ったらそれが負担になって今回の流れに。2024年に向けての動きが激しくなってきそう。

    迫る物流危機、「郵便ポスト」トップ企業が狙う“受け取り方革命” | ITmedia ビジネスオンライン
    https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2306/16/news078.html

    こちらは受け取りをスムーズにしようという考え。普及すると時間の削減効果は高いかも。

    広告に掲載ない商品の「アップセル」「クロスセル」、通販広告に必要な事項あれば通信販売に、表示がない場合は電話勧誘販売に | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/11076

    「広告に注記として『電話で他の商品の案内を行う場合があります』」と記載した場合についても規制対象になることも。

    自社商品の魅力は自社がいちばん知っている ブランドに合った施策と改修を実現する「EC運営内製化」 | ECzine
    https://eczine.jp/article/detail/12625

    「他社に丸投げせず社内スタッフで回していくことが重要だ」。同感です。可能な限り勉強すること。

    「ヤフーショッピング」、『原則1社1店舗』制限を検討 2店舗目以降は有料化も、目的は不正利用対策 | 日本ネット経済新聞
    https://netkeizai.com/articles/detail/9025

    ちゃんとやっていた人たちがダメージを受けてしまうという…。不正利用は本当に迷惑です。

    ECの現場で使える「ChatGPT」活用法。ネット通販担当者がビジネスシーンで利用するための基礎知識と事例を解説 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/11086

    どれだけダメ出しをしてもめげないのが「ChatGPT」。しっくりくるまで使い倒しましょう。

    通販からECへ、10兆円の成長市場に。売上データとランキングで振り返る通販・EC市場の変遷 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/11028

    なだらかだったものが2021、22年に急成長。2023年はどうなるのでしょうか。

    越境ECの費用、どう考える? | ebiz
    https://ec.smrj.go.jp/blog/overseas/t0h4p8000000191i.html

    ECは「事業」なのでB/S(貸借対照表)とP/L(損益計算書)はちゃんと考えないといけないですね。

    今週の名言

    起業家原点となった知られざるギフト。ツイ廃のjigen_1さん | GIFTFUL
    https://giftful.jp/articles/7

    それは君が挑戦したからだろう、失敗じゃない
    困難のたびに強くなっているじゃないか
    おめでとう、ビジネスマンの仲間入りだ

    膝をついたこともありましたが、この言葉のおかげで、僕はまだ立っている気がします。

    「365日配送」にもきちんと対応できれば強くなっていくはず。チャンスだと思えれば良い知恵も出てくるのでは?

    筆者出版情報

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    I-neが男性向けスキンケア市場に参入、男性向けコスメブランド「murphy」を開発

    2 years 10ヶ月 ago

    I-ne(アイエヌイー)が男性向けスキンケア市場に参入した。

    メンズスキンケアブランド「murphy(マーフィー)」を立ち上げた。ワンステップでトータルケアが可能な薬用オールインワンジェル(医薬部外品)で、まずはAmazonで先行発売。6月29日から自社ECサイト、「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」販売する。

    近年、男性の美容に対する意識が大きく変化し、メンズコスメ市場は年々拡大。TPCマーケティングリサーチの調査によると、2021年のメンズコスメ市場は前年比1.8%増の1463億円。15年間で約1.4倍に拡大しているという。

    メンズコスメの市場規模推移 TPCマーケティングリサーチの調査
    メンズコスメの市場規模推移

    「murphy」は、多忙な男性でも毎日の生活に取り入れやすい手軽な本格ケアを提案する薬用オールインワンジェル。顔のシワ、シミ、肌荒れ予防の3大要因にアプローチするWビタミンの薬用有効成分を配合し、若々しく清潔感のある肌印象に導くという。

    1本で9役のワンステップスキンケアが可能。「シワ改善」「シミ予防」「肌荒れ防止」「潤いケア」「洗顔や髭剃り後の保湿ケア」「ハリ」「くすみケア」「オイルコントロール」「肌の引き締め」にアプローチする。

    容器にはアルミチューブを採用。アルミチューブの純度は高く、リサイクル技術向上により再資源化できる資材という。空気や水分の逆戻りがしにくく、遮光性にも優れている素材のため、医薬品などにも採用される容器となっている。「murphy」オールインワンジェルの価格は2480円(税込)。

    I-ne(アイエヌイー)が男性向けスキンケア市場に参入
    「murphy」の容器と使用イメージ

    I-neの2022年12月期連結業績は、売上高が前期比24.2%増の352億6400万円、営業利益は同38.5%増の32億3500万円、経常利益は同48.9%増の34億6900万円、当期純利益は同55.8%増となる19億2700万円。

    2025年12月期を最終年度とした中期経営計画では、売上高550億円、売上高営業利益率13%をめざす方針を掲げている。ヘアケア系の商材を中心に、美容家電カテゴリー商材、スキンケアブランドの拡充を推進し、増収増益を図るとしている。

    ネットショップ担当者フォーラム編集部

    「ChatGPT」などのAIでどんなEC機能が出てくる? ビジネスの拡大、サービスの幅が広がる可能性を秘めたECのAI活用 | EC×AIの未来

    2 years 10ヶ月 ago
    ネットショップ作成サービス「カラーミーショップ byGMOペパボ」の公式Webメディア『よむよむカラーミー』編集部が"AIとEC"について、ECビジネスに役立つ情報をお届けします【連載3回目】

    「ChatGPT」などのAI(人工知能)は、ECビジネスでの活用も期待されています。「今後、AIを活用したどんな新しい機能が登場するのか」「EC事業者はどのようにAIと向き合っていくべきか」などについて、GMOペパボの栗林健太郎(取締役CTO CTO室室長 ペパボ4推進室室長)に聞きました。

    AI活用は、ビジネスの拡大、サービスの幅が広がる可能性

    GMOペパボ EC事業部 ECグループ プリンシパルディレクター 花田靖治氏GMOペパボ EC事業部 ECグループ プリンシパルディレクター 花田靖治(以下、花田):EC領域において、どのようなAIを活用した機能が出てくると考えていますか?

    GMOペパボ 取締役CTO(Chief Technical Officer)CTO室室長 ペパボ4推進室室長 栗林健太郎氏GMOペパボ 取締役CTO(Chief Technical Officer)CTO室室長 ペパボ4推進室室長 栗林健太郎(以下、栗林):ECにおいては、私たちはマーケティングを支援する機能が重要だと考えています。テキスト作成、写真撮影、SNS投稿などのスキルは人それぞれ違うので、ECオーナーさんの「思い」をうまく表現できるように、各種支援ツールを開発し、フォローしています。

    それを発展させて、「新商品を出す予定だけれど、商品の説明文はどうしたら良いですか?」といった問いかけに的確に答えるような機能があると良さそうだと思っているので、「ChatGPT」を導入して作ってみたいですね。

    GMOペパボ EC事業部 ECグループ プリンシパルディレクター 花田靖治氏花田:先日、家族が高い電化製品を買おうとした際、事前に「A商品とB商品の違いは何?」と「ChatGPT」に質問していたんです。買い物体験に「ChatGPT」が関わってくることに驚きましたが、相談役として「ChatGPT」は良さそうですね。

    GMOペパボ 取締役CTO(Chief Technical Officer)CTO室室長 ペパボ4推進室室長 栗林健太郎氏栗林:商品レコメンドは、クリックするか購入するかといった意思決定を相手に委ねていることになりますので、ユーザーは自分が納得して購入するなら満足できます。リアル店舗において、店側の売りたい商品を店員さんが上手な接客で購入に至ったとしても、お客さん自身は「買わされた」ではなく、「自分で最終的に選んだんだ」と感じることが多いでしょう。それに似た効果が「ChatGPT」にはあると思われるので、ユーザー行動を変えるきっかけになるのではないでしょうか。

    GMOペパボ EC事業部 ECグループ プリンシパルディレクター 花田靖治氏花田:24時間国内外のお客さまに対応する「カスタマーサクセス(AI君)」のような機能も出てきそうですね。「ChatGPT」は複数言語に対応しているので、各言語に対応できる人を雇わなくてもグローバル対応できるのはメリットでしょう。

    GMOペパボ 取締役CTO(Chief Technical Officer)CTO室室長 ペパボ4推進室室長 栗林健太郎氏栗林:そうですね。リアル店舗・ECに関わらず、人手があれば実現できる業務はAIで代替できます。また、「ChatGPT」はグローバルサービスなので、英語、スペイン語、中国語など大きな人口圏をカバーし、サービスの幅を何倍にも広げることができると感じています。

    まずは恐れずに「ChatGPT」を使ってみてほしい

    GMOペパボ EC事業部 ECグループ プリンシパルディレクター 花田靖治氏花田:GMOペパボでも、ホームページのソースコードを書いてくれる「ロリポAIアシスタント(β)」や、SNS投稿文・商品説明文を作ってくれる「カラーミーAIアシスタント(β)」のような、AIを取り入れた機能が続々と登場しています。AI時代に私たちはどんなことを求められているでしょうか?

    GMOペパボ 取締役CTO(Chief Technical Officer)CTO室室長 ペパボ4推進室室長 栗林健太郎氏栗林新しい価値を創ることはとても重要で、仕事の本質はそこにあると思います。とはいえ、世の中的には「人手が足りない」「コストをかけられない」などの理由から、本質的な部分が後回しになっているのが実情かもしれません。

    GMOペパボ カラーミーショップ AI 人工知能 ChatGPT カラーミーAIアシスタント(β)
    GMOペパボが提供している「カラーミーAIアシスタント(β)」。SNSで商品を宣伝するためのテキストを自動生成できる(画像は「カラーミーショップ」のサイトからキャプチャ)

    GMOペパボ EC事業部 ECグループ プリンシパルディレクター 花田靖治氏花田:まだまだ漠然と「AIは怖い」と思っている人が一定数いると思うのですが、AIは怖いものでしょうか?

    GMOペパボ 取締役CTO(Chief Technical Officer)CTO室室長 ペパボ4推進室室長 栗林健太郎氏栗林:私自身は仕組みがある程度わかっているので怖いという感覚はなく、むしろAIは便利な道具だと思っています。人類が火を発見したとき「熱くて怖いもの」という感覚だったのが、少しずつ便利さに気付いて日常的に使われるようになり、今は幅広い分野で活用されています。なので、AIに対してもいずれマインドチェンジが起こるかもしれません

    GMOペパボ EC事業部 ECグループ プリンシパルディレクター 花田靖治氏花田:「ChatGPT」はインターネットやスマホが登場した時よりも、とっつきやすさを感じます。

    GMOペパボ 取締役CTO(Chief Technical Officer)CTO室室長 ペパボ4推進室室長 栗林健太郎氏栗林:「Windows 95」やスマホはそれなりの難しさがありましたが、「ChatGPT」は既存のブラウザですぐに利用できます。UIが英語とはいえ、使い方を解説している記事は豊富にあるので、ECを運営している方などはすぐに使いこなせるようになるはずです。

    いずれにせよ、今は「ちょっと難しそう」と感じていても、スマホなどのように何年後かには浸透して使いこなせるようになっていると思います。あまり焦ったり心配したりせず、気軽に向き合ってみてください

    GMOペパボ EC事業部 ECグループ プリンシパルディレクター 花田靖治氏花田:最後に、「ChatGPT」を使ったことがない人に向けて一言お願いします。

    GMOペパボ 取締役CTO(Chief Technical Officer)CTO室室長 ペパボ4推進室室長 栗林健太郎氏栗林:「ChatGPT」は登録すれば誰でも利用できるものなので、まずは恐れずに使ってみてほしいです。

    インターネットが普及し始めたのは1995~2000年頃、iPhoneが日本に初上陸したのは2008年、AIのディープラーニングが脚光を浴びるようになったのが2012年、そして「ChatGPT」の台頭が2023年と、ITの世界では約十数年おきに何かが起きています。とすると、次の技術革新が起こるのは10~15年後と考えられます。

    私自身はテクノロジー側の人間で、新しいIT技術を試して体感したいので、このチャンスは逃せないなと。皆さんにも黎明期の「ChatGPT」をぜひ体験していただきたいですね。

    GMOペパボ カラーミーショップ AI 人工知能 ChatGPT 栗林氏と花田氏
    よむよむカラーミー

    【オーラルケアEC市場】競争の激化で広告単価が高騰中。“勝ち組”企業がやっている施策、商品開発+市場の課題とは? | 通販新聞ダイジェスト

    2 years 10ヶ月 ago
    新規参入増加しているオーラルケアのEC市場。その一方で、各社は広告単価の高騰、LTVの引き上げといった課題に直面している。売上高の上位企業を中心に各社の取り組みを解説する

    オーラルケアEC市場の競争環境が激化している。参入増加を受け、各社ターゲット層のすそ野を広げる。一方、広告単価の高騰で、LTVの向上が課題として浮上している。

    Webを中心とするオーラルケアの売上高上位事業者。ソーシャルテックがけん引する
    Webを中心とするオーラルケアの売上高上位事業者。ソーシャルテックがけん引する

    ソーシャルテックが市場けん引

    市場をけん引するのは、ソーシャルテックだ。口臭ケアサプリ、ホワイトニング歯磨き、マウスウォッシュの3品からなる「ブレスマイル」シリーズを展開。シリーズ売上高は、22年3月期に52億6500万円、前期(23年3月期)は41億6700万円で着地した。

    主力の「ブレスマイルウォッシュ」単体の売上高は、22年3月期に34億8000万円、前期は、横ばいの34億2000万円で推移する。

    ソーシャルテックが展開する「ブレスマイル」シリーズ(画像は「ブレスマイル」の公式ECサイトから編集部がキャプチャ)
    ソーシャルテックが展開する「ブレスマイル」シリーズ(画像は「ブレスマイル」の公式ECサイトから編集部がキャプチャ)

    サン・クラルテ製薬は他社に先駆け、マウスウォッシュ「ゴッソトリノ」で市場を切り開いた。配合成分が口腔内のたんぱく質と結びつき、“目に見える実感”がある商品設計は、同社が手がけた。22年4月期の売上高は約12億円(通販新聞推計)。ただ、類似商品の増加から継続率が課題になっている。前期(23年4月期)は、横ばいの11~12億円(同)で着地したとみられる。

    このほか、マウスウォッシュでは、フロムココロ(ブランド名・デイリーワン、以下同)、フューメント(ノッシュ)、ハハハラボ(キラハクレンズ)、グロリアス製薬(キヨラブレス)feileB(デンターキンデル)がしのぎを削る。

    ホワイトニング訴求の薬用歯磨きを中心に展開する企業は、トラストライン(ミカホワイト)、マーキュリー(オーデント)がある。

    ファーマフーズは薬用歯磨ジェルが好調

    有力プレーヤーも参入する。ファーマフーズは、今期(23年7月期)から「DRcula(キュラ)」シリーズの展開を本格化。ホワイトニング訴求の薬用歯磨ジェルを中心にマウスウォッシュ、サプリを展開する。

    ファーマフーズーマフーズの「DRcula」シリーズ(画像は「DRcula」シリーズのランディングページから編集部がキャプチャ)
    ファーマフーズーマフーズの「DRcula」シリーズ(画像は「DRcula」シリーズのランディングページから編集部がキャプチャ)

    オーラルケア参入背景は他商品の広告制約?

    参入背景には、定期購入をめぐり同社の相談件数が増加するなど特定商取引法をはじめ表示関連法の規制を受け、他商品の広告投資に制約が生じている影響も受けた可能性がある。主力育毛剤も今期は減収で推移しており、新たなブランドの育成を図っている。

    上期を終え、シリーズ売上高は8億4900万円と好調に推移する。ホワイトニングジェルが大半を占め、マウスウォッシュは、1~2割程度(通販新聞推計)とみられる。

    広告は記事広告とショート動画に2極化

    Webの新規獲得は、おおむねニュースメディアやSNSのタイムラインに表示されるインフィード広告(記事広告)SNSやユーチューブのショート動画広告に分かれる。

    前者は、商品を理解しLTVの高い良質な顧客が獲得できるメリットがある。後者は、幅広い客層にリーチできる反面、理解が浅く、オファー訴求への反応などLTVが低い特徴がある。

    競争激化からショート動画広告の活用も増えている。代理店筋によると、広告露出は、「『キュラ』『ブレスマイル』『オーデント』『デイリーワン』が多い」。

    事業者「費用対効果は悪化している」

    一方で、広告単価は高騰しており、販売事業者からは、「かつては同梱物を入れなくても継続してくれたが、ショート動画広告で顧客獲得を維持しなければならない状況。費用対効果は悪化している」「ショート動画広告は定期条件などオファー内容をよく確認せず購入に至るケースも多く、定期トラブルも増えている」との声も聞かれる

    別商品だが、ハハハラボは22年3月以降、定期購入の表示で適格消費者団体から指摘も受けている(継続中)。

    変化する客層への対応が必要になり、複数社がLTVを課題にあげる

    市場参入増加、各社の課題はLTV

    オーラルケアEC市場は、参入の増加から広告単価が高騰している。多くの企業がLTVを重視した戦略にかじを切る。

    市場全体は、政府が毎年の歯科検診を義務付ける「国民皆歯科健診」を打ち出したことで注目された。消費者の歯の健康に対する意識の高まり、コロナ禍のマスク着用を受けた口臭ケアの関心層の増加も追い風になった。有望市場として企業の参入が増えている。

    EC市場は、表示規制強化を受け、有力アフィリエイターの多くが「明確な効果」を訴求でき、広告審査を通過しやすい医薬部外品関連の案件に流れたことで活性化した。

    当初はサン・クラルテ製薬の「ゴッソトリノ」がけん引。商品は、配合成分が口腔内でたんぱく質を結びつき、“目に見える実感”があることを特徴にする。

    ただ、後発の参入企業の多くが同じOEM企業に商品設計や製造を委託したことで、差別化が図りにくくなっている。製造のキャパシティも市場拡大の障害になった。

    サン・クラルテ製薬の「ゴッソトリノ」
    サン・クラルテ製薬の「ゴッソトリノ」

    最近では、「シワ改善」など、他の部外品案件も盛り上がりをみせる。

    「ASPがオーラルケア関連の案件を扱うアフィリエイターを集めにくくなっている。企業は、手っ取り早く新規獲得できるショート動画広告などを活用するが、顧客の質が良いとは限らない。商品への理解が浅く、オファーのみで流入している顧客もいるため、継続が課題になっている」(オーラルケア通販事業者)という。

    【ソーシャルテック】ヒットシリーズを刷新、24年3月期は売上高38億円を計画

    ソーシャルテックは、昨年9月、マウスウォッシュ「ブレスマイルウォッシュ」をリニューアルした。ホワイトニング訴求による差別化を狙い、「タバコのヤニなどを溶解して除去する」と表示できる有効成分「ポリエチレングリコール」を新たに配合。有効成分を2から3に増やした。

    リニューアルした「ブレスマイルウォッシュ」(画像は「ブレスマイルウォッシュ」のランディングページから編集部がキャプチャ)
    リニューアルした「ブレスマイルウォッシュ」(画像は「ブレスマイルウォッシュ」のランディングページから編集部がキャプチャ)

    ただ、ホワイトニング訴求は、部外品承認を得なくても「ブラッシングによる」と表示することで一定程度可能であり、思ったように差別化を打ち出せていない

    顧客の約6割を女性が占めることから、クロスセル提案を強化するシリーズの歯磨き粉は、女性にも親しみやすいデザインに変えた。顧客コミュニケーションの改善や、顧客セグメント分析を通じたCRMも強化。今期(24年3月期)は、シリーズで38億円の売り上げを見込む。

    【サン・クラルテ製薬】マウスウォッシュとの併用商品発売+モール強化

    サン・クラルテ製薬は昨年10月、クロスセル商品として口臭ケアを目的にしたタブレットタイプの「Uruoiki(ウルオイキ)」を発売。ドライマウス対策、口臭ケアで訴求し、マウスウォッシュとの併用を提案する。

    ECモールの活用も強化。モール内のセールも積極的に活用しており、「継続率に徐々に効果がでている」(同社)とする。双方向のコミュニケーションを意識したCRMの構築を進め、今期は(24年4月期)は「ゴッソトリノ」単体で15億円の売り上げをめざす。

    このほか、オーラルケアの広告案件を手掛ける代理店によると、マウスウォッシュブランド「ノッシュ」を展開するFUMENT(フューメント)は、ユーチューバーのてんちむのイメージキャラクター起用で、「新規獲得が回復傾向にある」という。

    FUMENTの「ノッシュ」はユーチューバーのてんちむを起用
    FUMENTの「ノッシュ」はユーチューバーのてんちむを起用

    低価格競争で広告単価上昇。負のスパイラルから脱却なるか

    各社一様に初回割引価格による展開など価格訴求が目立つ。アフィリエイターの獲得効率を意識し、魅力的なオファー提案で競合案件に移ることを防ぐ。一方、これにより低価格競争に陥り、広告単価も上昇している

    展開事業者からは、「今後は、オフライン広告の併用、商品理解を意識した記事広告、SEO対策で堅実に顧客獲得を進めるところが増えるのでは」「効率が合わず広告を休止する企業も出てくると思う」などの見方が聞かれる。

    ※記事内容は紙面掲載時の情報です。
    ※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
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    「通販新聞」は、通信販売・ネット通販業界に関連する宅配(オフィス配)をメインとしたニュース情報紙です。物品からサービス商品全般にわたる通販実施企業の最新動向をもとに、各社のマーチャンダイジング、媒体戦略、フルフィルメント動向など、成長を続ける通販・EC業界の情報をわかりやすく伝え、ビジネスのヒントを提供しています。

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