「人手不足倒産」過去最多! 賃上げできず、しなければ倒産…中小企業の厳しすぎる現実【東京商工リサーチ調べ】
2024年度の「人手不足」倒産が過去最多の283件に達し、特に中小企業では人件費高騰や求人難が経営を圧迫している。
8:00 調査/リサーチ/統計 | 調査データ
東京商工リサーチは、2024年度「人手不足」倒産の調査を実施した。
「人手不足」に起因する倒産が、過去最多の283件
2024年度(4-2月)の「人手不足」に起因する倒産が、過去最多の283件(前年同期比88.6%増)に達した。
大企業を中心に賃上げ報道が相次ぐが、中小企業の「人件費高騰」による倒産は106件(同103.8%増)と倍増している。「従業員の退職」による倒産は68件、「求人難」による倒産は109件だった。

「人手不足」関連倒産は、中小・零細企業が中心で、身の丈を超えた賃上げは資金繰り悪化に直結する。しかし、賃上げをしなければ、従業員の新規採用ができず、退職阻止もできない。物価高を背景に、企業規模による賃金格差がさらに拡大する可能性も高まっていると言えるだろう。
調査概要
- 【調査データ】東京商工リサーチの企業データベース(約400万社)
- 【調査時期】2024年(2024年4月-2025年2月)の全国企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、「人手不足」関連倒産(求人難・従業員退職・人件費高騰)を抽出し、分析(注・後継者難は対象から除く)
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