リモートワークの実施率、約3か月で大幅減少し2割程度に。「公務員」はリモートワーク減少が顕著【カオナビ調べ】

「毎日リモートワーク」は7.5%まで減少、「毎日出社」は7割超まで復活。

カオナビの研究機関「カオナビHRテクノロジー総研」は、「リモートワーク」に関する調査結果を発表した。2020年5月の調査結果と8月下旬の最新状況を比較している。

リモートワーク実施率、5月の35.5%から約3か月で12.3ポイント減少し23.2%に

まず「リモートワークの実施状況」を聞くと、「毎日リモートワーク」7.5%、「出社とリモートワークを併用」15.7%で、実施率は計23.2%だった。前回の2020年5月調査時点では「毎日リモートワーク」17.4%、「週に2~3日出社し、その他はリモートワーク」18.1%で、実施率は計35.5%だった(回答文言に変更あり)。リモートワーク実施率は、5月から8月の約3か月で、12.3ポイントと大きく減少していた。 一方「毎日出社」が15.1ポイント増加し73.6%に達した。

リモートワークが定着し、さらには主流になるという観測もあったが、結局コロナ禍以前のスタイルに戻りつつあるようだ。

また今回、「勤務時間のなかでのリモートワークの割合」を新たに調査したところ、リモートワーク実施率23.2%の内訳は、「フルリモートワーク」7.2%、「勤務時間の半分以上リモートワーク」6.6%、「半分未満」8.2%だった。

職種別・業種別の傾向は5月と変わらないが、「公務員」のリモートワーク減少が顕著

地域別・会社規模別で見ると、全体平均の23.2%を超えたのは首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)のみで38.8%と突出。会社規模別では規模に比例してリモートワーク実施率が高い。この傾向は5月と同様だ。

職種別の傾向では、実施率上位は「営業職」35.0%、「事務系管理職」32.9%、「事務職・技術系事務職」32.3%で、顔ぶれは5月と変わらないが、「営業職」「事務系管理職」で「毎日リモートワーク」が17.3ポイント低下している。接客などの現場業務よりリモートワークが定着しやすい職種でも、「毎日リモートワーク」は難しいようだ。また「公務員」は、前回5月の36.8%から6.7%と、30ポイント以上の大幅減となっており、リモートワークが難しい職種と思われる。

業種別では、「IT・インターネット」61.0%が最多。「毎日リモートワーク」が31.4%と高いが、前回の52.0%よりは大人しい数字になった。職種別同様に、「公共」は、前回調査の34.4%から今回は9.0%と大きく下がっている。「金融」も50.5%から28.6%とかなりの減少だ。やはり全ての職種・業種がリモートワークに切り替えられるわけではなく、社会・流通・決済システムを含めた枠組みの再編が今後カギとなるだろう。またコロナ禍による急激な普及とその揺り戻しを経て、本気で取り組むところとそうでないところの明暗が分かれそうだ。

調査概要

  • 【調査対象】20代~60代の自由業を除く、有業者
  • 【調査期間】2020年8月21日~24日
  • 【有効回答数】9,816名
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