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「共感」を生むソーシャルメディア運用でフォロワー数200万人。創業5年の米国EC事例

コミュニティ形成に重要なのは、感情に訴え、理解しやすく、人に伝えやすい、そして信頼性の高いメッセージを発信すること

この記事は、姉妹サイトネットショップ担当者フォーラムで公開された記事をWeb担当者Forumに転載したものです。

男性用のショートパンツをメインに取り扱う米国のECサイト「チャビーズ」は、ソーシャルメディアで200万人ものフォロワーを抱えるアパレルブランドです。

先日開催したインターネットリテイラー社主催のコンファレンスで、「チャビーズ」の共同創設者ティム・モンゴメリー氏は、「コンテンツとビジネスをうまく融合することで、『チャビーズ』への関心とエンゲージメントを高めています」と語りました。

創業5年の男性用カジュアルウェアブランド「チャビーズ」のフォロワーは、フェイスブック、ツイッター、インスタグラム、スナップチャットなどのソーシャルメディアを合わせると、約200万人です。特徴的なのはフォロワーとのエンゲージメントが高いことです。

アメリカのカジュアルウェア「チャビーズ」(Chubbies)のソーシャルメディア活用法
「チャビーズ」はソーシャルメディアからの集客に力を入れている(画像は編集部が追加しました)

毎週、「チャビーズ」に関連した1000枚以上の写真をソーシャルメディア経由で閲覧することができます。フォロワーが、「チャビーズ」の洋服を身につけた自らの写真を、ハッシュタグ「#chubbies」と一緒に投稿してくれているのです。

「チャビーズ」はハッシュタグ「#chubbies」が付いたコンテンツをソーシャルメディア上で探し、「チャビーズ」のオフィシャルサイト「Chubbies.com」やオフィシャルのソーシャルメディアアカウント上に掲載します。

モンゴメリー氏は「私たちのソーシャルメディアのコンテンツは、ユーザーからの投稿によって成り立っています」と話します。

「チャビーズ」が運営しているブログなどの編集コンテンツは、毎週3000回もシェアされます。ソーシャルメディアの投稿では、毎週20万以上のエンゲージメント数(コンテンツが人から人へ伝わった量の総量)を記録し、動画視聴も500~700万回に上るそうです。

たとえば、最新のフェイスブックの投稿写真には、約2000のいいね! と400のシェアがありました。

共感されるソーシャル運用とは? 200万人のフォロワーを抱える米国のアパレルECに学ぶ
「チャビーズ」ソーシャルメディアコミュニティのフォロワー数
・フェイスブック・140万人
・インスタグラム・27万人
・ツイッター・12万5千人
・スナップチャット・5万人
(情報提供は「チャビーズ」)

コミュニティ形成に重要なのは、自身のブランドのコアを知りそれを伝えることです。感情に訴えかけ理解しやすく人にも伝えやすい。そして、信頼性の高いメッセージを発信することが大切なのです。「チャビーズ」が大事にしているのは、何曜日であっても、“金曜日の夕方5時”の気分になれる洋服やコンテンツを消費者に提供することです。

このようにモンゴメリー氏は語っています。

モンゴメリー氏によると、「チャビーズ」に関連性の高いキーワードは「週末」「楽しみ」「自由」「ユーモア」「信頼性」だそうです。

また、「消費者が共感できることも重要」とモンゴメリー氏は説明します。「チャビーズ」がプロのモデルや俳優をビジュアルやマーケティングに使わず、一般の人(多くの場合は実際の利用者)を起用するのもそのためです。

また、ソーシャルメディア用の動画撮影には、大きな予算をかけていません。

自宅の裏庭ですぐに撮影できないような、大掛かりなテレビコマーシャルには、人は共感できないのです。我々は、少ない予算で、利用者や友人を起用して、コンテンツを作っています

動画コンテンツ作成について、モンゴメリー氏はこう言います。

「チャビーズ」は、ソーシャルメディアに投稿した消費者に対し、インセンティブを提供することもあります。たとえば、“今週のチャブスター”と題したキャンペーンでは、最もいいね! を獲得した投稿者にショートパンツを1枚プレゼントしました。

“今週のチャブスター”キャンペーンのキャッチフレーズは「チャビーズを着て人生を謳歌している粋な写真を募集! タグを付けてフェイスブック、ツイッター、インスタグラムに投稿してください」でした。

しかしながら、最近“今週のチャブスター”キャンペーンは中止しました。理由は、キャンペーンに新鮮味がなくなり、エンゲージメントが落ちてきたと上層部が判断したからです。

モンゴメリー氏は、「エンゲージメントの勢いを取り戻す上でも、マーケティングの企画を変更することは大切です」と話しています。

2015年に利用者のロイヤリティプログラムを自動化。リピート客の売り上げは、2016年5月度に前年同月比70%アップしたそうです。ロイヤリティプログラムの一環であるサプライズギフトに関しても、ギフト選択や分析を自動化。2015年までは2種類のみだったギフトを200種類まで増やし、初回購入者とリピート購入者それぞれに合わせたギフトを提供しています。

オリジナル記事はこちら:「共感」を生むソーシャルメディア運用でフォロワー数200万人。創業5年の米国EC事例(2016/08/10)

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