不毛な時代に伸びるネット通販のキーワードは“エンターテイメント”!
ダイレクトマーケティングは、マーケティングの手段の1つであって、特別なことではありません。企業と利用者は、メディアを介して直接関係性を持ち、速いスピードでのコミュニケーションが可能です。インターネットの登場により、ダイレクトマーケティングはメインストリームになっています。
このコーナーでは、日々進化するダイレクトマーケティングを、身近なトピックを題材に、「所長K」と「スタッフS」の掛け合い形式でわかりやすく紹介します。
スタッフS
都内一人暮らし、アラサー世代。ダイレクトマーケティングの知識はないが、ネット通販はかなり活用している。素人ならではの新鮮な発想と鋭いツッコミがウリ。
所長K
DM学会の本部理事を務めるかたわら、セミナー講師、執筆も行う業界プチ有名人。豊富な知識、巧みな話術、懐の深さで、通販その他企業からの人望も厚い。
ネット・モバイル通販の利用者の変化
この一年を振り返ると、消費不況のなか、課題はたくさんあるけど、通販は全体的にマーケットが伸びているね。特にネットがキーワードになっている。
不況で大変な人もいる中、私自身は一人暮らしということもあり、あまり支出の額は減っていないんですが、毎月最低でもいくらぐらいは通販を買う、という額が固定化されてきたような気がします。この前の調査でも、女性のネット利用が増えたという結果が出ていましたね。
週3回以上と多頻度に通販を利用する人が増えている。消費不況と言われる中で、一番買い物をするであろう層の20代女性のネット利用頻度が高くなってきているんだ(図表1)。
ユニクロ、マルイのネット通販も伸びているね。ネットスーパーを始め、量販店も通販をやり始めている。
モバイルはどうでしょうか?
少し前まで、携帯でモノを買うというのは10代後半~20代前半の消費者に限られていたけど、いまでは、その年齢層以外にも広がっている。
そうなんですか?
たとえばニッセンの携帯からの売上が非常に増えている。ニッセンの顧客層は普通の主婦が多い。メインの顧客層は、デジタル世代の若者ではなく、30代~40代ぐらいの人たちなんだ。「月刊 ネット販売」の推計によると、ニッセンのモバイルの売上は、2009年は前年より47.1%も増えている。インターネットやメールの入口は、PCではなく携帯になってきているということなんだ。それは大きな変化だね。
確かに、私もずっとPC派だったんですが、最近少しモバイルを使うようになってきました。通勤時間にネットにつなげられるので、忙しいときには便利です。
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