RIAシステム 構築ガイド Essential
RIAコンソーシアムが発行する、RIAの普及促進や開発に関するガイドライン『RIAシステム 構築ガイド』の2007年版である『RIAシステム 構築ガイド Essential 2007』をWeb担向けに特別にオンラインで公開するコーナー。
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大規模システムの構築になればなるほど、最終的な利用者との接点である「フロント」の重みが、相対的に減ります。ユーザーからは見えない「システム」への比重が高まり、「ユーザーインターフェース(UI)」に対する注意も予算も減らされる傾向が強まります。特にシステム系の構築部隊がその主導権を握っている場合はそうです。
データが設計通りに処理されない場合、最近では訴訟事件も多くありますし、万が一のことを考えると、この部分への予算的偏重は仕方ないのかもしれません。
しかし、余り良くない「UI」を実装することは、下位に築き上げた重厚なシステムを、全く使われないものにするという危険性をはらんでもいるという点も忘れる訳にはいきません。システム的に様々な「仕掛け」を施した機能であっても、それにユーザーが気が付いてくれなかったら意味がありません。
「ラスト・ワン・マイル」は、主に米国でケーブルTVの黎明期に良く使われた言葉です。電柱などの、実際の活用場所である「家」の手前まで、映像を伝えるインフラが整備され、もう一歩なのに、家の中まで入り込めない、というジレンマを現す言葉です。個々の利用者が「OK」を出さない限り、光ファイバーを都市中に張り巡らせる巨大なプラントが無に帰してしまいます。そして、ある程度の数が確保されなければ、収益性の意味でもサービスを維持できないという焦りも伝わってきます。
どんなに良いシステムを作っても、ユーザにクリックされなければ、そのシステムは活用されることはないのです。更に良くないUIを備えたサイトは、クチコミの非難にもさらされかねません。まさに、「ラスト・ワン・クリック」を如何に確保するか。RIAシステムのプロジェクトリーダーはそうした事まで念頭において、プロジェクトのバランスを取る必要があります。
この記事は、RIAコンソーシアムが発行した『RIAシステム 構築ガイド Essential 2007』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。※掲載されている内容は2007年5月発行時点のデータに基づいています。
RIAコンソーシアムの活動記録とも言える本ガイドは、RIAの普及促進、開発に関するガイドライン、課題解決などについて、マネージメント、ユーザーインタフェース、テクノロジーの3つの視点からみた、それぞれのテーマについてまとめています。
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