スマートフォンECは携帯・PCより2倍売れる!~高い!スマホECサイト転換率(CVR)~
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はじめに
先日の記事「ちょっと残念・・・スマートフォン対応してくれれば」で少し案内しましたが、今回は、スマートフォンECサイトの転換率(CVR)に関する興味深いデータが取れたので共有したいと思います。
2011年4月から8月の期間で、aishipで運営されているECサイトのPC・ケータイ・スマホ別に転換率を調査しました。
転換率とは、サイトにきてくれた人に対して、実際に購入などのアクションを起こしてくれた人の割合のことです。
※転換率(CVR)=購入数÷訪問者数
スマホの平均転換率はケータイやPCに比べて高い
下のグラフをご覧ください。
2011年4月から8月におけるaishipECサイトの平均転換率です。
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スマホECサイト平均転換率:3.43%
ケータイECサイトの平均転換率:1.77%
PCECサイトの平均転換率:1.71%
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スマホからの転換率が、PCブラウザやケータイからの転換率よりも高いということが数字にあらわれています。
2011年8月の最高転換率を誇るECサイトは、27.08%
下図は、2011年8月で、転換率が高いECサイト順に並べ、その商品カテゴリーと転換率を表したグラフです。
aishipECサイトの中で、85%のECサイトが、スマホの転換率が、PCやケータイに比べ高いという結果になりました。
中でも最も値が高かったECサイトの転換率(2011年8月)は、27.08%(コスメ系EC)でした。
これは驚異的な数値で、PCサイトやケータイサイトでもあり得ないような高い転換率が出ていました。
なぜスマホサイトの転換率は高いのか?
aiship以外のすべてのECサイトのスマホからの転換率を調べると、おそらくこのような結果にはなっていないと思います。
むしろ、スマホの転換率は、PCサイトやモバイルに比べて低い値のサイトも多いのではと思います。
それではなぜ、aishipスマホサイトの転換率は他と比べて高いのかについて考えてみたいと思います。
まず、aishipでのスマホ対応について整理したいと思います。
aishipでのスマホ対応とは
aishipで構築したECサイトにスマホでアクセスすると、PCサイトではなくスマホ用モバイルサイトが表示されます。『スマホ用モバイルサイトが表示される』とは、aiship上で構築したモバイルサイトへスマホでアクセスすると以下のようなスマートフォン向けのUIの最適化処理が自動的になされるため、結果的に単にモバイルサイトが表示するのではなく、スマホでの操作性・閲覧性を最大限に高めたスマホ用モバイルサイトが表示されるというものです。
- 主要スマートフォンOS対応(ページ、ショッピングカートなど)
- 画像、テキストサイズ、行間などのスマホ特定に合わせた最適化
- CSS、JSなどのリッチデザインでの最適化
- スマホ向け入力フォームの最適化
など
さらに、これらのCSSやJS等はショップ側で追求すれば、さらにこだわりのデザインが実現できるようになっています。
aishipスマホECサイトの転換率が高い理由
aishipスマホサイトの転換率が高いもっとも大きな要因は、本ブログでも度々述べられていますが、ECサイトにスマホでアクセスした際に、PCサイトを表示させるのではなく、自動的にスマホ用モバイルサイトを表示させていることであると実感します。
やはり画面が小さなスマホからPCサイトの閲覧はしづらく、購入もしづらいのは当然です。
その他にaishipでのスマホECサイトの転換率が高い理由は、
- aishipユーザはそもそもモバイルECサイトを主眼に運営されており、ページコンテンツが充実しているためモバイルサイト(スマホサイト)としての訴求力が高いこと。(aishipはこれらの充実したコンテンツやデザイン性を十分に表現できるCMSになっている)
- aishipではスマートフォンユーザ特性に合わせ転換率を高めたショッピングカートなどモバイルECで転換率や買回りを高めるためのモバイル専用の機能が充実していること。(これまでの5年間でスマホ・モバイルECサイト1300社以上の利用実績でノウハウが蓄積された機能)
モバイル端末で購入することを前提にモバイル専用の機能やCMSを活用して構築しているECサイトなので、スマートフォンで売れるのはある意味当然なのでしょう。
転換率を高めるスマホECのデザイン性について
今回の調査の中で、各ショップのデザイン性と転換率を比較すると、『転換率が高いスマホ用モバイルECサイトはCSS等を活用したサイト』が比較的多いことが分かりました。このようにスマホ向けにこだわったECサイトは当然“スマホで売ること”を意識しているため転換率は高いでしょう。
しかしながら中には、ガラケーサイトをベースに、テキストリンクをボタンに表示変更する程度のスマホUIにこだわっていない(CSSやJSを駆使していない)ECサイトでも非常に転換率が高いサイトがあります。また逆に、あまりにCSSやJSをかなり駆使しているのに転換率が低いサイトがあります。
このことから、CSSやJSを駆使することは転換率を高めることになるが、ただしユーザが既に慣れている『これまでのモバイルサイト』をベースにサイト構成する方が転換率が高まりやすく、あまりCSSやJSを駆使しすぎて、これまでにないよなUIを提供したところで、ユーザが操作性に戸惑い、結果的に転換率を下げているようです。
デザインリッチなスマホサイトを作成するに越したことはないですが、そこまでCSS等を駆使しなくても、スマホ用モバイルサイトであれば十分高い転換率が出るという結果が出ているのです。
スマホサイトの転換率が高い外的要因
また、aishipに限らずスマホ用モバイルECサイトの転換率が高い外的な要因として、あくまで仮説ではありますが、「現状ではスマホ対応サイトの絶対数が少ない」ということが考えられます。
スマホ対応ECサイトの絶対数が少ないので、スマホユーザーは商品を探している中で、ひとたび閲覧しやすく便利なスマホ対応ECサイトを見つけると商品購入に至りやすいのでしょう。
また商品購入するだけではなく“ブックマーク”していただきやすいという点にも注目です。そのスマホユーザーは、次に商品を買うときは、「一度購入経験がある」という安心感から、そのスマホ対応ECサイトに再度訪問し、商品を購入し、リピーターとなり、リピート率も向上します。
これらはケータイ創世記のケータイECサイトの転換率が異様に高かったような事象を感じさせられます。
また、スマートフォン端末自体がタッチ操作や画像閲覧性能が高く、他の端末(PCや携帯電話)に比べて転換しやすい点もあるのでしょう
さらに「なぜこれまで転換率が高いのか?」という外的要因については引き続き調べていきたいと思います。
まとめ
2011年はスマートフォン端末が本格的な普及期に入っていると言えるでしょう。
今後スマートフォンからの訪問は伸びが期待でき、今回の調査では、その転換率が高いことがわかりました。
今後スマホ対応サイトが急増するでしょう。
現状でスマートフォン対策を行っていない企業が多い中、なるべく早めにスマホ対応をして、ブックマークを集め、顧客を囲い込むことが、利益向上のため得策かもしれません。
「機会損失」を防ぐためにも自社のウエブサイトがスマートフォンに対応しているか、転換率などをチェックをしておく必要があるではないでしょうか?
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■aishipスマートフォン&モバイルEC事例・ノウハウ集
http://www.aiship.jp/knowhow/archives/1251
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