未だ半数近くの自治体がアクセシビリティ対応不充分、アライド・ブレインズのウェブクオリティ調査発表

「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査 自治体編第4回」では、対象448自治体中アクセシビリティ対応「Aランク」サイトが初めて1割を突破しました。
※この記事は読者によって投稿されたユーザー投稿です:
  • 編集部の見解や意向と異なる内容の場合があります
  • 編集部は内容について正確性を保証できません
  • 画像が表示されない場合、編集部では対応できません
  • 内容の追加・修正も編集部では対応できません

アライド・ブレインズ、445自治体ウェブサイトの実態調査結果発表
 - Aレベル到達自治体が1割突破するも、
 アクセシビリティ対応不十分な自治体サイトが未だ半数近く -

A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査 自治体編第4回」を実施し、この度調査結果を発表いたします。4年目となる今回調査では、アクセシビリティ対応のスタートラインである「A」レベルに到達した自治体が初めて1割を超えましたが、一方で半数近くの自治体が対応不十分と考えられるDレベル以下にとどまっており、依然として自治体により取り組み状況に差が残る実態が明らかになりました。

ウェブサイトはいまや欠かせないコミュニケーションツールとして定着し、「高齢者や障害者など心身の機能に制約のある人でも、年齢的・身体的条件に関わらずウェブで提供されている情報にアクセスし利用できる」こと、すなわちウェブアクセシビリティの確保に取り組むサイトも増えてまいりました。特に自治体や官公庁など公共性の高いウェブサイトにおいては、2004年にJIS規格策定(今年度改正予定)、2005年には総務省より「みんなの公共サイト運用モデル」指針が発表されるなど、きめ細やかなアクセシビリティ対応が求められています。

アライド・ブレインズはこうしたなか、より多くの公共サイトが「誰にとっても使いやすい」ものになるという理想を実現するために、取り組みの指針となる現状を認識していただく目的で、2006年より自治体や官公庁、独立行政法人などのウェブサイトを対象にした調査を実施し、分析結果をお伝えしております。実施にあたっては、当社が独自開発したウェブサイトの品質解析プログラム「CRONOS2(クロノス2)」を用いて対象サイトの“公開されている全ページ”を解析し、アクセシビリティ対応状況を数値化・集計しています。ウェブサイトの一部のみを調査するのではなく、ウェブサイト全体を一定の基準で評価するため、客観的な指標で現時点のクオリティを把握するとともに、経年変化を視ることが可能です。

調査対象448自治体のうち、解析不能等の3自治体を除いた445自治体について、調査結果をウェブアクセシビリティ総合サイトA.A.O.にて公表しております。
http://www.aao.ne.jp/research/cronos2/2009/arearesult.html

アライド・ブレインズでは、調査開始当初より「Aレベルは利用者にとって使いやすいウェブサイトを実現するためのスタートラインと位置づけており、どの公共サイトもAレベルを目指していただきたい」とお伝えしてきましたが、本第4回調査では、Aレベル到達自治体の割合が初めて1割を超えました。対応状況の底上げが確認できたことをふまえ、Aレベルに到達した自治体の皆様が一層のレベル向上を目指すための指標を提供する目的で、今回調査よりAレベルの評価を細分化し、A-a、A-b、A-c、A-d、A-eの5段階で評価しています。併せて、従来の5段階評価を「基本レベル評価」と位置づけ、Aレベルに到達したサイトへの評価を「配慮レベル評価」といたしました。
今回調査では、Aレベル評価51自治体のうち、A-aは該当がなく、A-b、A-cがそれぞれ1自治体、A-dが9自治体、A-eが40自治体でした。

また、参考情報として、同じく「CRONOS2」により解析した「リンク切れを含むページの割合」の調査結果を公表しております。結果を公表している445自治体のうち、リンク切れページの割合が10%を超える自治体サイトは57見つかりました。10%の場合、10ページに1ページの割合でリンク切れが発生している状態を表しており、早急な改善が望まれます。

なお、本調査は、調査対象各サイトの現時点での到達レベルをお伝えすることにより、自治体ウェブサイトの更なる品質向上のきっかけをご提供する意図で実施しているものであり、調査結果を基にした順位付けは行いません。アライド・ブレインズは今後も「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査」を通じ、公共サイトの一層の品質改善と「すべてのサイト利用者」の利便性向上に貢献してまいります。

【アライド・ブレインズ株式会社】
調査・コンサルティングファーム。アクセシビリティを中心としたウェブサイトの品質確保・向上に関し、総務省推進プロジェクト支援、官公庁・自治体・企業のコンサルティングなど多数の実績がある。「みんなの公共サイト運用モデル」に関しては、総務省より委託を受け検討支援を担当。
http://www.a-brain.com/

【A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査について】
アライド・ブレインズが独自に開発したウェブサイトの品質解析プログラム「CRONOS2(クロノス2)」を用いて公共機関サイトの全ページファイル解析を行い、アクセシビリティの観点からサイトの品質を評価する調査。評価した公共機関ウェブサイトの更なる品質向上のための指標として役立てていただく目的で、2006年より継続して実施中。ウェブサイトの一部のみを抜き出してチェックする調査とは異なり、公開されている全ページを解析し、下層ページを含めたウェブサイト全体の品質を明らかにする。
http://www.aao.ne.jp/research/cronos2/index.html

【A.A.O.について】
自社運営のウェブアクセシビリティ総合サイトを核にした、提供者と利用者のためのアクセシビリティ向上支援プロジェクト。サイト及びメールマガジン、セミナーを通じ、関連情報や支援ツール、また制作者・提供者と利用者の連携支援サービスなどを提供している。
http://www.aao.ne.jp/

【CRONOS2について】
ウェブサイトの全ファイル(同一ドメイン内)を解析し、ウェブアクセシビリティをはじめとするサイト全体の問題点をレポートする、アライド・ブレインズの独自開発プログラム。本調査の他、個別クライアントからの受託を通じ、約1750サイトの解析実績がある。「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査」において評価項目としている「画像に対する代替テキスト付与状況」「HTML記述の文書構造化状況」「サイト全体に共通するナビゲーションの付与状況」等のほか、HTML以外の全ファイルを対象にしたファイル構成や容量、更新状況などの項目による解析が可能。
http://www.aao.ne.jp/service/unneisya/cronos2.html

【お問合せ】
アライド・ブレインズ株式会社
Tel:03-3261-7431  Fax:03-3261-7432 
office@aao.ne.jp
〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2-6-8 トミービル3 2階

アライド・ブレインズ「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査 自治体編第4回」の概要
http://www.a-brain.com/news/2009/20090917research-gaiyo.html

用語集
AAO / ALT / アクセシビリティ / アライド・ブレインズ / ナビゲーション / リンク切れ / 公共サイト / 構造化 / 自治体
この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

SSL
「SSL」(Secure Sockets Layer)は、Webサイトを閲覧する ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]