猛暑で売上好調? 地ビールの総出荷量が前年比9.1%増「エチゴビール」は12年連続でトップ【TSR調べ】

今年は暑さでビールが売れた? 地ビールメーカー65社の動向を調査。

東京商工リサーチは、「地ビールメーカー動向」に関する調査を実施した。第14回にあたる今回は、主な地ビールメーカーの2023年1-8月の総出荷量などを調べている。

2023年1-8月、地ビールの総出荷量が前年比9.1%増

2023年1-8月の主要65社の総出荷量

調査によると、主な地ビールメーカー65社の総出荷量(2023年1-8月)は1万118.0kℓで、前年同期を9.1%上回った。特に需要期である7月は猛暑が続き、1,656kℓ(前年同期比9.1%増)と月次最多の出荷量を記録した。

2023年1-8月の出荷量メーカーランキング

2023年1-8月の出荷量メーカーランキングでは、地ビール醸造の全国第1号の「エチゴビール」が12年連続でトップ。出荷量は2,355kℓ(前年同期比2.3%増)と2位以下を大きく引き離した。2位は「常陸野ネストビール」の木内酒造、3位は「伊勢角屋麦酒」の二軒茶屋餅角屋本店と続いた。

地区別出荷量

地区別出荷量をみると、北海道を除く8地区で増加。最も多かったのは関東の4,880kℓ(前年同期比6.4%増)だった。増加率トップは九州で、前年同期と比べ21.9%増となった。

9割以上の地ビールメーカーが「原材料の高騰」に悲鳴

売上比率が一番大きな販売先/2023年の商流の変化について

売上比率が一番大きな販売先としては、「自社販売(イベント販売含む)」が最多で39.3%。ついで「スーパー、コンビニ、酒店」が32.8%となった。また、2023年の商流の変化としては、「イベント、催事で売上が伸びた」「レジャー需要、観光地が伸びた」との回答が多かった。

今後の事業展開/5大メーカーとの製品差別化のために何に注力するか

今後の事業展開としては「自社地元」の販売に力を入れると答えた企業が7割を占めた。また、大手メーカーの地ビール、クラフトビールへの参入に対しては、「独自の味」に注力するとの回答が39社、「大手を意識せず従来通り」との回答が36社となった。

今後の懸念

今後の懸念点を聞くと、9割以上のメーカーが「原材料の高騰(燃料代含む)」を不安材料にあげた。6割超のメーカーが値上げを実施、もしくは値上げを予定しているようだ。

調査概要

  • 【調査期間】2023年9月1日~29日
  • 【調査対象】全国の主な地ビールメーカー239社
  • 【調査方法】アンケート調査
  • 【有効回答数】総出荷量については2023年1-8月の出荷量が判明した65社(有効回答率27.1%)、その他の項目は回答が得られた67社(有効回答率28.0%)を有効回答とした。
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