スマホゲームへの課金額、月500円未満だと「情けない」気持ちと「減らしたい」気持ちが同居?【アスマーク調べ】

特に「月3,000円~5,000円」の課金層が、課金行為に対し「優越感」「安心感」を得ている。

アスマークは、「スマホゲームへの課金額」に関する調査結果を発表した。スマホゲームの月の平均課金額をはじめ、ゲームのプレイ時間、課金額を増やしたいか減らしたいか、課金後の気持ち、他の課金ユーザーと比べた際の自分の立ち位置といった感情に焦点を当てた調査となっている。

課金経験の有無で、ゲームプレイ時間や他プレイヤーとの接し方に差

まず「直近1年間でのスマートフォンゲームへの課金経験」を聞くと、全体の39.0%が該当した。女性より男性の方がスマホゲームへ課金する傾向が高い。また年齢が低いほど課金傾向が高かった。

スマートフォンゲームへの課金経験(直近1年間)

ここからは、課金経験があった800人を対象に、質問を行った。まず「ゲームアプリの平均プレイ時間」は、課金経験がある人は、「平日1時間未満」44.6%、「1時間~2時間」34.0%、「2時間~3時間」14.7%だが、課金経験がない人は、「平日1時間未満」69.1%、「1時間~2時間」22.8%、「2時間~3時間」5.7%と、やはり課金している人ほど長い。また、課金経験がある人は、休日になると「3時間~5時間」の層が増え、プレイ時間が大きく増加している。

ゲームアプリの平均プレイ時間(課金経験あり)
ゲームアプリの平均プレイ時間(課金経験なし)

なお「ゲームアプリ内での、他プレイヤーとのコミュニケーション」においても、課金経験のある人は、対象(未知の相手、限定的なメンバー、実際の知人)の差はあるが66.1%が「他プレイヤーとコミュニケーションをとる」としたが、逆に課金経験のない人は、73.2%が「誰ともコミュニケーションをとらない」と回答している。

スマホゲームへの課金額、多すぎても少なすぎてもポジティブにはなれない?

次に「スマホゲームに費やす月の平均課金額」を段階別に選択式で聞くと、全体では「500円未満」34.8%、「500円~1000円」17.8%で半数を占める。一方、「5万円以上」も1.9%存在し、その差は大きい。ゲーム会社の収益としては、500円×100人=5万円×1人だが、多様な戦略が出てくると思われる。

スマホゲームの平均課金額(月あたり)

一方、“スマホゲームへの課金”について、プレイヤー自身はどういう感情を抱いているのだろうか? まず「現在の課金額を増やしたいと思っているのか?減らしたいと思っているのか?」という切り口で、「スマホゲームに課金する金額に対する気持ち」を聞くと、「もっと増やしたい」17.1%、「どちらともいえない」41.0%、「もっと減らしたい」17.5%、「まったくしたくない」24.4%となり、増減については拮抗したが、“課金は止めたい”という人がそれなりに存在することが分かった。

特に課金額別で見ると、月課金額が500円未満の人では、半数以上の52.9%が「課金はまったくしたくない」と回答している。ただし、課金額が上がるほど、「もっと課金額を増やしたい」という人もほぼ比例して増加しており、「5万円以上」では73.3%が「もっと課金額を増やしたい」としている(サンプルサイズが小さいため参考値)。

課金を増やしたいか減らしたいか

そこで“課金後の気持ち”について「ポジティブになるかネガティブになるか」を8つの感情軸で1つだけ選択してもらった。その結果、「500円未満」の課金者の場合、課金行為に対しポジティブ感情は全体的に低く、特に「誇らしい」は大きく下がっている。またネガティブ感情で「情けない」が突出していることが判明した。500円未満の課金者は、“情けない”という感情を抱える一方で、課金を増やすよりは“課金額を減らしたい”“もう課金したくない”という感情を持っているようだ。

一方、「3,000円~5,000円」の課金者層を見ると、課金行為に対し非常に強いポジティブ感情を持っていた。「優越感」「安心」「誇らしい」といった評価が、さらに高額な課金者を大きく上回っている。極端な高額課金を行っている少数プレイヤーではなく、この層が最もゲームに影響力を持つ層だと考えられる。

課金後の気持ち

そこで、自身の課金額の多少について、「他の課金ユーザーと比べたときにどのように感じるか」と、相対的な立ち位置を聞くと、「かなり課金しているほう」8.3%、「どちらかといえば課金しているほう」19.5%、「どちらともいえない」17.5%、「どちらかといえば課金していないほう」32.4%、「ぜんぜん課金していないほう」22.4%となり、“自分はあまり課金していない”と考えている人のほうがやや多い。これが「まだまだ課金が足りていない」感情か、「ほどよく自制できている」結果かは意見がわかれるだろう。

自身の課金額の多少

調査概要

  • 【調査対象】全国の20~50代の有職者(パート・アルバイト除く)で、スマートフォンのゲームアプリの課金経験者(直近1年間)
  • 【調査方法】Webアンケート
  • 【調査時期】2021年8月3日~6日
  • 【サンプル数】800
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