「95%がカスタマーエクスペリエンスの改善の必要がある」アバナード、サイトコア共同調査
デジタル・イノベーターであるアバナードとサイトコアは、世界11か国1,440人のCIO、CTO、CMOその他経営幹部を対象にした共同調査を実施し、その調査結果を発表した。
調査結果の発表に際し行われたメディア懇親会では、アバナードとサイトコアからの情報提供だけにとどまらず、参加したメディアからもマーケティングテクノロジー導入の問題点などの意見交換がなされた。
本記事では、調査結果と懇親会で語られたマーケティングテクノロジー導入で、顕在化している課題について紹介する。
企業の95%がカスタマーエクスペリエンスに改善の必要
企業の95%がカスタマーエクスペリエンスに改善の必要があると回答している。また、65%がカスタマーエクスペリエンス、パーソナライズ、データ分析に関する知識が企業に足りていないと感じると回答した。
86%がAIと機械学習は重要だと回答するものの、それを取り入れている企業は少ない。また、社内のマーケティングテクノロジー(マーテク)※が完璧だと回答したのは11%のみで、51%が既存のマーテクスタック※の使い勝手が良くないと回答した。
※マーケティングテクノロジーとマーテクスタックとは、ここでは次のように定義している。
- マーケティングテクノロジー(マーテク):MAやCMSといったマーケティング活動にかかわる技術やツール、テクノロジーを総称して指す。
- マーテクスタック:さまざまなマーケティングテクノロジーの組み合わせを指す。
マーケティングテクノロジー導入へ課題と成功へのカギ
このような調査結果に対して、アバナードの最高革新技術責任者の星野氏は日本市場における導入の課題を次のように語った。
日本企業の多くが、優れた顧客体験をお客様に提供するべくさまざまなテクノロジーを導入しています。実際に優れた顧客体験は、3倍ものROIを企業にもたらすという結果もあります。しかし、導入しても成果までつなげられずに、マーケティングテクノロジーがコストとして認識されることも多いのです。
成果につなげていくには、ITとマーケティングの連携は欠かせませんが、企業全体として、マーケティングテクノロジー導入による収益増のプロセスと達成するイメージを共有することが大切です。ITとマーケティングの間を取り持つ支援を含めて、サイトコアと一緒に取り組んでいきたいです。
サイトコアの代表取締役の酒井氏は、日本のおもてなしになぞらえて導入への成功イメージを次のように語った。
日本ほどおもてなしを重視し、かつ得意な国はありません。一方で、デジタル領域でのおもてなしは実現できていないと感じています。重要なことは顧客のニーズを理解し、顧客ごとにきめ細やかに最適な情報を提供する、ということです。この活動は製造業の改善活動と似ており、日本人の得意とするところだと思います。そういった支援をアバナードさんと力を合わせてしていきたいと思います。
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