キーワードの組み合わせで広げる、増やす

この記事は、第4章「キーワードを発想する　潜在顧客と自社を結ぶ検索語選び」の記事です。

「組み合わせ」で網を広げる

主要なキーワードが抽出できたら、さらなる顧客獲得を目指して、キーワードによる「網」を広げていきましょう。

キーワードを広げる際に欠かせないのが、2語以上で構成される「組み合わせキーワード」です。キーワードは商品やサービスそのものをズバリ表す1語のキーワードよりも、より具体的な意味をなす組み合わせキーワードのほうが、購買につながりやすいと言われています。

たとえば、十字架をモチーフにした銀製の指輪やネックレスを専門に販売するサイトを例に考えてみます。「アクセサリー」と検索したユーザーと、「シルバー　指輪」「十字架　ペンダント」と検索したユーザーとでは、どちらが購買につながる確率が高いでしょうか？　おそらく、ニーズが明確である分、後者のほうが購入に結びつく確率は高いと考えられます。

このように非常に有効な「組み合わせキーワード」ですが、単体のキーワードよりも複雑なため、考え出すのは大変です。ただ、“コツ”さえつかめば最小限の手間で最大限に効果的なキーワードを作ることができます。

次ページからの実例で、組み合わせキーワードの作成方法を見ていきましょう。

組み合わせキーワードを作ってみよう

では、英会話教室を例にとって考えてみます。東京都港区六本木にある英会話教室が、オーバーチュアの検索連動型広告を使って生徒を増やしたいと考えているとします。

さて、組み合わせキーワードは、どのようなものが考えられるでしょう。

たとえば、「英語　教室」「英会話　スクール」「英語　英会話」といったキーワードがまず思い浮かびます。さらに教室のある港区から対象地域を絞って「東京　英語」「英語　教室　港区」「英会話　スクール　六本木」といったキーワードも出てくるはずです。また、受講者のターゲットを絞って「英語　教室　中学生」「ビジネス　英会話　スクール」というキーワードも挙げられるのではないでしょうか。

ただ、このように組み合わせキーワードを1つ1つ考えていくのは時間と労力がかかってしまい、あまり効率的ではありません。そこで、規則的に組み合わせキーワードを作る方法を紹介しましょう。ポイントは、同じ性質のキーワードをグループ分けし、「グループ×グループ」で掛け合わせていくということです。

まず中心となるキーワード、ここでは「コアキーワード」と呼びますが、それらを書き出します。自社のサービスを分析したり、サイトをよく見てみたり、ユーザーの視点で考えてみて、コアになるキーワードを出していきましょう。

次に、組み合わせる「サブキーワード」を抽出します。これらはコアキーワードと組み合わせることになるキーワード群です。

ここまでできたら、メインキーワードとサブキーワードを、頭から順番に組み合わせてみましょう。

このようにコアキーワードとサブキーワードをグループごとに規則的に組み合わせていくことで、漏れをなくし、一度にたくさんのキーワードを作ることができます。

また、「英語　英会話」「外国語　English」など、コアキーワード同士を組み合わせることも可能です。

英語だけではなく、中国語やフランス語のコースも開講していて、それらも合わせて宣伝していきたければ、コアキーワードを「英語用」から「中国語用」「フランス語用」に変えるだけで、同じように簡単に組み合わせキーワードを作ることができます。

ほかにも、特定の地域でターゲットを絞りたい場合は、次のように地名キーワード群を組み合わせます。地名の入ったキーワードを簡単に増やすことができます。

また、ここまでは、コアキーワード×サブキーワードで2語からなるキーワードを作成しましたが、サブキーワードを2パターン作って、「コア」「サブ1」「サブ2」の3つを順繰りに組み合わせることも可能です。たとえば、「教室」に関するサブキーワードと地名に関するサブキーワードを作成し、それらをコアキーワードと掛け合わせていくと、次のようになります。

組み合わせるサブキーワード次第で、キーワードのバリエーションはどんどん広がります。「買う」「学ぶ」といった動詞系キーワード、「可愛い」「赤い」といった形容詞系キーワード、「安い」「激安」といった格安系キーワードなどが代表的です。

ほかにも、お歳暮商戦や慶弔用にも販路を広げるのであれば「ギフト」「歳暮」「中元」といった用途を盛り込んでバリエーションを増やすことも可能です。

組み合わせるサブキーワード例をいくつか紹介します。