ドメインポートフォリオ戦略を構築する方法

ウェブサイト運営のためだけではなく、マーケティングやブランド保護のために自社に必要なドメイン名を選ぶ基準を知っておきましょう。
※この記事は読者によって投稿されたユーザー投稿です:
  • 編集部の見解や意向と異なる内容の場合があります
  • 編集部は内容について正確性を保証できません
  • 画像が表示されない場合、編集部では対応できません
  • 内容の追加・修正も編集部では対応できません

ドメイン名戦略は、次に購入するドメイン名と購入しないドメイン名を決定するのに役立ちます。また、ドメインポートフォリオの管理方法を決定する際にも役立ちます。

この投稿ではドメインポートフォリオに適した戦略を構築する方法をご説明します。

ドメイン名登録の目的はブランド保護のためか、宣伝やプロダクトのためか

まず、ドメインポートフォリオ戦略を、ブランド保護戦略とプロモーション戦略という2つの大きなカテゴリに分類することから始めましょう。

ブランド保護戦略は知的財産を保護するために広く活用されています。ドメイン名をドメイン名保護として購入することで、他の誰かがドメイン名を購入できないようにし、他のユーザーをだましたり、なりすましたりしないようにしましょう。

プロモーションタイプの戦略は、基本的にデジタルフットプリントを拡大するためにドメイン名を購入する戦略です。マーケティングに関連する理由の場合もあれば、新しいプロダクトの拡大、新しい支店、ランディングページ用など、その他のビジネスの成長と関連している場合もあります。

ブランド保護のためのドメイン登録戦略の構築

ブランド保護戦略を構築している場合は、保護の効果を最大化するのに役立つ登録基準について検討する必要があります。

1.新しいgTLDを使ってドメイン名を登録する

TLDは「トップレベルドメイン」という意味で、ドメイン名の「末尾」にあたります。例えば最も人気のあるTLDは.comです。

gTLDは一般的なTLDという意味で .comもその良い例です。 2013年以降新しいTLDが追加されていて、それらの多くは一般的であると見なされ、誰でも登録できます。yourcompany.com を登録した場合、新しい汎用TLDがリリースされるたびに、yourcomany.tld を登録できます。

したがって、ブランド保護のためのドメインポートフォリオ戦略の重要な戦術は、他の誰かが行う前に、yourcompany.tld をすべての新しいTLDに登録することです。もちろん、これは会社名だけでなく、商標権を主張しているブランド名にも当てはまります。

商標クリアリングハウス (Trademark Clearinghouse) とブロッキングサービス

インターネット上でのブランド保護のための重要なサービスがいくつかあります。商標クリアリングハウス (Trademark Clearinghouse, TMCH) とブロッキングサービスです。TMCHはブランド保護ための非常に貴重なツールとなります。

TMCHでは、TLDリリースのサンライズ登録期間でドメインを登録できます。サンライズ登録期間は、他の誰もが一般的に新しいTLDにドメイン名を登録できるようになるまでの期間であり、その間に商標所有者は商標に対応するドメイン名を登録できます。

サンライズ登録期間中にドメイン名を登録するには、商標をTMCHに登録しておく必要があります。

ここでのもう1つの重要なサービスはブロッキングサービスです。一部のレジストリでは、ドメイン名を登録できるブランド保護サービスではなく、商標に使用されている指定された文字列を使って第三者がドメイン名を登録できなくするというようなサービスもあります。

特にサンライズ登録期間は一般的な登録よりも何倍も高価になる傾向があるため、TMCHに登録しておくと低価格で登録できる機会もあり、ドメイン名をブランド保護としてに登録するよりも費用対効果が高くなります。

2. ccTLDの登録

ccTLDは国別コードトップレベルドメインを表し、特定の国を示すために使用される.fr、.uk、.caなどのTLDです。

これらのいくつかは、登録の要件がほとんどなく、基本的に汎用TLDと同じくらいオープンです。その他には、より厳しい要件があります。

どちらの場合も、対応する国で実際にビジネスを行っているかどうかに関係なく、ドメインをccTLDでブランド保護的に登録することで、知的財産を保護できます。特別な登録要件が最も少なく、最も安価なccTLDから始めることをお勧めします。

3. 入力ミスや似た文字列のドメイン名を登録する

別のブランド保護のための手段は、サイバースクワッティングやなりすましに使われる可能性のあるドメイン名を取得しておくことです。

以下のような所有しているドメイン名と類似しているけれども同一ではないドメインの登録が含まれます。

  • タイプミス、スペルミス
  • ドメイン名の単数形または複数形
  • 国際化ドメイン名 (他の言語の文字を使用して英語の文字のように見え、ユーザーをだますドメイン)
  • 会社のスローガンまたはプロダクト名

4. ブランドモニタリング

ブランド保護ドメインポートフォリオ登録戦略における重要な戦術は、ブランド名のモニタリング(監視)です。

モニタリングとはブランド名が使用されたドメイン名の登録を、それらがccTLDであるか、バリエーションを含む一般的なTLDであるかを検出することを意味します。モニタリングを行うことで、権利を侵害する登録に異議を唱えるのに役立ちます。

プロモーション向けのドメイン登録戦略の構築

プロモーション向けのドメイン登録戦略の構築に必要な具体的な戦略は、プロモーションの目的によって異なります。登録戦略を構築するために使用できる方法の例をいくつか示します。

1.ドメイン名を登録してメインのドメインへのトラフィックを促進する

この方法の目的は、会社の単一のメインウェブサイトにウェブトラフィックを集中させることです。ポートフォリオ内の他のドメインは、常に単一のドメイン名に従い、新しいトラフィックソースを提供することもできます。

例えばこの方法には他のドメイン名をメインドメイン名に転送 (リダイレクト) することが含まれる場合があります。

2. 複数のカテゴリのドメイン名を登録する

やや対照的な方法は、たとえばサービスを提供している地域やプロダクト名など、複数のニッチのドメインを登録することです。この戦術には複数の地域での検索や、個別のウェブサイトの複数のキーワードでの検索をうまく実行できるため、各ドメイン名のウェブサイトの開発への投資が増えます。

正確にインデックスが作成される高品質のウェブサイトを構築するために同様の投資額が必要な場合は、複数のドメイン名を登録して、特定の種類の販売見込み客をターゲットとする明確なマーケティングメッセージを作成できます。

3. 特定のマーケティングキャンペーンのドメイン名を登録する

同様に、特定のユーザー層をターゲットとする特定のマーケティングキャンペーンをしている場合、新製品を紹介している場合や、新しい市場で拡大している場合は、これらのキャンペーンに新しいドメイン名を登録することができます。

これには「マイクロサイト」の作成が含まれる場合があります。これらは例えばハロウィーンやブラックフライデーのような休日など、特定のキャンペーンを提供する数ページに限定されたサイトです。

ドメインポートフォリオ戦略がよりブランド保護的であるか、よりプロモーション的であるか、または2つを組み合わせたものであるかに関係なく、これらの戦略のいずれかを選択または組み合わせてドメインポートフォリオ戦略を構築することができます。

こういった戦略はドメインポートフォリオを管理する上で重要な部分であり、ポートフォリオのドメイン名を期限切れにする時期かどうかを判断するのにも役立ちます。

--------

Gandi.net について

Gandiは20年以上ドメイン名登録、管理サービスを提供しているドメインレジストラで、現在750種類以上のトップレベルドメインを提供しています。No Bullshit (誠実さ、透明性) をモットーに透明性のあるコミュニケーションを心がけサービスを提供し、オープンソースプロジェクトへのサポートや社会貢献プロジェクトの後援も行っています。

Amazon Web Services (AWS) が提供するドメイン名登録サービスのトップレベルドメインを提供するドメインレジストラでもあります。

https://www.gandi.net/ja/about-us 

 

参考リンク:

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

LPO
リンクや広告をクリックしてユーザーが最初に着地(ランディング)するページの内容を ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]