ブロードバンドセキュリティ(BBSec)は、「Gomez 地方銀行サイトランキング2024」を発表した。地銀等のサービス案内サイト(ログイン前の一般ユーザー向けサイト)を評価するもので、今回で11回目。ランキング詳細はゴメス・コンサルティング(Gomez)のサイトで発表されている。
「機能性・使いやすさ」と「商品・サービス情報の充実度」の2つのカテゴリから構成する220の調査項目について、Gomezのアナリストが評価しランキングを決定している。
「千葉銀行」が商品・サービスの充実度で他行を大きく上回る
その結果「地方銀行サイトランキング2024」1位は7.65点で「千葉銀行」だった。同行のサイトは「機能性・使いやすさ」では12位と低調だったが、「商品・サービス情報の充実度」で他行を大きく上回り1位を獲得している。千葉銀行のサイトは、トップページの掲載情報量は多いが動線を明確にしており、ユーザーが情報を探しやすいのが特徴だ。「お問い合わせ」「よくある質問」といったサポートメニューも常駐しており、自動応答のチャットツールも搭載している。特に、「来店予約」「相談」「申し込み」といったユーザーの次のアクションを促す動線等が確保されている点が高い評価を得たという。
2位は「池田泉州銀行」で、こちらも「機能性・使いやすさ」は17位と低いが、「商品・サービス情報の充実度」が2位と高かった。銀行サイトで多い「ためる」「ふやす」といった目的別の動線に加え、商品別やライフステージ別の動線も提供しており、ナビゲーションの工夫が評価されたとのこと。
なお2022年の「Gomez地方銀行サイトランキング2022」では、千葉銀行は4位、池田泉州銀行はトップ10圏外のため、大きくジャンプアップしている。
「機能性・使いやすさ」と「商品・サービス情報の充実度」の2つのカテゴリごとに見ると、機能性・使いやすさでは「肥後銀行」「伊予銀行」がトップ2だったが、商品・サービス情報の充実度では前述のとおり「千葉銀行」「池田泉州銀行」がトップ2となっている。この2つのカテゴリでともに上位5位までに入った銀行は存在せず、どちらか片方に振り切っている印象だ。
地方銀行は多様な商品・サービス、多くのキャンペーンを展開しているため、ユーザー側からすると目的の情報を見つけにくいといえる。これに対して、適切なサイト構造を常に見直しファインダビリティ(情報の見つけやすさ)を確保するのが重要となる。また比較的シニアな年齢層が想定される地銀サイトは、視認性も特に重要なポイントだと指摘されている。
調査概要
- 【評価対象】地方銀行および第二地方銀行(協会会員行)99行のサイト(ログイン前の一般ユーザー向けサービス案内サイト)
- 【評価期間】2024年10月15日~11月7日
- 【評価方法】99行に予備調査を実施し、一定基準を満たす銀行を本選調査の対象行として38行を選出。2つのカテゴリから構成する220の調査項目に基づいて、アナリストが評価を実施。
- 【評価基準】
機能性・使いやすさ:ウェブサイト全体のユーザビリティを評価するカテゴリ。ナビゲーション、デザイン、検索機能、PDF閲覧や入力時の操作性、アクセシビリティへの配慮やサイトパフォーマンス等が評価の中心
商品・サービス情報の充実度:商品やサービスに関連した情報について評価するカテゴリ。情報の見つけやすさや見やすさの観点に加え、「来店予約」や「問い合わせ」といったユーザーの次のアクションをサポートする動線の確保も重視 - 【発表サイト】Gomezのウェブサイト(https://www.gomez.co.jp/)
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