アイレップがバーチャルプロダクション技術で国内初のアパレルブランド広告映像を制作

大型LEDディスプレイとリアルタイムエンジン活用、多数のシチュエーション撮影が可能に

小島昇(Web担編集部)

2021年6月3日 7:02

博報堂DYグループでデジタルマーケティング事業のアイレップは、高精細の大型LEDディスプレイとリアルタイムエンジンで撮影する「バーチャルプロダクション」を使用した国内初の広告映像を制作した、と6月2日に発表した。ひとつのスタジオで数カ国をロケーション撮影したような映像制作を1日で実現し、制作期間を大幅短縮した。最先端の制作技術でクライアント企業の広告制作におけるニューノーマル(新常態)を実現する。

 

バーチャルプロダクションを使用した実際の撮影風景(株式会社ベイクルーズ)

 

バーチャルプロダクションを使用した実際の撮影風景(株式会社ベイクルーズ)

バーチャルプロダクションは、大型LEDディスプレイ▽カメラトラッキング▽リアルタイムエンジンを組み合わせた撮影手法。ソリューション開発のソニーPCLが技術協力した。演者が立つステージ奥に8K/440インチのソニー製「Crystal LED」を配置し、カメラの動きと連動する3DCGの背景画像を表示。演者と背景の合成で従来のクロマキー合成のような後処理や補正調整の労力を軽減し、海外で撮影したような映像制作を実現する。

今回はベイクルーズが運営するファッション通販サイト「BAYCREW'S STORE」のEC販促CM制作でバーチャルプロダクションを導入した。コロナ禍で従来の手法では広告映像の制作が困難になっているが、バーチャルプロダクション技術で撮影場所や時間の制約から解放され、遠方でのロケ撮影がなくても多様なシチュエーションで撮影できる。背景が透けた飲料の撮影や、バーチャル環境に演者が入り込んだような表現でも撮影できる。

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