災害時・非常時の情報収集、「SNS」の利用は「ニュースサイトや企業サイト」の3分の1【Spectee調べ】

企業のBCP担当者1,000名超が回答、「情報の正確さ」と「発信者の意図」に強い懸念。

Spectee(スペクティ)は、「BCP対策として活用する情報収集の手段」に関する調査結果を発表した。全国の民間企業のBCP(事業継続計画)対策担当者(総務・人事・管理部門)1,114人が回答している。

BCP対策時の情報収集、「ニュースサイトや企業サイト」は「SNS」の3倍以上

「BCP対策に必要な情報をどのような手段で集めていますか?」(複数回答)と聞くと、「ニュースサイトや企業のWeb情報」64.5%が最多で、以下「自治体・公共機関のWeb情報」49.2%、「テレビのニュース・報道番組」43.5%だった。「SNS」を挙げている人は「企業・公共機関の発信」11.8%、「個人による発信」11.0%を合わせても22.8%に留まっている。

 

そこで、「BCP対策の情報収集の手段としてSNSを利用しない理由」(n=411)を聞くと、「正確な情報か判断しづらい(デマが含まれる可能性がある)」39.2%が最多だったが、「情報が多すぎて必要なものを見つけ出しづらい」23.8%、「業務中のSNS使用を禁止されている」21.2%といった意見も上位となった。“正確さ・検索性・内規”という、まったく異なる3つの方向性で、SNS活用は制限を受けていることがわかる。

 

一方で、実際にSNSをBCP対策の情報収集手段として利用している人(n=788)に、「不便に感じること」を聞くと、「情報が多すぎて必要なものを見つけ出しづらい」43.1%、「正確な情報か判断しづらい」40.7%、「SNS上から必要な情報を探し出す手段がわからない」36.8%が上位となり、実際に利用していても、“正確さ・検索性”などに難しさを感じている人が多かった。

自由意見では、「調べた情報がデマだったので再び調べ直した」「指定地域の情報が正確に得られない」「答えに行き着くのに時間がかかる」といった声があがっている。

 

非常時のSNS活用、「情報の正確さ」と「発信者の意図」に懸念

最後に「今後BCP対策としてSNSを活用していく意向はありますか?」「BCP対策としてSNSで情報収集をすることに懸念がありますか?」と聞くと、今後の意向については「数ある情報収集手段の一部として利用する」42.2%が最多で、「重要な情報収集の手段として利用していく」18.8%と合わせると、6割を超える。

一方で懸念については、68.2%が「ある」と回答しており、具体的な意見として「発信者に悪意があるかどうか判断しにくい」「似たような情報の正否の判別」など、サニタイズに難しさを感じている担当者が多いようだった。

 

調査概要

  • 【調査対象】全国の民間企業のBCP対策担当者(総務・人事・管理部門)
  • 【調査方法】インターネット調査(モニター提供元:ゼネラルリサーチ)
  • 【調査期間】2020年7月17日~20日
  • 【有効回答数】1,114人
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