コロナ“再拡大”、日本では7割近くが夏の帰省・旅行を「特に予定していない」と回答【電通調べ】
電通は、新型コロナウイルスに対する生活者の心理を日米で調査した「COVID-19生活者意識ナビゲーター(第6回日米比較編)」の結果を発表した。
新型コロナウイルス感染症に対する心理ステージ、生活行動、企業への期待などについて、電通グループの子会社Dentsu Aegis Network US Holdings, Inc.が米国で行った調査と同等のものを、日本でも行った。今回はその6回目。
日本については、東京都を中心に感染者数が大幅に増加し、都外への外出自粛が要請された7月8日~10日に第6回調査を実施。アメリカについては、複数の州で新規感染者数の最多記録が更新され、第二波への懸念が高まった6月19日に行われた第9回調査と比較している。
ポジティブに移行していた感情が、すべてネガティブ方向に移動
この調査では、心理ステージを「1.混乱・動揺」「2.変化への対応」「3.順応・適応」「4.収束の兆し」「5.収束後の生活へ」にわけて、生活者の比率を調査している。
今回の調査では、日本ではステージ3以降の合計が6ポイント低下し、ステージ2「変化への対応」の心理状態がもっとも高くなるなど、5月上旬(緊急事態宣言解除直後)頃に近い心理変容となった。米国でも4月以降増加していた、ステージ3以降の割合が減少に転じた。一方、前回調査時と比べてステージ1「混乱・動揺」が4ポイント増加している。
個々人が感じている感情を聞くと、これまではゆっくりとポジティブな感情に推移していた感情が、すべての項目で前回からネガティブ方向に移動した。とくに「悲観的」「ストレスを感じる」「周囲への怒りを感じる」「無力感を覚える」は、これまでの調査で2番目に強い数値だった。
「懸念事項」は、日米ともに引き続き「感染の第二波」が1位。日本では「自分自身の感染」(43%→48%)、「周囲の人の感染」(41%→48%)の懸念が上昇したが、米国ではこれらは減少し、「家計状況」や「メンタルヘルス」が上昇を見せた。
なお「外出時に感じる危険性」は、コロナ再拡大を受け、日本は前回より4ポイント増加の83%、米国は3ポイント増加の47%と、ともに増加していた。
最後に、「この夏(7~8月)の予定」を聞くと、67%が「特に予定していない・特別な外出はせず基本的には自宅で過ごす予定」が圧倒的多数。「実家への帰省のみ(近隣・車移動の範囲)」14%、「旅行や外出の予定がある(近隣・車移動の範囲)」13%がそれに続いた。コロナ再拡大を受け、夏休みの予定についてもいまだ決まらないという人が大多数のようだ。
調査概要:日本
- 【調査内容】新型コロナウイルス感染症に対する心理ステージ、生活行動、企業への期待など
- 【調査時期】第1回:2020年4月23日~24日、第2回:2020年5月11日~13日、第3回:2020年5月28日~31日、第4回:2020年6月9日~11日、第5回:2020年6月24日~26日、第6回:2020年7月8日~10日
- 【対象者】全国20~69歳の男女
- 【回答者数】1,000名
- 【調査実施】電通
調査概要:米国
- 【調査内容】新型コロナウイルス感染症に対する心理ステージ、生活行動、企業への期待など
- 【調査時期】第1回:2020年3月27日~29日、第2回:2020年4月3日~4日、第3回:2020年4月9日~12日、第4回:2020年4月17日~18日、第5回:2020年4月24日、第6回:2020年5月8日、第7回:2020年5月22日、第8回:2020年6月5日、第9回:2020年6月19日
- 【対象者】全米18~64歳の男女
- 【回答者数】1,000名
- 【調査実施】Dentsu Aegis Network US Holdings, Inc.
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