国内景気100業界・197分野の“天気予想”、ウイルス感染拡大で「雨模様」が増加【帝国データバンク調べ】

業界動向を「快晴・晴れ・薄日・曇り・小雨・雨・雷雨」の7段階で表現。新型コロナウイルスがマイナス要因に。

帝国データバンクは、100業界・197分野について、2020年度の業界動向を予測した「業界天気図」を発表した。各業界の景気について、「快晴」「晴れ」「薄日」「曇り」「小雨」「雨」「雷雨」の7段階で、見通しを予測し、天気図および天気予想として発表したものだ。

2019年度の国内景気、全197分野のうち「雨天」が51分野に

それによると、2019年度の国内景気は、全197分野のうち「晴天(快晴・晴れ・薄日の合計)」の予想が75分野(2019年度比+3)、「雨天(小雨・雨・雷雨の合計)」が51分野(同+7)で、総じて悪化する見込みとなった。もともと生産活動の停滞や消費不振が進んでいたが、新型コロナウイルスの拡大が、さらに大きな影響を与えると予測されている。雨天の増加は、消費税引き上げ翌年の2015年度(14年度から+8)に次ぐ増加だという。

業況が改善する分野としては、2019年度に米中貿易摩擦で落ち込んだ一方、2020年度は5G通信など先端需要により回復が見込まれる『半導体』『工作機械』などが上がっている。東京五輪開催による広告需要増で『地上波テレビ放送』も期待されているが、東京五輪が中止もしくは延期になる可能性が出ており、その場合は低迷する可能性がある。

一方、業況が悪化しそうな分野では『化粧品製造』『学習塾・予備校』『損害保険』などがあがっている。

感染拡大が続く新型コロナウイルスの状況次第だが、感染が終息しても、需要が拡大する分野は基本的に限られており、需要縮小の厳しい状況は変わらないだろう。帝国データバンクが2020年3月に実施した意識調査では、 新型コロナにより業績にマイナスの影響が出る見込みの企業は6割超、すでにマイナスの影響が出た企業は全体の約3割にも達していたとのこと。

調査概要

  • 2020年1月末時点までの開示情報を基に、各業界の天気予想を作成。
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