「有料動画配信サービス」の利用率が、ついに「DVD・ブルーレイの購入」を上回る【映像メディア総研調べ】
フィールドワークスと映像メディア総合研究所は、有料動画配信サービスの利用動向などに関する調査結果を発表した。「定額制見放題(SVOD)」「都度課金制レンタル(TVOD)」のVODサービス2種、そして「デジタルデータ購入(EST)」を加えた3つの利用について、各サービスブランドの認知・利用を含め調査している。
有料動画配信サービスを、過去1年以内に利用した人は2割ほど
まず全回答者5,934人のうち、有料動画配信利用者(SVOD、TVOD、ESTのいずれかを過去1年以内に利用した人)は、20.6%。個別のサービスで見ると、「SVOD」17.7%、「TVOD」8.2%、「EST」6.1%に留まっているが、いずれも利用率は増加している。
映像視聴サービス全体で見ると、「映画館」43.8%が圧倒的に多く、利用率も伸ばしている。以下、「DVD・ブルーレイのレンタル」24.6%、「有料テレビ放送」20.0%、「DVD・ブルーレイの購入」19.3%となっている。「DVD・ブルーレイの購入」を上回ったことで、物理メディアからネットストリーミング移行の潮流が強まっていることが分かる。
なおVODサービスにおいては、「定額制見放題(SVOD)」のみを利用する層は57.2%、「都度課金制レンタル(TVOD)」のみを利用する層は7.3%、併用層は35.4%だった。SVOD利用層の割合は前年から増加した一方、TVODの利用層は前年から縮小している。
有料動画配信、サービスブランドでは「Amazonプライム・ビデオ」が他を圧倒
さらに認知・利用している有料動画配信サービスのブランドを、具体的に聞いた。まず認知度では、「Amazonプライム・ビデオ」49.1%が前年から大幅に上昇(10.1ポイント)し、前年トップのHuluを微差で上回った。3位のNetflix(7.4ポイント上昇)、4位のDAZN(9.0ポイント上昇)も大きく伸びており、相対的にHuluはじめ他サービスの停滞が目立つ。
利用率(回答者全体における各サービスの利用者割合)でも、「Amazonプライム・ビデオ」が前年から2.5ポイント伸長して8.7%と断トツのトップ。2位は、「Netflix」が「Hulu」を僅差で上回り、前年の3位からランクアップしている。なお、利用率の増加量は目立たないが、アニメ専門サービスの「dアニメストア」が、前年の14位から9位へと大きく順位を上げて、トップテンに初めてランクインしている。
調査概要
- 【調査対象】映像視聴サービス
利用率のみ調査:映画興行、有料放送DVD、ブルーレイのレンタルDVD、ブルーレイの購入、無料動画サービス
詳細調査:定額制見放題(SVOD)、都度課金制レンタル(TVOD)、デジタルデータ購入(EST) - 【調査対象者】13~69歳男女
- 【調査方法】インターネットアンケート調査
- 【調査期間】2019年6月28日~7月2日
- 【集計サンプル数】5,934人(うち有料動画配信利用者1000人)
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