KDDIウェブ、電話発信機能を簡単実装できるクラウド電話API「boundio」提供開始、米国Twilioとも協業

アプリやウェブサイトに電話発信機能を実装するためのクラウド電話APIを提供

KDDIウェブコミュニケーションズは4月10日、クラウド電話API「boundio」(バウンディオ)の正式版サービスを提供開始した。

boundioは、インターネット上から電話発信することを可能にする、開発者向けのクラウド電話API。たとえば、ECサイトでクレジットカード決済をする際の本人認証として電話認証を設けたり、あらかじめ登録をした日時にリマインドコールやメッセージ電話をかける、といったことが可能になる。

従来、同様のシステムをいちから構築するには、電話交換機の整備やキャリア接続の交渉などが必要だったが、boundio APIをウェブサイトやアプリケーションなどに組み込むだけで、「050番号による電話発信」「アップロードした音声の再生機能」「テキスト文字列の音声ファイル変換」など、3つの機能を利用できる。また、正式版リリースに合わせ、電話転送機能の追加、音声合成エンジンの改善、音声合成APIの提供を行った。

サービス発表に合わせ、KDDIウェブコミュニケーションズ 代表取締役社長の山瀬 明宏氏は、「電話の知識がなくても、エンジニアの方であれば電話制御できるようなサービスをすぐにつくれる。エンジニアやデザイナの作業負担を軽減し、超簡単にする。それらを通じて、中小零細企業を支援していきたい」と語った。

boundioはすでに数社が導入しており、たとえば、ソフトクリエイトでは同社のECサイト構築パッケージ「ecbeing」の電話認証機能として利用している。会員登録フォームで入力した電話番号に電話をかけ、登録に必要な認証番号を伝える仕組みだ。カヤックが運営する音声コミュニティ「こえ部」では、一部のユーザー向けトライアル機能として、作品掲載を電話連絡して見逃しを防止する機能を提供。リザーブリンクでは、同社のウェブ予約管理システム「Choice RESERVE」にboundio APIを組み込み、予約先店舗の担当者や顧客にリマインドコールできるオプション機能を用意した。

ソフトクリエイトでは会員登録の電話認証にboundioを活用

boundioの使用料は月額1,575円。通信料は、1000ポイント1,000円のクレジットカード決済による前払いで、固定電話宛が15ポイント/1分、携帯電話宛が25ポイント/1分。オプションの自局電話番号変更は手数料525円、電話転送設定は変更・設定手数料が525円で月額使用料が105円。

初年度売上目標は1億円、導入デベロッパー数3000人を見込む。また、米国市場と比較して遅れている日本市場の巻き返しを図るため、米国の電話APIサービス大手Twilioと協業に基本合意したと発表された。詳細は協議中につき、後日発表とのこと。

boundio
http://boundio.jp/

KDDIウェブコミュニケーションズ
http://www.kddi-webcommunications.co.jp/

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