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まだ「検索順位」を追っているの? AI検索時代にSEO担当者が測定・評価すべき5つの指標(後編)

プロンプト追跡で測るべき「5つの指標」からログ分析、オフサイト戦略まで、AI時代を勝ち抜く具体策に迫る

Moz, Tom Capper[執筆]

9月7日 7:05

前後編の2回に分けてお届けしている。→前編を読む

この記事では、トム・カッパー氏が「SEOからAI検索への変化に適応していく考え方と方法」として、次のようなトピックを解説している:

  • なぜAI検索に新しいメンタルモデルが必要なのか
  • SEO担当者は代わりに何を追跡し、ブロックし、最適化すべきなのか

具体的な質問は、次の9つだ:

  1. 「AIに対するSEO担当者の認識」と「AI検索の実際の仕組み」でもっともズレているものは何か?
  2. 「グラウンディング検索」はどのようなもので、企業が最適化していく際のポイントは?
  3. 「AI検索のためのプロンプト調査」と「従来の検索のためのロングテールキーワード調査」はどう違うのか?
  4. 自社サイトでボットをブロックすべき? すべきではない? どう判断すべき?
  5. LLMs.txtは廃れたのか、それとも見落とされている正当なユースケースがあるか?
  6. SEO担当者がプロンプト追跡でやってしまう最大の失敗は何か?
  7. 古いコンテンツは引用されにくくなっているのか? リライトすれば引用されやすくなるのか?
  8. グーグル検索は5年後も現在のような形で存在しているか?
  9. AIでのビジビリティに関して、今すぐ始めるべき技術的な取り組みは何か?

Q1~Q5は前編で解説した。Q6~Q9は後編となるこの記事で紹介する。それでは、順に見ていこう。

セクション3: 適切な指標の測定

Q6.SEO担当者がプロンプト追跡でやってしまう最大の失敗は何か?

プロンプト追跡で最大の失敗は、「順位追跡」と同じように扱ってしまうことだ。

AIの回答を見て、次のように思ったら、それは間違ったものを測定していることになる:

お、最初に自分のサイトのURLが表示されたから、順位は1位だ。これは成功だ!

AI検索のトラフィック送信方法は、従来の検索とは異なる。トラフィック自体に価値はあるが、従来の検索と同じ種類の価値ではない。そもそもクリック率はSERPの場合とは異なる。

プロンプトの追跡は次の3つだけで判断すべきものではない:

  • リンク数
  • クリック数
  • URLの位置

プロンプトに関する適切な指標は、SEOの指標ではなく、他のマーケティングチャネルを測定する方法に近い。たとえば次のような感じだ:

  • 自分のブランドは表示されるか
  • 会話の中で言及されているか
  • 推奨されているか
  • 適切なトピックと関連付けられているか
  • オーソリティの高い情報源に、正確に説明してもらえているか
AI検索で測定すべき5つのプロンプト追跡指標。1.ブランドのビジビリティ:追跡対象のプロンプトに対する回答に、自分のブランドがどの程度の頻度で表示されるか。2.サイテーションの質:自分のブランドが表示された場合、どの情報源が引用されているか。3.ブランドに関する説明の正確性:AIの回答で、自分のブランドが正しく説明されているか。4.推奨頻度:自分のブランドが言及されるだけでなく、どの程度の頻度で推奨されるか。5.トピックとの関連性:自分のブランドが一貫して関連付けられているトピックや意図はどのようなものか。

自分のサイトが「引用」されていなくても、「推奨」されていれば成果になり得る。

たとえば、誰かが「自身のニーズに最適なスマートフォン」を尋ねたとき、AIが回答で「サムスンを推奨しているが、引用していたURLがPCMagのものだった」場合、これはサムスンにとって成果だろうか。失敗だろうか。サムスンにとって失敗だとは言えないだろう。引用がなくても推奨されたことに変わりはないからだ。サイテーションは重要だが、それだけが重要というわけではない。

これは、アトリビューションの観点からは問題だ。ビジネス成果にAIがどれぐらい貢献したかを測りにくいからだ。しかし、現時点でのAIにおけるビジビリティの仕組みはこういうものなのだ。10年前のように「アトリビューションを正確につなぎ合わせる」ことはできない。そのため、プロンプトの追跡では、従来のSEO指標に加えて「ビジビリティ」「レコメンデーション」「ブランドとの関連性」を測定する必要がある。

MozのAI Visibilityツールを使えば、プロンプトリストを簡単に作成してプロンプトを追跡できる。その手順を詳しく説明したガイドをクリスタル・カーター氏が公開している。

セクション4: オフサイト戦略とブランドナラティブ

Q7.古いコンテンツは引用されにくくなっているのか? リライトすれば引用されやすくなるのか?

君のウェブサイトについては君自身で答えを出せるが、その答えはサイトによって異なる。

まず、次の3つを確認しよう。

  • ブランドビジビリティツールで追跡しているプロンプトのサイテーション
  • AIボットがアクセスしているページを確認するためのログ分析
  • 自分のブランドやトピックに関するグラウンディングクエリに対して上位に表示されるページ

ページのサイテーションが減少している場合、その原因は「グラウンディングクエリで上位に表示されなくなったこと」かもしれない。それならば、AIシステムが回答に利用している検索結果に再び表示されるようにコンテンツを更新すれば、状況が改善する可能性がある。

ただし、単に「同じトピックで新しいコンテンツを作成する」だけでは解決にはならない。優先すべきアクションは、そのテーマに関してAIプラットフォームが信頼している情報源を特定することだ。

最新のSEOでは、「自分のサイトという枠にとらわれない」視点も必要となる。これが、過去5年で最も大きな変化だ。

オウンドサイトとオフサイトの影響力比較マップ。中心にあるのが「君のブランド」。情報源がブランド認知に影響を与えるもの7つ。1.オウンドサイト:直接管理しているページ。2.業界誌:アナリスト、業界専門誌。3.パートナーサイト:連携、エコシステム。4.比較ページ:他の選択肢、比較記事。5.フォーラム:コミュニティ、Q&A。6.新規カバレッジ:報道、メンション、PR。7.レビューサイト:G2、Trustpilot、Reddit。ブランドがAIの回答に情報提供するもの。AIの回答:情報源から組み立てられたもの。

自分のサイトを更新すること自体は、重要だ。しかし、さらに大きな成果を得ようとしたら、「自分のブランドやカテゴリーに関してすでに表示されている第三者のサイト」に働きかけることも、同様に重要だ。

自分の記事を書き直すよりも、これらの外部ソースに影響を与えるほうが、ビジビリティに大きな影響を及ぼすことが多い。

セクション5: 検索のこれから

Q8.グーグル検索は5年後も現在のような形で存在しているか?

僕が予想するのは、「革新」ではなく「進化」だ。

グーグルのSERPのスクリーンショットは、おそらく5年後には大きく変化しているだろう。しかし、すべてのクエリに対して「AIモード」のような表示になることはないと思う。グーグルは、検索意図に応じてSERPがより劇的に変化するハイブリッドな体験に向かう可能性が高い。

これはすでに現在でも見られる。次の3種類の検索では、それぞれ結果ページがまったく異なる表示になることがある:

この傾向は今後も続くだろう。

グーグルが近いうちに外部へのトラフィック誘導をやめることも、ないと思う。いずれはその可能性もあるが、グーグルのビジネスモデルは依然としてトラフィックの誘導に基づいているため、マネタイズの問題が生じるからだ。

グーグルのAI機能に関する文書でも、「AIによる概要」や「AIモード」は依然として「関連リンクを表示する体験」だと位置付けられている。これは「すべての結果をAIの回答1件で置き換える」のではなく、「ハイブリッドなSERPにする」という考え方を裏付けている。

将来、これが変わる可能性はあるだろうか? 理論的には、イエスだ。

エージェント型のeコマースがその一部に取って代わる可能性はある。しかし、まだ実証されておらず、あらゆる種類のビジネスに通用するわけではない。5年は長い期間だが、グーグルがビジネスモデルをゼロから再構築するには時間が足りない。

「Web Guide」は、ハイブリッドな未来に目を向けているという点で、注目すべき興味深い実験の1つだ。

Q9.AIでのビジビリティに関して、今すぐ始めるべき技術的な取り組みは何か?

サーバーログ分析だ。ログ分析は、特に大規模なチームにとって、AIでのビジビリティに関して最も過小評価されている技術的な取り組みの1つだと思う。

Google Search Consoleは以前ほど有用ではなくなっている。ほとんどのAIプラットフォームにはGoogle Search Consoleに相当する機能がないからだ。そのため、AIシステムがどんな情報にアクセスしているかを把握するには、サーバーログファイルが最適な手段の1つとなっている。

ジェイミー・インディゴ氏は、次のように説明していた:

AIボットは積極的にアクセスを繰り返し、リソースを大量に消費することもある。開発中のサイトでも公開されていればクロールしてしまうこともあり、「隠すことによるセキュリティ(Security by Obscurity)」は通用しない。

ログファイルで調べられる情報は、「ダッシュボードが推測する処理」ではなく、「実際に行われている処理」の記録だ。

次の画像はログファイルの一例だ。

ログファイルの一例をスクショしたもの。

サーバーログを分析すれば、次のようなことがわかる:

  • どのAIボットがサイトをクロールしているか
  • どのページを読みに来ているか
  • どこでアクセスやパフォーマンスの問題が発生しているか
  • AIボットはそもそも重要なページに到達できているのか
  • プラットフォーム間でクロール行動はどのように違うのか

これはデマンドサイドのツールの代わりにはならない。AIの存在を把握するには、依然としてMoz AI Visibilityのようなツールが必要だからだ。

少なくとも、「AI検索に必要なデータは(特にクローラーの動きに関するデータ)、従来のSEO分析で利用していたものと異なる」ことは理解しておきたい。

結論: AI検索をSEOのように測定するのはやめよう

SEO担当者が検索の次の段階で成功するには、ビジビリティの測定方法を見直し、これらの新しい検索表示に合わせて最適化する必要がある。

戦略には重なる部分が残るが、人々が情報を発見し、評価し、それに基づいて行動する方法は変わりつつある。

この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

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