インタラクティブマーケティング統計データ by ユニメディア

スマートフォンのPCサイト流入は増加傾向、だがCVRは低く推移 | インタラクティブマーケ統計2012年6月

過去9か月間のデータから、スマートフォン普及の影響を探ります。

ユニメディアのマーケティングツール導入企業の各種KPIを統計データ化し、マーケティング担当者が業界水準のCVRとして参考とするためのレポートをお届けする。

インタラクティブマーケティング統計データ

本レポートでは2011年10月度以降、PCサイトにおけるスマートフォン(以下、スマホ)流入・CVRなどを各流入ごとに検証してきましたが、今回のインタラクティブマーケティング統計データは定点観測としてこれを取り上げます。

目次

PCサイトにおけるスマートフォン流入とCVRを中期的に俯瞰する

今夏、ケータイキャリア各社が発表した新機種は、ほぼスマホのみのラインナップとなっています。また、auスマートパスなど、スマホへの付加価値創出を目指したサービスが増えてきたことで、スマホ利用者への追い風となる状況が次々と生まれてきています。これら市場の状況を踏まえ、この9か月でどれだけ変化したかを見てみましょう。

2011年10月時点でようやく10%強だったスマホ流入は、2012年に入り15%前後で推移し、2012年1月と6月は約17%と特に高くなっています(図1)。今後のスマホ普及を考えれば、スマホの流入比率が20%を超えるのも時間の問題と考えられます。

図1-1 デバイス別流入/CVR推移
2011.102011.112011.122012.012012.022012.032012.042012.052012.06
デバイス別
流入比率
PC89.06%87.56%86.74%82.99%84.37%85.59%85.28%83.77%83.09%
スマホ10.94%12.44%13.26%17.01%15.63%14.41%14.72%16.23%16.91%
デバイス別CVR推移PC2.47%2.53%2.48%2.38%2.39%2.32%2.45%2.41%2.42%
スマホ0.61%0.66%0.66%0.58%0.48%0.36%0.43%0.51%0.37%
図1-2 デバイス別流入比率(PC、スマートフォン)

一方で、CVRについては伸び悩んでおり、直近の6月は0.37%と低く推移しています(最も低いのは3月の0.36%)。この状況について、比率として最も大きい検索エンジンおよびその他流入を取り出し、さらに深掘りしてみましょう。

デバイス別の流入比率を見ると(図2)、スマホによる検索エンジン流入は3%前後、その他流入は10~12%程度で推移しており、堅調に増加していることがうかがえます。逆に、CVRは検索エンジン、その他流入ともにPCと比較して下がる傾向にあることが明らかになりました(図3)。スマホで流入するユーザーがコンバージョンに結びついておらず、このような結果を形成していると言えます。

図2 デバイス別/流入元別・流入比率
流入比率
2011.102011.112011.122012.012012.022012.032012.042012.052012.06
PC検索エンジン22.61%22.80%18.98%21.95%22.46%21.28%20.00%24.52%26.70%
その他57.49%56.26%58.32%56.38%57.80%57.17%61.31%56.11%53.54%
スマホ検索エンジン2.32%2.54%2.58%3.90%3.41%2.81%3.14%3.44%3.85%
その他7.59%8.63%9.51%12.23%11.26%10.35%10.91%12.25%12.47%
※流入比率は、他流入を含めた全体比率を100%とし、そこからの比率で表示しています。
図3 デバイス別/流入元別CVR推移
流入別CVR
2011.102011.112011.122012.012012.022012.032012.042012.052012.06
PC検索エンジン2.19%2.52%2.64%2.05%2.12%2.31%2.74%2.82%2.72%
その他2.54%2.50%2.50%2.47%2.48%2.38%2.38%2.23%2.29%
スマホ検索エンジン0.44%0.69%0.59%0.50%0.41%0.27%0.36%0.33%0.25%
その他0.70%0.68%0.68%0.59%0.45%0.36%0.38%0.53%0.39%

始めに書いたようにスマホの普及は加速傾向にあります。今では、携帯電話(スマホ)は最も身近なインターネット端末であり、企業のPCサイトをスマホユーザーが閲覧する機会は今後確実に増大すると考えられます。しかし、そのことは、購買行動に至る機会の増大とは必ずしも直結せず、むしろスマホへシフトし、PC流入が減少した分、全体のCVRもダウンする可能性を大いに秘めています。サイト構成におけるスマホ最適化は、これを回避し、収益をはじめ各企業課題を解決する端緒になると言えるでしょう。

調査概要

ユニメディアのマーケティングツール「UMAP」導入企業をサンプリング、企業の各種KPIを統計データ化して業界水準のCVRを数値化した

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