応募書類がなかなかとおりません!(転職回数が多い編)
○今回のお悩み
N子さん(33歳)。大学卒業後、アルバイトから広告代理店に入り、契約社員へ。
大型クライアントが他社に移り、経営が危なくなり転職。取引先のプロダクションの社長に誘われWebプロデユーサーとして3年勤めた後、体調を壊して退社。しばらくフリーランスディレクターとして自営をした後、ポータルサイトのコンテンツプロデュサーとして就職。2年間勤めてきましたが、今回の不況のあおりを受けて事業部が閉鎖され、子会社へ出向、そして早期退職となりました。今度こそ長く勤められる安定した会社を探したいと考えています。
○サッチー先生のアドバイス
今の30代前半世代は転職が多い世代かも?!
N子さんのように、大学卒業時が就職氷河期、ネットバブルの崩壊、今回の不況と人生のターニングポイントに大企業に勤めることの選択肢が少ないことや、やむを得ない理由で勤め先企業の買収や事業撤退の波にのまれてしまうことなどがあったり……精神的にも痛い思いをして退社後、充電期間を取るのもこの30世代が多いかと思います。とはいえ、他より深い人生経験をしているわけです。ぜひ前向きに今までの経験や実績を武器に天職をゲットしましょう! 採用担当者がチェックするポイントをいくつか挙げました。ぜひ、応募前にご確認ください。
採用担当者が選考するポイント1
転職回数は何回? 何社目?
人気企業の採用担当者は日々、何十通という応募書類に目を通しています。転職回数は選考に当たっての大きなチェックポイントとなります。
N子さんの場合、勤めた代理店の社名が2度変更となったことや、ポータルサイト運営企業では子会社へ出向など、履歴書に細かく書かれており、一見すると勤めた企業が複数にわたっているように見えます。見た目をまとめることによって複数回転職しているイメージを払拭できます。履歴書に複数行にわたって、社名の変更や部署移動、出向など細かく書かず、在籍した会社の入退社の記述にとどめ、具体的な職務内容は職務経歴書に書きましょう。
採用担当者が選考するポイント2
退社、転職理由は何か?
採用担当者がなぜ、転職歴を気にするのかというと「長期に渡って勤続し、成果を出せる方か不安」といった点が大きいです。短期で転職を繰り返す人と思われない為に自己都合による退職であっても、「企業業績悪化による」など、理由を少し付け加えると良いでしょう。また、会社都合も同様に理由を付け加えてみましょう。
採用担当者が選考するポイント3
職務に一貫性があるかどうか?
転職回数が多くても、職務内容と実績に筋が通っており、経験年数もあれば十分に書類選考通過率は上がります。N子さんの場合、Webプロデュース経験が豊富なので、職務経歴書の「職務概要」にまとめて「Webプロデユース、ディレクション経験5年以上、ポータルサイト運営経験2年」と経験年数をまとめることによって強みが明確になります。反対に経験職務がバラバラだと専門性がなく強みがわからないので、これは危険信号。あらためて自分が強いとする分野、業務に的を絞って職務経歴書見直し、今からでも着実に実績と経験を積み重ねていきましょう。
採用担当者が選考するポイント4
応募理由は何か?
どんな企業であれ、採用において応募者が「自社を第一希望としてくれる人」が一番です。応募理由の記載は必須、また一般的な応募理由でなく具体性があって説得力があるものの方が採用担当者の印象に残ります。N子さんの場合、会社都合の早期退職で退社した不安から、企業名をすぐに言えないぐらい多くの企業に応募してしまいました。実際、これでは書類が通過したとしても、応募理由が不明確な上、入社後も長く続くと思えません。せっかく濃い社会経験を積んだのですから「この先(の転職)はないんだ!」という気持ちで企業研究し、一つひとつ集中して応募することで、悔いなく、うれしい結果もじっくり味わえると思います。
以上 次回は「はじめての面談」です。
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