アパレル業界の2021年賞与額、マーケ職は10万円アップだがプレス販促は20万円ダウン。その背景とは【パーソルキャリア調べ】

経験や人脈が豊富な人材に対するニーズが高まり、50代以上の賞与が増加。

パーソルキャリアは、アパレル・ファッション業界の「平均年間賞与額」の最新版(2021年)を発表した。同社が運営するアパレル・ファッション業界専門の転職支援サービス「クリーデンス」に登録したビジネスパーソンのデータをもとに算出している。

EC・SNSスキルの保有者として若手が、経験豊富な人材としてベテランが伸長

2021年1月~12月に「クリーデンス」に登録した人の平均年間賞与額は「60.5万円」で、前年からわずかに減少したが、ほぼ同水準を保っている。年代別でみると、20代の若手層、50代以上のベテラン層の賞与額が増加し、30代・40代は減少している。

2021年は、採用が徐々に再開されたが、未経験層を採るまでにはまだ至らず、マネジメントやECサイト・SNS運用の経験者・スキル保有者が求められた。そうした若手層が賞与額を引き上げたと考えられる。一方50代以上については、MD・バイヤーや営業・店舗開発の経験・知識、あるいは人脈が豊富なベテラン人材を求める企業が増加したためと考えられる。

こうした背景は職種別の平均年間賞与額にも現れており、EC事業拡大のため「マーケティング」ニーズが急増したことで、マーケティング職の賞与額が約10万円増加した。一方で「プレス・販売促進・VMD」の平均年間賞与はマイナス19.4万円と大きく減少している。これは前年2020年に、経験豊富な即戦力人材の登録が増加した反動で、2021年は経験が浅い若手層の登録が増加。これにより、同職の給与水準が下がったと推察される。

調査概要

  • 【調査対象】アパレル・ファッション業界専門の転職支援サービス「クリーデンス」に登録したビジネスパーソン
  • 【調査時期】2021年1月~12月
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