「今月の売上げは?」自然言語でデータ分析が可能に─TableauのAsk Data機能
Tableau Japanは2018年11月22日、都内で説明会を開き、現場向けBI(ビジネスインテリジェンス)ソフトウェア「Tableau」の新機能・機能拡張を紹介するとともに、米Tableau Softwareによる2019年のBIトレンドTop 10を発表した。Tableauの新機能として、自然言語で問い合わせてデータ分析を行える「Ask Data」機能のβ版を同年10月23日から提供している。Ask Dataは、2019年第1四半期のアップデートで正式にリリースされる予定だ。
Tableauは、データ分析のスキルを持たないビジネスユーザーでも簡単に使えることに主眼を置いた、現場向けのBIソフトウェアである(関連記事:Tableau Prepで分析データの表記ゆれやミスを修復、現場向けBIのTableauが提供)。
Excelファイルや外部のRDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)、Salesforce.comなどの各種SaaSアプリケーションなど、さまざまなソースからデータを取り込んで分析し、ダッシュボード(可視化レポート画面)を作成できる。
ソフトウェアは、スタンドアロンで動作する「Tableau Desktop」、Webブラウザを介してダッシュボードの共有や簡単なデータ分析ができる「Tableau Server」(およびクラウド型の「Tableau Online」)などがある。ライセンスは年額制で、ユーザーの役割に応じて、最上位のTableau Creator、部門担当者向けのTableau Explorer、ダッシュボートを参照するだけのTableau Viewerの3種類を用意している。
直近のアップデートとして、2018年10月23日から、自然言語でクエリ(問い合わせ)が行えるAsk Data機能(β版)を利用できるようにした。
Ask Dataでは、記述法に従ったクエリでなくても、例えば、「What were my sales this month?(今月の売上高は?)」といったフレーズでクエリを行うと、Tableauは今月の売上高を視覚化し、対話型で操作可能なグラフを出力する。ユーザーは、Tableau ServerまたはTableau OnlineでAsk Dataを利用できる。問い合わせ可能な自然言語として、まずは英語に対応し、日本語による問い合わせはタイミングを見て投入する。
自然言語をテキストで入力するだけでデータを分析できるので、これまでのようなマウスによるドラッグ&ドロップ操作のGUIよりも簡単に使えるとTableau Japanはアピールする。「Tableauを使えばR言語やPython言語を使わなくてもGUIの操作だけでデータを分析できる。しかし、簡単とはいえGUIの操作が必要だった。だから、もっと簡単に使えるように自然言語で分析できるようにした」(Tableau Japan社長の佐藤豊氏、写真1)。
説明会では、米Tableau Softwareによる「2019年のBIトレンドTop 10」も紹介した。以下のトレンドが並んでいる。
- AIには信頼が不可欠
- 自然言語でデータがもっとわかりやすく
- 業務活用しやすいデータ分析環境
- データコラボレーションで拡大する社会貢献
- 倫理規定がデータにも適用される
- データ管理のモダンBIプラットフォームへの統合
- データストーリーテリングが企業の新しい言語に
- 企業の分析環境導入がスマートに--データ民主化が加速
- さらにスキルアップするデータサイエンティスト
- クラウドへのデータ移行とともに加速するモダンBI導入
この記事はインプレスのデジタルビジネスを加速する専門情報サイト「IT Leaders」にて公開された記事を転載したものです。
オリジナル記事はこちら:
「今月の売上げは?」自然言語でデータ分析が可能に─TableauのAsk Data機能(2018/11/22)
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