「ネットショップ担当者アワード」MVPはカンロの武井デジタルマーケティングチームリーダー。受賞者に学ぶ成長の秘訣
この記事は、姉妹サイトネットショップ担当者フォーラムで公開された記事をWeb担当者Forumに転載したものです。
EC業界で活躍する“人”にフォーカスし、企業や団体などで活躍する個人の功績や取り組みを表彰するアワード「ネットショップ担当者アワード」(主催はインプレスの「ネットショップ担当者フォーラム」)の第2回授賞式で、受賞者を発表しました。受賞者が獲得した賞、受賞者の実績をダイジェストでお届けします!
いま注目するべき7人を表彰
ネットショップ担当者フォーラム編集部と4人の選考委員が、いま注目するべき7人の受賞者の功績を讃えました。
選考委員を務めたのは、ネクトラス代表取締役の中島郁氏(委員長)、スマイルエックス代表の大西理氏、CaTラボの代表でオムニチャネルコンサルタントの逸見光次郎氏、ルームクリップ KANADEMONOカンパニー管掌やオルビスCDO(Chief Digital Officer)などを務める石川森生氏です。
ネットショップ担当者アワード MVP:カンロ 武井優氏
MVPは、実績や個人の挑戦などを総合的に考慮して選出しました。
カンロの武井氏はD2Cのメーカー直販ECをリードしてきました。自社ECサイト「Kanro POCKeT(カンロポケット)」の運営を管掌し、コロナ禍を契機とした自社ECの販路強化に成功しています。2021年度~2023年度のEC売上の伸長率は前年比40~50%増で推移。2024年度も堅調に伸ばしています。
「体験価値」を売りにした高単価商品の開発や、商品だけでなくカンロそのもののファンを増やすという考え方など、さまざまな挑戦にも取り組んでいます。
ベストチーム賞: マドラス 丸山堅太氏
ベストチーム賞は、ほかのEC事業者のロールモデルとなり得るチームをけん引している人物や、チームそのものを顕彰する賞です。
ECのベストチームを築き、リーダーとして活躍してきた丸山氏を受賞者に選出しました。老舗革靴メーカーとして知られるマドラスでEC改革のけん引役となったのが丸山氏です。
百貨店セールスからいきなりEC課の責任者に抜擢され、EC経験ゼロから挑戦し続けてきた丸山氏。ブランドサイトとECサイトの統合、サイトのリプレイスなどに力を入れてきました。2024年は2019年と比較して会員数が137%増加。自社ECサイトへの流入数は2020年と比較して約3倍近く伸長しています。
サブスクリプション賞:POST COFFEE 下村祐太朗氏
サブスクリプション賞は、特にサブスクリプションの分野でほかのEC事業者のロールモデルとなり得る取り組みをしてきた人物を讃える賞です。
コーヒーのサブスクリプションECを手がけるPOST COFFEEの下村氏は、データドリブンにより顧客の好みに合わせたコーヒーの提案、チャートによる味わいや香りの可視化など、先進的な取り組みによって優れた顧客体験を実現しています。好みに基づく高精度の商品提案により、解約率はわずか3%となっています。年間売上高は、サービスのローンチ当初と比べると約10倍に成長し、前年比20%増で推移しています。
フロンティア賞<BtoB部門>:エトワール海渡 桑原惇氏
フロンティア賞は、受賞者が所属する企業のEC事業において、従前にない取り組みに果敢に挑戦し、実績をあげている人物を讃える賞です。BtoB部門では桑原氏を選出しました。
企業を対象にアパレル、雑貨、食品まで幅広い商品を販売している総合卸問屋のエトワール海渡。従来のショールーム型の商品提案から、BtoB-ECのビジネスモデルに大きく転換し、成果を上げています。
その最前線でデジタルマーケティングをけん引し、デジタルを通じた新規顧客の獲得、獲得顧客のナーチャリング(顧客育成)を進めているのが桑原氏です。ECの売上比率はコロナ前の20%から90%に急拡大しています。
フロンティア賞<BtoC部門>:Tshirt.st 後藤鉄兵氏
フロンティア賞のBtoC部門ではTshirt.stの後藤代表を選出しました。
Tシャツ専門のECサイト「Tshirt.st」を運営している後藤氏。購入をキャンセルしたユーザーに対する再購入を促す新たなマーケティング「キャンセルリカバリー」の実践、バックヤードのシステム化による改善など、EC業界でも先進的な取り組みに着手している点が特長です。「Tshirt.st」では“キャンセル落ち”ユーザーのなんと7割超が再購入につながっています。
ロールモデル賞<ワークライフバランス賞>:ルームクリップ 田中ゆみえ氏
ロールモデル賞は、働き方やキャリア形成などのさまざまな観点で、個人でほかのEC事業者の目標となりうる人物を顕彰する賞です。育児とキャリアアップを両立して活躍している田中氏を、ロールモデル賞のなかの「ワークライフバランス賞」に選出しました。
田中氏は、成長著しいベンチャー企業であるルームクリップの管理職業務と育児を両立する2児の母です。「育児中の女性が仕事を諦めなくて良い世の中になってほしい」という思いを抱いています。授賞式にはお子さんたちも参加してくれました。
ロールモデル賞<キャリアデザイン賞>:タイムマシン 小川 公造 氏
ロールモデル賞のなかの「キャリアデザイン賞」は、EC担当者のキャリアデザインのヒントになるようなキャリアを築いた人物を讃える賞です。「イヤホン・ヘッドホン専門店 e☆イヤホン」を運営するタイムマシンから小川氏を選出しました。
小川氏はECのエンジニアやマーケターを経験した後、タイムマシンに入社。その後、独立してインフルエンサーとして活躍し、ガジェット紹介のブロガーやYouTuberとして頭角を表しました。在職時の実績を評価され、2023年に再びタイムマシンに参画。OMOを中心に、メディアミックスの顧客コミュニケーションを構築し、タイムマシンのDX化を担っています。
授賞式には2023年受賞者も参集。「『人』を顕彰するアワードの意義は大きい」
「第2回ネットショップ担当者アワード」授賞式には、第1回アワード開催となった2023年の受賞者も駆けつけてくれました。自身や部内のモチベーションアップにつながるなど、「『人』を顕彰するアワードの意義は大きい」「アワードの再度受賞をめざして励む」などと話してくれています。
「第2回ネットショップ担当者アワード」の授賞式は、2024年11月20日(水)に東京・虎ノ門で実施しました。
詳細なレポート記事は近日配信します。各賞の選出ポイント、受賞者のコメント、選考委員の講評など、詳しくお届けします。お楽しみに!
「ネットショップ担当者フォーラム」掲載のオリジナル記事はこちらEC業界の「人」を表彰するアワードMVPはカンロの武井デジタルマーケティングチームリーダー。2024年受賞者に学ぶ成長の秘訣(2024/11/25)
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