今回はMicrosoft オーディエンス広告についてご紹介いたします。

Google広告やYahoo!広告におけるディスプレイ広告と類似するプロダクトになりますが、Microsoft 広告ならではの特徴や、アユダンテで実際に運用して気づいたことや注意点などもまとめましたので、この記事を読んで特徴を掴んでいただけたら幸いです。

  1. Microsoft オーディエンス広告とは
    1. 配信面
    2. 入札戦略
    3. ターゲティング
    4. 広告タイプ
    5. 画像の仕様
    6. 画像の入稿規定
  2. オーディエンス広告を配信する際の注意点
  3. ショッピング広告からのオーディエンス広告への配信は吉
  4. まとめ

Microsoft オーディエンス広告とは

Microsoft オーディエンス広告とは、Microsoft が持つネットワークを利用しMicrosoft のプロパティやその他の大手プラットフォームに広告を掲載することができるプロダクトになります。

配信面

Microsoftが所有するサービスやMicrosoftとパートナーを結んでいるWebサイトに配信されます。

■Microsoftが所有するサービス
・Microsoft Edge
・Outlook ※無料アカウントのみ
・MSN

Microsoft Edgeのスタートページ

MSNのトップページ

■パートナーサイト
Microsoftが提携している無数のWebサイトを指します。

日本のパートナーサイトはまだまだ少ないため、海外のサイトがほとんどを占めます。

既存レポートのWeb サイト URL (パブリッシャー)でどのパートナーサイトに広告配信がされたのかを確認することができます。

入札戦略

2023年8月時点では、手動CPC・手動CPM・拡張CPCの3種類の入札戦略から選択することができますが、手動CPCは今後廃止が予定されています。

手動CPC廃止後は、入札戦略のデフォルト設定が拡張CPCに移行されます。

ターゲティング

Microsoft オーディエンス広告では、以下の表にあるターゲティングを利用し、広告を配信することができます。

特徴的なのが、Linkedlnのプロフィールデータを利用した業界・業種・会社名でのターゲティングです。

しかし、こちらはまだ日本ではローンチされておらず、今後の利用が期待されているターゲティングとなっております。
※広告管理画面上で、業界・業種・会社名を選択することができるようになっていますが、実際にはまだ機能しておりません。

広告タイプ

複数の広告見出し・説明文・画像をセッティングし、それらが組み合わさって配信されるレスポンシブ広告のみ利用することができます。

画像のみが配信されるバナー広告は実装されていませんが、今後動画の配信ができたりバナー広告が実装される予定です。

■設定できる項目
短い見出し(半角30文字):15個まで
長い見出し(半角90文字):5個まで
説明文(半角90文字):5個まで
画像:16枚まで
※画像は703×368px以上のサイズを最低1枚は入れる必要があります。

画像の仕様

ファイル形式:jpeg もしくはpng
※画像にテキストが含まれない素材の使用を推奨。
※最終的な広告配信でトリミングされたり、広告見出しが画像の上に入ることがあります。

■画像を入れる際の注意点
配信面によって画像がトリミングされたり、見出しが画像の上に入ることを想定して画像を選びましょう。

縦横がトリミングされる事を考慮し、絶対に入れたい要素は画像の中央に持ってくるなどの工夫が必要です。

また、画像の上に広告見出しが入る場合もあるため、画像内にはテキストを置かないことを強く推奨します。

どうしても切り取られたくない要素がある場合、切り取られたくない要素はなるべく画像の中央に、そしてその周りを無地にすることで、AIが中央の要素を重要だと認識しやすくなり、切り取られる頻度を減らすことができると考えています。

画像の入稿規定

703×368px以上の画像を必須でアップロードする必要があります。

また、以下の表のサイズもあると様々なサイズの広告枠で配信できるようになるので、なるべく用意することを推奨します。

オーディエンス広告を配信する際の注意点

■海外のサイトへの配信について
オーディエンス広告のロジックとしては、配信面ではなくユーザーの興味関心に基づいて配信されるため、ユーザーが海外のサイトをみている場合、海外のサイトにも広告が表示される可能性があります。

アユダンテで運用している複数のアカウントの傾向から、Microsoft 広告の主要な配信面のMSNやOutlookへの配信が多くを占めるケースがほとんどですが、アカウントごとに全体のインプレッション数やクリック数に占める海外サイトの割合が大きく異なることが確認できています。

海外サイトのインプレッション数とクリック数の割合は、どちらも1%程度のアカウントがほとんどを占める中、インプレッション数7%、クリック数26%を海外サイトが占めるアカウントもありました。

アカウントによって海外サイトへのインプレッション数、クリック数に大きな違いがあるので、どの面にどれだけ配信されているのか、クリックが発生しているのかを定期的に確認することが必要です。

定期レポートのWebサイトURL(パブリッシャー)で確認し、成果につながっておらず量が多いものについては、WebサイトURL単位で除外設定を行うことをお勧めします。

ショッピング広告からのオーディエンス広告への配信は吉

検索広告とショッピング広告はオーディエンス広告にも配信され 、ユーザーの検索履歴、閲覧履歴、ページ コンテンツ等の観点から関連性が高かったり、成果が見込めるユーザー に対し広告が表示されます。

ショッピング広告は、フィードを活用するため商品ごとに登録した画像や商品名がオーディエンス広告として配信されます。

また、広告が配信される面もMSNのTOPなど大変魅力的です。今はまだ比較的多くはなく、 オークションが緩いため低いCPCで配信でき、CPAも抑えやすくなっています。

実際にアユダンテでショッピング広告を運用したアカウントの中で、獲得したコンバージョンの8割以上がオーディエンス面からの獲得となっており、CPAも低く同時並行で運用していたGoogleショッピング広告と比べ、3分の1程度で獲得していました。

ショッピング広告のオーディエンス面への配信で成果に繋がるのは、MSNのTOPページなどの魅力的な面への配信ができるMicrosoft 広告ならではの強みと言えそうです。

まとめ

今回はMicrosoft オーディエンス広告についてご紹介させていただきました。

一見、Google広告やYahoo!広告におけるディスプレイ広告と類似するプロダクトなのでMicrosoft 広告ならではの特徴などが見えにくいかと思いますが、この記事を読んで特徴を掴んでいただき、貴社の広告運用を考えるうえで参考になれば幸いです。

この記事を書いた人
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岩瀬 真理
デジタル広告コンサルタント
不動産業務支援システムの新規営業から、自分の手でクライアントの利益に貢献したいと思い、広告代理店に転職。そこで、一通りの運用型広告支援を経験し、さらなるスキルアップを目指しアユダンテにジョイン。営業マンを経験しているので、たとえばBtoBでは営業マンさんがゴールを決めやすいように、リードの質にこだわっている。