Instagram企業公式アカント分析データ&事例集

インスタグラムの企業アカウント17業界961件を分析! 人気なInstagramに学ぶ活用の傾向

マーケティングにおいて、もはや欠かせない要素であるインスタグラム。本記事では、業界ごとのInstagram動向を独自に分析しました。「フォロワー数の多い公式アカウントって?」「エンゲージメント率の平均は?」「投稿頻度はどのくらい?」インスタ運用に悩むSNS担当者へ、人気の企業アカウントの面白い活用方法やKPI設計・ベンチマークに役立つデータを紹介します。

株式会社コムニコ

2019年2月8日 7:00

2/15更新:調査概要に誤りがあった点を修正しました。

  • 全業界で企業のInstagramアカウントが増加
  • 最もアカウント数が増えたのはサービス業界の107件
  • フォロワー数10万以上のアカウントは平均して毎日1回以上投稿

近年のInstagramの躍進は、企業のSNS担当者であれば誰しもが感じていることではないでしょうか。昨年は、国内月間アクティブアカウント数が2,900万を突破し(2018年9月時点)、ショッピング機能「Shop Now」の導入や動画アプリ「IGTV」の登場といったニュースが注目を集めました。

この記事では、2018年の振り返りとして、企業/ブランドのInstagramアカウントを対象に、業界ごとの平均フォロワー数やエンゲージメント率の相関や、1か月あたりの投稿本数の傾向を独自に分析しました。

2017年度版も大きな反響をいただきましたが、今回の記事を参考に、自社のInstagramアカウントのパフォーマンスの振り返りや今後のKPI設定などに活用していただければ幸いです。

今回集計した企業アカウントは、17業界961件。事業規模の大小問わず、調査期間中(2018年4月~6月)に投稿している企業を中心にピックアップしています。詳しくは調査概要をご覧ください。

ベンチマークに役立つ業界別フォロワー数・エンゲージメント率

はじめに、業界ごとの平均フォロワー数と平均エンゲージメント率の相関を見てみましょう。

インスタグラムの平均フォロワー数と平均エンゲージメント率の相関

この図では、縦軸に業界の平均フォロワー数、横軸に業界の平均エンゲージメント率をとり、業界のアカウント数を円の大きさで示しました。たとえば、ファッション業界の平均フォロワー数は約9万人、エンゲージメント率は3%強、アカウント数は118件ということが読み取れます。

前回の記事では、「一般的にSNSアカウントではフォロワー数が増えるほど、エンゲージメント率は下がる傾向にある」ことを説明しました。今回も、食品・飲料業界のアカウントを除き、その傾向を顕著に表す結果となっています。

詳しくは後述しますが、食品・飲料業界のアカウントには、レシピ動画を運営するメディアが含まれています。昨年はストーリーズの活用など、動画コンテンツに注目が集まりました。レシピ動画は、1投稿あたりの反応数も高いことからフォロワー数に対して、高いエンゲージメント率を誇っています。

みなさんの運用するアカウントは、業界動向と比較していかがでしょうか? これからInstagramを始めようと思っている企業の方も目標設定や業界分析の参考にしてみてください。

ファッション、観光業を中心に全業界でInstagramアカウントが増加

2018年度の分析結果から、最もアカウント数が多かった業界は、ファッション業界の118件です。2017年はメディア業界がわずかに上回っていましたが、アカウントの増加数はメディア業界の10件に対して、ファッション業界は44件と盛り上がりを見せています。

ファッション業界では現在、ショッピング機能を活用しているアカウントも増えてきており、今後のInstagram活用には注目しておきたいところです。

そして、ファッション業界に限らず、アカウント数はすべての業界で増加しており、企業によるInstagramでの情報発信に、ますます注目が集まっていることがわかります。

2017年と比較し、最もアカウント数が増加したのはホテルや旅行・観光事業などを展開するサービス業界です。2017年のサービス業界のアカウント数が34件だったのに対し、2018年は107件と約3倍の増加となりました。エンゲージメント率は、2017年と同様に全業界中で2位の高さを維持しています。

Instagramは「これから(未来)」体験するコト・モノを知るためにハッシュタグ検索を活用しているという調査結果も出ており、国内ユーザーや年々増加する訪日外国人に対するプロモーション施策のため、新たにInstagramアカウントを開設する企業やブランドが多かったと考えられます。

また、最もエンゲージメント率が高かったのは、インフラ業界の11.9%です。2017年は6位でしたが、1位に躍り出ています。インフラ業界のエンゲージメント率の平均値を牽引しているのは、2018年4月にアカウントを開設した九州電力(@kyuden_official)です。

九州電力は、夜景やライトアップ、灯りのともった室内などの光源が写りこんだ写真のほか、灯りをぼかして幻想的な演出をしたり、灯りで影をつくって目を引いたりと、光の効果をうまく利用した写真も投稿し、バリエーション豊かに灯りの魅力を伝えています。

業界別Instagramアカウントのフォロワー数トップ5

次の表は、業界別のフォロワー数上位5アカウントをピックアップしたものです。エンゲージメント数とエンゲージメント率もあわせて記載しています。

フォロワー数、エンゲージメント数・率の業界別トップ5(画像で見る
業界 ランキング アカウント名 フォロワー数 エンゲージメント数(1投稿あたり) エンゲージメント率(1投稿あたり)
ファッション 1 A BATHING APE® OFFICIAL @bape_japan 1,350,852 13,191 1.01%
2 GU(ジーユー) @gu_global 815,387 4,725 0.60%
3 MOUSSY @moussyofficial 567,585 3,397 0.61%
4 SLY @sly_official 399,857 2,276 0.57%
5 LOWRYS FARM(ローリーズファーム) @lowrysfarm_official 399,766 4,043 1.03%
メディア 1 Vogue Japan @voguejapan 939,000 4,410 0.48%
2 MERY @mery.jp 359,109 4,913 1.40%
3 C CHANNEL-ヘアアレンジ.ライフスタイル.DIY動画 @cchannel_girls 349,124 1,970 0.59%
4 ViVi @vivi_mag_official 327,740 5,819 1.86%
5 FUDGE / ファッジ @fudge_magazine 267,920 4,116 1.57%
小売り 1 MUJI無印良品 @muji_global 1,028,072 6,998 0.71%
2 北欧、暮らしの道具店 @hokuoh_kurashi 682,791 5,231 0.77%
3 ダイソー(DaisoJapan) @daiso_official 653,549 8,094 1.28%
4 IKEA JAPAN @ikeajapan 436,438 4,373 1.05%
5 cando/キャンドゥ @cando_official 367,731 6,302 1.79%
美容・化粧品 1 shu uemura @shuuemura 450,979 1,931 0.44%
2 JILL STUART Beauty公式 Instagram @jillstuartbeauty 433,853 6,041 1.40%
3 CANMAKE TOKYO(キャンメイク) @canmaketokyo 342,756 7,949 2.37%
4 RMK official @rmkofficial 337,287 3,313 0.99%
5 SK-II's Official Instagram @skii 238,620 862 0.37%
食品・飲料(メディア) 1 Tasty Japan @tastyjapan 3,553,712 31,170 0.92%
2 Tastemade Japan テイストメイドジャパン @tastemade_japan 1,647,766 13,855 0.86%
3 DELISH KITCHEN - デリッシュキッチン @delishkitchen.tv 1,296,343 7,179 0.57%
4 kurashiru [クラシル] @kurashiru 1,177,355 7,662 0.67%
5 つくおき @tsukuoki 883,207 8,039 0.95%
食品・飲料(ブランド) 1 ハーゲンダッツ ジャパン @haagendazs_jp 175,062 3,923 2.30%
2 コカ・コーラ @cocacola_japan 108,413 2,912 2.68%
3 SUNTORY(サントリー) @suntory_jp 88,136 5,149 8.40%
4 Suntory Whisky @suntorywhisky 61,731 2,272 3.80%
5 GODIVA @godiva_japan 52,729 2,669 5.26%
エンターテイメント 1 TokyoDisneyResort 東京ディズニーリゾート @tokyodisneyresort_official 1,700,671 108,791 6.55%
2 「ユーリ!!! on ICE」公式 @yurionice_pr 386,888 11,433 2.93%
3 日本サッカー協会(JFA) @japanfootballassociation 191,239 8,387 5.35%
4 ウォルト・ディズニー・ジャパン @waltdisneyjp 176,908 8,557 5.12%
5 J.LEAGUE OFFICIAL @jleaguejp 166,864 7,206 4.61%
サービス 1 音羽山 清水寺|Kiyomizu-dera @feel_kiyomizudera 167,425 5,450 3.25%
2 Relux|一流ホテル・旅館の宿泊予約 @relux_jp 140,943 1,455 1.14%
3 伊勢神宮 / ISE-JINGU @isejingu.official 76,616 7,409 10.09%
4 CRAZY WEDDING/クレイジーウェディング @crazy_wedding 59,577 877 1.47%
5 タビジョ @tabi_jyo 58,139 1,126 2.04%
外食 1 スターバックス公式 @starbucks_j 1,271,202 39,515 3.24%
2 Afternoon Tea @afternoontea_official 139,024 3,443 2.55%
3 TullysCoffeeJapan☕ @tullyscoffeejapan 108,143 4,609 4.36%
4 Blue Bottle Coffee Japan @bluebottlejapan 85,556 2,140 2.59%
5 ミスタードーナツ @misterdonut_jp 35,892 1,533 4.27%
日用品 1 BOTANIST(ボタニスト) @botanist_official 41,941 946 2.32%
2 HITOTOKI @hitotoki_official 37,620 955 3.23%
3 BALMUDA (バルミューダ) @balmuda 31,485 1,040 3.36%
4 Le Creuset Japon @lecreusetjapon 30,966 1,113 3.68%
5 MARLMARL -ギフト・出産祝い- @marlmarl_tokyo 28,310 261 0.94%
交通・輸送 1 ANA✈️ @ana.japan 279,287 12,685 4.71%
2 Japan Airlines @japanairlines_jal 242,745 10,087 4.33%
3 Toyota_jp @toyota_jp 208,760 3,039 1.51%
4 日産自動車株式会社 @nissanjapan 53,732 2,442 4.64%
5 Honda 本田技研工業(株) @hondajp 50,580 1,924 3.94%
ライフスタイル 1 Seiko Watch Japan @seikowatchjapan 173,399 2,231 1.40%
2 G-SHOCK OFFICIAL @gshock_jp 152,530 1,572 1.06%
3 CASIO BABY-G Japan Official @babyg_jp 109,139 1,788 1.63%
4 AHKAH @ahkah_official 86,016 1,191 1.40%
5 adidas Tokyo @adidastokyo 74,878 753 1.06%
電機・通信 1 LIFE with CAMERA @canon_eosm 113,134 2,179 1.97%
2 GoPro @gopro 95,702 2,753 2.94%
3 Panasonic Cooking(パナソニッククッキング) @panasonic_cooking 76,087 2,039 2.68%
4 Galaxy Mobile Japan @galaxymobilejp 67,411 3,502 7.13%
5 ニコンイメージングジャパン公式 @nikonjp 49,506 2,686 5.96%
学校・教育機関 1 こどもちゃれんじ(shimajiro_benesse) @kodomochallenge 10,456 343 3.62%
2 立教大学 / Rikkyo University @rikkyouniv 5,507 342 6.37%
3 関西学院大学 @kwanseigakuinuniversity 5,263 314 6.47%
4 青山学院大学 @aoyamagakuinuniversity 2,792 234 8.72%
5 QQEnglish @セブ島留学 @qqenglishjp 2,695 53 1.96%
官公庁 1 Visit Japan International @visitjapanjp 126,904 8,653 7.61%
2 ハワイ州観光局 @gohawaii_jp 39,579 2,247 5.89%
3 首相官邸 @kantei 37,432 2,449 6.54%
4 神戸/兵庫 KOBEjp @kobe.jp 25,016 2,486 10.02%
5 【公式】福岡市 @fukuoka_official 20,122 1,421 7.06%
住宅・建設・不動産 1 インテリアと暮らしのSNS | RoomClip @roomclipjp 426,522 4,945 1.20%
2 無印良品の家 mujihouse @mujihouse 385,482 4,709 1.24%
3 シンプルホーム公式アカウント @simplehome_official 152,505 2,441 1.72%
4 journal standard Furniture @js_furniture 89,427 366 0.41%
5 グッドルーム インテリアが楽しくなる、おしゃれなお部屋探し @goodroom_jp 87,178 864 1.03%
金融・保険 1 sumitomolife_vitality @sumitomolife_vitality 4,551 507 11.13%
2 日本生命 @nissay_official 2,736 159 6.34%
3 福井 グルメ スイーツ 観光 旅 魅力をお届け💛ふくジェンヌ @fukusienne 1,496 235 18.19%
4 世界は株式会社でできている by FROGGY @froggy.smbcnikko 156 16 10.49%
インフラ 1 関西電力株式会社 @kanden.jp 19,893 1,223 5.97%
2 東京電力グループ(TEPCO) @tepco.official 9,858 872 9.01%
3 九州電力 @kyuden_official 4,051 266 18.90%
4 滋賀電力株式会社 @shigadenryoku 912 122 13.77%

食品・飲料業界は、アカウントを料理レシピ系メディアと、それ以外のブランド(菓子メーカーなど)のカテゴリに分類して掲載しています。

食品・飲料業界のうちメディアカテゴリの上位5アカウントはすべてレシピを発信するもので、1~4位は動画をメインに掲載しています。5位のつくおき(@tsukuoki)もメインは画像ですが、動画を掲載しています。この結果から、先述したように食品・飲料業界では動画コンテンツへの人気が高まっていることがわかります。

また、メディアを除いた食品・飲料カテゴリでは、ハーゲンダッツジャパン(@haagendazs_jp)が1位となっています。おしゃれでシズル感のある画像とともに、商品はもちろん、簡単なアレンジレシピを掲載するなど、実際につくって楽しめる情報でフォロワーの心を捉えています。

外食業界1位のスターバックス公式(@starbucks_j)は、2017年と同様に外食業界2位のAfretnoon Tea(@afternoontea_official)にフォロワー数で大差を付けて順位をキープしています。

スターバックス公式の投稿を見ると、春はピンク系、夏はブルー系、秋はイエロー系、冬はクリスマスカラーなど、季節に合ったカラーを取り入れ、写真の雰囲気を統一しています。単に商品を写すだけではない、写真の背景にストーリーの見える演出が人気の理由なのかもしれません。

エンターテイメント業界の上位5アカウントは、どれもフォロワー数が10万人を超えているにもかかわらず、エンゲージメント率が2~6%と高くなっています。これは、ファンのロイヤルティの高さを示しているのではないでしょうか。もし、自社のアカウントにおいてフォロワー数とともにエンゲージメント率も伸びているのであれば、投稿内容が喜ばれていることに加えて、ファンのロイヤルティが高まっていることも考えられます。

また、今回のランキングに影響を与えているわけではありませんが、ファッション業界や小売り業界、日用品業界では、フォロワー数上位5社のうち3社が「Shop Now」を利用しています。2018年12月現在、「Shop Now」はEコマースを実施している企業が積極的に導入していますが、今後も導入企業は増えていくでしょう。

平均値と中央値から分析する各業界のInstagram動向

業界によっては、一部の上位アカウントが平均値を引き上げている場合もあるため、次の表では、フォロワー数とエンゲージメント率の中央値を算出しました。業界内での自社アカウントの立ち位置を知る際の参考にしてください。以降の図表でも、食品・飲料業界を2つのカテゴリに分けて掲載しています。

  フォロワー数 エンゲージメント率(%)
業界 平均値 中央値 平均値 中央値 アカウント数
食品・飲料(全体) 110,173 4,267 9.38 5.52 108
食品・飲料(メディア) 11,237 3,451 9.94 5.74 93
食品・飲料(ブランド) 723,579 467,919 5.94 1.01 15
ファッション 90,017 25,445 3.28 1.70 118
メディア 86,402 46,157 4.49 2.20 77
エンターテイメント 64,721 16,029 7.71 7.11 78
外食 55,426 3,951 6.60 6.26 32
小売り 54,028 5,903 5.36 3.46 112
美容・化粧品 48,342 14,311 5.28 2.89 76
住宅・建設・不動産 47,509 6,358 5.65 4.43 30
交通・輸送 46,682 17,880 5.53 4.64 25
ライフスタイル 27,421 8,579 4.06 2.90 47
電機・通信 22,073 5,690 5.28 5.21 27
サービス 9,434 1,621 11.59 9.80 107
官公庁 8,946 3,205 9.99 8.98 43
インフラ 8,679 6,955 11.91 11.39 4
日用品 8,419 2,902 6.98 5.47 47
金融・保険 2,235 2,116 11.54 10.81 4
学校・教育機関 1,674 704 11.08 10.18 26

フォロワー数の平均値と中央値を比較すると、全業界で乖離が見られますが、これは新たに開設されたアカウントが多くあることも理由の1つだと考えられます。

なかでもファッション業界や美容・化粧品業界などは「Shop Now」のスタートでInstagramとの相性がより良くなっているため、今後は新規アカウントもフォロワー数を伸ばし、業界内でのInstagramの活用はますます盛んになると期待できそうです。

1か月当たりの平均投稿数からわかる、Instagramへの企業の熱量

業界別の月間平均インスタグラム投稿数

1か月当たりの平均投稿数が最も少ないのは、外食業界の7.8回でした。2017年は金融・保険業界の2.7回が最低でしたが、2018年は最も少ない業界でも週1回程度は投稿されていたことから、Instagramは全業界のマーケティングのコミュニケーション施策として重要視されてきていることが予想されます。

1か月当たりの平均投稿数が最も多かったのは食品・飲料(ブランド)業界の52回です。また、前回調査と比較して、2番目に多かったメディア業界の36.1回は、2017年の4.7回と比べて、大幅に投稿頻度が上がったことがわかります。

平均投稿数は増加傾向にあり、金融・保険業界も2.7回から10.7回、美容・化粧品業界も3.9回から12.4回、ファッション業界も8.1回から34.4回と投稿頻度が上がりました。

投稿頻度とフォロワー数の関係

毎月の平均投稿数が多いメディア業界において、フォロワー数の上位5アカウントに絞って調べると、上位4アカウントは少ない月でも40回投稿しており、業界平均の36.1回を上回っていました。

他の業界においても、フォロワー数上位アカウントの投稿数は多いのでしょうか。

企業アカウント961件のうち、フォロワー数10万人以上のアカウントに絞って1か月当たりの平均投稿数を算出したところ、少ない月でも37.1回と、平均して1日1回以上は投稿されていました。フォロワーの増加を目指すのであれば、1日1回以上のinstagramへの投稿が1つのポイントだといえるのかもしれません。

Instagramのマーケティング活用が拡大

今回、17業界961件の企業アカウントの分析を通して、2018年は企業のマーケティングにおいてInstagramが非常に重要視されたといえるのではないでしょうか。この傾向は今後も続き、さらに活用が広がっていくと考えられます。

この記事で紹介したデータを参考に、自社が帰属する業界でのInstagram活用の動向や人気アカウントの活用方法、目指すべき目標などを見極めていただければと思います。

相関図の部分でも言及したように、フォロワー数が増加するほどエンゲージメント率は低下する傾向にあるため、一概にフォロワー数が多ければいいとはいえません

Instagramを活用して認知を拡大したいのか、ロイヤルティを高めたいのかなど、目的に合わせてKPIを決め、Instagramユーザーの傾向や、他の企業アカウントの例などを参考にしながらPDCAを回していくようにしてください。

調査概要

分析にあたって利用したのは、コムニコが開発・提供しているツール「POST365(ポストサンロクゴ)」です。POST365は、Facebook、Twitter、Instagram、YouTubeの企業アカウントの投稿データを収集・分析できるクラウドツールです。

  • 対象Instagramアカウント数:961件(※POST365に登録されているアカウント。調査時点で未登録のアカウントは含まない)
  • 調査期間:2018年4月1日~6月30日
  • 調査対象:業界別アカウント数、業界別平均フォロワー数、エンゲージメント率、投稿数
  • 除外対象:英語のみの投稿を行っている企業アカウント、対象期間中に投稿がないアカウント
エンゲージメント数・率の定義

本調査におけるエンゲージメント数・率は調査期間中の「1投稿あたり」の値を算出しています。

  • エンゲージメント数=(いいね!合計 + コメント合計)÷ 投稿数
  • エンゲージメント率=(いいね!合計 + コメント合計)÷ 投稿数 ÷ フォロワー数
961アカウントを17の業種・業界に分類
  • ファッション
  • メディア(雑誌・Webメディア)
  • 小売り(EC・コンビニ・スーパー・百貨店)
  • 美容・化粧品
  • 食品・飲料(メディア・ブランド)
  • エンターテイメント(スポーツ団体・テーマパーク・音楽・アニメ公式)
  • サービス(ホテル・旅行)
  • 外食
  • 日用品(キッチン用品・ベビー用品)
  • 交通・輸送
  • 電機・通信
  • 学校・教育機関
  • 官公庁
  • 住宅・建設・不動産
  • 金融・保険
  • インフラ
  • ライフスタイル(アウトドア用品・スポーツ用品・時計・ジュエリー)

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