本記事は2021/5/30時点での情報を元にGoogle アナリティクス4のレポートについて解説します。最新のGoogle アナリティクス 4 プロパティの情報はヘルプをご覧ください。

https://support.google.com/analytics/answer/9212670?hl=ja&ref_topic=9303476 [1]

前回のコラムはGA4のレポートの基本と集客レポートについて紹介しました。今回はユニバーサルアナリティクスのレポートだと「行動レポート」に該当する「エンゲージメントレポート」について紹介します。

■Google アナリティクス 4のエンゲージメントとは?

GA4の指標で大きな変更点がありました。ユニバーサルアナリティクス(以下UA)でよく利用されていた「直帰率」の指標が無くなり、新しく「エンゲージメント」という指標が導入されました。「エンゲージメント」は関連・関係性を指標化する際によく利用されますが、ビジネスや状況により定義が様々です。ヘルプでは「エンゲージメント」の定義とセッションに関連する指標でエンゲージメントをカウントする条件の記載があります。

エンゲージメント: 定義
サイトやアプリに対するユーザーの操作です。

例:
コンテンツ配信者の場合は、ページを下方向にゆっくりスクロールするといった操作がエンゲージメントになります。ユーザーが記事の長さを確認するためではなく、内容を読むためにスクロールしていることを示すエンゲージメントです。

e コマースサイトの場合は、商品の詳細ページを閲覧する、特定のページに一定時間留まるといった操作がエンゲージメントになります。

オンライン バンキング アプリの場合は、口座の残高確認などです。

大学のサイトの場合は、情報動画の視聴などがエンゲージメントになります。

https://support.google.com/analytics/answer/9355853?hl=ja [2]


セッション指標が表示される場所
Google アナリティクス 4 プロパティには、3 種類のセッション関連指標があります。

セッション: サイトやアプリで開始されたセッションの数(session_start イベントが発生した回数)。
エンゲージメントのあったセッション: 10 秒以上継続するか、コンバージョン イベントが発生するか、ページビューが 2 件以上発生したセッションの数。
エンゲージメントのあったセッション数(1 ユーザーあたり): エンゲージメントのあったセッションの回数をユーザー数で割った数。

https://support.google.com/analytics/answer/9191807?hl=ja [3]

「サイトやアプリに対するユーザーの操作」、「10秒以上継続かコンバージョンイベントの発生、ページビュービューが2件以上発生したセッション」となり、「エンゲージメント」はユーザーがサイトやアプリへ訪れたときに1ページしか閲覧していなくても「何らかの操作をした、コンテンツを閲覧して満足した」指標ととらえることができます。

例えば本コラムのデータを見るときはGA4ヘルプにおける「コンテンツ配信者の場合」に該当します。以下のユーザーA、ユーザーBの場合、ユーザーAは記事を最後まで読み満足度が高いと考えられますが、UAでは両方とも直帰という扱いとなり直帰率が100%となってしまうため、ユーザーAとユーザーBの違いを指標として計測できませんでした。

GA4ではユーザーAの行動のみを「エンゲージメントのあったセッション」とカウントするため、より関連性のあったセッションやコンテンツを指標として把握することができます。

Facebookからコラム記事に訪れたユーザーA
コラム記事に直接訪れてコンテンツを最後まで読んで離脱した
UA:直帰=1
GA4:エンゲージのあったセッション:1

Twitterからコラム記事に訪れたユーザーB
コラム記事に訪れたが、目的の内容と違ったためすぐ離脱した。
 UA:直帰=1
GA4:エンゲージのあったセッション:0

[4]

■エンゲージメント>概要

エンゲージメントレポートで利用するディメンション

ディメンション説明
コンテンツ グループユーザー定義によるコンテンツの集まり。
※2021年6月時点で作成、変更はできません
イベント名イベントのデフォルト名またはユーザー定義名
ページ階層とスクリーン クラスウェブページのパスと、アプリのデフォルトのスクリーン クラス。
ページタイトルとスクリーン クラスウェブページのタイトルと、アプリのデフォルトのスクリーン クラス。
ページタイトルとスクリーン名ウェブページのタイトルとアプリのデフォルトのスクリーン名。

エンゲージメントレポートで利用する指標

指標説明
平均エンゲージメント時間アプリの場合はフォアグラウンド表示されていた時間の平均値、ウェブサイトの場合はブラウザ上でフォーカス状態にあった時間の平均値。
コンバージョン数個々のコンバージョン イベントが発生した回数、またはトリガーされたコンバージョン イベントの総数。
イベント数個々のイベントがトリガーされた回数、またはトリガーされたイベントの総数。
ユーザーあたりのイベント数各ユーザーによってトリガーされたイベントの平均数。 計算方法: イベント数÷ユーザー数
新規ユーザー初めてサイトを利用した、またはアプリを起動したユーザーの数。 計算方法: イベント名 = first_open か first_visit の個別ユーザーをカウントします。
スクリーン ビュー数(1 ユーザーあたり)各ユーザーが表示した平均スクリーン数。 計算方法: エンゲージメントのあったセッション数÷ユーザー数
合計収益販売と広告掲載によって発生した収益の合計(販売収益と広告収益を足したもの)。
合計ユーザー数イベントをトリガーしたユーザーの数(一意の ID の数)。
ユニーク ユーザーのスクロール数ページ全体の 90% を 1 回以上スクロールしたユニーク ユーザー数。
ユーザーのアクティビティの推移1 / 7 / 30 日あたりのアクティブ ユーザー数。
ユーザー エンゲージメント新規ユーザーの平均エンゲージメント時間。
ユーザー数サイトかアプリを少しでも操作したユニーク ユーザーの数。 計算方法: engagement_time_msec パラメータ > 0 の個別ユーザーをカウントします。
ユーザーのロイヤリティ期間の違いで比較したアクティブ ユーザーの割合(1 日あたりと 1 か月あたり、1 日あたりと 1 週間あたり、1 週間あたりと 1 か月あたり)。
表示回数アプリの画面またはウェブページが表示された回数。同じページやスクリーンが繰り返し表示された場合も集計されます。 計算方法: screen_view イベント数 + page_view イベント数

■エンゲージメント>イベント

GA4で計測しているイベントのイベント数やユーザー数の合計を把握するためのレポートです。
[5]

主な使い方

・全体のイベント数の増減を把握することに利用します
・KPIとして設定したイベントのユーザー数を把握することに利用します。

■エンゲージメント>ページとスクリーン

ウェブページのURLやアプリのスクリーン別に表示回数、エンゲージメント系の指標、各イベントを把握するレポートです。UAの「行動>サイトコンテンツ>すべてのページ」レポートと同じように利用することができます。
[6]
[7]

主な使い方

・サイト、アプリの各画面における「表示回数(ページビュー+スクリーンビュー)」を把握します。
・各画面の貢献度(エンゲージメント)を把握します。
・主に比較フィルタから「ストリームID」「プラットフォーム」でウェブ、アプリを分けて利用します。
※指標「表示回数」はページビュー+スクリーンの表示回数を表します。

UAの行動レポートと異なり、直帰率や離脱率が無くなりましたが、新しくエンゲージメント系の指標が登場したことで、よりユーザーが満足しているコンテンツなのかをレポートからわかるようになりました。また、エンゲージメントレポートの指標もユーザーを軸にした指標が複数あり、ユーザーに対して各コンテンツの貢献度を測ることが出来るようになっています。

この記事を書いた人
高田 和資
高田 和資
デジタルソリューション事業部
Google アナリティクス 専任コンサルタント

Google アナリティクス 360専任コンサルタント。上級ウェブ解析士。WEB制作会社を経て、人材系サイトやECサイトのマーケティングを担当、Google アナリティクス導入支援の他、サイト分析、改善提案を得意とする。幼少期からサッカーに親しみ、現在もサッカーをこよなく愛する。