今後の景気動向はまだまだ見通しにくい? 原油や食材の値上がりに警戒感か【クロス・マーケティング調べ】
クロス・マーケティングは、消費動向に関する定点調査(2021年10月度)の集計結果を発表した。全国1,200人を対象に、生活実態や消費動向の推移、景況感を年2回(5月・10月)調査している。なお今回は、サブスクリプションサービス、オンラインショッピングの利用状況についても質問を行った。
ショッピング・飲食・レジャー関連が大きく回復
これらの調査では「DI値」(=増えたの回答比率-減ったの回答比率)を基準に動向を占っている。まず生活実態において「労働時間」は前回調査(2021年5月度)から0.8ポイント増、「自宅で過ごす時間」は前回調査から4.5ポイント減と、徐々にコロナ前の状況に戻りつつある。
消費動向においても、多くの分野が回復しており、特に「ショッピングモール」「ジム・トレーニング施設」「ファストファッションストア」「スパ・エステサロン」「カフェ(コーヒーショップ)」の利用頻度が、大きく回復していた。なお前回調査まで横ばいだった「衣類・アクセサリー」「化粧品」の購入金額、「国内旅行」の回数も、今回は増加していた。
一方、「今後1年間の景気の見通し」を聞くと、「悪くなると思う」の回答が前回の51.7%から27.1%まで大きく減少したが、それでもまだ「良くなると思う」22.2%を上回っている。「何年後に景気がよくなると思うか」については「わからない」が増加し、判断しにくい情勢と受け止めている様子だ。これは、コロナのデルタ株・オミクロン株が登場したこと、さらに原油・食料品・サービスなどの値上げが今後続くことで、まだまだ根本的な景気回復には警戒があるためと考えられる。
なお「現在何らかのサブスクリプションサービスを契約している」という人は37.7%で、「動画」26.2%、「音楽」13.8%が上位。月額利用料金の平均は2,870円だった。一方「オンラインショッピングを利用した(直近3カ月間)」という人は75.7%。「本・CD/DVD/BD」34.0%が最多で、巣ごもり需要がファッションや化粧品を上回った形だ。
調査概要
- 【調査対象】全国20~69歳の男女
- 【調査方法】インターネットリサーチ
- 【調査時期】2021年10月22日~25日
- 【有効回答数】1,200サンプル(人口構成比に基づいて割付)
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